神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

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今回も長めです(英語の文がある為)




第10話 修学旅行の時間、2時間目

 

 

神栄は初めてのキスを奪われ、絶望している。

 

「ああ………。あのクソビッチにあんなことされるなんて……」

 

「誰がクソビッチだ!」

 

 

 

 

「お前だよビッチビッチビッチビッチビッチビッチビッチビッチ!」

 

「This goddamn kid! Bullshit!」

(このクソガキ!ふざけんな!)

 

思わず英語で話してしまったビッチ先生、しかし、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Noisy! A woman carried away by an amorous passion bitch! I bump it off!」

(うるさいぞ!痴女ビッチめ!ぶっ殺すぞ!)

 

 

 

 

「What……Can you speak you English?」

(なに……あんた英語話せるの?)

 

 

 

 

「No, there was such a work person, and a parent remembered me unwillingly……」

(いや、親がこういう仕事やってて、仕方なく覚えたんだ)

 

 

 

 

 

「なかなかいいじゃない!クソガキ」

 

と、ビッチ先生は肩をバンバンと叩く。

 

神栄はその手をはたく。

 

「気安く触るな。痴女」

 

 

 

 

 

 

 

 

「きー!やっぱ嫌いよ!バーカバーカ!」

 

 

子供か!と言いたかった杉野と渚。

 

今言ったら2人に殺される、と思ったのか、言いたくても口が動かない。

 

 

 

 

「こいつなんなの!?毎日キスしてやる!」

 

「とんだ痴女がE組に来たもんだ……………」

 

ビッチ先生は新幹線のトイレまで烏間先生に連れてかれ、パジャマに着替えさせられた。

 

 

それっきり、ビッチ先生とは話すことはなかった。

 

「てか、殺せんせーが居ない」

 

この修学旅行で一番重要といっても過言ではない殺せんせーがいない。

 

 

 

すぐ来たのだが遅れた理由が、

 

 

 

 

『地下のスイーツ買ってたら遅れた』そうだ。

 

奴はエロとスイーツには目が無いのか………?

 

 

やはり新幹線内でも暗殺は行われている。

 

ビュン!ビュン!とナイフを刺す時の風の音がたくさん聞こえる。

 

 

「修学旅行ってのに………暗殺かいな」

 

 

「みんなー、なんか買うものある?」

 

茅野がお金を出してくれるらしく、みんなは一斉に言い始めた。

 

「俺お茶でいいわ」

 

「僕もお茶で」

 

「あー、オレもお茶でいいやー」

 

「俺もお茶」

 

 

全員、お茶。

 

「み、みんなお茶ね…………」

 

予想外のことに茅野は少し驚いている。

 

「私も言っていいかな…?」

 

「わ、私も!いいかな?」

 

神崎と奥田が茅野の後ろについていく。

 

すると、

 

 

 

 

 

 

ドン!と誰かにぶつかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご、ごめんなさい」

 

「………………」

 

神崎らが去った後、ぶつかった男らは神崎をじっと見ていた。

 

「……………あいつ、イイ女だな」

 

「でも、新幹線内じゃ捕まえらんねーぜ?」

 

「…………なぁ、オレってさぁ、案外なんでも知ってるんだよね」

 

そう言って、男は神崎のメモ帳を持ちながら笑っていた………。

 

 

 

 

 

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1時間後、京都に着いた。

 

 

 

 

 

 

「っしゃー、京都だー。とりあえずどこ行くんだ?渚」

 

渚は自分でまとめた地図を広げ、ルートを確認する。

 

 

 

「とりあえず、ここからかな?」

 

 

 

 

「あれ……?やっぱりないな……」

 

神崎が何か探している。

 

「どうしたの?」

 

「メモ帳にルートとか書いといたのに……どこかで落としたのかな?」

 

「まぁ大丈夫だろ、渚も同じようなもの持ってるし」

 

この時は、『あんなこと』が起こるなんて誰も知らなかった……。

 

 

 

============================

 

 

1日目は、いろんな所へ回ることになっている。

 

お寺、神社、などなど………。

 

神崎の提案により、細い一本道を歩いたりした。

 

事件は、そこで起こる。

 

 

 

ぞろぞろと、何人かの男が現れた。

 

 

 

「なーんでこんな拉致り易い所に来るのかなー………」

 

見る限り、不良だ。

 

「……………お兄さんたち、目的が観光に見えないんだけど………?」

 

カルマが挑発している。

 

「男に興味はねー。女置いてとっととお家帰んな」

 

「ったく、しょーがねー奴らだ」

 

神栄は1人の男をぶん殴り、気絶させる。

 

一方のカルマは、

 

顔面を持ち、電柱にぶつける。

 

「…………でたよ、ドSの塊」

 

 

 

神栄はカルマを見て呆れている。

 

 

 

 

あんなエグいの見られたら、SAN値が下がりそうだ。

 

 

 

 

 

ゴッ!!!!

 

 

 

「やっぱり、ここ隠れやすいわぁ」

 

 

 

 

「くそ………がぁ!」

 

 

神栄とカルマは背後から来たもう一人の男に気づかず、気絶してしまった。

 

 

 

 

 

「……お前ら!ふざけんなよ!」

 

渚と杉野が男らに立ち向かうが、あっけなくやられてしまった。

 

 

「……………おい、連れてけ」

 

 

男らは、神崎と茅野を連れ去り、どこかへ逃げてしまう。

 

 

5分後、

 

 

「神栄!カルマ!大丈夫か!?」

 

「………ん、ああ」

 

杉野と渚が、こちらへやってきた。

 

 

 

「あいつら、直接俺の手で処刑させて欲しいんだけど」

 

カルマは本気だ。殺る気が今までとは段違いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「………はぁ、誰かしおり持ってない?」

 

カルマと同じく、殺る気満々の神栄はとても冷静だ。

 

 

 

 

 

こんな時に頼りになる男は、E組でもあまりいないだろう。

 

 

 

 

 

 

これも、神栄の一つの才能なのかもしれない。

 

 

 

 

「……あるよ。って、何に使うの?」

 

 

渚が神栄にしおりを渡す。

 

 

 

「あのタコのことだ。誰かが拉致られた時の対処法くらいあるだろ…………。お、あったあった」

 

「んじゃあ、行きますか………!女子達を助けよう!」

 

「あの!私はここに居ますよ!」

 

奥田だけは残っていた。

 

 

 

 

 

「「「「え」」」」

 

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とある車の中、神崎と茅野は腕を縛られ、身動きを取れない状態になっていた。

 

「……これ、犯罪ですよね、私達に何するんですか!!」

 

「あぁ?ちょっと俺らの相手を、な?」

 

助手席にいるボスらしき男が、前を見ずにケータイを見せてきた、

 

「それより、この写真お前だろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……!?」

 

神崎は固まる。

 

茅野は写真を見ていたが、外見から全く違う。

 

髪の毛は茶色で、服装もチャラチャラしている。おしとやかな神崎とは正反対だった。

 

「神崎さん!これ…………!!」

 

「うん…………」

 

「結構可愛かったから、前々から気になってたんだよ、まさか椚ヶ丘の奴とは思わなかったぜ」

 

「…………………」

 

そうこう言ってるうちに、車が止まった。

 

車が止まった場所は、おそらく閉店したであろう娯楽施設だった。

 

看板は落ちかけていて、ボロボロの状態だ。

 

不良の男らは、神崎と茅野をソファに座らせた。

 

「今から、俺らと残りの10人ほどを相手してもらうぜ、なぁに、心配はいらねぇ」

 

 

 

 

 

 

「…………さいってー………」

 

 

 

 

 

 

 

グッ!と不良は茅野の首を絞める。

 

「エリートが見下してんじゃねぇぞオラァ!いいから相手しろってんだ!帰ってきたら『カラオケに行ってました』って言えばだーれも傷つかない。なぁ……?」

 

すると、

 

 

 

 

 

 

 

 

キィィ!と錆びた鉄のドアの音が後ろの方から聞こえる。

 

 

 

 

 

「ははっ!撮影班が到着だな!おい!お前ら早くこ…………いよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男が見たのは、ボコボコにされている不良だった。しかも、撮影班の2人だ。

 

カメラも無惨な姿になっていた。

 

「しおりを見た限り、神崎さんらを捕らえた人たちは、修学旅行でおいたをする輩だってよ」

 

「しおりすげーな」

 

「やっぱり、修学旅行のしおりは持っとくべきだよねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ねぇよ!そんなしおり!」」

 

 

 

 

 

 

殺せんせーの完璧すぎるしおりには、誰かが拉致られた時の対処法があった。

 

土地勘のないこの手の輩は捕まえた後、遠くへは逃げない。

 

そして、殺せんせーがマッハで探した拉致実行犯潜伏対策マップがあった為、楽に見つけることができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………で、どーすんの?お兄さんら、こんだけの事を俺らにしてくれたんだ、お前らの修学旅行、この後全部…………入院だよ!!!」

 

 

 

 

 

 

「ケッ!おもしれーなァ、でも、この後ツレが何人か来るんだ。これでこっちの方が圧倒的に有利だ。お前らみたいな奴らの見たことのない。不良がたくさんな!」

 

確かに、誰かはやってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が、不良とは言えない人たちが、数十人出てきた。

 

全員坊主にされて、グルグルメガネをつけられている。

 

なんというか、ガリ勉君が何人もいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「不良など居ませんよ、先生が全員手入れしてしまったので………」

 

 

 

 





とりあえず、修学旅行回はあと3回位ありそうです。


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