太郎視点
ブルー・ティアーズにナノマシンを流し込み制御を奪い勝利した私は今、身動きの出来ないセシリアさんを抱えて飛んでいます。
(美星さん、ちゃんと各種データを採れていますか?)
『当然です。身長や3サイズ程度なら映像解析で出来ますが、このチャンスに各部位の弾力や肌の感触まで記録しています。ここまで近づけば乳首のサイズまで分かりますよ。ふふっ』
(流石ですね!!やはり貴方はいいパートナーだ!!)
セシリアさんを抱きかかえている手を不自然にならない程度に動かし堪能する。
その温もり・柔らかさ・肌の感触を!!!!!!
(しかし・・・美星さん貴方はまだ甘い、甘々です。ちゃんと匂いは記録しているんですか?)
『ファッ!?・・・・。失念していました』
私が美星さんと話しているとセシリアさんがいつの間にか私の事を凝視しています。私くらい魅力的な紳士になると女性が視姦したくなるのも当然です。それとも誘っているのでしょうか?
「太郎さん、貴方は何故これほどまでに強いのですか」
残念ですが違いました。・・・セシリアさんも普通に強かったですけど。
「この闘いについてはセシリアさんの慢心が一番の勝因ですよ」
これも違いました。セシリアさんの顔が言っています。「聞きたいのはそういう話ではないですわ。」と、セシリアさんが聞きたいのは今回の勝敗に関する事だけではないようです。
「セシリアさんの聞きたい私の【強さ】の理由が具体的な戦術やトレーニング法ではなくもっと広い観念的なものであるなら・・・・」
私は
「それは求める心、そしてそれとどれだけ真摯に向き合えるか。これに尽きます」
紳士なだけに。
楽しい時間はすぐ過ぎてしまいます。美星さんと話している間にピットに着いてしまいました。名残惜しいですがセシリアさんを降ろしました。
「セシリアさんの求める物は何ですか?今回の試合は決闘と銘打っていますが、あくまで非公式な模擬戦です。そんな模擬戦に1度勝つ程度のことが貴方の真に求める事ですか?」
貴方が求めていたのは模擬戦の勝利ではなく(肉)奴隷だったはずです。勝利という手段に目を奪われ本来の目的である奴隷の事を忘れる。そんな心理状態では勝てるものも勝てませんよ。
(注意・太郎はこの決闘が行われる事になった原因であるセシリアと一夏の口喧嘩でセシリアが「負けたら奴隷にする」と言ったことを本気にしています)
「・・・・上を目指したい」
セシリアさんの口からぽつりと漏れたのはそんな言葉でした。
実は奴隷よりさらに上の要求をしたかったと!?
底の読めない(変態)淑女ですね。ですがそれでこそ私と同じ道を行く者!!これから先が楽しみです。
「貴方はこれから今よりもっと強くなれるでしょう。そして今以上に輝くはずです」
「太郎さん・・・。今まで失礼な態度をとってしまって申し訳ありませんでした。そしてこんなわたくしの問いに真剣に答えてくださって有り難うございます。わたくしもっと強くなって太郎さんと並べるように精進しますわ」
嬉しい事を言ってくれます。
(仲間が増えましたよ。美星さん!!)
『263も悦んでましたし良いことです』
(263?ブルー・ティアーズのコアですか?)
『ええ。太郎さんに自分にも乗って欲しいって感じの電波出してましたよ。専用機のくせにとんだクソビッチですね』
『それとさっきからまた息子さんがイキってますが、まだ一戦残っているんですから落ち着いたらどうですか?』
「いやーセシリアさんのISスーツ姿を見ていたらまた元気になってしまいました。抱えている時も少し汗ばんでいて所謂最高の状態だったんですよ。そうそう知っていますかサッカーというスポーツにはユニフォーム交換というものがありましてね。試合後にお互いの健闘を称え合ってユニフォームを交換するんですよ。なんとかセシリアさんに自然な感じにISスーツの交換を切り出せないでしょうか。」
なんとかならないでしょうか。あれを着て夜の校庭を疾走すれば昨日より速く走れそうな、高く逝けそうな気がするんです。
『知っていますか。専用機の場合、ISスーツは量子化されて格納出来るんですよ。ですから試合が終わった後、着替える時に一度量子化して格納する可能性があります。わざわざ荷物になる状態で持ち運ばないでしょうから。それならブルー・ティアーズに言って何とかさせる事が出来るかもしれません。』
(やはり、貴方は最高です)
言ってみるものです。楽しい気分で自分のピットへ戻って次の戦いに備えましょう。一夏の専用機はもう届いているのでしょうか。
今週と来週は忙しいっす。
シャッチョさんの思いつきで事務所改装。
絶対必要ないからwww