タカコア×1
ライオンコア×1
クワガタコア×1
サイコア×1
シャチコア×1
トラコア×1
カマキリコア×1
ゴリラコア×1
ウナギコア×1
バッタコア×1
ゾウコア×1
「・・・フンッ!」
「ストライク!バッターアウト!」
八回表、ノブナガはアンクほどではないがかなりの速度でボールを投げて相手チームの1人をすぐに三振させた。「記憶を失う前はプロ野球の選手だったんじゃないのか?」・・・信司の言っていたそんな冗談が俺達は本当なんじゃないかと疑いそうになる。それも仕方ないはずだ・・・
「・・・・・・」
ノブナガはカーブもできるようになっているからだ。
「なっ!?」
ここまでノブナガはストレート勝負だったのでタイミングの合わせてきた相手は予想外だったらしく驚いた表情でからぶった。
「ストライク!バッターアウト!」
そしてストレートやカーブ、さらにはフォークボールで相手を翻弄して相手を塁に出さずにチェンジすると・・・
「おりゃっ!」
俺達のチームの逆転が始まった。
「セーフ!」
東條はレフトよりに打ってくれたことにより塁に出ると、続く照井も打ってくれてノーアウト1・2塁という状況だ。
「あぐっ!?」
「デッドボール!」
正太郎がデッドボールで塁に出てくれる。これでノーアウト満塁。かなりのチャンスだ。
「頼んだぜノブナガ」
「・・・やってやろう」
ノブナガは俺からバットを受け取ると右側のバッターボックスに立ちバットを構えた。さぁ・・・かっとばしてくれよノブナガ。・・・そんな中、照井のリードが広いことに気づいた相手ピッチャーセカンドに向かって投げてきた。
「っ!?」
「アウト!!」
「くっ!?・・・やってしまったか」
せっかくのノーアウト満塁が照井がアウトになったことによりいっきに4点を入れるチャンスは無くなった。
「すまない。・・・振り切ることだけを意識しすぎていた」
「ミスは誰にでもあるんだ。それにまだ1アウト・・・気にすることはない。今はそれよりもあっちだ」
悔しそうな表情の照井を慰めた伊達さんはノブナガの立つバッターボックスを眺めた。4点を狙うことはできなくなったがここでノブナガがホームランを決めたら3点が入って追いつくチャンスになる。
「ハァッ!」
ノブナガは俺達の期待通りにホームランを打ってくれて俺達のチームに3点が入った。その後、試合は矢車と俺がヒットを打って塁に出ると信司が空振り3振でアウトになりさらに剣崎がアウトになって八回裏は終了してしまったが3対4まで追いついた。
「・・・・フンッ!」
「ストライク!バッターアウト!スリーアウト!チェンジ!」
そしてノブナガは優れた変化球でランナーを1人も出さずに守りきると、俺達の最後の攻めが始まった。
「先ほどまでは何もできていなかったが・・・・ここでその汚名も返上するっ!!」
後藤は先ほどまでの空振りをなかったことにするかのように打つと・・・なかなかいい当たりで2塁までいっきに辿り着いた。しかし・・・
「えいっ!」
「ストライク!バッターアウト!」
「振り切る・・・・!!」
「アウト!」
東條は3振でアウトになってしまい、照井は打ったのは良かったがあたりがいまいちでサードにチャッチされてしまった。
「・・・・キンジ。今度は自分の力で塁に出てやるよ」
正太郎は宣言通りに何とか打つと2アウト1・3塁の状況で再びノブナガに打席が周ってきた。
「頑張れノブナガ~~~~!!」
「「「かっとばせノブナガ~~~!!」」」
俺が大声で叫ぶと・・・チームのメンバーも一斉に声をあげてノブナガを応援する。そしてピッチャーの投げた球にノブナガは全力でバットを振った。
「・・・・フンッ!」
ノブナガの打った球は・・・・そのまま場外へと飛んでいった。
試合後、防弾制服に着替えた俺はなぜか誰もいなくなったグラウンドに戻ってきてしまっていた。
「・・・・・っ!」
そして何となく球を壁に向かって投げつける。・・・・普通の高校生か。・・・俺がなりたいと思っている普通の高校生。挨拶代わりに銃を向け合うような武偵高よりはいいはずの普通の高校生活。・・・・それが本当に俺に相応しいかは分からないが・・・少なくとも今日の武偵高なんて肩書きがなかった野球は楽しかった。おそらく俺はそんな一時の楽しさを未練がましく思って今もここで球を投げてるんだろうな。
「・・・・・そろそろ帰るか」
「きーくん。はい、タオル」
俺が球場を出ると出口付近で理子がタオルを渡してきた。
「そういえば・・・・まだお前にお礼を言っていなかったな」
「お礼?」
「単位のことだよ。この試合・・・・というより任務はお前のおかげで請け負えたしな。ありがとう理子。今日は楽しかったよ。スポーツってのもたまには悪くないな」
「・・・・勘違いするな。お前達と馴れ合うつもりはこれっぽっちもない」
理子の口調が急に鋭くなった理子は俺からタオルを奪い取ると赤いランドセルに押し込んだ。
「スポーツ?ふざけるな。そんなくだらないことなんかどうでもいい」
このムード。理子の本質ともいえる裏の方の理子か。
「この任務はくだらない理由でお前とアリアがパートナーを解散しないようにするために用意してやったんだ。いいか?忘れるなよ。お前達はあたしの獲物だ」
そう言ってくる理子を・・・俺は黙って見つめ返す。・・・あぁ、分かっているぞ理子。今回はあくまで俺たちにとって休憩時間。俺達の戦いはあくまで休戦中なんだよな。
「でも・・・今日のきーくんのキャッチャーはカッコ良かったよ」
表と裏の狭間のような心境の理子はそんなことを言いながら俺とは反対方向を向いた。
「それと・・・・廊下でのこと・・・・ありがと」
やっぱり廊下で理子のことを聞いてきたアリアは理子の変装だったか。・・・・ややこしい上に、気恥ずかしいことしやがって。
「あ~う~。なんだかモヤモヤするぅ」
表と裏がクルクルと入れ替わっているかのような理子は俺から球を奪い取ると俺から数メートル離れた。
「きーくん!受け止めて!」
少しだけキレ気味だがいつもの理子は俺に向かって投げようと振りかぶる。
「きーくんが好き!」
「えっ!?お前は何を言って・・・!?」
あまりに突然なことに一瞬流れたヒステリアの血液を感じるヒマもないまま俺は素手でその球を掴みとってしまった。・・・やっぱり素手で野球のボールを掴むのはけっこう痛いな。そんな痛がっている俺を見ていた理子は夕日を背後にして離れたところからただ一言・・・
「うっそだよ~~」
そういい残して走り去っていった。
・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
俺が理子と語っていた頃、正太郎と陽、それと復活したアンクと共に帰り道を歩いていた。
「それにしても正太郎は最後以外はほとんど何もしなかったね」
「活躍がデッドボールだけだったもんな」
そんなことを話しながら正太郎達が歩いていると曲がり角辺りで立ち止まっていたノブナガに出会った。
「ノブナガ?どうしたんだ?そんなところで立ち止まって?」
「正太郎。・・・・今一度お前の口から確認したい。・・・・お前達は『明智』で間違いないな?」
「ん?ああ。たしかに明智だが?それがどうかしたのか?」
ノブナガは小さく「残念だ」と呟くとその姿を鎧武者の怪人に変えた。
「なっ!?お前が鎧武者の怪人だったのかよ!?」
「せっかく知り合ったが残念だ。・・・・お前が俺を殺した子孫である以上・・・俺はお前を殺す」
「本気で言っているのかお前?」
アンクは右腕を怪人の姿に変えると鎧武者怪人となったノブナガを睨みつける。
「ああ本気で言っている。俺がこの身体となり欲望が誕生したことですべての記憶を取り戻したのだからな。・・・俺の人間だった頃の名前は織田信長。・・・お前達も知っているだろう」
「・・・・織田信長だと!?・・・なるほど。それなら家紋のこととかも納得いくな。だがお前を信じているキンジのためにもここでお前に殺られる訳にはいかないんだよ」
『JOKER』
正太郎はジョーカーに変身すると一歩前に出る。
「陽・・・今の姉貴はとても戦えるような状態じゃない。それにWに変身すると陽もこの辺に倒れちまう。・・・・だからこの場から離れてくれ。正直守りながらこいつと戦うのは無理そうだ」
「・・・・俺にこいつ等を運べとか言わないってことは俺も戦えってことかよ。・・・まあいい。やってやる」
「アンクには危害を与えたくなかったが・・・・致し方ない」
ジョーカーとアンクはとうとう鎧武者怪人の正体だったノブナガと戦い始めてしまった。
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
午後7時を過ぎた頃、グラウンドで理子との会話を終わらせてきた俺はようやく部屋に帰ってきた。
「ただいま・・・・」
「おかえりキンジ!」
「おかえりなさいキンちゃん」
「あれ?・・・アンクは?」
しかし部屋に入るとアリアと白雪はいたがアンクとノブナガはいなかった。
「そういえば帰ってきてないわね。・・・どうしたのかしら?」
すると外の廊下の方からドタドタと走ってくる物音が聞こえるといきなりドアが開いて誰かが入ってきた。
「大変だキンジ君!!」
「陽?・・・いったいどうしたんだ?」
突如として俺の部屋に入ってきたのは慌てた様子の陽だった。
「鎧武者怪人だったノブ君が正太郎を殺そうとして・・・正太郎とアンクが彼をとめるために戦っているんだ!」
「何だと!?」
ノブナガが鎧武者怪人だと!?・・・・そんな・・・。
「どういうことだよ?」
「話は後だ!はやく君も来てくれ!」
「あ、ああ・・・・」
俺達は陽に案内されて正太郎達が戦っている場所に急いだ。そしてその場所に向かっている最中に俺は陽から鎧武者怪人の正体がノブナガだということを聞かされた。
・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
俺達が陽に案内されて正太郎達の元に向かっている頃、ジョーカーとアンクはやや押され気味だった。
「オラァッ!」
「フンッ!」
ジョーカーは鎧武者怪人となったノブナガに殴りかかるがあっさりと剣に弾かれてしまった。
「このっ!」
「・・・・・・」
アンクは右腕から火球を放つがノブナガはその攻撃を手甲で防いだ。
「いい加減にしやがれ!ノブナガ!・・・・でないとマジでお前を倒さないといけなくなるんだぞ?」
「アンク・・・・お前にそれができるのか?コアメダルが3枚で怪人の姿にすらまともになれないグリードが」
「・・・・そこまで知ってやがったとはな。・・・だが戦う手段ってのは他にも色々とあるんだぜ。たとえば・・・・コレとかな」
アンクの左手にはノブナガがプロトバースに変身するためのバースドライバーがにぎられていた。
「お前・・・いつの間にそれを!?」
「正太郎がお前に殴りかかったときに掠め取ったんだよ。お前が防御に集中してくれてたおかげで助かったぜ」
そう言ったアンクはバースドライバーを腰に巻きつけようとしたその瞬間・・・
「させませんよ!」
「くっ!?」
突如襲撃してきたレイによってベルトが弾かれてしまった。
「邪魔が入ったな。・・・・この勝負はひとまず預けた。・・・アンク、キンジに伝えておけ。最後の地にてお前を待っていると」
アンクにそう告げたノブナガは怪人の姿から普段の人間の姿に戻ると何処かに立ち去っていった。
「おい!待ちやがれっ!!」
「待てアンク・・・今はこっちの相手が先だ」
気がつくとアンクとジョーカーは数体の怪人達に囲まれていた。
「どういうことだ?・・・・どうしてエヴィルがこのタイミングでやってくる」
「ふふふ、どうやらあの人造グリードのことを何も知らないようですね」
「人造グリードだと!?それはどういうことだ!!」
ジョーカーはレイに向かって叫ぶと黒いフードを被った怪人がバイクに乗って体当たりをしてきた。
「くっ!?・・・スカル魔か」
スカル魔・・・光太郎さんが戦ったクライシス帝国の怪人で最も数の多い怪魔妖族らしく黒いローブに顔はドクロそして武器は鎌と死神を彷彿とさせる怪人で複数でRXに挑んだリーダーはスカル魔スターといい2本の角と金色のドクロが特徴角からだすビームでブラックを変身不能にしたバイクに乗ったり以外と器用だった。・・・・と仮面戦士科の教科書に書かれている。
「・・・・アンク。お前は先にノブナガを追ってくれ。ここは俺が何とかする」
「お前1人であの白爪野郎と黒子っぽい奴らを相手にできんのかよ?」
「なら俺達が黒子ちゃん達の相手をしてやるよ。・・・いくよ後藤ちゃん!」
「はい、伊達さん!」
ジョーカーが声の方向に振り向くとバースに変身した伊達さんとバースバスターを構えていた後藤がいた。
「おやおや・・・・今回も邪魔が入ってしまいましたね。・・・それでは私は他にも用事があるので失礼します。・・・・それとWの片割れ君。君は彼が相手をしてくれるようですよ」
レイがそう言うとその後ろの空間が突如として歪み、その中にレイが入って行くと入れ違いで以前W・ファングジョーカーが撃退した鋼鉄参謀がやってきた。
「久々だな明智正太郎。今度こそお前を倒させてもらうぞ」
「鋼鉄参謀・・・・こんな時にかよ。・・・・アンク、とっととノブナガを追ってくれ」
「・・・・任せたぞ」
アンクは先ほどレイに弾き飛ばされてしまったバースドライバーを掴むとノブナガが向かっていった方向に走り出した。
「・・・・明智正太郎。ファングジョーカーに変身しろ」
「・・・・何だと?」
「ファングジョーカーに変身しろと言っているんだ。あの姿のWを倒せば俺はエヴィルの幹部になれるかもしれないのでな」
鉄球をジョーカーに向けた鋼鉄参謀はゆっくりと近づいてくる。
「お前・・・俺が今、その姿になれないことを知っていてワザと言ってるだろ?」
「ああ。その通りだ」
「畜生!舐めやがって!!」
『JOKER MAXIMUM DRIVE』
ジョーカーはマキシマムスロットにメモリをセットして右拳に力を溜める。
「ライダーパンチ!!」
「ハァッ!」
ジョーカーのライダーパンチと鋼鉄参謀の鉄球がぶつかり合い火花が飛び散った。しかしスペックがWの半分ほどしかないジョーカーではWの力でも敵わなかった鋼鉄参謀に敵うはずもなく・・・・
「ぐあっ!?」
数メートルほど吹き飛ばされてしまった。
「・・・所詮Wの片割れだけのジョーカーはこの程度か。これではさすがに倒し甲斐がなくてつまらないな」
「・・・・ちっ!たしかにWじゃないがな・・・切り札の記憶のジョーカーを見くびっていると痛い目みるぞこの鋼鉄マッチョ!」
再び立ち上がったジョーカーは再度鋼鉄参謀に殴りかかった。
・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
「がはっ!?」
俺達が戦いの場所に到着したとほぼ同時に鋼鉄参謀の鉄球に吹き飛ばされたジョーカーの変身が解除されてしまった。
「正太郎!?」
「正太郎!大丈夫か!?」
「・・・キンジ!?どうしてここに!?」
ふらふらしながらも立ち上がろうとしていた正太郎のところに俺達が駆け寄る。
「陽にアンクと正太郎がノブナガと戦っているって聞いたんだが・・・だいぶ状況が違うな」
「・・・・キンジ。ノブナガは最後の地でお前を待っているって言っていたぜ」
「最後の地?どういうことだ?」
たしかに陽からノブナガがあの織田信長だってことは聞かされてはいるが・・・・最期の地だと?・・・・もしかすると・・・
「キンちゃん。もしかして本能寺なんじゃないの?」
「本能寺か。・・・たしかにそこの可能性が高いな」
かつて織田信長が最後を迎えた場所、本能寺。今はその場所はコンビニになっているらしいがその近くでは本能寺が再建されている。・・・・いるとするとそこだろうな。
「トドメだ!ブレストキャノン!シュート!」
『セルバースト』
「「「っ!?」」」
「遠山!お前も来たのか!?」
すると近くでスカル魔3体と戦っていたバースと後藤が勝利してこちらにやってきた。
「迷っている暇はないぞ遠山。アンクはたった1人でノブナガを追っている。そしてこの一連の事件の背後にはエヴィルも動いている様子だからあいつ1人では危険だ」
「キンジ!急いでアンクを追いかけましょ!」
アリアは近くのライドベンダーをバイクモードにして俺に急げと合図を送ってくるが・・・・俺は別のベンダーに跨った。
「・・・・すまないアリア。悪いが白雪と一緒にここで待っていてくれ」
「・・・・何言ってんのキンジ?」
「ノブナガのことは・・・・俺が何とかする。絶対にノブナガを止めてみせる」
ノブナガは鎧武者怪人の姿でたしかに被害者を重傷にこそしているが、これまで誰一人として死者は出ていない。・・・・まだあいつはやり直すことができるんだ。・・・こんな所であいつを失ったらせっかくできた友達が減っちまうだろ。
「俺は友達が少ないんだ。・・・・だからこそ友達は大切にしないとな」
「はぁ・・・分かったわ。そこまで言うならキンジ!絶対にアンクとノブナガも連れて3人無事で帰ってきなさい!」
「ああ!分かった!!約束する!」
俺はベンダーを走らせて本能寺へと向かった。
「ようやくWの右側も揃ったな!ならばファングジョーカーとなって俺と戦え!!」
「・・・・そんな訳だ。俺もボロボロだしファングジョーカーに変身するぞ」
「分かった。あれから訓練を繰り返して制御できるようになったファングの力を鋼鉄参謀に見せてやろう!・・・来い!ファング!」
『ギャァァァァァォ!』
陽はファングメモリを右手に乗せるとそのままメモリモードに変形させる。
「行くよ・・・正太郎」
『FANG』
「ああ・・・」
『JOKER』
「「変身!!」」
『FANG JOKER』
ジョーカーのメモリと共に正太郎の意識が陽のベルトに転送され、ファングメモリをベルトにセットした陽はW・ファングジョーカーに変身した。
「・・・さぁ・・・鋼鉄参謀」
「・・・以前は暴走していたけど今回は違うよ」
「「さぁ、お前の罪を数えろ」」
W・ファングジョーカーとなった2人は声を揃えて鋼鉄参謀にそう告げた。
・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
俺が本能寺に向かっている頃、本能寺からそれほど遠くない廃工場では・・・・
「申し訳ありません明智成美さん。私は女性に対しては優しく接する男なのですが今回は少々手荒な行動を取ってしまいました」
「エヴィルが私を生かしたままこんな所まで私を連れてきたってことは・・・実験か囮かに使うつもりね?」
成美さんが先ほどまでレイに変身していた白峰に捕まっていた。
「ええ、あなたも『明智』なのですからノブナガを誘い出すには丁度良い餌になります。そして彼が現れたら・・・」
白峰は左手に持っていた黒いケースから黒い2枚のメダルを取り出す。
「このエビメダルとカニメダルをノブナガの中に投入させていただきます」
この2枚のメダルがノブナガの運命を狂わせることなど、その時の俺は知るよしもなかった。
名前:野上亮太郎
東京武偵高1年A組所属。仮面ライダー電王に変身する。自他ともに不幸と認める少年。肉体こそ他の仮面戦士どころか武偵高生徒と比べても弱い方だが精神的にはトップクラスのタフさを持つ。5体のイマジンと行動を共にする。時の列車デンライナーで時間を守護する役目を担っているのだが、何らかの影響でこの時間にデンライナーが停車しなくなっているらしく、常にイマジン達は実体化した状態で廊下をウロウロしている。
名前:紅渉
東京武偵高1年A組所属。仮面ライダーキバに変身する。ファンガイアのキングである父と人間の母との間に生まれたハーフ。母は既に他界し、父は仕事の都合で世界各地をキャッスルドランで飛び回っていることもあり小学生時代は父の知り合いである南光太郎のもとで過ごしていた。ほとんどの生徒が自分のことを王子扱いしている中、初めて対等に接してくれた同じクラスの少女、間宮あかりに好意を寄せているがまったく気づかれていないことをキバットに哀れに思われている。