神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

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某駄菓子漫画にハマって全巻+小説買っちまったぜ!ビンラムネ食べたくなっちまったぜ!




第139話 料理の時間

「……まず、どんなパスタを作るか、だな」

 

 

 

神栄はワイシャツの袖をまくり、料理をする用意をする。

 

 

「なぁ神崎、何食べたい?」

 

 

 

「うーん……カルボナーラかな?突然食べたくなっちゃった」

 

 

 

「オーケー、じゃあ準備するから冷蔵庫から色々使うよー」

 

 

 

 

そう言って神栄は冷蔵庫の中身をチェックする。

 

 

まず卵、そしてベーコンや牛乳やチーズがあることを確認して、取り出す。

 

 

「あとはニンニクと……パスタとバターか」

 

 

 

台所の戸棚を開くと、目立つところにパスタがある。

 

 

神崎のお母さんは近々パスタを作ろうとしていたのかな……?そう思いつつパスタを出す。

 

 

 

2人分なので、180gを用意した。

 

 

 

 

「よし、まずは………」

 

 

 

 

はじめにパスタを茹でるためのお湯を沸かし、沸かしている間ににんにくとベーコンを切る。

 

 

こうして時間を有効活用するのが料理の鉄則らしい。

 

 

 

にんにくとベーコンを切り終わると、今度はバター、牛乳、卵黄、黒胡椒、チーズを混ぜる。

 

 

いい感じになってきた頃にはお湯が沸いているので、塩を入れてパスタを投入する。

 

 

 

まだ休んでいる暇はない。お次はフライパンを用意し、オリーブオイルを熱した後、弱火でにんにくを炒める。香りがしたらベーコンを投入!

 

 

 

そして茹で上がったパスタを加え、よく混ぜておいたバターとその仲間たちをフライパンにぶち込む。

 

 

 

 

 

よくかき混ぜて最後に黒胡椒を少々、ここで味を整えるのだ。

 

 

 

 

 

この後火を止めて、神栄が作ったカルボナーラの完成である。

 

 

 

 

 

約20分くらいで作れるので、神栄は家でも作ろうと思った。

 

 

 

 

そんなことはさておき、完成したので部屋にいる神崎を呼びに二階に向かう。

 

 

 

「おーい、出来たぞー」

 

 

 

「………すー…すー………すー………」

 

 

 

 

神崎は目を閉じ、同じリズムで呼吸をしている。要は寝ている。

 

 

 

「はぁ……。寝させたいけど冷めちゃうからな…、どうしたものか。あ、そうか」

 

 

 

 

神栄は再びキッチンに戻り、カルボナーラを皿に盛る。

 

 

そしてその皿を部屋に持って行く。

 

 

 

神栄は神崎の目の前に皿を置き、じっとしている。

 

 

 

「匂いで起きるかな……」

 

 

 

待つこと1分。ようやく神崎が目を覚ました。

 

 

 

「……どうしたの碧くん」

 

 

 

「それはこっちのセリフです。まぁいいや、できたよカルボナーラ」

 

 

 

「出来たの!?食べる食べる!」

 

 

 

先ほどまで寝ぼけてた神崎が突然大声で喋る。まるで普段化粧濃い人がすっぴんの状態で家に友人がやって来た時の反応のように大声だった。

 

 

「んじゃあ……どーぞ」

 

 

 

「いただきます!!」

 

 

神崎はフォークで丁寧にカルボナーラをくるくると巻く。

 

 

丁度いい大きさになり、口に入れようとしたら……

 

 

 

 

 

 

「はい、あーん」

 

 

 

 

 

 

「……え、えぇ!?」

 

 

 

「あーん」

 

 

 

迫り来る神崎、若干後退する神栄。

 

 

これには神崎さんもご立腹のようで、

 

 

 

「いいじゃん!せっかく作ってくれたんだし、このくらいのお礼はさせてよ碧くん!」

 

 

 

「そ…そうですね。じゃあ……あーん」

 

 

 

………自分で作ったからか、神崎が食べさせてくれたからか、とても美味しい。

 

 

 

 

どのくらい美味しいかといえば、セ○チュリースープ飲んだくらい美味しい。セ○チュリースープを飲んだことは無いが。

 

 

 

「んっ……。おいひい」

 

 

 

「じゃあ私も食べようかなー」

 

 

 

また神崎はくるくると巻き、今度はちゃんと自分で食べようとする。

 

 

 

ここで神栄は思う。

 

 

やられたら

やりかえそうぜ

倍返しだ!(字余り)

 

 

 

この季語もへったくれも無い下手くそ俳句が言ってるように、やられたなら、自分もやり返すべきではないか?

 

 

倍返しとまではいかなくても、同じくらいの量で返すことは不可能ではないはずだ。

 

 

 

 

神栄は高速でカルボナーラを巻き、フォークを神崎に突き出した。

 

 

 

「あ……あーん」

 

 

「………?」

 

 

 

 

「お、お返しだよ。やられっぱなしは嫌だからさ…」

 

 

 

「………あーん」

 

 

 

 

 

神崎は抵抗もなく食べた。

 

 

この辺がヘタレかヘタレじゃないかが分かれる。

 

 

 

「うん!美味しい!!」

 

 

 

 

嗚呼、きっと僕はこの笑顔を見るために生まれ、そしてこの料理を作ったんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

===========================

 

 

 

 

「……結構量があったな……」

 

 

 

 

皿には麺一本も残っておらず、2人とも完食していた。

 

「じゃあ、俺皿洗ってくるわ」

 

 

後片付けの為に神栄は皿をキッチンまで行き、シンクに皿を置いた。

 

 

 

「よし、洗おう」

 

 

 

 

「待って碧くん!私も洗う!」

 

 

 

ドタバタと音を立てて神崎が降りてきた。

 

 

 

「………そっか、ではお願いします」

 

 

「なんで敬語!?」

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

皿を洗ってる時間、喋ることが無い。

 

 

 

ただ水が流れている音とスポンジと皿が擦れる音しか聞こえない。

 

 

 

 

「……ねぇ碧くん」

 

 

 

沈黙を破った神崎は神栄の方を向いて笑顔で、

 

 

 

 

「なんかこれ、夫婦みたいだね!」

 

 

 

 

「………!?」

 

 

 

 

 

突然言われた、『夫婦』という言葉。

 

 

 

これは一体どういうことだろう。『結婚してください』と言われているのか?逆プロポーズなのか?俺は試されているのか!?

 

 

 

 

 

「………そうだな、こーゆーのなんか憧れるよな」

 

 

 

「うん。結婚して、子供が出来て、たまにこうやって2人仲良くやってるのって、理想だよね」

 

 

 

 

「……そそそそうだな。結婚ねぇ……考えたことないなぁ」

 

 

 

 

「私はもう…………と結婚するって決めてるけど……」

 

 

 

 

神崎は小さな声でポツリと呟く。

 

 

それは当然神栄には聞こえていない。

 

 

 

「ん?なんか言ったか?」

 

 

 

 

 

「いや……何でもないよ!あーおくん!!!」

 

 

 

 

 

神崎は神栄に抱きつく。

 

 

 

 

「うおっ……!?突然どうした…!」

 

 

 

 

「いーや?何でもないよー」

 

 

 

 

 

 

私は………碧くんと結婚したい!

 

 

 

 

 

そう言えずに神崎はただただ抱きつくことしか出来なかった。

 

 




はい。リア充爆発しろ。

僕は結婚とか考えるほど深く関わった女性はいない!!

……私情はさておき、今回の話を書くにあたって、私invisibleは実際にカルボナーラを作ってみました。

作中では20分くらいで出来るとか言ってましたが、実際30分以上かかりました。

ちなみに完成したカルボナーラは親にあげました。よしこれで親孝行はカンペキだ。


そして次回予告!(アニメ風に)

こうして楽しくリア充してる俺は、とんでもないことを思い出してしまう!
どうして俺は……今までやってこなかったんだよ!!!
次回、『衝撃の事実』サンドバックスタンバイ!(ストレス発散用に)



PS、
150話超えました。正直こんなに行くとは思ってませんでした。
ここまで行けたのは読者のみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。
これからももう少し、もう少しだけヘタレの成長を見てくださいね!

1/21追記
多分展開違うかもしれないです。すいません

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