バカとテストと召喚獣さんっ!?   作:大雪

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お久しぶりです。本当にお久しぶりです
もし待ってくださった方がいらっしゃいましたら、本当に申し訳ないです…そしてあいもかわらず短いです。
それではひとまず、前回からの続きをどうぞ。


第六問「冬と料理と聖なる夜っ! 後編」

【バカテスト 英語】

問題:次の英文を日本語に訳しなさい。

 

I am going to fly to Japan.

 

 

姫路瑞希・中川涼子の答え

「私は日本へ飛行機で行く予定です。」

 

教師からのコメント

正解です。簡単だったでしょうか。

 

吉井明久・堺翔太の答え

「私は日本へ飛んでいく予定です。」

 

教師からのコメント

あなた方はスーパーマンですか。

まあ"飛行機で"を省略しているかもしれませんし、今回は正解としましょう。

 

土屋康太の答え

「私は            」

 

教師からのコメント

訳せたのは"私は"だけですか。

 

 

 

 

 

 

          ☆

 

「皆さん、ご飯ができましたよーっ」

 

しばらくして、瑞穂さんがご飯を運んで来てくれた。

 

「わぁーっ!美味しそうだね!」

と、僕。

「そうだな。命の危険もなさそうだし…」

と、雄二。

 

この会話の通り、特になんの問題もない、美味しそうな料理だった。

 

「明久、命の危険ってなに?」

こちらは涼子。まああの惨事を知ってるのは僕も合わせて4人くらいだ。知らなくても無理はない。

「いや、何でもないよ。ただ雄二の思考回路おかしいだけで右肘がねじれるように痛いぃっ!?」

「一言余計だ」

 

「お、美味しそうだなっ!それでは早速…」

「あ、ずるいよ翔太!いただきますもまだしてな…」

 

言い終わる前に、翔太が料理を口に運び……

 

 

 

 

 

「ゴフっ」

 

 

 

……口から妙な音を出して、倒れた。

 

「翔太っ!?」

 

どうなっているんだ!?今回はお母さんがいるから大丈夫だと思ったのに…!

 

「翔太!しっかりして!翔太ぁーっ!」

 

倒れた翔太のもとで涼子が叫んでいる。

そうだ、今はそれよりも翔太の命が大事だ!

 

「雄二、ムッツリーニ、今すぐ蘇生の準備を!」

 

「「了解!」」

 

そう言うと、すぐさま二人はAEDと人工呼吸用のマスクを取り出した。これは僕らの通常装備だ。

 

 

 

『まずい、脈が弱くなっている…!』

 

『ムッツリーニ、AED起動、310、チャージ!』

 

『310、了解!』

 

『3、2、1……』

 

 

奥の部屋に翔太を運び出した二人は、必死に蘇生を行っていた。

 

 

さて…

 

とりあえずこの料理の安全性を確かめねば…翔太が貧血を起こしただけかもしれないし。

 

 

「えっと、瑞穂さん、この料理、どんな味付けを……?」

 

「ああ、隠し味に酸味として塩酸を……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「もうダメだっ!!!」」」」

 

何っ!?もしかして姫路さんの殺人的料理技術はお母さん譲りなのっ!?じゃあこの料理はどうすればいいのさっ!?

 

と、その時。

 

「(明久、腕輪を使うのじゃ!)」

秀吉が僕に耳打ちをして来た。腕輪って、黒金の腕輪のこと? 

 

「(秀吉、それってどういう…)」

「(召喚獣じゃ!召喚獣に食べさせるのじゃ!)」

 

なるほど…召喚獣に処理させれば、なんとかなるかも…!

 

「よし…起動(アウェイクン)!」

「そして…試獣召喚(サモン)!!」

 

『 Fクラス 吉井明久 数学 vs UNKNOWN

        50点       UNKNOWN 』

50点…低いな…でも大丈夫だろうたぶん!

 

あとは二人の気を引けば…!

 

 

 

 

 

「あっ!姫路さん、瑞穂さん、あれはなんだっ!?」

「ふぇ?なんですか?」

「なんでしょう?」

 

 

よし、今のうちに…

「いただきまぁーす!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわあっ!!溶けてるっ!僕の召喚獣が溶け…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴふっ」

 

 

 

 

『 Fクラス 吉井明久 数学 vs UNKNOWN

        0点        UNKNOWN 』

 

 

 

「明久っ!?」

 

 

 

 

 

 

召喚獣の耐久力を超えるとは…流石…

あっ…なんだか意識が…

 

 

「みんな…後のことは…頼んだよ…」

「「「明久ぁぁーーーーー!!!」」」

 

 

叫ぶみんなの向こうに、ひいじいちゃんが見えた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆明久が天に召されたため、しばらくの間雄二sideでお楽しみください☆

 

 

 

 

 

「なんてことだ…召喚獣でも敵わないなんて…」

「予想外じゃのう…」

 

 

 

その時、呼び鈴の音がした。が…

 

 

 

「何があるんでしょうな…?」

「さあ…宇宙人でもいたんでしょうかねぇ…?」

 

 

 

 

気づいてない…つかどんだけ天然なんだこの親子!?

 

 

「雄二、出ぬのか?」

 

と、そこで秀吉が声をかけてきた。

 

「なんで俺なんだよ…」

「あの親子が気づきそうもないからじゃ…」

「じゃあ父親に頼めばいいだろう?まともそうな人だし」

 

ロリコン(本人否定)だがな。

 

「ああ、姫路の父上なら…」

 

 

 

 

秀吉はそう言うと窓の方を指差し、

 

 

 

 

 

 

 

 

「さっきそこから出て行ったぞ?」

「何やってんだあの人は!」

「現実逃避じゃろうな」

「んな無茶苦茶な…」

 

仕方ないから俺が出ることにして、玄関のドアを開けると…

 

 

 

 

「戦死者は補習だ」

 

…鉄人がいた。

どこまで嗅ぎつけてくるんだ?この人外め…

 

「あぁ、明久ならそこで気絶してるぞ」

「そうか…なら目を覚ますまで待つとしよう」

「あら、西村先生。いらしてたんですか?」

「姫路か。お邪魔している。済まないがしばらくここにいてもいいか?」

「大丈夫ですよ。…あ、先生もお鍋召し上がりますか?」

そう言って姫路が鍋を差し出す。

「お、いいのか?」

「ええ、どうぞ。たくさんあるのでー」

「じゃあ頂くことにしよう。」

 

いただきます、と言って、鉄人が手近な具材を口に運ぶ。

そしてーー

 

 

 

 

「ゴふっ」

 

倒れた。

 

あの鉄人さえも倒すとは、流石だ。

 

 

 

「…はっ!!」

そうこうしているうちに、明久が起きたらしい。

「おう、復活したか。」

「ココハドコ?ワタシハダレ?」

「ベタなボケはやめような?」

「へーい」

 

とかいう会話をしているうちに、明久が腕輪をいじり出した。

「明久、何をしておるのじゃ?」

「もう一回試すのさ!…起動(アウェイクン)!」

「馬鹿か、さっきそれは無理だとわかっただろう?」

「さっきは数学だったからいけなかったのさ!試獣召喚(サモン)!!」

 

 

☆明久side☆

 

 

試獣召喚(サモン)!!」

 

『 Fクラス 吉井明久 日本史 vs UNKNOWN

        624点       UNKNOWN 』

 

 

これならいける…!!

 

 

「いただきまぁーす!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴふっ」

 

 

 

 

『 Fクラス 吉井明久 日本史 vs UNKNOWN

        0点         UNKNOWN 』

 

 

 

 

無惨にも溶けて消え去って行く僕の召喚獣に、申し訳ないと思いながら…

 

僕はまたひいじいちゃんに会いに行った。




一年ぶりどころの騒ぎじゃないですね…
なろうで二次創作が禁止されてからだいぶ経ちました。
で、引き継ぎやらなんやかんやしている間にいつの間にか執筆が滞っておりました。申し訳ないです。

これからも相変わらず短くて投稿頻度も低いですが、もしそれでも読んでくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひよろしくお願いします…!!

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