魔法少女リリカルなのは 召喚せし者の軌跡   作:月宮如月

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温泉行きたいな~


第9話 サウナ内での運動は控えてください

 

なのはが金の魔導士、フェイトと出会いその次の日。再びなのはとの特訓だ。

 

「それじゃ、対フェイと戦にむけて訓練を行う まずなのは、フェイトと戦ってどうだった?」

 

「えっと、素早くて魔法の扱いが私よりもずっと上手だった」

 

「そうだね 彼女は速いし攻撃を当てるのは難しい君は遠距離タイプに対し、向こうは近距離」

 

なのはにはフェイトの様な近距離攻撃がない。懐に入られたらアウト。ならば持っている武器で自分の性能、遠距離からの攻撃を最大に生かしかない。

 

「いいか、君の取り得は遠距離からの砲撃、近距離の高速戦闘のフェイトと正反対だ。だから自分の得意な間合いを保って、自分の攻撃を必中させる事だ 彼女はスピードを重視しているせいか防御があまり高くないようだ 大きいのを当てることができればこちらが有利になるはずだ」

 

「でも!フェイトちゃん速くてどうやって当てるの!?」

 

「そんなのフェイトの攻撃をかわしつつ弾幕を張り、行動を制限させろ そして躱すことのできない状況をつくりだしそこに砲撃をぶち込むめ」

 

 

 

 

そしてユーノに結界を張ってもらい、特訓を始めた。

 

「ほら、どうした! 逃げてばかりいないでもっと弾幕を張れ!」

 

僕はユーノに教えてもらった足場生成魔法を独自に解析し魔術(ルーン)を組んだ。名付けて、天を駆ける者(フリムファクシ) 僕は、空中で足場を生成し、高次立体移動でなのはの弾幕を避けつつ近づく。

 

「弾幕を可能な限り展開し、行動パターンを狭めろ! そして一定の距離を保ち続け、隙ができたら、もしくは当てられる状況に誘いこんだら砲撃だ!」

 

そういい弾幕を避け、時には壊しながらアドバイスをした。あえて、隙を見せてみたがなのはは攻撃してこなかった。

 

「なぜ攻撃をしなかった! さっきは絶好のチャンスだっただろう!」

 

「えっ! でもあたったら怪我しちゃうし・・・」

 

「非殺傷設定にしているのだから問題ないだろ! それに障壁を張るから問題ない!」

 

 

・・・少女特訓中・・・

 

 

「今日はこんなところか」

 

時間の許す限り特訓したが、僕に当てることはできなかった。

 

「つ、疲れたの」

 

なのはが随分と消耗している。ちょっとやりすぎようだな。学校までもつか?

 

「聖、ちょっと厳しすぎない?」

 

ユーノがなのはを心配して特訓内容に抗議してきた。

 

「そうかな? このくらいでちょうどいいと思うけど とりあえず相手の速さに慣れないとどうしようもないしね」

 

「でも、あの魔導士はあそこまで速くなかったきがするんだけど」

 

「そりゃあ あの子よりも少し速く動いたからね このスピードに対応できるようにしておけば次の戦いでで少しは余裕ができるだろ」

 

そういい僕たちは家に戻り、学校に向かった。なのはは朝の疲れで眠そうに授業を受けていた。今度から朝に特訓はやめておこう。

 

 

 

 

なのはの特訓に付き合いつつ数日、あの魔導士と会うこともなくついに連休。 待ちに待った旅行! そして温泉だ!! 高町家は両親と兄と姉と家族勢揃い。バニングス家は両親が忙しいのかアリサ一人。月村家はすずかとその姉、そして二人のメイドが来ていた。アリサの家の執事さんの運転する車で移動すること数時間、目的地の旅館に着いた。

 

「さて、さっそく遊ぶか!」

 

そういい僕は旅館に荷物を置いた後、釣り道具をもって外に出た。近くの川で釣りができると聞いて持ってきておいた。釣りを楽しんでいると、なのは、アリサ、すずかがやってきた。

 

「あんた、一人でどっかいたと思ったら、こんなところで釣り?」

 

「聖君、釣れてる?」

 

「まぁ それなりに釣れてるよ 竿がもう一本余ってるから誰かやってみる?」

 

そういうとアリサがやってみるといったので練餌をつけて竿を渡した。

 

「ところでみんなはこのあたりを散歩しにでもきたの」

 

おっ、また釣れた。今度のは結構大きいな。釣れた魚は持って帰るわけにはいかないので川に返した。

 

「えぇ 聖も誘おうと思ったんだけど直ぐにいなくなってるし」

 

「そうなの 一緒に回りを見て回ろうと思ったのに」

 

「そっか じゃあもう少ししたらみんなでここら辺を散歩しようか」

 

そういい、僕は再び川に糸を垂らす。

 

「あの、聖君 餌つけてなかったけど・・・」

 

「ん? あぁ問題ないよ、僕はさっきから餌をつけないで釣ってたから」

 

「ちょっとまちなさい! 餌をつけないで魚が釣れるわけないでしょ!」

 

「でもこうして釣ってるわけだし」

 

あっ、またかかった。アリサのほうは未だに釣れてないようだ。

 

「餌がついてる私の方には来ないのに、どうして聖の方は釣れるのよ・・・」

 

「そんなの川の声を聴き、魚の心を知れば川が教えてくれるからさ」

 

「は?」

 

「こいつを釣るなら今だ、ってね」

 

僕は何気ない動作で竿を引き上げた。そこには魚が付いていた。

 

「すごい、本当に釣っちゃった」

 

「他者の本質を理解すればその心を読むことができる そして世界の本質を理解すれば自らの望む方向へと他者を導くことが可能になる そう僕に教えてくれた人がいたんだよ その言葉がきっかけで気づけばできるようになったんだ」

 

3人とも呆然として僕を見ている。その後も釣りを楽しみ、アリサが1匹釣ったところで、切り上げて3人と散歩に出かけた。

 

 

 

 

「あ~ 遊んだ遊んだ~ やっぱり旅館といえば温泉よね」

 

旅館に戻ってきた僕たちは、温泉に入ることにした。しかし、なのはがユーノを持って一緒に入ろうとしている。ペットは大丈夫なのかなこの温泉。

 

(聖! 助けて!)

 

 一緒に温泉に入れられそうなユーノは必死な様子で聖に念話で助けを求めた。

 

「なのは、 そのフェレットだが」

 

(聖!・・・)

 

助けてもらえるとユーノが嬉しそうにしているが。

 

「そいつを連れて入るのはいいが、ちゃんと従業員に確認を取れ フェレットを温泉に入れてもいいかと」

 

「あ、そうだね 聞いてくるよ!」

 

(聖ー!!!)

 

ユーノが叫んでいる。最近思うんだ。こいつ、フェレットに化けた人間なんじゃないかって。なんか人間っぽいし、変身する魔法もあると思うんだよ。本当にそうだったらこれはこれで面白そうだな~ と思いユーノには女湯に入ってもらうことにした。

 

(さて、後でユーノに感想でも聞こうかな)

 

僕はみんなと別れ温泉に入った。浴場には人が誰もいなく、のんびり湯につかっていたが、士郎さんとなのはの兄の恭也さんが入ってきた。少し話した後、彼らはサウナに行くといって出て行った。しかしいつまでたっても出てこないので気になって様子を見に行った。

 

「士郎さん、恭也さん大丈夫ですか~って何をやってるんですか!?」

 

あろうことか、こいつらはサウナの中で腕立て伏せをやっている。

 

(バカなのか!?こいつら)

 

大体サウナには20分程入っていると思うが、その中で腕立て伏せをしている。あまりに危険な行為に聖は困惑している。

 

「おや、聖君か 君もサウナにきたのか」

 

「いやいや、二人が心配で来たんですよ! 何やっているんですか! 長時間入っている上に腕立て伏せなんてやって、倒れたらどうするんですか!!」

 

「いや~ このくらいしないと悪い汗が全部でていかない気がしてね それにこの程度で倒れるなんて軟な鍛え方はしてないよ」

 

そういい、二人は腕立て伏せを続ける。

 

(もういいや、こいつらバケモノだ・・・)

 

僕は二人にあきれて先に上がることにした。

 

 

 

 

部屋に向かうために旅館を歩いていると3人娘が絡まれていた。あれって使い魔のけも耳さんじゃないかな。

 

「何してるんだ?」

 

「あ、聖君」

 

 こちらに気づいたなのはがホッとしていた。

 

「あんたは!?」

 

 この反応からしてそうみたいだな。

 

「で、この子たちになにか用ですか?」

 

「いや、人違いだったかな。知ってる子によく似てたからさあ」

 

「そうか」

 

「・・・そうだったんですか」

 

 なのはは頭を軽く下げた。その女は笑いながら横を通り過ぎようとなのはの横で止まる。

 

(今のところは、挨拶だけだよ)

 

「っ」

 

「・・・・・・」

 

(忠告しとくよ、子供はいい子にしておウチで遊んでなさいね、お痛が過ぎるとガブッといくよ)

 

 なのはを見る目が細まる。そのまま女は歩いて行こうとした。

 

「・・・・・・」

 

「なのはちゃん」

 

「もう、なにあれ、酔っ払ってんじゃないの! 気分悪っ!」

 

「あははは、まあまあ」

 

 怒鳴るアリサをなのはが宥めている。その後は、夕食を食べて遊んだり談笑したりして寝た。夜中ユーノがジュエルシードがどうとか言っていたけど睡眠欲にはかなわず、無視しました。

 

翌朝なのはとユーノに起きなかったことに文句を言われたがしょうがないじゃんか! 人間の3大欲求なめるな!特に睡眠欲!! なのはにはフェイトと戦いジュエルシードを取られたことやお話しできなかったなどの話を聞いた。そんなにフェイトと話したいのか・・・。

 

 

 




睡眠の重要性!

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