暗殺教室でも俺の青春はまちがっている。   作:sewashi

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超体育着編です。


七十四時間目 贈り物の時間

裏山のとある岩場。殺せんせーはフォアグラでバーベキューをこっそりしている。

そのバーベキューの台の上に中村が落ちる。

 

ドンッ!

 

「にゅやー!? なっ、なんて場所から落ちてくるんです中村さん!」

「……すっげー。あの高さからバーベキュー台に落下しても痛くも熱くもない」

マジか、新体育着すげぇ。

烏間先生曰く、軍と企業の共同開発した強化繊維。衝撃、引っ張り、切断、耐火、その他あらゆる事の耐性があるらしい。しかも、元々のジャージよりも軽く、セットになっている靴は跳ねる。

 ……。

 …………。

 ………………。

次に殺せんせーはプール近くの茂み場所で不破から買った中古ジャンプを読んでいる。

ここで俺らは新体育着の機能、迷彩効果を発揮。ポケットに入っている特殊な五色のスプレー塗料をかけると反応して色が変化する。

そして千葉が殺せんせーの読んでいたジャンプにペイント弾を射撃する。

 

パパァン!

 

「ひぃっ、ち、千葉君ですか今のは! にゅやっ、ハンターとトリコの二大異世界編が両方読めない!」

 ……。

 …………。

 ………………。

今度は明き教室でグラビアを見ながら粘土細工でロケットおっぱいを制作中。

ここでは肩、背中、腰の衝撃吸収ポリマーが役に立つ。さらにフードを被ってエアを入れれば頭と首まで完全防備となるため……

 

ガシャァッ!

 

……危険な暗殺も無傷で出来る。

俺と赤羽が突入して、殺せんせーの作った粘土細工を発砲して壊す。

「いやーっ、愛情こめたロケットが!」

ここまでやると流石に殺せんせーもやきが入る。

「な、なんなんですか今日は! 息つくヒマもない!」

すると烏間先生は言う。

「せっかくの新装備。手の内をさらすのはやめとけと言ったんだがな。彼等がおまえに見せたかったそうだ。新しい『ちから』の使い方を」

殺せんせーは俺等の方を向いた。

「教えの答えは暗殺で返す。それがE組の流儀だからな」

「怒られた後だしね。真面目に殺しで答えなきゃ」

寺坂と不破がいい、全員を代表して磯貝と片岡が言う。

「約束するよ、殺せんせー」

「私達はこの『ちから』は、誰かを守る目的以外で使わないって」

殺せんせーは少し微笑んで……

「満点の答えです。明日から通常授業に戻りますよ」

はーい。と俺等は答えて新体育着あらため超体育着から制服に着替えて俺等は帰る。

 

帰り道。

「すげぇプレゼントもらったな。ああいうのは、テンション上がるな。男子としては!」

杉野が言う。ま、そうだよな。小町や雪ノ下に自慢出来ないのが残念だ。する気も無いが……

「女子のはね、私がデザイン案を出したのよ」

ビッチ先生が言う。聞くところによると烏間先生は男女同じにするつもりだったらしいので急きょビッチ先生が案を出すことにしたらしい。

だから女子のは防御力が少し落ちたデザインなのかよ……

「あいつ本当、女心わかってないから。結局私にはプレゼントくれなかったし」

は? ビッチ先生にプレゼントをやる理由なんてあるのか?

すると倉橋が思い出したかのように言う。

「4日前の10月10日。ビッチ先生の誕生日だ」

なるほど。そういうことね。これはまた……

「よーし、また俺等が背中押してやろうかね」

……厄介な事になりそうだ。




次回は誕生日の時間。

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