はまち外伝   作:ふたなり2

2 / 20
総武高校1年生になった鶴見留美は毎日の日常をただ何となく過ごしている、
そこにかつて留美をボッチから救った八幡が国語の教員実習生としてやって来た。
更にOBで奉仕部のアドバイザーとなったのだ。果たして留美達のいる現在の
奉仕部で八幡はどう対処するのか?




留美と八幡 (奉仕部の新たな活動)

「久しぶりだな、留美?元気してたか?」八幡はサラリと私に聞いてきた。

 

 

紺のブレザーとそれに合うパンツ、真っ白なシャツにネクタイで教員姿の八幡は

イブのパーティーの高校生時代よりもずっと大人びているが格好良かった。

おじさんになっただけかも?

 

 

「別に普通だよ」

 

 

つい口調が突っ慳貪になる、本当は嬉しいげど恥ずかしいし、やっぱ言えない。

 

 

「そっちにいる一色は、いろはの妹か?」

 

 

「はい…どうして知ってるんですか?」

 

 

「お前の姉ちゃんある意味、スゲェからな・・・なまじっか妹だと色々と

大変なんじゃーないの?」

 

 

「ほのかが目をパチクリさせながら何かモゴモゴと言ってる。」

 

 

「姉さんを知ってるんだ……」

 

 

「姉ちゃん、俺の後輩だからそれによく振り回された…」

 

 

八幡は何か嫌な事でも思い出したのか卑屈なキモい笑みを浮かべてる。

 

 

「まっ、今でも奉仕部が存続しているのは分かったし、ルミルミもこうして元気に

俺の後輩として頑張ってくれてるみたいだし、いいんじゃないの?じゃ~これで…」

 

 

「比企谷~?何を帰ろうとしてるんだ?ここは君がかつて所属していた奉仕部なんだぞ

!懐かしいとは思わないのかね?」

 

 

「え~だからこうしてココに来てるんでしょ?先生、何?」

 

「今現在、奉仕部には新人の鶴見と一色しか部員がいない。しかも何を活動して

いいか分からないようだ。」

 

 

そこでだ、OBである比企谷がアドバイザーとして彼女らの指導を

してもらいたいんだ!」

 

 

「それは、国語の教員実習とは違うんじゃ~? げっふふっ!」

 

 

「いいんだよ、比企谷君、帰ってもその後の事は楽しみだなぁ」

 

 

「雪ノ下にも連絡しないと」

 

 

「先生、相変わらず怖い・・・そして止めて・・・」

 

 

「やります、やりますよ」

 

 

あ~それからだな・・・ヒソヒソ

 

何やら静先生と八幡は内緒話を始めた

 

 

「彼女らに危害を加えるような事をしたら分かっているよな?」

 

 

「先生、知ってるでしょ?俺が鋼鉄の意志を持つ男だと。それにあいつ等の耳に

変な事が入ったら生きていけませんしね」

 

 

「比企谷だから安心しているが一応念のためにな」

 

 

「なにしろ、鶴見も一色も私ほどではないが、私ほどではないが、かなり可愛い!」

 

 

「先生、そこは大事なとこじゃあありませんよ。 もふぅ!」

 

 

「黙って聞け、比企谷。何年が前にお前が鶴見を助けた縁もあるし

一色もあの、いろはの妹だ。特に鶴見の方はあの通り髪は艶やかな

ストレートロングでかなりの美少女だ、多少、雪ノ下と同じく単独行動を

好む事もあるが違うところは集団でも馴染むとこだな」

 

 

「しかも少し雪ノ下に似ているし、学校でも人気があって凄くモテている。」

 

 

「本人は全然そんな気はないようだがトラブルのは

避けたいしな、まっ気を付けてくれ以上だ。後は頼んだぞ」

 

 

「もろ投げかよ・・・」

 

 

「確かに高校生の時の雪ノ下に雰囲気が似てるな」

 

 

「じゃあ〜私は明日の職員会議に提出する資料を作らなきゃあならないから、

任せたぞ比企谷先生!なんせ、資料作りも若手の仕事だから、若手の仕事だから」

 

 

「あぁ〜っ、そうですね…取り敢えず彼女達に今の活動とかを聞いておきますよ」

 

 

八幡は面倒臭そうに静先生に挨拶をすると頭を書きながら私達に向かい合った。

 

 

「ところで留美、今どんな相談がきてるんだ?」

 

 

「はい?何それ?相談って何のこと?」

 

 

「総武高生から悩み相談、俺たちの頃は千葉県縦断お悩み相談っていう掲示板やってて

其処からの相談とか直接訪ねての相談事が多かったかな」

 

 

「えっ、知らない何それ?私達がするのマジで?」

 

 

不思議そうにする私達2人に八幡は少し驚いている。

 

 

「マジするのって、先生から何も聞かずに入部したのか?」

 

 

「だって入部したのもつい先日みたいなもんだし、ほのかちゃんも聞いてないって言ってるよ」

 

 

「んじゃ〜今まで部室で何してたの?」

 

 

「なんにも、暇だし先生も特に言わなかったから本でも読んでたくらいかな」

 

 

「あ〜それ分かる、俺の時も同じだ。」

 

 

「なんだ、八幡の時と一緒なら良いじゃん!」

 

 

「5年ぶりに会っても呼び捨てかよ。」

 

 

「いいじゃん、八幡は八幡何だから私の事もルミルミって

呼んでるくせにズルい!」

 

 

「あ〜分かった、八幡で」

 

 

素直じゃないんだから、もぉ〜女の子から呼び捨てにされるんだから

もっと光栄に思いなさいよね。

 

 

「しかし、取り敢えず俺達がやってた時の活動はよく、相談事が持ち込まれてそれを

解決する手段を依頼者と考えて行動して行く活動をしていたぞ」

 

 

「そんなん、急に言われても分からないし出来ないよ」

 

 

隣りで心細そうにほのかも同じく首を立てに降っている。

そんな私の影に隠れられても困るんだけど……。

 

 

「今は掲示板も無いのか、少し厄介だな」

 

 

困った様に顎の辺りを人なでしながら八幡は部室にパソコンがないかと言う。

確か、戸棚の中に古いノーパソが1台あったような?戸棚を開けてみたら

ありましたよ、かなり使い込まれた古いノーパソが。

 

 

八幡はそのノーパソに電源を入れLANケーブルを差し込んだ。

かなり古いから立ち上がりに時間が掛かる。

ネットに接続し総武高校のホムペにアクセスして

色々チェックしているみたいで、

何かを確認し納得したようで私達に声を掛けた。

 

 

「良かった、掲示板が残っていた…使われてなく荒らされてもいないようだ。」

 

 

この掲示板を再度利用して奉仕部の活動が再開出来る様になる、

八幡は何が面白いのか分からないげど嬉しそうな顔付きをして

夢中になっている。

 

 

少し詰まらないぞ〜

 

 

会えなくていろんな事話したかっただけど、一緒の時間も出来たし

少しづつ八幡の事、聞いていこう。会えなかった時を埋める為に。

 

 

また、私の話も聞いてもらいたいな。

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。