神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

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※すみません!予約投稿したはずが、なぜか普通に投稿してしまいました。この話が今日(3月29日)の投稿分です!


第30話 復帰の時間

「上等だ。やってやんよ!」

 

 

 

神栄の投げたボールは、相手のバットに当たり、グラウンドに転がる。

 

 

守備がザル以下のE組は、簡単に塁に出してしまう。

 

 

ノーアウト満塁。

 

 

 

 

ここで出てくるのは、4番、進藤。

 

 

 

 

「マジで言ってんのかよ…!!!」

 

 

 

 

 

今の進藤は、まるで怪物のようだった。

 

 

 

「やばいな………!これは」

 

 

この対決は……………。

 

 

 

 

 

勝てない!

 

 

 

 

奴を見ただけでわかる。本気の目だ。

 

 

神栄は固まる。

 

 

今まで打たれた奴らが、脳裏をよぎる。

 

 

 

ここで満塁ホームランなんて打たれたら、シャレにならない。

 

 

 

(クソっ!どうすれば……いいんた!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おう!待たせたな!」

 

 

 

 

 

 

ついに帰ってきた。

 

 

 

「杉野!!!」

 

 

 

「後は俺が、ケリつけて来てやるよ!ノーコンは引っ込んでろ!ってな!」

 

 

「お前後で覚えてろぶっとばしてやるからな」

 

 

そう言って、神栄は杉野にボールを託した。

 

 

 

 

これで、任務完了。

 

 

さて、ベンチ戻って寝よ………。

 

 

 

 

============================

 

 

 

「カルマ君。さっきのアレが活かされる時が来ましたよ」

 

 

殺監督は、レフトにいるカルマの足元に、先ほど同様、もぐらのようにやってきた。

 

 

 

 

「………ああ、そーゆーことねー。磯貝ー。監督から指令」

 

 

 

 

 

カルマは磯貝に殺監督の指令を話した。

 

 

「マジっすか……」

 

 

 

 

そして、カルマと磯貝は

 

 

 

 

 

前へ出る。

 

 

 

それも、先ほどの野球部よりも、さらにひどい前進守備だ。

 

 

 

「さっきそっちはこれをやってたんだ。文句は無いよね?理事長」

 

 

 

「…………ご自由に、選ばれたものは守備位置程度で心を乱さない」

 

 

 

 

 

「へぇ………じゃあ、遠慮なく」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、神栄は驚いた。

 

 

 

 

 

前進守備なんてレベルじゃない前進守備。

 

 

 

神栄が見たのは、

 

 

 

 

「前進守備っつーか、バット振れば当たる位置じゃねーかよ!」

 

 

もう………なんでもありやん。

 

 

 

 

 

 

こんなことされれば、大体の人間は集中力が切れる。

 

 

まぁ、される人なんてごくわずかだが、

 

 

 

「気にせず打ちなよ、杉野の球は邪魔しないから……」

 

 

(なめたこと言いやがって!大きく振れば、奴らもビビって退くはず!)

 

 

 

 

進藤は今までで一番力を込めて振った。

 

 

 

 

が、当たらない。

 

 

 

「…………ダメだよそんなスイングじゃ……次はもっと………殺す気で振りな」

 

 

 

 

第二球、進藤は腰が引けたスイングで、カルマの目の前にボールを落とす。

 

 

カルマはそれを取り、キャッチャーの渚に投げる。

 

 

 

そして、走るのが遅れた三塁にボールを投げ、ツーアウト。

 

 

 

 

さらに、一塁へ投げて、スリーアウト。トリプルプレーだ。

 

 

 

 

 

 

結果、3対2でE組の勝利である。

 

 

 

 

「……………………」

 

 

 

理事長は何も言わずに、グラウンドを去った。

 

 

 

「はぁ………なんとか勝ったか……」

 

 

 

神栄がグラウンドに出て、杉野を出迎える。

 

 

 

「ったく、怪我なんかするから俺が登板しなくちゃいけなくなったじゃねーかよ………」

 

 

 

「ありがとな!神栄。お前がいなきゃ、多分負けてた…」

 

 

 

滅多に言われない。感謝の言葉。

 

 

 

 

神栄はその一言が普通に嬉しかった。

 

 

 

「………おう、もう野球なんて二度とやらねーけどな」

 

 

 

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女子の試合は僅差で負けたと聞いた。

 

 

 

なにやら、片岡がめちゃくちゃ決めたらしい。

 

 

流石っす、片岡さん。

 

 

 

「神栄君ってヘタレだと思ったのに、案外カッコいいのね」

 

 

 

 

 

 

「ふざけんな片岡、俺はヘタレじゃない」

 

 

「みんな思ってるよ、神栄君、ヘタレだよ……?」

 

 

 




球技大会編は終了でーす。



次回、オリジナルストーリー混ぜようかな………

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