神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

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タイトル通り、事件です。


○○が○○に○る、という事件です。




第121話 事件の時間

 

「ぐっ……!くそ……!何とかこいつだけを閉じ込めたまま殺す方法は無いのか……!?」

 

 

烏間先生は死神から奪ったタブレットを見ながら、何とかしようとしている。

 

 

「考えても無駄ですねぇ烏間先生、というか、出ようと思えばこんな檻はすぐ出れますよ。マッハで加速して壁に何度も体当たりしたり、音波放射でコンクリートを脆くしたり。ただそれはどれも一緒にいる生徒にとても大きな負担をかける。だからあなたに死神を倒してもらったんですよ」

 

 

 

 

「はぁ……言われなくてもわかるさ、お前がクラスの結束を強めるために、最小しか手を出してないこともな」

 

 

 

こうしてE組一同は牢屋から解放された。

 

 

殺られていた死神を見ていると、烏間先生は話し始めた。

 

 

「驚異的なスキルを持っていた男だったが、スキルを過信しすぎていた。人間としてどこかスキがあった」

 

 

「うわ……顔の皮がねぇ……」

 

 

 

これ、割とマジな方でSAN値がゴリゴリ削られる。

 

 

人間の顔の構造を見た後、神栄は考えていた。

 

 

(……果たして俺はいい選択をしたのか?人を守る為にアレを使って……。なんかこう、『染まっていってる』気がするんだよな…)

 

 

「神栄、どうした?」

 

 

 

木村に言われて焦った神栄は

 

 

「……!?なんでもない、なんでもない……うん、なんでもない」

 

 

「?」

 

 

すごい動揺してしまった。我ながらひどい。

 

 

(まぁいいか、深く考えることでもねぇし)

 

 

 

 

今考えても特に何もないし、気持ちを切り替え神栄はビッチ先生の方を見ていた。

 

 

何も喋ってないな……。

 

 

 

「おーいビッチ先生、何してんだよ。早くこっちに来いよって……あれ?」

 

 

ビッチ先生は何も言わずに逃げて行く。

 

 

 

それを追うE組。

 

 

 

「おいコラまてビッチ!」

 

「逃げてんじゃねーぞ!」

 

 

 

そして、捕獲。

 

 

 

 

「あーもー!好きなようにすりゃいいわ!思う存分性的な暴力で発散すればいいじゃない!ほら!ほら!」

 

 

 

「何言ってんだこいつ、ンなことするかバーカ。どーでもいいけど普通に学校来いよ」

 

 

 

 

「……でも、殺す直前まで行ったのよ、あんた達のこと」

 

 

 

 

「そーだな、あん時は殺してやろうと思ってた。でもよ、たかだかビッチと学校生活楽しめないで、俺らは何の為に殺し屋兼中学生やってると思ってんだ?」

 

 

 

「そういうことだ。イリーナ」

 

 

 

ビッチ先生の背後から烏間先生が一本の薔薇を持ってきた。

 

 

 

「この花は生徒達からの借り物じゃない。俺の意思で、敵を倒して得たものだ。誕生日はそれならいいか?」

 

 

 

ビッチ先生はとても嬉しそうに

 

 

 

「……はい」

 

 

と呟いた。

 

 

 

 

 

「こりゃすげぇ」

 

 

 

「可能性出てきたな」

 

 

 

 

「ただし、烏間先生。いやらしい展開に入る前に一つ」

 

 

 

「断じて入らないが言ってみろ」

 

 

 

殺せんせーは顔を赤くして俺らの頭を触った。

 

 

「今後、このような危険に生徒を巻き込みたくない。安心して殺し殺される環境作りを防衛省に要求します」

 

 

「いや、何がこのような危険だ。殺せんせーという存在が危険だろーが」

 

 

 

 

「そうだな……打つ手は考えてある」

 

 

 

============================

 

 

 

とりあえず死神を烏間先生が倒して、何とか事件は解決した。

 

 

帰り道、神栄は制服に着替えていた。

 

 

 

「疲れた……これは死ぬ……。明日休みで大正解だわ…」

 

 

 

ヘトヘトな状態で家に帰ると、突然吐き気がした。

 

 

 

 

「うっ……!おえっ!」

 

 

トイレで吐くと、血が大量に出ていた。

 

 

 

「なんだこれ……!」

 

 

トイレの近くにある鏡を見ると、ワイシャツが少し赤くなっている。

 

 

 

ワイシャツを脱ぐと、ところどころから血が出ている。

 

 

 

「まさか………薬の副作用!?」

 

 

 

 

神栄は何度も吐く。

 

 

 

何度も血が出る。

 

 

 

「うぐっ……!気持ち悪りぃ……」

 

 

 

 

数分後、ようやく吐き気が無くなると、神栄はベットに行くことなく、廊下で寝てしまった。

 

 

 

(………身体が……動かねぇ……)

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

神栄が起きたのは、日曜の朝だった。

 

 

 

(あれから1日ずっと寝てたのか?なんで一回も起きなかったんだ?)

 

 

 

おとといとは違い、普通に身体は動く。

 

 

 

(確か副作用で睡魔に襲われるとは言ってたけど……こんな酷いのかよ)

 

 

 

そんなことを思いつつ、神栄はキッチンに行き、朝食の支度をする。

 

 

 

 

「ふぅ、これでよし、と」

 

 

 

手慣れた感じで朝食が完成し、食べる。

 

 

 

「さて……撮り溜めしてたアニメでも観るかな……」

 

 

 

と言いリモコンを取ろうとしたその時、

 

 

 

 

携帯が鳴る。

 

 

 

「あぁ?一体誰だよ……まさか死神倒したから打ち上げやろー!とかか?お断りだっつーの」

 

 

 

文句をぶつぶつ言いながらケータイを開くと、電話だった。

 

 

 

「……非通知からか、まぁいいや。もしもし」

 

 

 

 

 

 

『あ、もしもし?碧君?』

 

 

 

またこいつか……この声はもう聞きたくないのだが、

 

 

 

もちろん声の主は茜音だ。

 

 

 

「切るぞ」

 

 

 

 

『あー、ちょっと待ってよ!私明日からE組行くことになったからよろしくって言いたかっただけなのだから切らないd』

 

 

 

 

プツン。

 

 

 

「くそが……迷惑電話報告してやる。二度と来んな!」

 

 

 

 

………ん?ちょっと待てよ?

 

 

 

 

あいつ……明日からE組に行くって言ってたよな……。

 

 

「はぁぁ!?なんであいつが……!」

 

 

 

 

何としても茜音をE組に行かせるわけにはいかない。

 

 

神栄はケータイを見ながら、今の時間を確認する。

 

 

 

「昼の11時か……帰ってくんのは明日……ヤバくて遅刻か……」

 

 

どうして遅刻する可能性があるのかというと、

 

 

自分でもよくわからない。

 

 

 

 

とりあえずそうしとく。

 

 

 

「何としてもあいつにはE組に行かせねぇ!何としてもだ!!」

 

 

 

 

神栄は重い足取りで茜音のいる大豪邸に行くのである。

 

 

 

 

 

 




今更ですが、作者はシリアス展開を書くのがあまり好きではないです。

かといってギャグも得意、というわけではないです。

どれを取っても中途半端ってことさ。


さて……寝るか。
(夏休みで生活リズムが完全に狂いました)


最近、たくさんの曲を聴き始めました。ほぼアニソンですが。

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