王様気分も24時間で終わり、か……。
そんなわけで、57話見てくださいね。
(眩しくてあいつがよく見えねぇ……!!)
ガストロは口に銃を咥え、唾液まみれの銃を取り出した。
「今日も銃が美味ェ!!」
撃った場所は、
座席の間だ。
そこには速水がガストロの姿を覗いていた。
その隙間は20㎝もないくらい狭く、常人なら絶対出来ない事だ。
「一度発砲した敵の位置は絶対に忘れねぇ、下にいた奴らは暗殺専門だが、俺は軍人上がりだ、これ以上の1対多数の戦闘はイヤってほどやってんだよ。さーて、お前らが奪った銃はあと一丁あるはずだが?」
「速水さんはそのまま待機!今撃たなかったのは賢明です千葉君!君はまだ相手に位置を知られていない!」
「一体どこから喋ってるんだ……」
ガストロが見たものは、丸い透明なものに入ったオレンジ色の顔。
完全防御形態の殺せんせーだ。
「お前……何かぶりつきで見てやがんだ!!」
ガストロは撃てるだけ撃ちまくるが、全く効かない。
「ヌルフフフ、これぞ無敵形態の強さですよ」
もう無敵って言ってる時点で最強だけどな。
「………チッ!」
「木村君!5列左にダッシュ!」
指示通り木村は移動する。
「寺坂君と吉田君はそれぞれ左右に3列!」
ガストロはキョロキョロし始めた。
「死角ができた!このスキに茅野さんは2列前進!」
「カルマ君と不破さんは同時に右8!礒貝君は左に5!」
(シャッフル、か。だが名前を言っちゃ全部覚えるぞ……?)
「出席番号12番!右に1で準備しつつそのまま待機!」
「へ?」
流石に出席番号まで覚えられたら普通に気持ち悪い。
次々とシャッフルしていくと、誰がどこにいるかがわからなくなってきた。
「ヘタレ君!右に7!」
ヘタレとか……誰だよ(笑)
「ヘタレ君!早く移動しなさい!」
だからヘタレって誰だよ……。
「ゲーマー!右に7!」
ああ、俺(神栄)か。
(神栄……自分がヘタレだと思ってないイタイ子じゃないか……)
皆がそう思った瞬間である。
「………さて、いよいよ狙撃です。千葉君。指示の後、君のタイミングで撃ちなさい。速水さんは千葉君のフォローです」
たまたま近くに速水が居たのでそーっと見てみると、表情が少しおかしい。
普段ポーカーフェースな2人が、緊張している。
「君たちは先生の狙撃を外したことで、自分たちの腕に迷いがありますね?
言い訳や弱音を吐かない君たちは、勝手な信頼を押し付けられたこともあるでしょう。苦悩していても助けてもらえなかったこともあるでしょう」
2人は思っていた。
親からのつらい言葉を。
誰も助けてくれなかった思い出を。
課題をやらされていたことを。
「でも大丈夫。君たちがプレッシャーを1人で抱える必要はない。ここにいるみんなは同じ経験を持つ仲間だ。安心して引き金を引きなさい?」
殺せんせーが話しているうちに、ガストロは目星がついていた。
出席番号12番が、一度も動いてないことに気づいた。
「では、行きますよ!」
「出席番号12番!立って狙撃!」
(ビンゴォ!)
ガストロは12番のおでこに銃弾を当てた。
しかし、それは…………。
人形だった。
ちなみに出席番号12番は菅谷だ。
15番が千葉だ。
『分析の結果、狙うならあの一点です』
「OK、律」
千葉は躊躇いも無く撃つ。
しかし、ガストロには当たっていない。
「へへへ……外したな……。これで2人目の場所も……!?!?」
ガストロに照明の台が襲う。
千葉は吊り照明の金具を狙った。
そしてガストロはつらい体勢でも銃を撃とうとする。
そこに、一発。
速水が撃ったのは、ガストロではなく銃だ。
そしてガストロは気絶し、簀巻きの餌食にされた。
============================
「すげぇな、お前ら」
「なんか……スッキリしたよ」
速水や千葉の見せた笑顔は、とても、輝いていた………。
(一瞬可愛いな、とか思ったら負けだ……神栄 碧。正気に戻るのだ………!!!)
次回か次回の次にやっとホテル編が終わる!
そしたらみんな楽しみにしてる肝試しだよ!
どんなペアにしよっかな〜〜〜アハハ!
そういえば、この話が投稿されたらUAが50,000超えてるはずですよね。
だから今回のタイトルが『超える時間』なんですよw
あと50,000で100.000だよ!遠いね!
指摘、感想コメントまってるよ。