月天山(相撲) VS 熊田文吉(我流)
SUMOU金時 モリノーク・マサーン
――ラビアンローズ跡地『預言者サラサの館』
オリエンタルな妖しさに満ちたその個室は、恋人たちで賑わう西ブロックに定番の占い所として建設されたものである。
本来ならばエキゾチックな黒髪の女主人が迎え入れたであろう天幕に、今、ジャージ姿のぼさぼさ頭がふてぶてしくも上座を陣取っていた。
瞳を隠す瓶底眼鏡が、水晶玉を前にした老婆のような真摯さを以て、テーブルの上のミニチュア骨格に向かい合っている。
そんな少女の姿を、対面のナガラ・リオがしげしげと見つめる。
「……何?」
視線に気付いたジャージの女主人、ヒライ・ユイが首を傾げる。
「ああ……」
サマになってるな。
と、素直に出そうになった言葉をあやうく引っ込める。
いかに世情に疎いとは言え、年頃の少女、それも愛機の補修に大真面目に取り組んでいる盟友に言うには、余りにも不躾な一言だろう。
そう思い直し、咄嗟に話題を変えた。
「直りそうか、リーオー?」
「問題ない。
この間話した通り、虎徹にとって外装は消耗品。
内部のフレームが歪んでさえいなければ、予備パーツの差し替えだけで戦える」
言いながら、ヒライが小さな鞄をテーブルの上に広げる。
「もしも、骨格がイカレちまったら?」
「……素直に棄権するべき。
この子の骨格は、あなたの体そのもの。
機体がそこまで深刻なダメージを負うようなら、その時はきっと、あなたの肉体の方が悲惨な事になっている」
「ヒイロ・ユイなら気合いで直すぜ」
「…………」
作業の手を止め、じっと、ヒライがリオを見上げる。
相変わらず表情を読ませぬ瓶底眼鏡だが、その沈黙は大きく二つに分けられる。
心地よいものと、耐えがたいもの。
この場合は後者だ。
「……ナガラ、当り前の事だけど、私が直せるのはリーオーだけ、だから」
「分かってるよ、次の試合までゆっくり休むとするよ」
そう言葉を切ってリオが腰を上げる。
駐車場に行けば、キャンピングカーを改造した医療室に工作室が据えられている。
にも拘らず、ヒライがこの出来あいの廃墟に籠ろうと言うのは、一人で集中する時間が欲しいと言う事だ。
ここから先は彼女の領域。
リオはリオで、今の自分に出来る仕事を果たさねばならない。
「任せて」
去りゆくリオの背中に、ヒライが短く言葉を重ねる。
振り向きもせず、リオが右手を軽く振った。
「ふう……」
高原の夜気を肺腑に取り込み、リオが天幕の柱に背中を預ける。
相方の手前、強がっては見たものの、ムエタイ四百年の打撃は流石に伊達では無かった。
じんわりと痺れるような、心地よい疲労が体を蝕む。
「こんなのを、あと三回も、か」
ワンデイトーナメント。
狂気の沙汰。
今更ながら、こんな行程を考えた奴は頭がおかしい。
天空を見上げれば、広大な夏の大三角が人の子の業を見下ろしている。
次の試合、おそらく相手は横綱のスモーだろう。
そこに勝てたなら、次の相手はビグザム剛田か、それともあの胡散臭いブラジル野郎か?
ゴウダのおっさんであれば良い、と思う。
そうして、決勝戦。
そこまで勝ち進んで、ようやくあのアムロ・レンとやり合える目が出てくる。
――根平の砂浜、潮の匂い、血の匂い、股間の痛み、膝の温もり、涙、真っ赤なしゃぐま。
あの日から二か月、お互いの積み重ねた時間は、どれ程の変化をもたらしたのか。
もう一度やりたい、と思う。
もう一度やれるのか? と思う。
蜘蛛の糸のように、細い、細い可能性。
わっ、と言う歓声が、丘の上のプラネタリウムから聞こえてきた。
直感する。
第二試合、横綱の土俵入りが始まったのだ。
日の下開山の真贋を見極めねばならない。
大きく深呼吸して体を起こし、ナガラ・リオはプラネタリウムへと向かった。
・
・
・
架空のコロッセウムがどよめいていた。
係員のハイモックを蹴散らしながら飛び出してきた茶色の巨体。
その、余りの異様に。
ボリノーク・サマーン。
索敵・偵察能力に秀でた……、と言う事になっているパプテマス・シロッコ設計開発のMS。
生憎、劇中ではさしたる活躍もないままフェードアウトしてしまい、『森のクマさん』と言う奇抜なネーミングセンスばかりが一人歩きしている機体である。
成程。
原形よりも更に強烈なディフォルメが施された本機には、まさしく『熊』の名が相応しいだろう。
熊を彷彿とさせる突き出した耳だ。
熊のように分厚い胸だ。
熊のように太い腹だ。
熊のように短い足だ。
熊のように武骨な両手だ。
熊のように紅いモノアイだ。
熊のように荒削りなクローアームだ。
熊のように大きな口だ。
「 グ ル オ オ オ ォ オ ォ オ ォ ォ ッ ッ !! 」
――そして、熊のように逞しい声だ。
「「「「「 熊 じ ゃ ね え か ッ ッ 」」」」」
会場が、一斉にツッコミの声を上げた。
「何や! 何やこれはッ!?
そのものズバリ、モリノーク・マサーンやないかッ!!」
「おいいハム子テメェッ! 運営は何を考えていやがるんだよ!」
「うええ、し、知らないよ私だってッ!
……って言うか中の人って、フルコン空手のクドウ選手じゃなかったのッ!?」
おろおろと狼狽の声を上げるMS少女に代わり、中空のオーロラビジョンに主催者のドヤ顔が浮かび上がる。
『紹介しましょう、ツキノワグマのブンキチ(文吉)くん、七歳です!
身長180cm! 体重150kg!
足柄山熊田牧場の経営再建のため、本大会に緊急参戦を果たしました』
「グオオオォォ―――ッ!!」
リー・ユンファの紹介に応じるように、ご満悦なブンキチくんが盛んに両手のクローを叩き付ける。
その度にハイモックの装甲が無残に抉れ、砕け、残骸が観客席まで飛んでくる。
『――かつて、源頼光四天王が一人。
坂田金時は幼少の頃、熊を相手に相撲の稽古をしたと言いますが……。
流石に伝説は伝説……、ですかねえ、横綱?』
ザッ、と塩の雨が降る。
静まり返った会場に、ヒール代わりの高下駄を脱ぎ捨て、威風堂々たる金色の巨体が姿を現す。
「横綱……、マジで闘る気かよ」
ゴクリ、と誰かの喉を鳴らす音までが聞こえる中、直垂烏帽子のバトラー・ベンスンマムが朗々たる呼出を響かせる。
『ひが~し~ げ~てんざ~ん げ~てんざ~ん』
横綱・月天山が金色の脚を天空に振り上げ、勇ましくズン、と大地を踏む。
四股だけで世界を己が物に塗り替えてしまうかのような、英雄の立ち居振る舞いだ。
『に~し~ ぶん~き~ち~ ぶん~き~』
「グルルル……」
人語を解さぬ獣であっても、張り詰めた空気の変化を肌で感じ取っているのだろう。
ハイモックの頭部を打ち捨て、獣が四足に体を畳む。
時間いっぱい。
腰を落として仕切り直し、横綱が遂に戦闘態勢に入る。
『発気揚々――』
空気が歪む。
二頭の獣の体が、極限まで押さえ付けられた撥條のようにみちみちと緊張する。
『――のこったッ!』
「グオアアアアアァ―――ッ!!」
急速に加熱した空気に煽られ、本能のままに四足の獣が走りだす。
太く、短い前足が大地を蹴り上げ、瞬く間に速度を増していく。
横綱は、しかしまるで俄で貼り付けたかのように動かない。
異種格闘技戦、通常の立会とはまるで勝手が異なる。
力士の瞬発力、爆発力を生かすにはこの仮想のコロッセオは広すぎるのだ。
故に横綱は待つ。
まずは先手を取らせ、敵が直径4.55mの『見えざる土俵』に踏み込んでくるタイミングを計る。
鋼鉄の巨熊が暴風となり、獣臭が近づくほどにプレッシャーをかける。
一手誤れば、未熟な人の子など即座に肉塊へ還るであろう。
どくり、と恐怖が心臓を鳴らす。
しかしそれでいい。
横綱・月天山の肉体を以てしても、立合いの時は何時だって恐ろしい。
巡業六場所、年間を通して、おおよそ百試合。
何時だって力士は、そう言った恐怖と付き合い続けている。
虎視眈々と頂点を狙う土俵の鬼。
狭い円を驚くほど優雅に使う小兵。
体重1/4tを超そうかと言う南洋の黒鯨。
同じ人間かと思うほどに懐の深いスラヴの巨人。
戦闘民族の血脈を爆発させる蒼き狼の末裔。
一場所を通して15日、連日そのような人外と闘い続ける。
横綱に敗北は許されない。
巨体同士のぶつかり合いは絶えず故障のリスクが付き纏い、それがそのまま選手寿命の損耗に繋がる。
それが恐くない筈はない。
そしてやはり、今日も恐い。
いつも通り怖い、それならばいつも通り戦える。
そのような恐怖を克服して角界の綱を獲ったと言う自負が、肉体に神秘めいた冷静さをもたらしてくれるのだ。
モリノーク・マサーンが迫る。
白砂を蹴り上げる毎に頭が上がり、その威容が一段と大きくなる。
熊が迫る。
頭が上がる。
頭が下がる。
頭が上がる。
頭が下がる。
頭が上がる。
頭が下――
――刹那、横綱が弾かれたように飛び出だしていた!
ドゴン、と爆音が砂埃を巻き上げ、大気をビリビリと震わせる。
「グオオッ!?」
勝ったのは、横綱。
巨熊の四肢が大地を蹴り、わずかに上がった大顎が下がろうとしていた瞬間。
金色のスモーはその下を更に潜り、対主の巨体を無理矢理カチ上げていたのだ。
『ブ、ブンキチくんの下を取ったァ――ッッ!?
横綱、何と言う豪胆!!』
「オオンッ」
クマが頭上からクローを振り下ろす。
スモーが下から払いのけつつ、そのまま突っ張りでクマの胸板を打つ。
「ムン!」
両腕の回転速度を上げる。
爆裂するテッポウの乱打がクマの勢いを穿ち、その上体を無理矢理に突き起こす。
「うめえな、横綱。
やっぱりその手しかないかい」
「その手?」
リオの疑念の声に、冷汗混じりにゴウダが頷く。
「体当たり、前足の爪、噛み付き、それに押し潰し。
そいつが熊に出来る攻撃の全てだ。
組み合うのは論外、四足の構えを取らせてもならねえ。
となれば出来る事と言ったらあの形、下からの打ち合いに持ち込む事だけよ」
「けど、突っ張った所で何になる?
リングに押し出しはねえ。
あのまま連打を続けてたって、いずれ横綱の方が根負けしちまうぞ?」
へっ、と嘲るようにゴウダが嘯く。
「……恐ろしい事が起こるんだよ、坊や。
力士が本気で差し合いを捨てると、そう言う事になる」
「オウッ」
横綱が怒気を吐き、腰を捻じる。
それまで真っ直ぐに打ち出されていた左の腕が軌道を変え、大外を回ってクマの頭部に迫る。
――ベッチイイィッッ!!
たちまちに乾いた音がコロッセオの空気を叩き、クマの頭部が初めて横方向に揺れる。
『張ったアアァァッッ!!
前代未聞ッ! 横綱! 熊への闘魂注入~~~ゥッ!?』
クマと真っ向打ち合う力士。
会場がオオオ、どよめく中、ポツリとゴウダが呟く。
「始まるぜ。
これから横綱が見せるのモノは、相撲であって相撲じゃねえ」
「何を分かんない事を言ってやがる?
突っ張りも、張り手も、立派な相撲の技じゃねえか?」
「さっきまではそうだったろうさ。
突っ張りの役割は土俵の外への突き出しか、あるいは差し合いのための布石。
確かに現行の相撲のルールに則した打撃技ではある」
ブン、と逆の右手での張り手。
傾いだ熊の頭部を斜め下からカチ上げ、そのままグッと喉輪を掴む。
「だがな、アレは違うんだよ。
体重100kgを超すスプリンターが、側頭部に掌底を全力で叩き付ける。
張り手はあくまで純然たる打撃なんだよ」
「純粋な、打撃……」
「野見宿禰と当麻蹴速のバーリ・トゥードだった時代から、二千年以上の時を掛けて国技として大成した大相撲。
張り手って奴は、そん時に抜き損ねたガチンコの牙の名残なのさ」
「…………」
「かつて、雷電爲右エ門を伝説の力士たらしめた殺人技。
こめかみに当たれば一発で脳を揺らし、耳に当てれば鼓膜を破る。
あれを本気でやっちまったら、競技としての相撲はもう成立しねえよ」
「……随分と詳しいじゃねえか?
おっさんがそんなに博識だったとは知らなかったぜ」
と、感心した風に見つめるリオに対し、苦虫を噛み潰したような表情でゴウダが言う。
「……いたんだよ、同期に十両上がりが。
しょっぱい上にガチで強え。
正直、力士とだけは二度とやりたくないわな」
「オフッ!」
横綱が打つ。
右手で起こしたクマの頭部に、渾身の左を思い切り張る。
大きくブレた左の耳元目掛け、さらに返しの右を浴びせる。
左掌。
右掌。
左掌。
右掌。
左掌。
右掌。
スモーの上体が淀みなく回転する。
一打毎にバチィンと言う破裂音が空気を叩き、クマの巨体が左右に泳ぐ。
会場が沸騰していた。
誰もが思った。
思ってしまった。
このまま打ち続けていれば、人が熊を、倒せるのではないか、と。
「 グ オ オ オ オ ォ オ ォ ォ ッッ !! 」
油断。
はっきりとそう呼べるものがあった訳ではない。
ただ何となく、会場の空気がふっ、と弛緩した気配を汲んで獣が急襲した。
止めを刺しに向かっていたスモーの左手。
そちら目掛けて、思い切り大口を開けて首を振う。
――がぶり。
「――!」
空気が凍る。
最悪。
シンプルなる噛み付き。
各界の宝たる横綱の左の掌が、半ばまで獣の口中に咥え込まれている。
獣の咬合力、脱出は不可能。
反射的に手を引けば、自らの腕力で再起不能なダメージを負う。
だがそれは、どちらにしたって同じ事。
あの巨熊が、このまま顎に万力を込めたならば――。
「噴ッ!」
スモーは既に動き出していた。
捕われた左手を逃すためではなく、開いた右手で敵を仕留めるために。
めきょっ、と言う鈍い音が、静まり返った会場に響く。
天空に掲げた、右の手刀。
それを伸びきった熊の頚椎に、思い切り叩きつけたのだ。
「ガッ……!」
肉体の反射で、獣の大顎が大きく開く。
かろうじて抜けかけた左手。
だが、横綱は却ってそれを口中へと捻じ込んでいく。
左頬に内側から添えられた、左の掌。
捻じ曲がった頸に添えられた、右の掌。
内と外から拝むように頭部を挟み、金色のスモーがその日、最初で最後の投げを打ちに行った。
「ドウリャアアァ!!」
体を返しながら両手を振るい、クマの頭部を勢い良く引きずり込む。
外掛け。
150kgの巨体が真横に浮く。
……だけでは終わらない!
スモーの手首が返る。
肘が、肩が、上体が合わせて返り、ベクトルが横から下へ。
ドウッ、と砂煙が巻き上がる。
コンクリに叩きつけられるよりはマシ、とは言え150kg
しかも作用点は側頭部。
支えられる獣など、いない。
大地と横綱の掌にサンドイッチにされたモリノーク・マサーンは、その肉体をビクン、ビクンと痙攣させていたが、その内にくたりと動かなくなった。
『……あ、あ、あ』
ガチガチと歯の根を鳴らし、MS少女の震え声がマイクに漏れる。
『か、勝ちました……、横綱。
決まり手は徳利、投げ……いや……、イヤイヤッ!』
全身で大きく息を吸い込んで、思いの丈の全てを叩きつける。
『あえて……、敢えて言おうッッ!!
合ッ掌捻りィッッ! 炸レツウゥ――――――――ッッ!!!!』
MS少女の絶叫が沈黙を打ち破り、会場がどっ、と興奮に沸き返る。
割れんばかりの歓声の中、横綱はあくまで淡々と手刀を切って立ち上がり、はるか中空のオーロラビジョンを見上げた。
「李大人、何だってこんな可哀想な事を」
思いもかけぬ横綱の一言に、会場が再び静まり返る。
リー・ユンファが訝しげに首を傾げる。
『可哀想? ブンキチくんが、ですか?』
「可哀想す」
にべもなく、横綱が視線を落とす。
「野生を失った愛玩動物が、力士に敵う筈が無いすから」
どよっ、と一つ会場が震える。
呆れた様にゴウダが笑う。
「オウオウ、そこまで言っちまうかよ、横綱」
大げさに一つ、リーが肩を竦ませる。
『どうやら、あまりこの趣向は好かれなかったようですねえ。
けど大丈夫。
次からの試合は横綱の希望通り、手負いの獣ばかりになるでしょうからねえ』
リーの言葉を受けて、横綱のスモーがじっ、と観客席を見上げる。
ぞくり。
ぞくぞくとリオの背筋が震える。
物言わぬ金色のスカーフェイスが言っている。
お前は本当に、自分と立ち会えるような獣なのか、と?
ぶるりと両肩を震わし、くつくつと野良犬が嗤う。
正直、人間と闘るような気すらしない。
だが、未だ不明の身とは言え、あの歩く国技の頂点にあそこまで言われては、応えたくなるのが人情ではないか?
ズン、と大地を揺るがしスモーが舞台へ背を向ける。
闘技場の中心には、牙を失った獣だけが横たわっていた……。
・おまけ MFガンプラ解説⑥
機体名:モリノーク・マサーン
素体 :ボリノーク・サマーン(機動戦士Zガンダムより)
機体色:茶
搭乗者:熊田文吉(クマダ・ブンキチ)
必殺技:噛み付き
製作者:詠歌公子(エイカ・キミコ)他
元々はエイカ・キミコがガンプラファイト参戦予定の空手家、クドウ・ケンスケのために製作していたMFである。
『羆』の異名を持つクドウ選手の肉体に相応しい機体として、キミコは『森の熊さん』ことボリノーク・サマーンをベースにする事を選択。
更に巨漢のクドウに合わせ各部造形を大きく見直した結果、実際の熊そのもののような大型MFが完成した。
が、肝心のクドウとは参戦交渉が決裂してしまったため、選手の補充に窮したリーは、急遽、本物の熊を選手として起用する事を計画。
最終的に、両腕に固定装備としてクローアームが追加された他、頭部は顎付きの専用ヘッドに差し替えられ、晴れて熊専用と言う前代未聞のガンプラが誕生するに至った。
本機は破壊力重視の重MFとして十分なポテンシャルを秘めていたものの、上記の経緯から最終調整を詰め切れておらず、またブンキチがファイティングスーツに馴染めなかった事情もあり、優勝候補である月天山との実力差を埋めるには至らなかった。