神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

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やっぱ今回では終われませんね、次回完結(の予定)です





第70話 大会の時間、3時間目

 

(………んじゃ、行きますか……)

 

 

 

神栄はバチを持ち、曲が始まるのを待つ。

 

 

 

相手は常に笑顔をこちらに見せてくる。

 

 

だが、そんなの見てる暇はない。

 

 

 

全良フルコンボを出して、奴らの焦っている顔を見せてやる、という思いで戦いに臨んでいる。

 

 

 

だから、本気で殺る。

 

 

 

『さぁ、はっじまるドン!!!』

 

 

 

 

〜〜♪♪〜♪〜♪♪〜〜〜♪♪♪♪♪

 

 

 

ドドドカカカカカッ!!

 

 

 

神栄は見事にタイミングを合わせて曲中盤に入ってもミスはしていない。

 

 

 

一方隣では、先ほどの笑顔が嘘のように焦った顔をしている。

 

 

 

隣では今の所全良していて、しかもまだミスはしていない。

 

 

それに『絶対勝つ』という言葉の重さをようやく知ったらしい。

 

 

 

相手は焦りなどから中盤ほとんどタイミングが合わず、ミスを連続してしまう事が増えた。

 

 

 

 

 

それに比べ神栄は余裕の表情だ。

 

 

 

 

〜〜〜♪♪♪〜♪〜♪♪〜♪♪♪♪♪♪〜

 

 

 

「これで敵討ちは完了…………と」

 

 

 

 

(はぁ……想像以上に手ごたえのないヤツだったな……これで終わりだ!!)

 

 

 

 

神栄の台では、『フルコンボだドン!』という声が出てきて、曲が終わる。対決終了だ。

 

 

周りからは歓声が上がり、神栄は一気に注目された。

 

 

 

 

神栄は全良フルコンボという偉業を成し遂げ、圧倒的な差で勝った。

 

 

 

「ふぅ……なんとかいけたか……まだ次があるんだけど……疲れた」

 

 

ゲーセン内のひと気の無いところで神崎が待っている。

 

 

 

 

 

神栄は祝福してくれる人混みを押し退け、神崎のところまで行き、笑顔でこう言った。

 

 

 

 

 

 

「ただいま………有希子」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ…………え!?

 

 

 

いやなんでこんな事言ってんだよ俺!別にそういうわけで言ったつもりじゃないし大して深い意味はないんですよごめんなさいごめんなさいごめんなさい!

 

 

神栄は顔を赤くして下を向いてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん……今のは無かったことにして………くれ……」

 

(やべっ!あんなこと言ってしまった!聞こえてないよな……てか聞こえて欲しくない!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神崎はニコッとしながら神栄の前に立ち、

 

 

 

 

 

 

「おかえり、碧君」

 

 

 

 

 

と言って……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抱きついた。

 

 

 

「ありがとう………碧君」

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

ちょっと待ってください心の準備が出来ていません今めっちゃ恥ずかしい思いしてからこんなことされると流石に俺もその笑顔に殺られちゃいますって!

 

 

 

「え………あ………その……離してもらって………いい……ですか…神崎…さん」

 

 

 

声を出すも、神崎には聞こえてない。

 

 

 

 

あれから1分くらい抱きつかれたままだ。

 

 

 

一瞬、いや、ずっとこのままでいいとか思っていたけど、流石にこの状況はマズイ。

 

 

 

神栄の頭は完全にパンクしている。

 

 

 

 

「〜〜〜ッ!」

 

 

俺は、昔こんな感じだったのか……。

 

 

 

 

有希……神崎とこんな感じで遊んでいたのか………。

 

 

 

何故か神崎を見ていると顔が赤くなってしまう。

 

 

 

 

 

これは…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『恋』なのか?

(作者はこんな思いしたことありませんが間違いなくそれは『恋』です)

 

 

2分後、

 

 

やっと正気に戻った神栄は強引に神崎を離した。神崎は少しいやそうな顔をしていた。

 

 

 

どれだけ神栄と居たかったのかが、よくわかった。

 

 

 

 

 

「神崎………、その………」

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたの?碧君」

 

 

 

その碧君っていうの……やめてほしい……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故かって?照れるからだよ。

 

 

 

 

「決勝戦……あとちょっとで始まるぞ?」

 

 

 

 

「………決勝なんかよりも…碧君とずっと一緒にいたいなぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良いのか悪いのか………聞こえてしまった。

 

 

 

「お……おい!さっさと行ってさっさと終わらせようぜ……!」

 

 

 

神崎は残念そうな顔をしているが、また笑顔になり、

 

 

 

 

「うん!」

 

 

 

と言った。

 

 

 

 

 

………今の超かわいかった……。

 

 

 

まともに太鼓叩けなさそうだな……………これは…。

 

 

 

 





神栄はついに『恋』をしてしまったな……



てか、神崎さんに抱きつかれたら襲ってしまいそうだ………

おまわりさん、コイツです。


そんなことより次回は決勝戦!2人は勝てるのか!?

指摘、感想コメント待ってるゾ☆
(食蜂さん風に言ってみました。男が言うと気持ち悪いですね、はい)



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