神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

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ついに神栄の『あの人』が………?


第33話 最悪の時間

 

 

「てめぇ、神崎と前原に何しやがった!!」

 

 

 

「何って………教育的指導さ。お前もやられたいのか……?」

 

 

 

もう嫌だ……!耐えられない!

 

 

こいつを殺して、2人の目の前で謝らせる!!

 

 

 

「うるせぇ!ぶっ殺してやる…!」

 

 

 

「やれやれ、俺だって一応防衛省の人間だ。手加減は…………」

 

 

 

最後まで言わせない。

 

鷹岡の近くまで詰め寄り、拳を振るう。

 

 

 

 

しかし、

 

 

 

 

 

 

「ぎゃーぎゃー言ってた割には、弱いなァ!お前」

 

 

 

「う…………る……せぇぞ!!」

 

 

 

 

全く当たらない。

 

 

 

 

「じゃ、こっちも行かせてもらうぞ」

 

 

 

 

 

 

 

============================

 

気づいたら、空を見ていた。

 

 

一体……何をやられたんだ……?

 

 

 

「神栄君!!!」

 

 

気づいたら烏間先生がいる。

 

 

 

 

「がああああ!!あいつはどこだ……………!ぶっ殺してやる…!どこだ!!!」

 

 

 

「暴れるな、今はじっとしてるんだ。あいつには……俺がなんとかする……!!」

 

 

保健室から見える姿は、とてもいいとは言えなかった。

 

 

つらい顔が、見たくないのに見えてしまう。

 

 

 

すると、倉橋が涙目で烏間先生……と呟いてしまう。

 

 

「あいつ……!!」

 

 

 

俺は………こんなところで寝てる暇はねぇ!!!

 

 

「神栄君!!!」

 

 

 

烏間先生は、一瞬反応が遅れ、神栄を取り逃がしてしまった。

 

 

 

「おい、烏間は俺たちの家族じゃないぞ……お仕置きだなぁ……」

 

 

 

 

「く……そ野郎がああああああああああああああああ!!!!!!」

 

 

 

 

ナイフが鷹岡の頬に触れる。

 

 

 

「それ以上…………みんなに手ェ出すな………!もし手ェ出すなら……俺を殺れよ!それと………お前は俺らの父ちゃんでもないし、体育の教師じゃねぇ!俺らの先生は……!烏間先生しかいねぇよ!」

 

 

 

「……神栄君!」

 

 

 

「………二度とそんなこと言えない様な体にしてやる……!」

 

 

鷹岡は、神栄をナメている。

 

 

 

 

確かに神栄はクラスの中でもダントツに強い。

 

 

 

しかし、鷹岡は戦った瞬間神栄の致命的な弱点に気づいていた。

 

 

そこを狙えば、殺られるのは神栄である。

 

 

 

「前原と神崎に、土下座するまで俺は負けねぇ!それまで俺は立ち続ける!」

 

 

 

「遺言はそれだけか……?」

 

 

 

 

「ナメてんじゃ……ねぇぞコラァ!」

 

 

 

再び、神栄と鷹岡の戦いは始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦いは、一方的だった。

 

 

 

神栄が手を出す前に殴られ、蹴られ……と。

 

 

 

 

神栄は一発も殴れない。

 

 

 

 

「あの神栄が………あんなにやられるのかよ……!!」

 

 

岡島は圧倒的な姿に、目をギョッとしている。

 

 

「こんなの………見てらんない…」

 

 

片岡は、2人の戦いから目をそらし始めた。

 

 

「………これでお前は立てないだろ………!さて、スクワットの続きを………ん?」

 

 

 

「まだだ……!謝るまで……勝負は終わんねぇよ!」

 

 

神栄は意識が朦朧としながらも、鷹岡の足を掴む。

 

 

 

 

「殺したくはないが………お前は別だ、殺してやる」

 

 

 

グシャッ!とエグい音が響く。

 

 

鷹岡は神栄の顔面を踏み潰し、高笑いする。

 

 

 

 

「ハッハハハ!もう何も出来ねぇだろ!それじゃあお前ら、続きをやれ」

 

 

 

しかし、誰も動かない。

 

 

 

 

「あ……?なんだ?早くやれよ」

 

 

 

ガシッ!

 

 

 

 

「こんなんで………俺は死なねぇよ………。早く………謝れよ」

 

 

 

血だらけの神栄は、まだ諦めない。

 

 

 

「神栄君!」

 

 

 

 

「烏間先生………か、俺はへーきだよ、それより、あいつを……」

 

 

 

「もう一発、これで終わるだろう。さよならだ。父ちゃんに刃向かうのが運の尽きだ」

 

 

 

と言って足を上げ、降ろそうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やめろ!!!!」

 

 

 

 

 

「烏間……もう、手遅れだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グシャッ!!!!!!

 

 

 

 

その音は、3年E組の校庭に響き渡った。

 

 

 

============================

 

 

神栄が起きた時には、E組の校舎には居なかった。

 

 

 

真上を見る限り、病院だった。

 

 

 

時間は、現在夜中の3時だった。

 

 

 

 

「…………俺、生きてたんだ…」

 

 

 

 

起き上がろうとすると、動けない。

 

 

 

 

「…………ありゃ?動けねぇ」

 

 

 

『神栄さん!大丈夫ですか!?』

 

 

 

どこかから声がするが、人影はない。

 

 

 

 

声の主は、ケータイの中にいた。

 

 

「……律か、俺が大丈夫な訳ないだろ……この通り、動けねーよ」

 

 

『神栄さんの怪我は、大したことではないようです。擦り傷や打撲程度らしいですよ』

 

 

「あんなにやられて打撲程度なのか………。格闘技やっててよかったな………てか、みんなはどうしたんだ?」

 

 

 

『あの後、鷹岡先生が訓練を中止させ、みんなは家に帰りました。烏間先生は今、病院内にいますよ?殺せんせーも多分います』

 

 

 

 

すると部屋に誰かがやってきた。

 

 

 

人間1人と、人外1匹。

 

 

「神栄君!大丈夫ですか!?」

 

 

 

「全く、律といい殺せんせーといい、俺のどこを見たら大丈夫だと言えるんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

「………神栄君、君はなぜ鷹岡がおかしいと気づいたんだ?」

 

 

 

 

 

烏間先生の一言で、病室は一気に静まる。

 

 

 

 

 

「………………俺、姉がいるんですよ………双子の」

 

 

 





姉については次回ですね。


神栄は超人←これ重要


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