神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

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今回は長めです。


なぜかって?タイトル通りですよ。





第84話 序章の時間

 

 

「………浅野君、これが……君の見てきた景色なんだね」

 

 

 

 

 

「まぁね」

(お前如きが支配者になれるわけないだろガリ勉がッ……!)

 

 

 

 

 

 

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夜道、竹林は一人で帰っていると、真っ黒な生物がいる。

 

 

 

 

「警察呼びますよ殺せんせー」

 

 

 

「にゅやっ!?何故闇に紛れた先生を見つけられたんですか!?」

 

 

「何の用ですか?殺しとはもう、無縁の僕に、まだ何か言うことでもあるんですか?」

 

 

 

竹林はいつものようにメガネをクイッと上げる。

 

 

すると、殺せんせーにマッハでメイクをさせられた。

 

 

 

 

「ビジュアル系メイクですよ。君の個性でもあるオタクキャラを殺してみました。竹林君、先生を殺さないのは自由ですけど日常には、『殺す』というのは腐る程あります。家族に認められるのに、君は自由な自分を殺している。でも、君ならいつか、その鎖を壊す日が必ず来ます。相談があるなら、先生はいつでも来ますよ……?」

 

 

 

 

 

「………」

 

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『殺す』呪縛された自分を殺す。

 

 

 

出来るものなら、僕はそうしたい。

 

 

 

僕を認めてくれなかった家族より、僕を認めてくれたクラスメイトの方が全然いい。

 

 

 

僕は…………決心した。

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、椚ヶ丘中学校の創立記念日である。

 

その日は集会で、再びE組は本校舎の体育館に行くことになった。

 

 

 

 

めんどい校長の話が終わると、浅野が出てきた。

 

 

 

「次は……竹林君による『新しい委員会設立について』です。みなさん、静かに聞いてください」

 

 

 

「ハァ?また竹林?」

 

 

 

狭間はもう、聞く気がなさそうだ。

 

 

 

「いや……待てよ?胸騒ぎがする」

 

 

 

 

千葉が竹林を見ると、みんなも続けて見る。

 

 

「確かにな。あいつから……殺気を感じる。なんかをめちゃくちゃに壊そうとしてる気がする……」

 

 

 

 

 

 

 

竹林はすぅっと息を吸うと、マイクに顔を近ずけ、喋り始めた。

 

 

 

「僕のいたE組は……弱い人たちの集まりです。学力という強さが無かったために、本校舎の生徒らからは差別待遇を受けています。でも……僕はそんなE組が、メイド喫茶の次くらいに居心地が良いです」

 

 

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

 

体育館にいる全校生徒が、驚きを隠せずにいた。

(約2人、神なんとか君とカルマを除いて)

 

 

 

「僕は嘘をついてました。強くなりたくて、認められたくて……でも……E組のみんなは、役立たずな上、裏切った僕を何度も様子を見に来てくれた。先生は、僕のような人でもわかるように、手を替え品を替え工夫して教えてくれました。家族は認めてくれなかったけど、E組のみんなは同じ目線で接してくれた」

 

 

 

「こりゃ名演説だ。最高だね」

 

 

 

神栄がケタケタ笑っていると、みんなもクス、と笑う。

 

 

 

「世間が認める明確な強者を目指すみなさんを僕は正しいと思うし、尊敬します。でも、僕はしばらく弱者でもいい。弱いことに耐え、弱いことを楽しみながら、強い者の首を狙う生活に戻ります。だから……!?」

 

 

 

最後の一言を言おうとした瞬間、浅野が壇上に上がってこちらにやってきた。

 

 

 

「撤回して謝罪しろ!さもないと……??」

 

 

竹林は、私立学校のベスト経営者に送られる盾を持っていた。

 

 

 

「理事長室からくすねて来ました。理事長は本当に強い人だ。全ての行動が合理的で、やること一つ一つに、迷いがない」

 

 

 

竹林は木のナイフに鉄をつけた物を振り下ろす。

 

 

 

ガッシャーーーン!

 

 

 

と粉々になる音が大きく聞こえた。

 

 

 

「浅野君が言うには、過去にこのようなことをした人がいたそうですね。前例から合理的に考えて、E組逝きですね、僕も」

 

 

 

 

竹林の話が終わると、皆はポカーンとしている。

 

 

「救えないな君は、強者になるチャンスを与えてあげたのに……」

 

 

竹林はメガネをくいっと上げて言い放つ。

 

 

「怖がってるだけの人に見えたけどね?君も……みんなも」

 

 

 

 

 

 

「………ッ!」

 

 

 

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「2学期からは、新しい要素を暗殺に組み込みたいと思う。その一つが火薬だ」

 

 

 

とある日の体育の時間、烏間先生はみんなを集合させ、何を言うのかと思ったら………。

 

 

 

火薬、確かに威力は素晴らしい。

 

 

「そのためには、火薬の安全な取り扱いを1名、完璧に覚えてもらう。俺の許可とその1名の監督が火薬を使うときの条件だ。さぁ、誰か覚えてくれる物はいるか?」

 

 

すると、1人の男子が烏間先生の元へ行く。

 

 

「勉強の役に立たない知識ですけど、まぁこれもどこかで役に立つかもしれないし」

 

 

 

出てきたのは…………

 

 

 

 

 

竹林だった。

 

 

 

 

「暗記できるか?竹林君」

 

 

 

 

竹林はメガネをくいっと上げ、

 

 

 

 

「ええ、二期OPの替え歌にすればすぐですよ」

 

 

 

 

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帰り道、神栄は一人で帰っていた。

 

 

 

「とりあえず竹林も戻ったことだし………しばらくは普通の生活に戻れるのか………」

 

 

 

 

神栄が自宅のドアを開けた瞬間、

 

 

 

 

 

 

 

「…………あ?」

 

 

 

 

 

ブシャッ!!!!

 

 

 

 

何者かに斬られた神栄は意識を失った。

 

 

「いっちょあがりー☆シロ、早く連れて行きなさい」

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

 

 

神栄の家には………赤い……液体が流れていた…………。

 

 

 

 

「さぁ………殺しの時間の始まりよ」

 

 

 

 

 

この時から、神栄の姿を見た人は………誰一人居なかった……。

 







次回、狂気編です。


☆狂気編を読む際の注意☆

・超展開有り
・安定の駄文
・神栄のキャラがぶっ壊れる
・神栄が発狂してしまう。
・鷹岡が一瞬だけ登場
・今まで無かった残酷な描写のタグがついに使われる




以上のことを理解していただいて狂気編を読んでもらえると助かります。


では、次回お会いしましょう、


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