魔法少女リリカルなのは 召喚せし者の軌跡   作:月宮如月

21 / 34
闇の書編始動です!


第18話 戦略魔導機工兵器、通称…マドウ?

 

「ん~と、この部品をここで……」

 

ジュエルシードの事件から数か月後、僕は今アースラの中にあるデバイスの整備室でデバイスの整備をしていた。

事件後、僕はクロノさんに呼ばれて、ミッドチルダに行った。 そして1カ月ほどデバイスの勉強をして資格を修得した。デバイスのために学校は自主休学。どうせ義務教育だからでなくても問題はない!

 

ちなみに僕にはリンカーコアはないが体内で生成する魔力を代用するころで動かすことができる。リンカーコアの生み出す魔力と召喚せし者が生み出す魔力は質が違い、同じ魔法を使用するにしても魔力消費が半分以下で済む。

 

デバイスに戦略創造技術兵装(キセキ)の技術を組み込む計画だが、難航していた。戦略創造技術兵装(キセキ)の力である自然現象の再現はなんとかできた。しかし、魔術(ルーン)の生成はできそうにない。僕自身が魔術(ルーン)を生み出せるから問題はないが、魔術(ルーン)を生み出せない人間は十分に機能を発揮できないだろう。

そしてもう一つ問題がある。強度だ。

デバイスに使用している部品では魔力を魔術(ルーン)に変換して利用するとかなりの負荷がかかる。神話クラスの技を3回も使えば限界を迎える。神話輝術のほかに魔術を使用することもあるので実質、1回。自壊覚悟で2回は撃てるはずだ。いずれ高い強度の部品が見つかることを待つか。

 

「よし、こんなもんかな」

 

戦略魔導機工兵器 極光の雷機槍(魔導器ブリューナク) 僕が開発した魔導とキセキの融合。戦略創造技術兵装(キセキ)極光の雷槍(ブリューナク)と同様に自身の魔術を雷に変換することができる槍だ。もちろんミッドの魔法もいくつか入っている。

他にもやりたいことがあったので今は管理局にの手伝いをすることで再び設備を借りる契約をクロノさんや艦長さんとした。

 

「さて、そろそろ地球に着くころか」

 

クロノさんたちの所に向かおうとした瞬間、艦内にアラームが鳴り響いた。

 

「なっ! なんだ!?」

 

アラームが響く中、僕は急いでブリッチに向かった。フェイトとユーノ来ていたようだ。そこには海鳴市が結界で覆われている映像が映っていた。

 

「クロノさん! これは一体!?」

 

「聖か! 海鳴市に結界が張られたみたいなんだ! それになのはが何者かと戦闘中なんだ!!」

 

クロノさんの話によると結界内にはなのはと戦闘しているほかにいくつか魔力反応があり、フェイト、ユーノと共に結界内に転移してほしいそうだ。

 

「了解です。 いくよ、ユーノ、フェイト」

 

 

 

 

転移後、僕たちはなのはのもとに向かおうとしたが

 

「はああああぁ!!」

 

「ッ! はぁっ!!」

 

何者かが斬りかかっていきた。聖はその攻撃を見極め蹴りで剣の軌道をずらした。

攻撃してきたのはピンクの長い髪をポニーテールにした長剣を持った女性だった。

 

「…何者だ?」

 

「我はヴォルケンリッターが将シグナムそして炎の魔剣レヴァンティン――恨みは無いが貴様の魔力を貰うぞ」

 

「そうか。 フェイト、ユーノ、君たちはなのはのもとに向かってくれ。 僕一人で相手をする」

 

「分かった」

 

「聖、無茶はしないでね」

 

二人が飛んで行ったのを確認し、懐からデバイスの待機形態であるカードを取り出す

 

「シグナムにレヴァンティンか。 名乗られたらこっちも名乗らないとね。 えっと、発動キーは…そうだセット・アップ」

 

聖の服装が瞬時に変化。白と黒を基調とした外套を纏い、右手には長槍が現れた。

 

「召喚せし者、十六夜聖と戦略魔導機工兵器、極光の雷機槍(魔導器ブリューナク) 簡単に魔力を奪えると思わないことだな!」

 

そういい、瞬時に距離を詰めての三段付きを放つ。しかしシグナムはそれを簡単にいなし、斬りかかってくる。その剣を槍で切り上げ、柄を短く持ち体を回転させ胴体を切った。と、思ったが防御をそこに集中していたらしく、通らなかった。その隙に上段から斬りかかってきたので後方に飛び距離をとった。

 

「その年でなかなかの槍捌きだな。 だが戦闘経験があまりないな。 反射神経と動体視力に頼りきっている。 それに戦闘での駆け引きが得意ではないと思える」

 

そう、聖は自分と同等の力を持ったものと戦ったことがあまりない。いくら槍捌きがよくても、その技の出すタイミングや行動や相手の裏をかくなどといった駆け引きに関してはどうしても差が出てしまう。

 

「……換装―魔杖の型(シフト―タイプシューター)ッ! 発射(ファイア)!!」

 

聖のデバイスが変形し、魔導師の杖の形をとる。瞬間魔力換装(フリューゲルブリッツ)で上に飛び、プラズマランサーを10発ほど高速発射。 シグナムはそれに対処しようと剣を構えた。聖は再び瞬間魔力換装(フリューゲルブリッツ)でシグナムに近づき、デバイスを変形させる。

 

換装―槍の型(シフト―タイプランサー)ッ!」

 

プラズマランサーが届くと同時に斬りかかる!!

そう思ったが、

 

「空牙!」

 

「なっ!!」

 

シグナムは剣から魔力の斬撃を飛ばして聖の魔力弾を吹き飛ばし、瞬時に槍の攻撃にも対処した。

 

「今のは惜しかったな。 今度はこちらの番だ! レヴァンティン!」

 

『exploration』

 

レヴァンティンから薬莢のようなものが飛び出て、シグナムの剣に炎が纏われた。

 

「ッ! 疾光迅雷(タービュランス)―ッ!」

 

聖は瞬間的にブリュウーナクの能力を使い雷光を纏い、雷速となって駆けた。

 

「紫電一閃!!」

 

「十六夜流槍術―魔装の型 雷狼牙!!」

 

シグナムの炎の剣、と聖の雷光を纏った雷速突きが激突し、爆ぜた。

 

 

 

 

「バカな…。 レヴァンティンが…」

 

煙が晴れるとそこには罅が入ったレヴァンティンを見て驚いているシグナムがいた。

 

「たしかに僕には戦闘経験が不足している。 未だ技の一つ一つは未熟であなたほどの域に至っていないし、駆け引きもまだまだ。 だが」

 

その身に雷光を纏った聖がシグナムに槍の刃を向けた。

 

「その差を埋められるほどの能力が僕にはある。 投降しろ、シグナム。それとも雷光の一撃、再び受けてみるか?」

 

その時、結界内が激しく揺れた。

 

「っ! なんだ!?」

 

遠くの方で桃色の閃光が上がった。その閃光は結界を突き破った。

 

「あれはなのはのスターライトブレイカー!? なにが起きたんだ!!」

 

桃色の閃光に気を取られていたが意識を戦闘に戻し、シグナムに目を向けたがそこには誰もいなかった。

 

「クソッ! 逃げられたか」

 

状況を確認しようとなのはの方に向かおうとしたらクロノから念話が来た。

なのはとフェイトがやられ、デバイスが半壊。今からアースラに転移させるとのことだ。

 

 

ここ管理外世界だよね…。どうしてこうも魔法がらみの事件が続けて起きるかな~。

 

 

 




聖のバリアジャケットはセブンスコードの制服みたいな感じで

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。