緋弾のアリア 欲望の交差   作:彩花乃茶

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カニギジ×1
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退職金と不発弾とチーム申請

 俺達がグランザイラスと激闘を繰り広げていた頃、アンクに‘クウガ’と呼ばれた仮面戦士はネガ電王といまだ戦闘中だった。

「これでどうだ?」

 

 ネガ電王の振り下ろした剣を横に回転して避けたクウガは近くの木の棒を手にした。

「超変身!」

 

 そう叫んだクウガの姿は赤から青の姿へと変わる。そして手に握った木の棒も独特のデザインの青いロッドへと変化した。

「・・・・なるほど。物質を変化させて自分の武器にすることができるのか」

 

「ああ、そうだよっ!」

 

 クウガとネガ電王の武器がぶつかり合い火花が散る。そしてすぐさま一歩引いて跳び上がったクウガは・・・・

「オリャァァァァァッ!!」

 

 ロッドの先端を全力でネガ電王にぶつけた。

「ぐおっ!?・・・・はぁ・・・はぁ・・・なかなかやるじゃないか。今回は引くとしよう。しかし次はお前もろともあいつ等を殺す」

 

 クウガの攻撃を耐え抜いたネガ電王はダメージに耐えながらも次元の歪みのようなものを出現させる。

「覚えておけ。俺様達はエヴィル!世界最悪の組織だ!」

 

 そう言い残したネガ電王はスーツから火花を散らしながらも歪みの中に潜っていき、その姿を消した。

「・・・君達が悪い組織ぐらい・・・俺も知っているよ。でなきゃ世界中飛び回ってエヴィル怪人と戦ってないよ」

 

 自身の拳の震えを反対の手で押さえたクウガは静かに変身を解除する。

「・・・そういえば今の俺がアンクに会うのは初めてだったなぁ。ちゃんと挨拶しておけばよかった~。今度会ったときはアイスランドのおみやげでも渡そうかな?」

 

 ヘルメットを被りながらそう呟いた謎の男はバイクに跨ると何処かへと行ってしまった。

 

 

 

 

・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

「ふぅ・・・・やったな後藤」

 

「・・・・あぁ、そうだな」

 

 地上へと戻って変身を解除した俺と後藤はアリア達がいるホームへと足を進める。

「伊達さん・・・・俺、バースに変身しましたよ」

 

「う、うぅ・・・」

 

 

後藤が倒れている伊達さんに話しかけた途端、伊達さんの右手がピクリと動きその目が開いた。

「伊達さん!!」

 

「あぁ・・・言い忘れてた。・・・・退職金。俺の講座に振り込んどいて」

 

 上半身を起こした伊達さんは満面の笑みで後藤にサムズアップをすると・・・・俺達は一斉に脱力してしまった。

「アリア達の言う通り・・・この人は死にそうにないな」

 

「あはっ!作業料としてこれは貰っていくのだー!あややがイタダキなのだっ!」

 

 すると気体爆弾の入ったボンベを無邪気に背負っていた平賀さんはそう言い残してこの場を立ち去っていった。・・・火遊びはほどほどにな。

 

「あんたたち、お姉ちゃんに投降を促すってんなら電話を貸すわよ?」

 

 ×字に重ねられた2人のココ姉妹は・・・近づいたら噛み付きそうな表情でこちらを見渡すも、アリアはそんなことも気にせずに、勝ち誇った表情で2人の上に座る。

「こいつらのヘリは神奈川県警が抑えたらしいぜ。車輌科だからいう訳じゃねぇんだが、どんな人間だろうと何もできないさ。いずれ捕まんだろ」

 

 俺達がグランザイラスと戦っている間に新幹線の上から逃げたらしい狙姐もさほど遠くに行けてないってことか。

「武藤・・・お疲れ様。ありがとう」

 

 

「礼には及ばねぇよ。武偵憲章1条、仲間をナントカって言うだろ。・・・・っておい。人が誰もいないせいで駅弁が買えねぇじゃんかよ!・・・はぁ。そいつ等は任せたぜ。尋問科にでも頼んで尋問でもしてもらえ」

 

 駅弁マニアの武藤は俺に残りの仕事を任せて駅を出て行った。

「それじゃあ・・・僕は伊達さんを病院に連れて行くよ」

 

「後藤ちゃんは事故処理を頼んだよ」

 

「了解しました。お気をつけて」

 

 そして伊達さんに肩を貸した明日夢も出て行ったのを見送った俺は、改めてココ達の元に片膝をつく。見れば猛妹の袖の中から鈎爪やナイフなどの様々な武器を取り出しているが・・・・何に使うのか分からないのもたくさんあるな。

「妹達、撤退ヨ。香港に戻るネ」

 

 ホームの端からココの声がして、俺達は一斉に振り返る。そこには足を引きずりながらM700を構えている狙姐の姿があった。・・・しまった。戦いに集中していて気がつかなかった。狙姐は新幹線から飛び降りて逃げずに、東京駅まで新幹線の側面にへばりついていたんだ。100メートルほど離れている狙姐の銃口は俺に向いている。

「レキ!動く駄目ネ!」

 

ドラグノフを持ち上げようとしたレキにココが叫ぶ。レキは俺が狙われていることに気付いたんだろう銃を構えない。ただ狙姐の方を見ている。

 

「他も動いちゃ駄目ネ」

 

「痛っ!?」

 

 目だけでアリアの方を見ると、アリアはココ姉妹に足だけしがみつかれていた。ココ達は死に物狂いでアリアの髪やスカートに噛み付いている。後藤と矢車も、そしてアンクも・・・・俺が狙われているせいで下手に動いてはいけないと判断して動かない。

「風、レキをよく躾けた。人間の心、失わせてる。この戦いでよぉーく分かったヨ。お前使えない女ネ。だからもうお前、いらない。レキ・・・・お前、まだ弾を持っているはずネ。それで死ね。今、ここで」

 

 狙姐は痛むらしい足を震わせながらレキに命じる。俺の額を狙うM700はボルトアクション式のライフルで連射ができない。そのため俺を撃ってしまうと次弾を装填するまでの間にレキの狙撃や足のはやい矢車に反撃されてしまう。その隙を作りたくないだろうから狙姐はレキに『自分を撃て』と命令しているんだろうな。

「お前死ねばキンチは殺さないネ。キンチは最凶の王様ネ。こんなに使える駒は滅多にないネ。ココも殺したくない」

 

「ココ。あなたが言うとおり、私はもう1発、銃弾を持っています。私が自分を撃てば、キンジさんを殺さないのですか?」

 

 確認するようにいったレキに・・・俺は慌てて星伽神社でのことを思い出す。・・・・『最後の銃弾』それはウルス族が追い詰められた時、自分が仲間の足手まといとなった時、かつて日本の侍がそのようにしたように自決するための銃弾だ。

 

「よせレキ!どうせあいつは俺を・・・」

 

「キンチ喋るな!レキ、今の話は曹操の名に賭けて誓ってやるネ。待つ、ココに不利ネ。レキ、今すぐ自分を撃つネ。待たせたらココ、キンチ撃つ。レキ、その後でココ撃てばいいネ。他にキンチ取られるより、ココは相打ちを選ぶヨ」

 

「・・・ココ蘭幇の姫。・・・ウルスの蕾姫が問います。今の誓い・・・キンジさんを殺さない事、守れますか?」

 

 ドラグノフのストックを足元に置いたレキは狙姐に質問する。

「バカにする良くないネ。ココは誇り高い魏の姫ヨ」

 

「誓いを破ればウルスの46女が全員であなたを滅ぼす。かつて世界を席巻したその総身を以って、あなたの命を確実に狙う。分かりましたね」

 

 背を伸ばしたレキが自身の顎の下に銃口をつける。

「レキ・・・よせ!」

 

「キンジさん。ウルスの女は銃弾に等しい。しかし私は・・・失敗作の不発弾だったようです。不発弾は・・・無意味な鉄くずなのです」

 

「チッ!自分から死ぬなんて馬鹿げたマネ・・・」

 

「アンコも動いちゃ駄目ネ!」

 

 アンクはレキを止めるために足を一歩前に出すも・・・狙姐は俺に向いている狙撃銃の引き金に指をあてたため動きを止める。

「やめなさいレキ!あんた騙されてるわよ!」

 

「キンジさん。あなたは人を殺すなと私に命令しましたが、私は今、主人を守るために・・・・私自身を撃ちます。ですが、これは造反にならない事を理解してください。なぜなら・・・・私は一発の銃弾・・・」

 

 レキは靴を失った足の指をドラグノフの引き金に掛ける。

「お前は銃弾なんかじゃない!!」

 

 俺の叫びも虚しく・・・レキは顔色1つ変えず足の指でその引き金を引いた。

「・・・・・!」

 

 レキの目が再び見開かれた。その瞳は驚きに満ちている。・・・銃弾が出なかったからだ。

「・・・不発弾」

 

 アリアも後藤も信じられないといった表情だ。アンクは安心したような表情で矢車は表情1つ変えていないが冷や汗をかいていた。・・・現代の銃弾において不発弾が発生する可能性は低い。しかもレキは不発弾対策のために銃弾を自ら作成すらしていた。そのため不発弾の可能性は1億分の1、いや1兆分の1と言ってもいいだろう。それが今、起きたのだ。レキ・・・お前はさっき、自分を不発弾だと言ったが・・・不発弾にも意味はあるんだ。その理由を考えろ。

「・・・・キンチ!」

 

 狙姐は一瞬で状況の変化を理解していた。レキは自分を殺せなかった。しかし弾は不発弾しかもうない。となると次に危険となるのは・・・格闘戦もできる俺達だ。奴は迷っている。俺をここで殺して逃走するか、殺さず逃走して、体勢を立て直してから再び襲いに来るか。その間に俺は、レキが呆然と握っていたドラグノフから弾倉を掠め取り、目の前で弾倉から最後の銃弾を取り出して握り締めた。

「レキ。2度と自分を撃つな。これは命令だ。お前、俺の命令は聞くって言ってただろ?」

 

「・・・・・」

 

 レキは俺の鋭い視線を見返すと・・・コクリと頷いた。それを確かめた俺はレキに銃弾を晒し・・・・

「さぁ、生まれ変わるぞ」

 

 銃弾を弾倉に戻して、ドラグノフに挿し直した。

「レキ。撃つべき相手は、あの敵だ。もう一度俺を信じろ」

 

 俺は振り返りつつ、レキを守るような位置に立ちはだかった。向こうは銃を構えている。唖然と銃を抱えているレキよりも早く撃てるだろうな。・・・・俺は懐に右手を入れる。

「キンチ!」

 

 銃声と共に狙姐はM700から銃弾を放つ。俺はそれよりも先に・・・・オレンジ色のカンドロイドを取り出した。

『KUJAKU~~』

 

 クジャクのような形に変形したカンドロイド‘クジャクカンドロイド’はプロペラのようになっている翼を回転させて銃弾を弾く・・・・どころか細切れにした。新幹線に乗る前に興味本位で買った新発売のカンドロイドを咄嗟の思いつきで使ってみたが何とかなったな。つーか、このクジャクカンの翼、たぶん下手に名刀を名乗る刀とかよりも切れ味があるぞ。取り扱いには気をつけないとな。

「ここは暗闇の中・・・一筋の光がある・・・・光の外には何も見えず、何もない」

 

 レキの声に振り返ってみれば・・・・レキは目を閉じて再びドラグノフを構えていた。それは今までのレキからは考えられない、非合理的な行動だった。さっきの不発弾が撃てると信じているのだ。さっきの・・・俺の言葉で。・・・・狙撃の詩を変えたレキは再びその目を開くと・・・・

「私は・・・光の中を駆ける者」

 

 引き金を引いた。

 

「っ!」

 

 今度は発砲されたドラグノフの弾丸は・・・・銃弾を再装填していた狙姐の頭部を掠めて命中しなかった。

「きひっ!」

 

 冷や汗をかいた狙姐は笑ってM700を持ち上げる。アリアと後藤、そして矢車は、百発百中のレキがここで痛恨のミス・・・と思ったような表情をしているが・・・俺とアンクはあの狙撃術を見た事があるので動じない。

「・・・・!」

 

 レキと同レベルの実力を持つハズの狙姐は・・・・銃弾を明後日の方向へ発砲した。

「・・・・?、?・・」

 

 そしてよたとたと足元をふらつかせた狙姐は、自分に何が起きたのか分からないと言う表情でその場にこてんと倒れた。あれは6月頃にコーカサスハクギンオオカミ・・・今のハイマキが武偵高に侵入した際にレキが使った狙撃技。通常弾で相手の身体の一部、神経系を圧迫するように掠めて、相手の身体を麻痺させる精密射撃だ。あの技・・・人間にも使えたんだな。

「くぅぅ・・・」

 

 脳震盪を起こした足取りの狙姐はM700を杖にして立ち上がったので、矢車と後藤が逮捕しようと動き出すと・・・・

「えいっ!」

 

 近くに隠れていた理子が飛び出してきて、狙姐の背中にへばりついた。

「ツァオ・ツァオー!あれもツァオ。これもツァオ。3人もいたんだねぇ。くふっ」

 

 おんぶお化けみたいに狙姐の背中にへばりついた理子は両手両足で手足を封じながら、文字通りヘビのように動くツーサイドアップのテールで首を絞める。

「自分の技で眠りなツァオ・ツァオ!あたしに教えたのがアダになったな!」

 

「っ!!」

 

 狙姐はそれでも理子の顔面に手を伸ばして、理子に反撃しようとしたが・・・・唖然としていた猛妹と炮娘の隙をついて逃れたアリアが狙姐へと駆け出した。

「ココ!往生際が悪いわよ!」

 

「ちょ、アリア!?タンマタンマ!?」

 

 アリアは慌てる理子をガン無視で全力走行からのドロップキックを叩き込んだ。・・・・それも理子ごと。

「~~っ・・・」

 

 真後ろに吹っ飛んだ狙姐は・・・とうとう理子ごとノビた。そして俺はアンクから渡されたウナギカンで3人目のココを縛るアリアに苦笑しつつ、これにて一件落着と背を向けた。一方、レキは力尽きたのか、正座をするように崩れこんでいた。俺がその傍らに跪くと・・・その目から一雫の涙がこぼれ落ちた。

「もう・・・聞こえないのです」

 

 その肩は小さく震えている。

「・・・何がだ?」

 

「風の声が・・・もう聞こえない。風はもう何も言わないのです」

 

 レキは・・・今まで自分の意思で行動することがなかった。ただ『風』に命じられるまま、それこそロボットのように生きてきた。だがその命令がなくなった。それは恐らく、誰かに植え付けられた妄想が解けたということなんだろうな。探偵科で習ったが、そういったマインドコントロールってのは解けることがあるらしい。レキは絶対に裏切らないと信頼していたドラグノフに裏切られたショックで解けたんだろうな。

「風はもう何も言わない・・・か。それは『自分で考えろ』ってことじゃないのか?」

 

「私には分かりません。これからどうすればいいのか・・・1人で・・・」

 

「いいさ、風は気ままに吹くもんだろ?それに少なくとも1人じゃない。俺が一緒だ。何たってお前が学校にチーム登録を提出したからな。この間、勝手に」

 

 そう言って微笑みつつ俺は立ち上がると・・・ホームに吹き込んできた風にレキはすっと顔を上げた。

「anu urus wenuia永遠」

 

 レキが・・・歌い始めた。その詩はどこの国の言葉か分からない。しかし所々に日本語が混じってる。とても不思議な歌詞だ。その旋律が続くと共にホームに吹き込む風も強くなってくる。あぁ、これはたぶん・・・風とレキの別れの歌なんだろうな。突如突風のように強まった風が無数の花びらを運んでくると・・・・その色とりどりの花びらの中、レキはホームを歩いていった。そしてさらに強い風が吹いたので俺達は目を閉じた時、最後に見たレキの顔は・・・・ほんの少しだが微笑んでいたように見えた。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

 突風で目を閉じている間にレキがどこかに行ってしまい、俺がようやく自分の意思で歩き始めたんだな、と思っている頃、鴻上ファウンデーションの会長室では鴻上のおっさんがケーキを作っていた。

「会長、今日は社員で誕生日の人はいませんよ?」

 

 里中さんは社員リストをチェックしながらおっさんに伝えると・・・おっさんはクリームを塗ったケーキの上にゆっくりと苺を置く。

「里中くん。人が新たな道を歩み出すことも、第2の誕生日だと思わないかね?」

 

「まぁ、確かに思いますけど・・・・」

 

ケーキの横に置いてあるモニターにはレキが何処かを歩いている映像が映っている。

「ハッピィ!バースディ!レキ君。今日が君の第2の人生の始まりだ!!」

 

 そのケーキの上には後藤が使用していた磁力断裂弾と同様の弾丸が蝋燭のように飾られていた。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

 レキが失踪した後、迎えの武偵車に俺達は2人ぐらいづつ乗せられて武偵高へと向かわせられていた。

「キーくんお疲れ!」

 

「あぁ、今回の戦いもハードだったな」

 

 たった1日で3回もコンボを使っちまったんだ。当然脱力感も激しいぞ。それにしてもタフになったなぁ、俺の身体。4月頃はコンボを1回使うだけで3日とか寝込んでいたのに。最近じゃコンボを使っても寝込まなくなってきたな。しかし疲れのあまり少しウトウトしてきた俺の隣で理子は・・・・

「キンジ。お前インチキしたな」

 

 いきなり裏理子の口調で喋り出した。

「何の話だ?」

 

「これだ。あたしの目は誤魔化せないぞ。ここ、ナイフの傷跡がある」

 

 そう言って理子がスカートのポケットから取り出したのは・・・狙撃銃の弾の薬莢だった。それはあの時レキが撃とうとして失敗した後、ココに撃った空薬莢だ。

「・・・・目ざといな理子。さすがだ」

 

 一般的な銃弾には雷管という点火装置がついている。そしてその雷管がなければ発射されることはない。つまり不発に終わるんだ。・・・俺はジャンヌから『最後の銃弾』の話を聞かされた後、寝ているレキの傍らで簡易整備をしてやった際に弾倉から抜き出した銃弾の最後から雷管を外しておいたんだ。案の定レキは最後の銃弾を使おうとし、不発に終わった。俺はその後、弾倉から銃弾を抜き取ってポケットにしまっていた雷管を握るフリをしながら付け直した。

 

「キンジは・・・あの流れを予想していたのか?」

 

「まぁ、半分はな。ていうか、もうそんなことはどうでもいいじゃんか。みんな助かった。・・・・それでいいだろ?」

 

 理子が感心するような表情でこちらを見たので、俺は車の外の景色を眺める。するとそこにはもうすぐ公開予定の3D映画の『オズの魔法使い』の大きな看板が見えた。たしかあの話は心を持たないブリキの木こりも、最後には人間の心を手に入れる話だったな。童話のようにすぐに・・・というのはないと思う。だからレキは一歩一歩でいいから新しい自分に近づいていけばいいと思う。

「キーくん何笑っているの?理子の隣でそんなに嬉しい?」

 

 普段のふざけた様子に戻った理子が擦り寄ってきたのを押し返しながらも、俺は自分が苦笑していることに気付いていた。レキに狙っていたリマ症候群。その逆にはストックホルム症候群というものがある。それは拘禁された人間が、犯人に共感して・・・すっかり味方になってしまう現象だ。これはたぶん、それだな。ハメるつもりがすっかりハメられたってわけだ。あっちも意識してはいないと思うが・・・あの無口、無表情で、何処か寂しげな少女・・・レキにな。

 

 夜、武偵高に帰ると重傷者がいないことを確認した教務科はすぐさま俺達を学科ごとに分けて調書を取りやがった。ひどいな。少しは休ませてくれよ。・・・・俺、3回もコンボを使って凄く眠いのに。一応、カツ丼は食わせてもらったけど・・・あれって有料だしな。しかも良いところの出前だから1800円もしたし・・・・せめて奢ってくれよ。

「それにしても・・・ちょっと以外だったな」

 

 新幹線をぶった切ったり、その上で散々暴れたりもしたので怒られるかと思っていたが、その辺は犯人逮捕の功績や怪人との戦闘もあったので差し引きされてお咎め無しだった。それどころか、事件解決に導いた功績者達・・・ということになるらしい。公的にはな。ココ達が新幹線に乗っ取ったのは、日本政府を脅迫して現金をせしめようとしたせい・・・・という事に『大人の事情』でするらしい。外務省の官僚が口止め料として大金を出してきたが・・・とりあえずカツ丼の代金分だけを貰って、それ以上は断った。男子寮の自室に久々に帰ると・・・

「遅かったな」

 

 そこにはアンク1人しかいなかった。歩道ですれ違った鉄人・・・もといサバキ先生によるとアリアは虎ノ門に向かったらしい。おそらくは弁護士の事務所だろうな。あの事件の後なのにタフな奴だ。

「お前がいない間に電話がなっていたぞ」

 

「・・・・・」

 

 アンクの指差す方向を見ると、滅多に使わない固定電話のランプが点滅して留守電をしらせていた。アンクの肩が震えているので誰からの電話かは予想はついていたが、とりあえず再生してみると・・・・

『キンちゃん。ご無事ですか?』

 

 やっぱり白雪だった。あいつ何かあると執拗にメールや電話をしてくる癖があるんだよな。まぁ俺の携帯は壊れちまっているし、俺専用のスタッグフォンは通話用じゃないんでアドレスは教えてないから仕方ないか。

『この電話に気づいたら、お手数ですけど・・・お電話くださいっ。キンちゃんなら大丈夫だと信じてるけど・・・青い怪人との戦闘が途中まで生放送だったんで心配で・・・ぐすっ』

 

 あの戦いも報道されていたのかよ。ジャーナリストって本当に命知らずだよな。そして留守電は1度切れて、また次の留守電が再生される。

『うう・・・えぐっ、ふぇ・・・・キンちゃん・・・うぅ・・うぅ・・・』

 

「「怖っ!?」」

 

 電話から聞こえる鳴き声だけの録音に俺とアンクは同時に反応してしまう。やめてくれよ、こうゆうの。後半、幽霊ぽかったぞ。俺は恐る恐る次の録音を再生する。

『武偵高から連絡が来ました!犯人も逮捕したし、青い怪人も倒したんだよね!やっぱりキンちゃんは本当に凄いです。ほんとに凄いです。あぁ・・・キンちゃんは凄い御方』

 

 なぜ繰り返す?

『私達もみんな無事です。東海道線で帰るね。キンちゃんの方につくのは遅くなっちゃいそうだけど、帰ったらアンクを始末するついでにご馳走を作るね。新鮮なカニも買ったんだよ!』

 

「・・・さらっと俺の処刑宣告が聞こえたんだが・・・」

 

「気にしない方がいいと思うぞ」

 

 それにしてもカニかぁ・・・・あんまりいい思い出がないな。数ヶ月前の須藤のこともあるし・・・うっ!?・・・まだ録音がありやがる。

 

『キンちゃん、あのね、あのね、新幹線に乗っていた妊婦さん、 静岡の病院でちゃんと赤ちゃんを出産できたんだって!よかったぁ~!写真をメールで貰ったんだけどとってもかわいい女の子だったよ!と、ところでキンちゃんって赤ちゃんって好きですか?私はね、とっても大好きだよ。可愛くて、見てるだけで幸せになれて・・・・だ、だから私もいつかキンちゃ・・・』

 

 俺は背筋に良くないものを感じたので、そこで停止ボタンを押して残りの録音も削除した。そしてその後、一応心配してくれたので白雪に大丈夫だったことを連絡してようやくベッドに横になった。・・・・ココ3姉妹は草加の尋問の後に、追加で綴にとんでもない尋問をされて、鉄人に真っ白に燃え尽きるまで組み手をやらされるんだろうな。お前らが悪いけどちょっとだけ同情するぜ。・・・・さて、今度こそご先祖様の口癖を呟いてもいいよな?

「これにて・・・一件落着だな」

 

 だけどこの言葉・・・今更思うが安心しきれない響きがあるんだよな。・・・一件落着ってことは他にも2件、3件もあるんじゃないか?・・・などと警戒しても何も起こらないので、俺は修学旅行Ⅰの後にきた連休を休養にあてることができた。・・・・その連休中、別の場所で正太郎達に事件が起きていたことを知ることになったのはもう少し先だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

 

 翌日の昼過ぎに目が覚めた休暇は色々と酷かった。白雪の作った蟹チャーハンに理子が湧いて出たり、理子が俺にベタベタしてくるせいでアンクが白雪に散々ボコられたり、銃撃戦でアンクが理子の楯にされたり・・・・。俺は無傷だったが、俺の部屋とアンクが無残な光景になったりもした。後藤から宅配便で10ホールもケーキが届いたことにもびっくりさせられたが・・・そんな感じにいつも通りのドタバタを繰り返している内に9月下旬がやってきた。先送りしていた『チーム編成』の登録を嫌でもしなければいけない時期がな。通常、チーム編成は代表が『申請』を行って、修学旅行直後に教務科から来る確認の電話に応答して『承認』を受け、最後に『登録』の写真撮影をするのが流れだ。しかし教務科の電話にレキは応答せず、レキと俺のチームは否認されていた。つまり俺はどこのチームにもなっていないってことだ。・・・実は修学旅行Ⅰの後に『やっぱり組まない』という結論をするチームは良くある。いっつも行動が一緒に思える橘さんと名護さんも実際はチームじゃないのも、お互いがリーダーになろうとする意地のせいで、そんな結論に至ったかららしい。とりあえず救済措置の『直前申請』をすれば何とかなるんだが・・・・その締め切りも明日に迫っている。さすがにあせりを感じた俺がアリアにその辺のことを一応電話しておくと・・・・

『チーム編成のことはちょっと待ちなさい』

 

 待機の指示をくらった。直前まで秘密にしたいらしい。矢車や後藤にも連絡をしてみたが・・・みんな留守で出てくれない。アンクに聞こうと思っても、いつも白雪にボコられて意識がほとんど回復しないので聞くことができなかった。そんな訳で俺は締め切り日になっても無所属のままでいる。

「俺余ってるだろ・・・」

 

 直前申請すらもしなかった生徒は教務科が決めたチームに組まされることになるんだが・・・最悪それでもいいか。どうせ武偵は辞めるつもりなんだし。・・・と、半ば腹をくくってリビングで仮面戦士科の教科書を読んでいると・・・・

「キンちゃんごめんね。ギリギリまで何も言えなくて・・・」

 

 昼飯前に黒服を着た白雪が風呂敷包みを持ってやってきた。

「キー、キー、キーくんこい!こっちの水はあ~まいぞ!」

 

 などとよく分からない歌を歌いながらやってきた理子も黒服だ。

「・・・相棒・・・準備だ」

 

「遠山も黒服に着替えろ」

 

 理子とやってきた矢車と後藤も黒服を着ている。

「あのね、言いづらかったんだけど・・・・私、自分の先行きを占ったらキンちゃんと部隊を組めるって出てたから・・・誰ともチーム申請をしていなかったの。そしたら修学旅行Ⅰの後でアリアからみんなでチームを組む話をもらってね」

 

 白雪の話を聞きながら渡された風呂敷包みを開くと・・・その中には俺とアンクの分の黒服、防弾制服・黒が入っていた。

「理子りんとアリアも2人でチーム申請をしてたんだけど『確認』の時に解散させたんだよ。アリアが改めて構成した、理想のチームをキーくん達と組むためにね」

 そう言った理子はチーム申請の用紙を俺に見せてくる。そこには・・・・

 

チーム名『バスカービル』

 

◎ 遠山キンジ (仮面戦士科・探偵科)

 

○ 神埼・H・アリア (強襲科)

 

 泉・A・信吾 (強襲科)

 

 星伽白雪 (超能力捜査研究科)

 

 峰理子 (探偵科)

 

 レキ (狙撃科)

 

 矢車双 (仮面戦士科)

 

 後藤信太郎 (強襲科・仮面戦士科)

 

 と、8人の名前が書いてあった。これがアリアの構成したチームか。俺にリーダーマークの二重丸がついて、アリアに副リーダーのマークがついているのはさておき、レキは東京駅の時から失踪したままだぞ。

「レキさんとは連絡がつかなかったら、名前をキャンセルする事になるけど・・・でも、キンちゃんはレキさんと組んで武偵活動をしたかったんでしょ?」

 

 今更、レキに狙撃拘禁をされていたことを伝えるのもなんだな。肯定も否定もせずに話を聞こう。

「だからアリアはレキさんをチームに加えることに拘っていたの。『キンジも入れるんなら、レキも入れる。そうじゃないとキンジの意思に背いたチームになるから』って」

 

 アリアの奴、そういう所だけは繊細に考えやがって。

「それでアリア、『キンジに期待させて当てが外れたら悪いから、チームのことはレキが入れる話がつくまで黙ってなさい』って言ってきてさ~。まぁ、アリアがキーくんに気を使うのはいい事だからね、みんな黙っていたんだよ」

 

「・・・まぁ、俺と矢車は連絡がつかない状態だったんだがな」

 

「・・・・後で明智達に聞いてみろ。・・・そっちのほうがあいつ等にとって良さそうだ」

 

 

 連絡がつかなかった?・・・こいつ等が言う気は無さそうだし登録が終わったら連絡してみるか。

「結局レキさんとは電話が繋がらなかったみたい。アリアは一応、直前申請の集合場所と時刻をメールしたって言ってたけど・・・お返事がなかったんだって」

 

 しょんぼりとして言う白雪に俺は内心「それはそうだろう」と思っていた。だってレキの携帯は旅館で破壊されたんだからな。

 

「アリアはもう撮影会場にいるってさ。朝一からレキュをを待ってたみたいだけど、締め切りは今日の正午だからあと30分なんだよねぇ~。もう行くしかないよ~」

 

 マジかよ!?・・・・俺とアンクは慌てて黒服に着替えると撮影会場へと急いだ。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

 

 

 今年の撮影会場は探偵科の屋上だった。周りを見渡せば俺達の他にも直前申請をしにきた30人以上はいるっぽいな。タクミ達の面子もいるし、信司や煉のチームもいるな。

「お互いの命を預かり合うんだ。そう易々と決めるもんじゃないだろ。むしろ遅れて当然だ」

 

「・・・・そうだな」

 

 アンクの言葉に軽く返事をした俺は近くでアリアが周囲を見渡していたことに気付いた。

「アリア!」

 

 俺はアリアのところに向かうと・・・アリアは何処か後ろめたいような顔をしていた。

「・・・キンジ、あんたが来てくれたってことは・・・いいの?あたし達と・・・その、チームを組む事」

 

「良いも何も、お前が勝手に申請したんだろ?しかも俺なんかをリーダーで」

 

「あ、あたしは・・・レキとあたしの事であんたがどこのチームにも入れなくなる事は避けたかったのよ。別にレキから取り返し、返したとかじゃ・・・ないから」

 

 強引に話を進めたのを恥じているのか、アリアは口ごもる。俺は黙って周囲を見渡すがレキはいないな。まぁ、アリアのことだからギリギリまで待つんだろ。俺もそのつもりだしな。

「そういえばチーム名。・・・あの乗り物みたいな名前・・・どういう意味の言葉なんだ?」

 

「ああ、あれはあたしの持っている土地の名前よ。デヴォン州のダートムアにあるわ。もっとも、ホームズ家の戦勝地を継承しただけだけどね。あたしが努力して手に入れた土地じゃないわ」

 

 その台詞で思い出したが・・・たしかバスカービルというのは探偵科の教科書にも載ってたな。初代シャーロックホームズが解決した事件の中にそういう名前があった。後年、その事件があった土地をホームズ家が買収してバスカービルと名づけたとか。最近は忘れかけていたが・・・そういえばこいつも貴族様だったな。・・・そんなことを考えながら首を横に振る動作をした時、俺の視界には白い尻尾のような何かが見えた。

「っ!」

 

「キンジ!?」

 

 俺は駆け出す。後ろで聞こえたアリアの声を無視して・・・。そして角を曲がるようにして空調設備の横に出ると、そこにはやはり銀狼・・・ハイマキがいた。そして・・・男子っぽい黒服を着たその飼い主も。

 

「レキ・・・」

 

「・・・・・」

 

 視界を上げたままのレキは・・・もう額に包帯を巻いていなかった。他の傷具合も気になるが、普通に立っている限りは大丈夫そうだな。

「レキさん!よかった、間に合ったんだね!みんなすっごく探してたんだよ?どこに行って何をしていたの?もう・・・・」

 

 理子と共にやってきた白雪が年下を問い質すようなムードでレキに尋ねる。

「ハイマキと合流しに京都へ行ってました」

 

「えっ?」

 

 白雪の驚いた顔を見る限り、どうやら星伽神社にレキは顔を出した訳じゃなかったんだな。・・・まぁ、ヘリを奪ったこともあるし、仕方ないか。

「まぁいいか。それよりも・・・俺達がここにいるってよく分かったな」

 

「さっき携帯を買い直した時、すぐにアリアさんからメールがありましたから」

 

 レキが1人でドコモショップに行くのはシュールだと思うが・・・何にせよ『風』じゃなく自分の意思でここに来たんだ。歓迎するぞ、レキ。・・・・俺がそんなことを考えている後ろでアリアは黙っていた。なにモジモジしてるんだよ。まぁ、大喧嘩した後にチームを組むんだから気持ちは分かるけどさ。

「レキ。お前、このチームでいいんだな?アリアが勝手に作っちまったチームだけど・・・」

 

 俺がアリアの代わりに聞いてやると・・・レキは無言で頷いた。

「じゃあほら、アリアも言いたいことがあるなら言えよ」

 

 新幹線でのターンを思い出しながらアリアの背中を押してやると・・・アリアは一度俺のことを睨みつけてからレキに歩み寄って抱き締めた。

「レキ・・・心配したのよ!急にいなくなっちゃったから・・・・」

 

 涙ぐむアリアと無表情のレキを・・・理子はニヤニヤしながら、白雪は2人の妹を前にしたお姉さんのように見つめている。後藤と矢車も少し離れたところからほっとしたような表情をしているが・・・・俺の隣に立っているアンクはどこか懐かしいような表情をしていた。

「アリアさん・・・新幹線でのあの時・・・・手を繋いで下さって、ありがとうございました」

 

 目の前にいるアリアを覗き込むように見ながら、レキは初めて感謝の言葉を告げた。「ありがとう」・・・俺が知る限り、レキがその言葉を誰かに言ったことはない。

 

「レキ、あたしもありがとう。あの時のこと。そして・・・来てくれてありがとう。もう絶交は取り消しよ。また・・・復交?再交?・・・また交わりましょ!」

 

 その変な言葉に俺が苦笑した時・・・・

「ほらほらお前ら!俺が離任する前の最後の仕事なんだからとっとと来いよ!後、15秒だぞ!」

 

 人ごみの向こうでカメラを握っている伊達さんが俺達を呼んだ。伊達さんは今日、この仕事を持って臨時講師としての仕事を終える。手術に専念するために外国に行ってしまうらしい。ついでに1億稼ぐと言っていたのもその治療費だ。

「チーム・バスカービル!神崎・H・アリアが直前申請します!」

 

 所定位置の中央に立ったアリアが片手に腰をあてつつ伊達さんの方を向いてそう叫ぶ。アリアの右後ろに立ったレキはドラグノフを鮮明に撮らせないためか、肩掛けのバンドを少し引いて背中で隠した。アリアの左後ろでは腕組みをした理子が横を向き、目だけをカメラに向ける。白雪も指定位置の左側に立つと・・・俺達男衆は枠内の右端に立った。俺は両手をポケットにしまって右端の一番前に、矢車は・・・ブレイク限界みたいなポーズで自分の顔を指で少し隠しながら、後藤は特にポーズを決めていないせいでクジャクカンに顔を写るのを妨害されながら、そしてアンクは髪の色をその瞬間だけ金色から黒に変えた。

「9月23日11時59分!チーム・バスカービル!承認・登録・・・・へっくしゅ!?」

 

 伊達さんはシャッターを押す瞬間にくしゃみをしてしまい、俺達の写真はめちゃくちゃ斜めに写った。まぁ・・・俺達らしいっていえば俺達らしいんだがな。

 




名前:後藤信太郎

 東京武偵高2年A組所属。伊達の意思を継いで新たに仮面ライダーバースとなった。変身前だとどういうことか銃の命中率が悪く、つけられたあだ名が「誤砲」であることを不本意に思いつつ日夜そのあだ名を返上するため強くなろうとしている。


名前:足立明日夢

 東京武偵高2年C組所属。日高仁志の魂を継ぎ新たに仮面ライダー響鬼を継承した。「響鬼」を継いだものの武偵高では日高がヒビキとして名が広まり過ぎてるため今もなお変身してない際は明日夢と呼ばれ続けている。

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