俺ら『隣人部』は最前線に出るために町に来ると――
「いやぁっ!?」
「ぶへっ!?」
アスナに殴り飛ばされるキリトがいた。圏内なのでノーダメージ。挨拶くらいはしようかと思ったが、なにやら取り込み中のようなので俺らは転移門の前にいくと――
「どけっ」
なにやら骸骨のような顔の男性がセナとぶつかった。
「ちょっと待ちなさい! そこの骸骨顔! ぶつかっといて謝罪もないわけ?」
すると男性は……
「ふん、貴様のような奴に謝罪など我がギルドの恥だ」
「はぁ? ゴキブリの幼虫の分際で偉そうに……あー、ヤダヤダ、ちょっといいギルドに入ってるからって自分に実力があると思ってる奴」
すると男性は――
「ご、ゴキブリの幼虫だと!? この誇り高き『血盟騎士団』の私を侮辱する気か!?」
「はぁ? あんたバカなの? あたしはあんたのギルドをバカにしてんじゃないの。あんた本人をピンポイントでバカにしてんの!」
そして男性が――
「貴様~、私とここで決闘しろ! 私が勝ったら骸骨顔とゴキブリの幼虫を撤回しろ!」
「いいわ、あたしが勝ったら土下座して靴を舐めなさい!」
おいおい!?
「おいセナ!?」
「ホークは黙ってて」
そしてセナのデュエルが始まる。一撃ルールなのでさきに相手に一撃を入れた方が勝ちとなる。
ガキン!
セナの剣が相手の剣を叩き壊した。
「ば、バカな……」
「剣を換えてまだやる? 今なら土下座すれば終わりにしてあげるけど」
すると相手は……
「ふ、ふざけるな! 私が、こんな小娘に……」
新しい剣を出して襲いかかろうとした。が……
ガキンッ!
剣がとめられた―――アスナによって……
「あ、アスナ様!?」
「クラディール。決着はついたわ」
どうやらこの人はアスナの知り合いだったようだ。
「あなたには本部での待機を命じます」
「な!? この決闘とあなたの今日の行動は関係が……」
「命令です」
クラディールと呼ばれた人は、とぼとぼと戻って行った。
そしてアスナは俺らに言う。
「ごめんなさいね。彼は私の付き人なんだけど……今日は非番のハズなのについてきて……追い払うきっかけがほしかったの」
「あ、ああ。そうなのか?」
ナイトも言う。
「全く、部下の管理くらいしなさいよ!」
セナが言う。
するとキリトが言う。
「それはそうと、ホーク達はなにしてんだ? ホーク達は迷宮に入ったりしないだろ?」
「ああ、いや。これからは迷宮にも入ろうと思ってな……」
「そうか……他のパーティには気を付けろよ」
キリトがそういうと――
「あ、なら一緒に行きましょうよ。第一層以来にパーティ組みましょう!」
「「「「はい!?」」」」
俺、ナイト、セナ、キリトが驚く。
「いいでしょ? キリト君、ホーク君」
――こうして、俺達はキリトとアスナを加えて迷宮に入ることになった。
次回、クライン登場。