緋弾のアリア 欲望の交差   作:彩花乃茶

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counttheMedal!現在オーズの使えるメダルは

タカコアメダル×1
ライオンコアメダル×1
サイコアメダル×1
シャチコアメダル×2
トラコアメダル×1
ゴリラコアメダル×1
バッタコアメダル×1
チーターコアメダル×1
タココアメダル×2


永遠の記憶と闇のキバと怪力重力

「セヤッ!!」

 

「う、ううメダルが・・・」

 

 俺はガメルからサイのコアメダルを引き抜くとガメルは肩だけセルメン状態だったのが上半身すべての鎧がセルメダルとなり散らばった。

「これでガメルの3枚・・・コンボのメダルが揃ったぞ」

 

「ハッ!上出来だ!とっととコンボを使ってこの状況をなんとかしろ!!」

 

 言われなくてもそうするぞ。・・・俺はタトバのメダルを抜き取るとガメルの3枚のメダルをベルトに入れてスキャンをした。

『サイ!ゴリラ!ゾウ!サッゴーゾ・・・サッゴォォゾォ!!』

 

「フンッ!」

 

 俺の姿は頭部が赤い複眼のサイヘッドに、腕がゴリラアームに、足がゾウレッグに変わり重量感溢れる灰色の戦士になった。オーズ・サゴーゾコンボだ。

「ウオォォォォォォォォォォ!!」

 

 サゴーゾコンボに変身した俺はゴリラのドラミングのように胸部を叩く。

「ゲララ!何をやってんだ。そんなんじゃ俺はた・・・・うおっ!?」

 

「えっ?何?地震!?」

 

俺のコンボの力で大地が揺れる。そしてコンクリートが割れるとその一部が宙に浮かんだ。・・・なんとなく分かったぞ。このコンボの能力は衝撃波で重力を操るのか。

「うわぁ、おい、お前も逃げ・・・」

 

 ガメルはゴリラヤミーとこの場を離れようとしてるけど・・・悪いがそんなことさないぜ。あいつ等がな。

「させるかよ・・・」

 

「ライダーキックだ!」

 

『RIDER KICK』

 

『JOKER MAXIMUM DRIVE』

 

「うほっ!?」

 

 ゴリラヤミーはジョーカーとキックホッパーのダブルキックで爆発した。

「あぁ、俺のヤミーぃ!うぅ、メズゥゥゥルゥゥ」

 

 自分のヤミーがやられたのを見たガメルは慌てて立ち去っていった。

「ウオォォォォォォォ!!」

 

「何っ!?」

 

 あの図体のアークでさえ重力には逆らえずに宙に浮かんだ。

「あんなデカいのまであんなに浮かばせるのかよ・・・・オーズの力ってのは・・・」

 

「・・・さすがだな相棒」

 

 ジョーカーとキックホッパーもその光景に驚いている様子だ。

「貴様!虫けらの分際でぇぇぇ!!」

 

 アークは浮かびながらも俺に向かって拳を振り下ろしてくる。けれど今の俺なら・・・

「フンッ!」

 

「なっ!?・・・俺の拳を止めるだと!?・・・ぐはっ!?」

 

 アークの拳を拳をぶつけて相殺すると重力操作を1度やめてアークを地面に落下させた。

「キンジ!そのまま決めちまえ!」

 

「分かってる!」

『スキャニングチャージ!』

 

「ハァッ!!」

 

 俺は垂直に跳び上がり着地の衝撃と共に灰色の3つのリングでアークをコンクリートの足元に捕縛する。

「何だこりゃ!?くそ!動けねぇ!」

 

 捕縛されたアークは身動きが取れない状態で俺の手元に引き寄せられてくる。

「やっちゃいなさいキンジ!」

 

「決めちゃえきーくん!」

 

 アリアと理子も俺を信じてくれているんだ。・・・絶対にこの一撃を決めてやる。

「セイヤァァァァァァ!!」

 

「ぐあぁっぁぁぁ!?」

 

 俺はサイヘッドによる頭突きとゴリラアームによる両腕のフックパンチをアークに叩き込んだ。

「はぁ・・・はぁ・・・くっ!?」

 

 うつ伏せのアークを確認した俺はコンボの反動で変身が解除されてその場に膝をつけてしまった。

「まったく・・・無茶をしたな」

 

「・・・何とかなったんだからいいだろ?」

 

 アンクの差し伸べてきた手を掴んで立ち上がった俺はアリア達のところに戻ろうとした瞬間だった。

「ヴアァァァァァァ!!」

 

「なっ!?こいつまだ動けるのかよ!?」

 

 アークは勢いよく立ち上がると腰の蝙蝠が黒い笛を加えていた。・・・サゴーゾコンボの必殺技まで決めてやったのにまだ立てるのかよコイツ!

 

「ヴァァァァァァ!!」

 

『ウェイクアップ!』

 

 胸部の鎖が弾け飛んだアークは月に浮かび上がった怪しげな眼を身体に取り込み始めると蔦状の物体が所どころから炎が吹き出る翼に変わる。そしてさらに蔦状の物体が巨大な腕になった。・・・もう完全に化け物だ。

「ぐおぉぉぉぉぉ!!」

 

 アークは辺りに火球を連続で放ってきた。その攻撃は明らかに俺たちを狙っていない。・・・まさか暴走しているのか?

「ちっ!あの野郎、力を制御できていない!昔の王みたいな破壊力はないが暴走してる分厄介だぞ!・・・チッ!レジェンドルガ族じゃない奴がアークの鎧を使うからそうなるんだぞ!!」

 

「どうすりゃいいんだ!」

 

 駆け寄ってきたジョーカーはアンクを問い詰める。しかしアンクもどうすればいいのか分からない表情をしたその時だった。

「ヴァァアァ!!」

 

「「っ!?」」

 

俺たちに巨大な火球が飛んできた。・・・あんな大きいのはかわせそうにない。だから俺はコンボで疲労した身体を無理やり動かしてベルトにこの状況で最善の組み合わせを入れる。

『シャチ!ゴリラ!タコ!』

 

「ハァァァァ!!」

 

俺はシャチヘッドの水流噴射で火球の威力を軽減しながらゴリラアームで防ぎ、タコレッグで堪える。

「お前らはとっとと離れろ!アンク!アリアと理子を安全なところへ・・・」

 

「でもそうしたらキンジ達が・・・」

 

「・・・はっきり言ってこの状況で安全な場所なんてないぞ」

 

 確かにアンクの言うとおり安全の場所は・・・ないな。俺にはもうコンボを使う体力なんて残っていないが・・・無理やりにでもコンボを使うしかなさそうだ。・・・そう思った俺はゴリラのコアメダルを抜いてウナギのコアを入れようとした時だった。

 

~~~~~♪

 

「・・・バイオリンの音色?」

 

 何処からかバイオリンの音色が聞こえてきた。・・・その瞬間・・・信じがたいことが起こった。

「月が・・・紅く・・・」

 

「どうゆうことよ?」

 

 夜空がさらに暗くなると・・・月が紅く染まった。すると俺達のところに渉の変身するキバに似ているような黒い仮面戦士がゆっくりと歩いてきた。

「お前達、よくこの俺が来るまで持ち堪えられたな!」

 

『褒めてやろう』

 

「あんた・・・いったい?」

 

 ジョーカーは突然現れたキバ?に質問をする。

「俺の名は紅音矢!2代目ファンガイアのキングにしてダークキバの鎧を継承するえっら~い人だ!」

 

『キバットバット2世だ』

 

 音矢と名乗った黒いキバ・・・ダークキバはその後に「いずれ全世界全ての教科書に載る男だ」と付け足した。・・・なんかめんどくさそうな人が来たな。

「さて・・・120年前、未熟だった俺からアークの鎧を盗み出した盗人の子犬君よ・・・今、ここで絶滅せよ」

 

『ありがたく思え。絶滅タイムだ』

 

 ふざけた雰囲気が一瞬にして辺りに恐怖を振舞う雰囲気に変わったと思えば、ダークキバは怪しげな煙から禍々しいオーラを放つ一振りの剣を取り出した。

「キングであるこの俺が直々に葬ってやる。ありがたいと思え」

 

「ヴォォォォ!?」

 

 ダークキバがアークに剣を向けた瞬間、無数の剣がアークを取り囲んだ。

「えっ!?ちょ、これ、どうなってんのよ!」

 

「アンク!何が起きてんだ!」

 

 俺とアリアはおそらくは知っているだろうアンクに聞く。

「あの技は知らないが・・・あの剣はザンバットソード。ファンガイア族の王家に伝わる宝剣だ・・・そのことから考えると、おそらくあの技はその宝剣を触媒にして魔族の持つ‘魔皇力’で作り上げた魔法の剣・・・と言ったところだ」

 

 なるほど・・・さすが800年前に存在してたグリードだ。いろいろ知っているな。意味はさっぱり分からんが・・・そもそも魔皇力ってなんだ?

「・・・それにしてもあいつ・・・二代目だと・・・そういうことはアイツの息子なのか?・・・性格がまるで違うぞ」

 

アンクは何やらぶつぶつと呟いている。

「・・・どうしたんだアンク?」

 

「ん?・・・ああ、何でもない」

 

 どうやらアンクの知っているダークキバとあの人は違うらしいな。・・・アンクの知っているアイツはどんなヤツなんだ?

「ぐわぁぁあぁぁぁぁぁぁ!?」

 

「「「!?」」」

 

 アークの叫びに俺達は振り向くと無数の剣が次々とアークに突き刺さっていく。・・・そして俺達があれほどまでに苦戦したアークの鎧は僅か数秒でヒビだらけになった。

「グルルルルッ!!」

 

「どうする2世?このまま鎧は破壊するか?俺は壊したいのだが・・・」

 

『いや、壊してしまえばレジェンドルガ族との関係に亀裂が走るだろう・・・壊さないほうがいい』

 

「ガァァァァァァ!!」

 

 ダークキバがふと判断に迷った瞬間、アークは空を羽ばたいて飛び去ろうとした。

「まずい!キンジ!追え!」

 

「ああ!・・・・ぐっ・・・」

 

 俺はアンクに言われアークを追いかけようとするが・・・身体がとっくに限界を超えていたせいでその場に倒れてしまった。

「キンジ!?」

 

「きーくん!?」

 

 あぁ・・・いつものコンボの後の脱力感だ。・・・もう・・・意識を保てそうに・・・な・・・い。

「くそ・・・コンボの反動か。おい、明智!それと矢車!あの化け物を追うぞ!」

 

「ああ!分かった!」

 

「・・・・相棒を笑ったぶんは・・・蹴ってやる」

 

俺が意識を失うとアンクと正太郎と矢車は飛び去ったアークを追いかけた。するとダークキバは変身を解除すると理子の前に立った。

「・・・さて・・・リュパン家の娘。・・・たしか・・・峰・理子とか言ったな」

 

「・・・それがどうした?」

 

 理子は男口調で音矢を睨みつける。

「よかったな。・・・これでお前は初代を超えたことが証明されたぞ」

 

「・・・え?」

 

 音矢の突然の言葉に理子は一瞬思考を停止してしまう。

「お前達はアークは倒しきれてないにしろブラドの意識を失わせた。これはつまり、お前達はブラドに勝ったということだ。かつて俺達は逃げられてしまったが・・・峰・理子。お前は初代を超えた・・・これは事実だ」

 

『よかったな』

 

「・・・それは・・・あたしは何もしていない。やったのはほとんどキンジ・・・」

 

「・・・その俺がここから落ちた時に助けてくれたのは理子だろ?」

 

 俺は意地で意識を覚醒させて起き上がると理子のほうに歩く。

「どんな形でも・・・俺達はブラドと戦った。・・・そして・・・ブラドには勝った。・・・つまり理子はアイツから自由を取り戻したんだよ」

 

「・・・おい2世・・・俺のセリフが捕られたぞ?」

 

『ほう、さすがオーズだな。キングからセリフを奪うとは』

 

 あれ?・・・もしかして俺・・・タイミング悪かった?ファンガイアのキングに喧嘩売った?

「初代キングをも倒したオーズの力・・・ぜひとも試してみたいが・・・お前も限界だろうから今回は帰らせてもらおう。・・・アークの鎧は後日回収させてもらおう」

 

『キャッスルドラン・・・来い』

 

「「「っ!?」」」

 

 突如としてやってきた城のようなドラゴンに俺達は驚くと・・・音矢とキバット2世とかいう蝙蝠はその城の中に入っていく。

「それじゃあまた会おう!息子達によろしく伝えておいてくれ!」

 

「「「・・・・・・」」」

 

 こうして俺達の戦いは終わった。・・・俺、アークの鎧が暴走してからは何もできなかったな。・・・今の俺じゃコンボを一回使うだけで限界だ。・・・強く・・・ならないとな。・・・そう思いながら俺は再び意識を失った。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

 俺が再び意識を失いかけている頃、ブラドを追いかけたアンク達の方はアークを追い詰めていた。

「正太郎!遅れてすまない!もう1度変身だ!」

 

「ああ!」

 

 ジョーカーの変身を解除した正太郎は陽が拾ってきたダブルドライバーを受け取り腰につける。

「「変身!」」

『CYCLONE JOKER』

 

「よしっ!いくぜ!」

 

「今のアークは完全に我を失っている。意識がある時よりは攻撃があたらないからいいが・・・それでも十分に危険だぞ」

 

 アンクはWとキックホッパーにその危険を伝える。それでもキックホッパーとWはアンクの前に立つ。

「もうブラドとかそうゆうの関係なしにコイツを倒さないと人々が危ないんだろ?だったら戦ってやるよ!」

 

「人々を守るために戦う。それが仮面ライダーというものだからね」

 

「「うおぉぉぉぉぉ!!」」

 

 Wがアークに向かって走り出したそのときだった。

『UNICORN MAXIMUM DRIVE』

 

「ガァァァァァァ!?」

 

 黒いマントを纏った白い仮面戦士のスクリューパンチの一撃を喰らったアークは爆発してアークの鎧が辺りに散らばる。・・・Wの足元には真っ二つになった白い蝙蝠が転がってきた。

「・・・お前?・・・何者だ?」

 

「少なくとも武偵高に登録されている仮面戦士じゃないね?」

 

 Wは突如現れた白い仮面戦士に構える。

「仮面ライダーW、キックホッパー・・・そしてここにはいないオーズ。お前達の可能性を見せた戦いに敬意を評そう。・・・なのでブラドを`一度`殺すという俺からのささやかな贈り物をしてやった。どうだ?気に入ったか?」

 

「・・・何だか知らない奴だがゲスなことしやがって・・・お前が殺したかっただけなんじゃないのか!」

 

 W(正太郎)は白い仮面戦士に向かってそう叫ぶとその仮面戦士は後ろを振り向く。

 

「まぁ、たしかにブラドは気に食わなかったから殺そうかなと思っていたな。・・・さて、そろそろ次の予定の時間だ。・・・・次に会ったときは殺し合おう。その時はお前達という作品の完成をみせてくれ」

 

「・・・・君は何者なんだ?」

 

「仮面ライダー・・・・エターナル!」

『BIRD MAXMUM DRIVE』

 

 白い仮面戦士は‘エターナル’と名乗ると共に鳥のメモリをマキシマムスロットに差し込むと黒いマントを緑の翼に変化させどこかに飛び去っていった。

「あのアークの鎧をあいつ等以外に破壊できる者がいたとはな・・・」

 

 アンクはエターナルが見えなくなるまで睨み続けていた。俺達のブラドとの戦いは・・・俺達の納得のいかない形で終わりを告げた。

 




 申し訳ないとは思いますがモチベーションや執筆の余裕がないのでやがて魔鍵のアリスベルは凍結します。

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