暗殺教室でも俺の青春はまちがっている。   作:sewashi

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二学期中間から超体育着登場までを投稿します。
()←の中の台詞は殺せんせーです。


七十三時間目 結果の時間

二週間も授業を受けずに受けた中間テスト。

椚ヶ丘では裸同然でバトルするに等しかった。

結果は予想通り惨敗。前にもまして猛勉強をしてきたA組連中にE組はほとんどが総合順位を10は下げられた。

「やっぱり前回のはマグレだったようだね~」

「棒倒しで潰すまでもなかったな」

おのれ、荒木に瀬尾……特に順位が下がった差の大きかった、岡島、杉野、潮田を狙って嫌みを言いに来やがった。雪ノ下以外の六英傑メンバー共……

「言葉も出ないねェ、まぁ当然か」

「この学校では成績が全て。下の者は上の者に対して発言権は無いからね」

あ、そうなの? なら……

「へーえ、じゃ、あんたらは俺……いや、俺等に何も言えないわけね」

「だな、言えるのはこの場じゃ浅野だけだな」

(E組の中で二人だけ、二週間のハンデなどもろともしない生徒がいる。夏祭りの日、二人の自宅にあった大量の予習の後、先生は見逃しませんでしたよ。そして片方は一学期中間のテスト範囲急激変更を知って一夜漬けという本来それでも上位は難しいはずなのに追い付いたその集中力。先生は今回もいかせると踏んでいましたが、流石にここまでやるとは……)

今回の俺と赤羽の総合順位は……

 

赤羽 業   合計点数 492点 186人中2位

比企谷 八幡 合計点数 490点 186人中4位

 

……国語だけならともかく総合で、しかも一夜漬けでここまでの結果が出せるとは……俺は自分でも少し驚いている。

(前回、失敗を経験した二人。カルマ君はもちろん、どうやら比企谷君も……表に出さずにかなり悔しかったようですね……今回、得意の国語に至っては浅野君、雪ノ下さんと同率満点一位まで獲得するとは……)

総合1位は浅野、雪ノ下と赤羽は同率2位だった。

「気づいてないの? 今回、本気でやったの俺と比企谷君だけだよ」

「ああ、毎回負けてたら立場無いだろうからって、他のE組連中は手を抜いてたんだよ」

「な、なにぃ~」

もちろん嘘だが、庇うには充分だ。

「でも次は全員容赦しない」

「ああ、三学期になったら俺らはお前らとテスト内容が変わるからな」

E組は椚ヶ丘の高等部への内部進学が許されていないため、本校舎とは授業内容が変わり、高校受験のための専用期末になる。同じ条件のテストを受けるのは次の二学期期末テストが最後だ。

「そこですべての決着をつけようよ」

赤羽はそう言って、潮田たちを連れて行った。

俺も行こうとすると――

「……ヒッキー……」

由比ヶ浜がいた。

「……学年4位おめでとう……すごいね、去年からずっと得意科目の国語もゆきのんにはかなわないって、諦めてたのに……」

「……まあな、結局勝ててはいないが……」

すると由比ヶ浜は……

「ねぇ、やっぱり今回も戻って来てくれないの? ゆきのんも小町ちゃんも本校舎で待ってるよ?」

またか……

「……悪い……」

「……そっか……」

ん? いつもにまして諦めがいいな……

「そこまで言うなら、もうヒッキーにE組をぬけろなんて言わない。でもこのままじゃヒッキーと椚ヶ丘高校へは行けない。だからあたしはあたしで頑張る。じゃあね!」

由比ヶ浜は去って行った。

……何をする気だ? あいつ……

 

テストも(散々な結果に)終わり、E組校舎の職員室。

「迷惑かけてすみませんでした。烏間先生」

烏間先生の返答は……

「これも仕事だ。気にしなくていい」

烏間先生は続けて言う。

「君らはどうだ。今回の事は暗殺にも勉強にも大きなロスになったと思うが、そこから何を学べたか?」

何を学べたか……潮田が代表して言う。

「……強くなるのは自分の為だと思ってました。殺す力を身に付けるのは名誉とお金のため、学力を身に付けるのは成績のため。でも――」

潮田は続けて言う。

「――身に付けた力は、他人のために使えるんだって思い出しました。殺す力を身につければ、地球を救える。学力を身につければ、誰かを助けられる」

潮田が俺と赤羽の方を向いて言う。

そして岡島と前原が言う。

「もう下手な使い方しないっス、多分」

「気を付けるよ。いろいろ」

そして烏間先生の解答は……

「考えはよくわかった。だが、今の君らでは高度訓練は再開できんな。なにせこの有り様だ」

……ボロボロの体育用ジャージを出して言った。岡島のらしい。

「ハードな訓練と暗殺に、もはや学校のジャージの強度では耐えられん。ボロボロになれば親御さんにも怪しまれるし、第一、君らの安全を守れない。防衛省からプレゼントだ。今日を境に君たちは、心も体もまたひとつ強くなる」

そう言って烏間先生と部下の鶴田さんと鵜飼さんからクラス全員に新しい体育着を渡され、俺らは着てみた。

……なんだこれ!? なんか漫画とかに出てくる兵隊の服みたいだぞ!? しかもデザインがカッケェ……

「先に言っておくぞ、それより強い体育着は地球上に存在しない」

 

結果の時間




海老名さんの裏設定。暗殺俺ガイルバージョン。

岡野・倉橋→E組の一時期、名前が『ひなた』『ひなの』『ひな』で似ていて仲良くなったが、趣味や性格が全然違い、あまり長続きしなかった。今でも仲は悪くない。
岡島→女子から変態扱いされるのと同じように男子から少しひかれている。磯貝ですら海老名さんは苦手。
神崎→同じ読書家だが、前にオススメ本を貸したことがあるが、顔を真っ赤にして返してきた。
比企谷→ベストカップリングはやはり浅野君です!
不破→同じ漫画を読ませても注目ポイントが違うがなんだかんだで気が合う。徐々に腐敗化?
狭間→きららちゃん呼びが本人のなかで定着してきた。E組唯一の腐女子仲間。
律→調べものの時にセメウケネタをふって地道にデータベースを増やさせている。(律には理解不能)

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