神栄 碧と暗殺教室   作:invisible

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本編で100話超えましたー!


わーい!!!





第100話 紡ぐ時間

 

 

イトナが入ってきた次の日、イトナは何かを作っている。

 

 

 

「おい、イトナ何作ってんだ?」

 

 

 

 

「かみかさ、見ればわかるだろ。ラジコンの戦闘車だ」

 

 

「ねぇ、なんなのそのあだ名、俺の名前「かみさか」なんだけど、「かみかさ」じゃないからな?」

 

 

 

 

「そんなことはどうでもいい。昨日1日あのタコに勉強漬けにされてストレスが溜まった。失敗覚悟で殺してやる………」

 

 

 

 

 

いや、どうでもよくないから、超重要だから。テストに出るぞ!

 

 

 

 

 

 

「殺しに行くといっても……イトナ…………すげぇな」

 

 

 

 

すごくハイテクな機械ではんだごてとか使ってるよ……。

 

 

 

 

「親父の工場で基本的な電子工作ハイテク大体覚えた。こんなのは寺坂以外誰でもできる」

 

 

 

イトナは戦闘車を床に置き、操作し始めた。

 

 

 

 

そして、標的(空き缶)の目の前に行くと、発砲。

 

 

 

 

 

これだけなら多分その辺の人でもできると思うのだが、イトナの作った戦闘車は、走ってる時や弾を撃つ時に音がほとんどしない。

 

 

 

イトナ曰く、電子制御を多用することで、ギアの駆動音を抑えているらしい。

 

 

しかも映像付き!

 

 

 

 

素晴らしいね!

 

 

 

 

 

「……それと、お前らに1つ教えてやる。狙うべき理想の一点、シロから聞いたあのタコの急所だ」

 

 

 

「…………!!!」

 

 

「奴には"心臓"がある。位置はネクタイの真下。そこに当てれば1発で絶命できるらしい」

 

 

 

 

 

サラッととんでもないこと言ったな、イトナ。

 

 

 

 

「………で、教室内だけで戦闘車移動させるのか?だったら外で移動させた方がいいと思うんだけど……」

 

 

 

 

「わかった。やってみよう」

 

 

 

戦闘車はくるりと方向を変え、廊下へ向かう。

 

 

 

廊下へ行くと、曲がり角で何やら声がした。

 

 

 

戦闘車は上を向き、様子を見ている。

 

 

 

 

 

 

戦闘車が見たものは、スカートの中だった。

 

 

 

 

「………見えたか?」

 

 

いや、見るなよ。

 

 

 

「クソ……カメラが追いつかなかった。視野が狭すぎんだよ」

 

 

 

こいつら変態過ぎて救いようが無い………。

 

 

「カメラをもっとデカくして、高性能にしたらいいんじゃないか?」

 

 

村松がそう言うと、その意見をイトナはきっぱりと反対した、

 

 

「重量がかさんで機動力が落ちて色々めんどくさくなる」

 

 

 

 

 

「………なら魚眼レンズにしてみればいいんじゃないか?」

 

 

 

"参謀"竹林が提案すると、メガネをくいっと上げ、説明を始めた。

 

 

 

「送られた画像をCPUを通して歪み補正すれば、小さいレンズでも広い視野を確保できる」

 

 

 

 

 

「……わかった。視野角の大きい小型魚眼レンズは俺が調達しよう……」

 

 

"カメラ整備"岡島がなんかカッコよさげに言うと、みんなに協力を求めた。

 

 

 

 

「録画機能も必要だな」

 

 

 

「そうだな………」

 

 

 

こいつら……下着ドロにはドン引きしてたくせに……最低のゲス野郎ばっかじゃねーか。

 

 

 

「これも全て暗殺のためだ!ターゲット(女子)を追え!!!」

 

 

 

こうして、E組男子の、E組男子による、E組男子の為のプロジェクト、その名も…………!!

 

 

 

 

 

『プロジェクトE』が始動した。

 

 

 

ちなみにプロジェクトEのEは《エロ》のEだ。

 

 

 

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早速発進した試作品一号。

 

 

 

外に出ようとした瞬間、段差でコケた。

 

 

 

 

それを映像越しで見ていた男子(渚、磯貝、カルマ、神栄除く)は、しばらく黙り………。

 

 

 

「俺が復帰させてくるわ!」

 

 

"高機動復元士"の木村がダッシュで行くと、改善点についての話し合いが行われた。

 

 

 

「段差に強い足回りも必要じゃないか?」

 

 

竹林がまた提案すると、

 

 

 

「俺が開発するわ、駆動系とか金属加工には覚えがある」

 

 

"駆動系設計補助"吉田が加わった。

 

 

 

 

 

「それと、車体の色についてだが、学校の景色に紛れないと標的(女子)に気づかれる」

 

 

またまた竹林が提案すると、今度は………。

 

 

 

「引き受けた。学校迷彩、俺が塗ろう」

 

 

"偽装効果担当"菅谷が筆を持ち塗る準備をしていると、

 

 

 

「ラジコンは人間とはサイズが違う。快適に走り回れるように俺が歩いて地図を作るわ」

 

 

 

"ロードマップ製作"前原が紙を持つ。

 

 

すると、

 

 

「腹が減ったら開発は出来ねぇ、校庭のゴーヤでチャンプルーでも作ってやらァ」

 

 

"糧食補給班"村松がエプロンをつけて家庭科室へ向かった。

 

 

 

 

 

こうして、本格的に移動し始めたのだが……なかなか思うように行かずに、みんなが交代交代しながらやっている。

 

 

 

 

もう、クラスに馴染んでやがる……。

 

 

 

ワイワイ楽しくやっていると、戦闘車に搭載しているカメラが真っ黒に染まった。

 

 

上を見ると……。

 

 

 

 

カワウソのような生物がこちらを見ていた。

 

 

 

 

驚いて発砲すると、近づいてきた。

 

 

 

 

「うわあああああああ!!」

 

 

 

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試作品一号は破壊されたのだが、みんなは思ってるよりか落ち込んではいない。

 

 

 

むしろやる気になっている。

 

 

 

 

「次からはドライバーとガンナーを分担しないとな、射撃は任せたぞ、千葉」

 

 

新たな役職、"搭載砲手"に任命された千葉。

 

 

 

なんだろう、かわいそうになってきた………。

 

 

「開発には失敗がつきものだ。糸成一号は失敗作だ。だが、ここから紡いで強くする」

 

 

壊れた糸成一号にペンで『糸成Ⅰ』と書くと、イトナはこちらを向いて話した。

 

 

「100回失敗してもいい、最後には必ず殺す。だから、よろしくな、お前ら」

 

 

「そーだな、よろしく」

 

 

「よっしゃ!3月までにはコレで女子全員のスカートの中を偵察するぜ!!」

 

 

 

 

「へー………今なんて言ったのかな?岡島君」

 

 

 

あ…………。

 

 

 

女子の皆さん、戻られたようですね。

 

 

 

 

 

では早速岡島を殺っちゃってください!片岡さん。

 

 

 

 

「うわあああ!!助けてくれええええ!!」

 

 

 

「無理」

 

 

 

 

「あ……そうだよ!全部神栄が提案したんだ!俺は協力されてて…俺は無実だ!!」

 

 

 

うわぁ、勝手に俺を犯人扱いしやがった。

 

 

 

「待て、俺は悪くない。俺は鉄の理性を持ってるんだ。その程度で興奮するような男じゃねぇ、しかも俺がやってないということに関して証人がいる!渚!俺は何もやってないよな……?」

 

 

 

 

「え……あ…そうだね、神栄君はやってない……よ」

 

 

 

 

「確かに……このヘタレがこんなことできないわね。やってたらヘタレじゃないもの」

 

 

片岡さんも納得してくれてなによりです。

 

 

 

 

「ほら!見たか!俺はやってない!やってないんだよ!だから岡島、さ、よ、な、ら♥︎」

 

 

 

 

「うわあああ!助けてくれええ!」

 

 

 

その日、岡島は30分女子達に説教されたらしい………。

 

 

 

自業自得だな、ざまぁみろ。

 

 




次回、お待ちかねのデートです。



地味に何話かかかりそうだな……。

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