ISー(変態)紳士が逝く   作:丸城成年

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第109話 ヤマダ春のパンツ祭り 続

 下着を狩るハンター・太郎はヴェンデルを倒して下着を奪った。そして兎達を追って森の中に分け入ろうとしていた。しかし、その視界の端にある人物が入ってしまった。森に来る前に太郎の男色バスターモドキによって失神し、一応ここまで運ばれたものの、目を覚まさなかったので放置されていたルッツである。

 

 太郎は地面へ直接仰向けに寝かされたルッツへ近寄ると、何のためらいも無くルッツのTシャツをめくり上げた。そしてブラを剥ぎ取る。そこに現れたのはドイツが誇る標高2962m、名峰ツークシュピッツェ山にも勝るとも劣らない立派な乳房であった。

 

 

 

 何故山に登るのかという問いに、ある登山家は言った「そこに山があるからさ」と。

 

 

 今まさに太郎はその言葉の意味を噛みしめていた。それは誘惑でも欲求でもない、ただ自然と手があるべき場所へと帰るかのように乳へと向かう。

 

 

「……星3つです」

 

 

 搾り出すような声で太郎は評価を下した。星3つとは某グルメガイド的に言うと「それを味わうために旅行する価値がある卓越した乳」となる。破格の大きさであるにも関わらず、垂れが少なめで張りがある。それだけでも高評価に値するのに、そのうえ色艶共に美しい。さらにさらに、触れると吸い付くような肌触りである。

 

 太郎はルッツをKOする前に何度もその胸をなで上げている。その時には既にかなりの逸品であると太郎も分かっていたが、まさかここまでとは予想していなかった。

 

 

「これは遺伝子操作の為せる業なのか……それとも胸は天然なのだろうか」

 

 

 その答えを今ここで得ることは出来ない。しかし、太郎にとってそれは大きな問題ではない。遺伝子操作の結果にしろ、自然の生み出した奇跡にしろ、今自身の手の中にある乳だけがたった一つの真実である。

 

 太郎が少し手に力を入れるとルッツの胸は、その美しい形を歪ませる。柔らかい、そうとしか表現出来ない触り心地。無言になって胸を揉みしだく太郎へヴェンデルが怒鳴る。

 

 

「おい、テメエーいつまで触ってんだ。この変態がっ!!!」

「おっと私とした事が、先にヤらないといけない事がありましたね」

 

 

 ヴェンデルの声に我を取り戻した太郎は、ルッツの○首を連打した後、ルッツのズボンへと手をかけた。ベルトをガチャガチャといわせながら外し、ズボンを引っこ抜く。あらわになった足とパンツを見て、太郎は舌なめずりをする。

 

 

「そういう意味じゃねえっ!!! もうルッツに触んなって言ってんだよ!!!」

 

 

 ヴェンデルの怒鳴り声を無視して太郎はパンツをゆっくりと脱がしていく。○が見え、次に○○○も丸見えになる。直接触れて、さらには色々弄りまくりたい欲求に駆られるが太郎はそれをぐっと我慢した。そして、太郎の手には少し染みの付いたパンツだけが残った。

 

 

「じっくりと楽しみたい所ですが、他の子達も追わないといけないので仕方が無いですね」

「チッ、下着盗ったんだからもういいだろ。いいからさっさと行けよ」

 

 

 名残おしそうな太郎へヴェンデルは舌打ちする。

 

 

「良いんですか? ここで私が時間を使ってしまえば犠牲者は減るかもしれませんよ」

「私等を見捨てて逃げたヤツラなんて知らねえ。私等だけヤられるなんて気に食わねえーだよ」

 

 

 ヴェンデルの恨み言を聞いて太郎も一度は納得しそうになった。しかし、ヴェンデルのここまでの言動を顧みて、そもそも何の理由も無く見捨てられた訳でもないのでは、と太郎は思い直した。

 

 

「見捨てられたのは普段の行いが原因ではないですか。……人望も無さそうですし」

「ぐっぅぅぅぅ……」

 

 

 太郎の言葉、特に人望が無さそうという部分にヴェンデルは精神的ダメージを受けた様だ。多少思い当たる部分もあるのだろう。実際、ヴェンデルがラウラを挑発した時に追従したのはルッツだけだったし、先程太郎へ突っかかった時は誰も賛同する者がいなかった。

 

 結論、ヴェンデルは人望が無さそうではなく、人望が無い。

 

 太郎は憐れみの視線を向けつつヴェンデルの肩へ手を置く。だが掛けるべき言葉が思い付かなかったので、そのまま無言でその場を離れた。そして落ち込んでしまったヴェンデルを放置して、次の獲物を狩るべく森の奥へと駆けて行く。

 

 太郎がヴェンデルから見えなくなった辺りで、太郎のパートナーであるISコアの美星が話しかけて来た。

 

 

『マスター、私のセンサー群を使えばシュヴァルツェ・ハーゼの隊員達を追うのは簡単ですが、いかがなさいますか?』

 

 

 美星は太郎へ提案しながらも、それを太郎が受け入れるとは思っていなかった。太郎は常に楽しむ事を忘れない男である。人間を追うのにISの機能を使うと、獅子が兎を狩るより簡単になってしまう。そんな興醒めな行為を太郎が良しとするはずがない。その美星の考えの通り、太郎は首を横へ振る。

 

 

「それは必要ありません」

 

 

 美星の提案を太郎は考えるまでもなく断った。しかし、太郎の言葉はそこで終わらずに続きがあった。

 

 

「ただし、美星さんには他にやって貰いたい事があります。レギオンでこれから行う狩りを撮影してください。後で楽しむ用に」

『畏まりました』

 

 

 太郎の指示を美星は嬉しそうに受けた。偵察用のビット達を太郎の周囲に配置する。

 

 

『これでマスターの狩りをあらゆる角度から記録出来ます。編集もお任せください』

「ありがとうございます。流石は美星さんです」

 

 

 細かい指示を出さなくても気が利く美星に太郎は満足げに頷く。太郎は森を素早く移動しながら周囲を確認する。獲物の姿は見えないが太郎に焦るような素振りは無い。

 

 太郎はふと目に留まった木へ近づく。その木の枝は、太郎の肩より少し低い位置で折れていた。それも折れてから何日も経ったようなものではない。周辺の地面を注意深く観察すると幾つかの足跡が見つかった。

 

 

「やはり甘いですね」

 

 

 そう呟いた太郎の顔には獰猛な笑みが浮かんでいた。

 




美星さんがいればAV撮影し放題ですね。
ミホシオンデマンド
○太郎映像出版みたいな感じで。

読んでいただきありがとうございます。




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