神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

141 / 182
おはようございます、こんにちは、こんばんは、invisibleです。


3話くらいで終わると思ってたら、全然でした。


とりあえずタイトルはこの後変えるつもりです。


余談ですが、暗殺教室最新巻での、
『触手細胞はあります!』に大爆笑しました。

ただそれだけです


そして、また文がッ………!雑です。


第126話 過去の時間(神栄編Ⅲ)

 

 

学校から逃げてからしばらく経った。

 

 

 

見たことのない道、見慣れない景色が多く、よくわからないことだらけだった。

 

 

俺は走るのをやめて、立ち止まった。

 

 

 

 

 

「……ハァ…ハァ…ハァ…!ここまで行けば……大丈夫だろ……」

 

 

 

俺は膝に手を乗せ、ゼーハーゼーハーと息を吸っては吐き、また息を吸っては吐き、を繰り返す。

 

 

 

何メートル……いや、何キロ走ったのだろう。

 

 

 

 

辺りを見回し、状況の確認をする。

 

 

誰かが追って来てることはなく、何もない。

 

 

「これじゃあ帰れないな……どーしようか……?」

 

 

 

一応財布を持って来てるので、夜ご飯なら食べることはできる。

 

 

が、そこからどうすればいいのかわからない。

 

 

「………はぁ」

 

 

 

 

俺は仕方なく自宅へ向かい、歩き始めた。

 

 

 

 

 

============================

 

 

 

夜、12時。

 

 

 

 

 

 

「…………鍵かかってる……」

 

 

 

 

 

当然と言えば当然なのか、鍵がかかっている。

 

 

電気もついてないし、もう全員寝たのだろう。

 

 

 

「………ここで待ってるか…」

 

 

 

俺は家の前で座り込み、朝まで待った。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

朝の6時、いつもならまだ寝ている時間だが、今日は少し違う。

 

 

「ん………?」

 

 

 

悪い目覚めだった。

 

 

 

 

 

 

いつもと寝ている場所が違うからなのか、腰が痛い。

 

 

 

今日は土曜日、みんなにとってはいい日だろう。が、俺にとっては最悪の日だ。

 

 

 

自宅から外に出ることを原則禁止されている俺は、1日中おじさんの監視の下生活しなければならない。

 

 

部屋に籠もればいいじゃないか、と思うが、俺は朝、昼、夜のご飯の度にリビングに行き、「来い」と言われたら行かなければいけない。

 

 

もし無視をすれば暴力。無視しなくても暴力と、俺にはハッピーな道が無い。

 

 

 

………あぁ、また家に戻れば地獄のような日々が戻るのか。

 

 

 

ため息を吐き、俺は立ち上がる。

 

 

 

すると、おじさんが玄関のドアを開けた。

 

 

……最悪のタイミングだ。よりによっておじさんが新聞を取りに行く時間と被ってしまった。

 

 

 

「…………」

 

 

目の前に来ると、おじさんは何も言わずに新聞を取った。

 

 

 

そして、ドアを閉めた。

 

 

 

何もされなかったのは良かったが、俺は完全にいない者とされた。

 

 

 

認識されず、ただ存在するだけの人間と化した。

 

 

……一体何がいけなかったのか。

 

 

 

 

人には得意不得意がある。不得意な物が無い人間など存在しない。

 

 

それがたまたま、はっきりとわかってしまっただけで、何故こんなにも差別されなければならない?

 

 

 

確かに俺は算数が苦手だった。だが社会のテストは毎回100点だ。

 

 

 

何故おじさんは得意な物を見ようとしない?何故苦手なところしか見ない?

 

 

………なぁ教えてくれよ。

 

 

 

 

教えろよ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで………俺だけがこんな目に…………。

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

時間が少し経ち、午前9時。

 

 

 

3時間待っても開けてくれないので、俺は強引に入ることにした。

 

 

 

 

 

壁をよじのぼろうとしたその時。

 

 

窓から誰かが見えた。

 

 

 

 

 

大体予想はついているが……茜音だった。

 

 

また俺を助けるフリをしてどこかへいなくなるのだろう。

 

 

いちいち俺を見てから消えるので余計タチが悪い。

 

 

俺は茜音を睨みつけながら壁の前で立ち止まる。

 

 

 

「…………!」

 

 

 

茜音が口を開けて、何かを言っている。

 

 

遠くて全く聞こえなかったが、おそらくバカにしているのだろう。

 

 

 

すると、

 

 

 

 

 

茜音はチェーンの付いた謎の物体を投げてきた。

 

 

なんとかキャッチして、見てみると………。

 

 

 

 

家の鍵だった。

 

 

 

 

 

「…………?」

 

 

 

なんだ?突然優しくなりやがって。

 

 

 

そう思いながらも、俺は鍵を使って玄関に入った。

 

 

 

戻って来たが、嬉しくはない。

 

 

 

俺は再びため息を吐きながら自分の部屋に向かった。

 

 

 

 

 

部屋に着くと意外にも、何も手を加えられてないそのままの状態だった。

 

 

てっきりほとんどの物が捨てられてると思ったが、そんなことはなかった。

 

 

 

いや………冷静に考えたら、俺の持っているものすべてに触れたくなかったのだろう。

 

 

 

 

 

俺は自分の部屋から出て、さっきもらった鍵を茜音の部屋に投げてまた部屋に戻った。

 

 

 

 

 

 

============================

 

 

 

 

それから、俺は特に何もされなくなった。

 

 

暴力は減り、ごはんもちゃんと食べれるようになった。

 

 

 

叱られることなんか、あれから一度も無かった。

 

 

すごくおかしいが、また何か言えばいつものクソみたいな日常に戻ってしまうと思い、言えなかった。

 

 

 

 

………何かが……おかしいのに…。

 

 

 

 

 

 

何もされなくなって数ヶ月。俺は小学校を卒業する日になった。

 

おじさんからの暴力は無くなったが、学校でのいじめは終わることは無かったので、卒業はとても嬉しい。

 

 

とっとと卒業して、一人で生きていこうと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

卒業式が終わり、学校を後にしようとすると、そこにはおじさんがいた。

 

 

 

 

ペコペコとしながら媚を売っている。

 

 

 

「…………で、どうだね、碧と茜音の奴は!」

 

 

 

 

 

「はい……仲良く生活していますよ」

 

 

 

 

……何を言ってるんだこいつは。

 

 

 

そして、何故俺の名前を知っている?

 

 

 

 

「…………?おー、碧じゃないか!久しぶりだな!」

 

 

 

 

………この人は……確か……?

 

 

 




文化祭があったせいか、理数系の科目の要点をほぼ忘れました。

なんとか赤点回避&高得点を狙いたいです。

文系の科目は油断しなきゃ大丈夫だしょ!前回だって90点台だったし。なんとかなるよね!


そんなわけで次回、おじさんがしばらく何もしてこなかった理由が明らかに……?そして、中学に入って神栄はどうなるのか………?


そろそろ過去編も終わります。過去編終われば茜音のE組転入、そして文化祭ですよ。


それでは、おやすみなさい。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。