ビッチ先生の烏間先生とのくっつけ作戦は成功なのか失敗なのかわからない感じに終わった。
現在は部屋で明日の帰宅の準備をしていると……
「そーいや、比企谷。殺せんせーの下世話とビッチ先生の事で思い出したんだけど……修学旅行でお前だけ言ってなかったよな? 気になる娘」
前原に言われた。しまった!?
「お前らが殺せんせーの方へ行っちまったからな……聞いてなかっただけだろ?」
「んでも俺らがお前だけ知らないわけだからな……あのとき誰の名前言おうとしたんだよ?」
いや、俺もお前らが誰と言ったのか知りませんけど?
すると磯貝からの提案。
「でも比企谷だけに言わせるのも確かに酷だな。よし、あれから結構たったし全員で人気投票やり直すか」
そんな提案。おい!
そんなわけで第二回E組女子人気投票が開かれることとなったのだった。
「ほれ、これに気になる女子の名前書けよ」
磯貝に言われて俺は仕方なく書く。
――茅野 カエデ……と。
……。
…………。
………………。
「1位は変わらず神崎さんだな」
「しかし、前回より票がすくねぇな」
「その分今回は前より分かれたな」
今回のトップは変わらず神崎3表。矢田、倉橋、茅野が2表ずつ。そのしたに片岡、岡野、速水、奥田、中村、律と一票ずつ入っていた。
「ふむふむ、律は竹林。奥田がカルマとして……他は誰だ?」
「そういう前原は岡野か?」
「あ、さぁな~」
これはズバリだな。しかし、前原は別に恋愛感情があっての票じゃないな。俺も茅野の名前を書いてしまったが、気になる理由は別に恋愛感情ではないつもりだ。茅野が2表入っていたのはもう一人は潮田だろうか?
そして今回も……
サラサラ、シュ!
「殺せんせーを殺せぇ!!!」
見事に殺せんせーに見つかり、追いかけるのだった。
……。
…………。
………………。
「ふぅ」
殺せんせーを追いかけたが結局逃げられ、全員寝付いたところで俺はMAXコーヒーを買って飲んでいると……
「あれ? 比企谷君」
「海老名さん?」
「いやぁ、大変な旅行だったね~」
「ま、そうだな」
すると海老名さんは……
「なんかビッチ先生のくっつけ作戦で去年の奉仕部にした依頼を思い出したよ」
「だから黒歴史引っ張り出さないでもらえる?」
去年の椚ヶ丘中学の宿泊学習。奉仕部には二つの依頼がきた。一つは戸部から『海老名さんへの告白を成功させるのを手伝って欲しい』という依頼。そしてもう一つは……
「私が奉仕部に『戸部君の告白を止めて欲しい』って依頼したよね~」
そうだ。そのせいで……
「んで、比企谷君が私に告ってくるとは驚いたよ~」
「だから口に出して言わないでください。殺せんせーがどこで聞いてるかわかんねんだから」
そうだ。俺は戸部が告白を出来ないように先にあらかじめフラれる覚悟で海老名さんに告白をした。
そのお陰で戸部は告白する雰囲気で無くなり、依頼は表向きには綺麗に片付いた。しかし――
「でも、それが原因で比企谷君は奉仕部で結衣と雪ノ下さんとギクシャクしちゃって浅野君ともめてE組行きになっちゃったんでしょ?」
「それは違う。俺のエンド落ちの原因は数学のテストで学年最下位を取ったからだよ」
「んじゃ、そういうことにしとくよ、じゃあおやすみ~」
俺は部屋に戻った。
人気投票。海老名さんにいれるべきだったかもな……いや、別にそれはいい。しかし、書いてからでも納得がいかない。
俺はどうして茅野の名を書いたのだろうか?
八幡と海老名さんの関係は俺ガイル修学旅行編の代用です。
気になる娘はヒロインというわけでも無いつもりなのですが……というかヒロイン要素って難しいです!?
次回は祭りの時間。