IS ~THE BLUE DESTINY~   作:ライスバーガー

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第121話 BLAZING

IS学園の整備室とは言ってみれば世界最強の戦力を保管する格納庫だ。例え型遅れの機体が中心だとしても性能は語るに及ばず。

一般人がまず立ち入る事の許されない場所であってもIS学園の生徒や教師であれば別段珍しい場所ではない。

 

「ねぇ、私ねむいんだけど」

 

不機嫌さを隠そうともしていない少女の言葉が空しく響く。

特徴的なツインテールは辛うじて体裁を保っているが、寝癖を隠しきれておらず、無理矢理引っ掛けたであろう制服は着崩しと呼ぶにはお粗末な装いだ。

 

「鈴だって喜んでくれたじゃん!」

「……こんなに朝早く叩き起こされるとは思ってなかったわよ」

 

今にも落ちてしまいそうな寝ぼけ眼を擦る鈴音とは対照的に輝きに満ち溢れた笑顔を咲き誇らせているのは同室のティナ・ハミルトンである。

まだ朝日が顔を出す前、霧に近い冬の寒気が学園の外を覆い隠しており、暖房が働いていると言っても鉄とコンクリートが敷き締められた整備室の体感温度は高いとは言い難い。

ましてや数分前までは一晩かけて己の体温でじっくりと熟成され、心地良さが最大限発揮されていた暖かい毛布に包まれていたとなれば尚更だろう。

 

「布団に帰りたい」

 

鈴音の呟きは紛れもない本音であるが、それが叶わないと承知していた。

隣で早朝からテンションマックスに振り切っている友人の燦然と輝く瞳と満開の笑顔を押し切れそうにないと諦めの溜息を吐き出すのが精一杯だった。

 

 

始まりは数日前に遡る。

あの戦争が終結し落ち着きを取り戻した頃、ティナに届いた一報は彼女自身と同室の鈴音を飛び上らせるに十分な内容だった。

 

『ティナ・ハミルトンにシルバーファイブを専用機として預ける』

 

これ以上ない程に分かりやすいメッセージが専用の端末に送り届けられたのである。

銀の福音を中心としたシルバーシリーズはアメリカの次世代型量産機にして精鋭部隊であり、親衛隊機と言い換えてそん色ない機体である。

データ取りの為、実質的な専用機としての扱いであるにしても、軍属である以上は簡単に外部に受け渡しは出来ない。

が、北極の空を飛び親和性が高まり、シルバーファイブはティナ以外の搭乗者では満足に性能を発揮出来なくなっていた。

それを機に専用機として運用し、IS学園に在籍するティナに機体を預けてしまおうとナターシャが提案し飲ませたものだ。

そこに束がISデータを必要としったナターシャの思惑が含まれていたかどうかは定かではない。

箒や一夏のような特殊な人間を除けば、専用機を貰う事はIS乗りにとってステータスであり、代表候補生の候補と曖昧な立ち位置のティナが喜ばないはずはない。

何よりもナターシャが虜になる程、シルバーシリーズは空を飛ぶ事を喜び、搭乗者にフィードバックされる感覚は他のISでは中々味わう事の出来ないものだ。

その専用機が日本時間の早朝に届き、冒頭に戻るわけだ。

 

 

「そ、それじゃぁ開けますよ?」

 

辛うじて欠伸を飲み込み、鈴音に負けず眠たい表情をかみ殺しているのは監督役の山田先生だ。

世界中から物資が二十四時間体制で届くIS学園ともなれば早朝だからと言う理由で眠らせてくれる程、優しくはないが、普段はこの時間帯に荷物が届く事は無いのだ。

筋違いと分かっていながらも、早朝に荷物を届けた業者を恨まずにはいられなかった。

そもそも荷物が届いたからすぐに開封する必要はないのだが、宛先であるティナが本日届くと事前連絡を受けており、遠足前の小学生宜しく睡眠もそこそこに待ち望んでいたのだ。

その結果、早朝から鈴音と山田先生は叩き起こされて付き合わされる羽目になっていた。

 

「お願いします!」

 

振り切れんばかりに尻尾を振る大型犬のようなテンション最大値のティナの目の前には銀色に輝く真新しいコンテナ。

側面には星条旗と鐘と翼のエンブレムが輝いており、期待値は高まる一方だ。

 

「……ん、ぉお!?」

 

睡眠欲に飲み込まれそうになっていた鈴音と山田先生の瞼を押し上げるように下腹部に響く重低音の奥から現れた銀色の機体に目を奪われる。

空輸の為、密閉されていたコンテナから空気が抜け、整備室にアメリカから運び込まれてきた風が吹き抜ける。

片膝をつく騎士のように、眠れる森の美女のように、天上から降臨する御使いのように、それはそこにいた。

視界に飛び込んできた眩い銀色の機械天使、固定具で拘束されているが、その美しさは他のISにはない独特のもの。

古来より天使と悪魔は比較されがちであるが、これでは赤褐色を中心としたカラーリングの甲龍がまるで悪魔の使いと言われても反論が出来そうにない。

 

「私のシルバーァ!」

 

歓喜を抑えきれなくなったティナが飛び付き頬擦りをする姿を鈴音も山田先生も無理はないと思える程だ。

これが自分の愛機になると言われれば喜びに打ち震えるのも無理はないだろう。

 

「甲龍だって可愛いし」

 

鈴音と彼女の愛機の為に記しておくが、ぽつりと漏れた言葉は嘘偽りない本音である。

甲龍の丸みを帯びたフォルムは他のISにはあまりなく、愛好家達の中では愛らしいと外観上の評価がつけられている。

 

「鈴! 模擬戦しようよ! 模擬戦!」

「嫌よ、私は眠いの!」

「そ、そうですよ、流石にアリーナの使用許可は取れませんよぉ」

 

早朝付き合ってくれただけでも感謝すべきである。

この場に監督役の山田先生以外、鈴音がいる理由はかつて銀の福音が暴走した経緯を加味しての判断である。

シルバーファイブがIS学園に送られるに伴い、万が一に備えてコンテナ開封時にはISの同伴が義務付けられたのは致し方ない事だろう。

それに付き合った鈴音はシルバーの輝きに目を奪われこそしたが、今すぐ布団にダイブしたい気持ちで一杯だった。

 

「もう、鈴ったらだらしないなぁ」

 

愛機にくっついたまま動こうとしない同居人を生暖かい眼で見届けつつ、鈴音は大きな欠伸を隠す事をしなかった。

 

「動かす機会はすぐに来ますよ……」

 

小声で呟かれた山田先生の言葉に鈴音は僅かに眉を動かすが、いつものニコニコとした笑みを向けられて有耶無耶に流される。

その言葉の意味はすぐに分かる事になるのだが、鈴音もティナも今は考えが巡っていなかった。

 

「そういえば、シルバーベルはついていないんですね」

 

コンテナの中を覗き込んだ山田先生が漏らした言葉にティナは頬擦りを止めて指先を軽快に左右に振って見せる。

 

「チッチッチ、分かってないなぁ山田先生!」

 

分かっていないも何も秘匿レベルの高い機密情報なのだから当たり前である。

最も、IS学園に預ける以上、そこを秘匿にしても意味はなく、あの戦争を機にシルバーシリーズのスペックはほぼ公開される事が確定している。

鈴音達を苦しめた銀の福音に搭載されている広域殲滅特殊兵装シルバーベルはシルバーツーからファイブには搭載されていない。

シルバーシリーズの本来の姿は五機一組のチーム運用だ、主となる武装は連射、散弾、狙撃と切り替え可能な大型ライフルのみ。第三世代を唄う特殊兵装は頭部に搭載されたバイザー状のセンサーである。

高速機動、高高度活動、広域対応、連携を主観に置いたシルバーシリーズだからこその武装であり、シルバーベルはシルバーワン一機で十分事足りる。

近い物としてブルーティアーズの超高感度ハイパーセンサー ブリリアント・クリアランスがあるが射撃の精密性の向上を主目的としているセンサーとは演算内容が似て非なるもの。

戦場の情報をいち早く察知しあらゆる想定を考慮し相手を丸裸に出来るセンサーの優位性は言うまでもない。

 

「あぁ、楽しみだなぁ、この子と一緒に空を飛べる日が来たんだぁ」

「はいはい、おめでとーさん」

 

ISに引っ付いたまま離れようとしない友人の首根っこを捕まえてのおざなりな言葉の中にも優しい色が含まれているのは専用機を祝福しているからに他ならない。

次世代の第三世代量産機として覇権を争う甲龍とシルバーシリーズ、この二人が同室になったのは運命を予感させる組み合わせだったのかもしれない。

 

「……頑張って下さいね」

 

部屋へ強制連行されるティナと引きずる鈴音の後姿を見詰める山田先生の眼鏡がシルバーの放つ光に反射し怪しく輝いた事に二人は気付けなかった。

 

 

 

 

 

 

篠ノ之 箒がIS学園に通うようになって暫く、世界そのものは平穏に時を刻んでいた。

テロや内乱がなくなった訳ではない、軍事事情が大人しくなった訳でもなければ、ISの防衛戦力としての立場も変わらず、女尊男卑の時代も失われていない。

それでもだ、無人機が暴れまくる事もなければミサイルが降って来る事もない日々が続いていた。

 

「今年もまた、この時期がやってきましたね」

「あぁ」

「ハミルトンさんも含めて専用機が八機、負担が大きくなるかもしれませんが……」

「心配するな、山田先生こそ気を抜くなよ」

「はい、私だって先生ですから」

「その意気だ、ガキ共がつけあがらないよう鼻っ柱をへし折りに行くとしよう」

 

実に楽しそうに、織斑 千冬は獰猛な笑みを浮かべていた。

 

 

IS学園一年生の三学期、卒業生や現在の二、三年生は揃ってこの時期の事を口にしたがらない。

 

「全員揃っているな」

 

一年一組と二組の生徒達が合同授業として集められたのはアリーナである。

ISスーツ姿である以上はIS関連の授業であると見て取れるが、内容については発表されていない。

アリーナ全体の暖房効果とISスーツの保温性の効果で視覚の与える影響程寒くはないが、つい手を擦り合わせてしまっていた一夏が聞こえて来た姉の声に本能的に背筋を伸ばす。

廊下の奥から姿を現した千冬と山田先生を含む数人の教師がそろってISスーツを着込んでいるのを確認し、一部の生徒は疑問符を浮かべ、この授業の意味を知っていた、或いは察知した数人が喉を鳴らす。

自然と仲の良いグループで集まっていた生徒達が自然と一組と二組に分かれて整列をする。

IS学園は軍事学校ではないが、強大な力を扱う以上は規律は必要不可欠、そういう意味で一年生でありながら既に基礎が出来上がっていると言えるだろう。

 

「さて、三学期のアリーナで行われる授業内容を知っている者もいるかもしれないが、改めて説明しておこう」

 

一度言葉を区切り全体を見渡す。

目があった生徒の数人が瞳の奥にある熱を感じ取り、とくんと胸の内側に燃えるような火が灯ったのを自覚する。

 

「三学期の座学以外、アリーナで行うIS授業は全て模擬戦だ。戦うのは生徒同士ではなく、生徒と教師だがな」

 

ざわりと空気が揺れた。

やはりか、と顔を覆う生徒がいる一方で未だ言葉の意味が掴み切れず首を傾げている者もいる。

繰り返すがIS学園は軍事学校ではないが、ISは子供の玩具では済まされない。

使い方次第で簡単に人の命を奪え、尚且つ使い方に関係なく命を賭ける現場で運用されるもの。

これから先、千差万別の人生を歩むであろう生徒達であってもIS学園に通っていた事実は卒業しようが中退しようが消し去れない。

 

「静かにしろ、これはお前達の先輩も通った道だ」

 

二度、大きく手を二度叩き全員の注目を集めて言葉を続ける。

 

「いいか、一年生であるお前達に今の段階で進路を明確にしろとは言わない。が、IS学園に通っている現実から目を逸らすな。織斑の存在や蒼い死神、ミサイルに無人機襲撃、極めつけはあの戦争だ。これらを日常だと認識しろと言うつもりはないが、巻き込まれる可能性がある事を忘れるな。それはIS乗りを目指そうが、整備や研究職だろうが、ISに関係ない仕事に就こうが変わらないものだ」

 

IS学園に通った、それだけの事実でISのあらゆる事情に巻き込まれる可能性がある。

この一年で色々な出来事が起こり過ぎた影響で麻痺しつつあるが、それは亡国機業の有無に関係なく等しく訪れる。

 

「IS学園に通ってたった一年だ、中には数回しかISに乗れていない者もいるだろう、専用機を持ち浮かれている者もいるだろう、それら全てに関係なく、これから私達はお前達全員の一年間を否定してやる」

 

時代の象徴たるIS学園が女尊男卑の精神を持った生徒達を社会に送り出す訳にはいかないのだ。

教師の中には女尊男卑に染まっている人間もいるだろうが、まともにISに関わっている人間ならば、それを是とするはずはない。

一年生の三学期はその為の期間だ、IS学園と言う狭き門を潜った以上、惰性で突き進む事は許されない。

IS学園に通ったから、ISを学んだから偉いのではない。ISを正しく理解出来た者がIS学園の生徒を名乗れる。そこからがスタートラインだ。

 

「断っておくがこれは振るい落としではないぞ、中には自己退学を申し出る生徒もいるが、己惚れるな、お前達にそんな権利はない。例えレスキュー隊員だろうが、事務仕事だろうが、ISに関係する以上はISの持つ可能性と危険性を知る事はIS学園に通う者の義務だ。お前達はまだ子供だ、可能性を錆びつかせるな、ISがいかなるものかをしっかりと学び取れ」

 

千冬の言葉が終わる頃には全員の背筋は伸び切り、私語を飛ばせる者はいなかった。

 

「良し、ではグループを分けるぞ。先生方の誘導に従い移動しろ」

 

 

 

「教官、全員揃いました!」

「……織斑先生だ」

 

完璧な敬礼を持ってグループ分けの完了を報告するラウラを咎める千冬の言葉にいつも程の力はない。

先程の言葉は上下関係をはっきりさせるものであり、先生を言うよりは教官が相応しいと彼女も理解出来ているからだ。

そんな千冬の前に集まったのは一組と二組の専用機持ち七名である。

 

「千冬姉…… じゃなかった、織斑先生一人で俺達全員の相手をするんですか?」

 

一夏の言葉にセシリアやシャルロットが同意の視線を送る。

これは決して自分達を過大評価しているのではなく、客観的な事実に基づくものだ。

いくら千冬が世界最強としてIS乗りの頂点に君臨していると言っても、二次移行を果たした白式や第四世代機である紅椿を含む一年生ズを軽く見て良い物ではない。

ましてや学園にあるのは訓練用の第二世代機、他の生徒であるならいざしらず、専用機持ちを相手取るには些か心許ない。

 

「お前達の疑問も当然だが、心配するな」

 

ニチャリと千冬の口元が歪むのを見て一夏と箒の背筋を冷たいものが駆け抜け、嫌な予感が急速に膨れ上がる。天災と同じ笑みは危険だと直感が働いている。

 

「一対七でやるわけでもないしな、何より私にはアレがある」

 

千冬の言葉に従うようにアリーナに運び込まれてくる教師用のISの中に見た記憶のある期待の姿を確認する。

余りにも鮮烈な光景は瞼の裏に張り付いたまま離れておらず、アレが登場した時には胸が熱く滾ったのを箒は忘れていない。

現れたのは七本の近接ブレードを携え、各関節を補強しブースターを追加装備された機体。未来を切り開き親友を守り抜いた剣である。

 

打鉄七刀(セブンソード)!?」

 

果たして誰の悲鳴だったのか、これから三学期の間行われると予告された授業と言う名の扱きを想像するに十分な材料だ。

 

「ついでに言っておくぞ、この機体は私の親友が手を貸してくれていてな。世代通りの性能だと思わない事をお勧めする」

 

その言葉の意味に気付けない者はいない。

世界最強の機体にブルーディスティニーや紅椿の開発者が手を貸していると言うのだ。

それは化物と言う言葉を使ってもお釣りが来るだろう。

 

「な、なんて大人げない」

「違うぞ篠ノ之、大人だから出来るんだ」

 

束との仲を改善し会話の増えた箒にも知らされていなかった出来事に血の気が引く感覚を覚えずにいられない。

一対一であればあのブルーとも戦え、頑強なゴーレムを両断出来る機体が更に昇華され世界最強が操ると言うのだ。

 

「心配するな、あくまでISとはどういうものかを知って貰う事が目的だ。このグループはその利便性も危険性も良く分かっているだろう?」

 

打鉄七刀を身に纏いながら一同を見る千冬の視線は厳しさだけでなく優しさも宿っている。

この場にいない簪も含め、一年生ズと呼ばれる専用機持ちは皆があの戦争を経験している。

簪やセシリアのようにIS乗りとして国家代表を目指すであろう者達、ラウラのような軍人やシャルロットのように家の都合が関与している者、一夏や箒のように特殊な立場の者、この一年生にはあらゆる意味で特殊な面々が集まり過ぎている。

だからこそISを知るべきであり、だからこそ既に知っているISの可能性だ。

 

「つ、つまり手心は加えて頂けるんですのね? 安心致しましたわ」

「……何を言っているんだ、オルコット」

「え?」

「打鉄七刀は私の反応速度についてこれる機体だぞ? 全力で行くに決まっているだろうが」

 

このメンバーであればISの理解度に対して心配はいらないが、それとこれとは話が別である。

世界最恐の称号に固執するつもりはなくとも、簡単に譲り渡すつもりはないのだと千冬は笑う。

無論、戦うからにはセシリア達とて負けるつもりはないが、クールビューティーを着飾っていた千冬が浮かべる凶悪な笑みに表情を引き攣らせざるを得なかった。

 

IS学園一年生の三学期を乗り越えて初めて、一年生はIS学園の生徒となる。

 

 

 

 

 

 

神社とは程遠い機会蠢く篠ノ之神社の一室ではアリーナで行われている様子をモニターに映し出し束とクロエがお茶菓子を片手にまったりとしている。

ISにより人生を狂わされた敬意のある少女はアリスや紅椿と言った人に応えるISに触れ、心の傷をいやしつつあり、盗撮であろうがIS学園の映像が気になる様子を隠せていない。

 

「束さま、ユウさまはいつ現れるんですか?」

「現れないよ?」

 

クロエの言葉に束が小首を傾げる。

今回の授業に関してブルーが介入する必要はない。

 

「乱入するんじゃないんですか?」

「し、しないよ!?」

 

振り返ったクロエの瞳に含まれているものを表現するなら「束さまのお考えはお見通しですよ、ほめてほめて!」そんな感じだ。

やや鼻息の荒くなったクロエに対し若干であるが引き攣った束と言うのは非常に珍しい光景である。

 

「あれぇ?」

 

束に否定され今度はクロエが首を傾げる番だ。

英才教育は順調なようだ。




五章はエピローグ章なんですが、内容的に番外編的な話になったかも。

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