赤羽がおじさんぬを倒して?先へ行くと、何やら人が少なくなってきた。
「ここからのフロアはVIPルームや貸しきりが多い。一般客は普通は入ってこないような違法ドラッグのパーティも開かれているようだしな」
烏間先生が言う。
なるほど……
「人通りが少ないと言うことは敵にとってはここ以上に狙いやすい場所もない。警戒を怠るな」
たしかに、人にあったら殺し屋の可能性が高い。
俺らはチラチラと敵がどこから現れてもいいように警戒する。
……すると……
キラリッ
――あれは!?
「寺坂! 進むな!」
「あん?」
寺坂は間一髪止まった。
「んだよ八幡……って、これは……」
寺坂の首もとにはピアノ線があり、その道に寺坂位の身長だと首もとに来るように張ってあった。
「な、なんだよこれ……」
「惜しいわね……」
すると、いきなり知らない女性が鉢植えの影から出てくる。
「そのまま進んでくれたらそこのぼうやと引率教師は殺れたのにあと他にも何人か殺れたかしら?」
この雰囲気は間違いなく殺し屋だ。
「このピアノ線を仕込んだのはあなたですか?」
殺せんせーが訪ねると、殺し屋の女性は言う。
「ええ、頑丈だからしっかりと首に食い込むし、接近戦になったら首を絞めるのにも有効。その上、手荷物検査とかだと没収確実の銃やナイフと違って持ち込むのも楽。用意も簡単。準備に時間はかかるけど、私にとっては暗殺は標的とのデート。デートに時間をかけるのは当たり前よ。このドレス姿も本当なら気づかれずにすれ違いさまにピアノ線のとこに引率教師を押し込んで殺るハズだったのに気づかれちゃうなんて……そんな死んだ魚みたいな目をした君にバレちゃうとはね~」
どうやら俺に言ったようだ。
「知らないんすか? 魚の目はDHA豊富で目にもいいんすよ? それにピアノ線が光ったのが見えましたしね」
すると殺し屋の女性は納得したようで……
「ふーん。けど引率教師は毒にやられてるし、“スモッグ”が殺ったとは思えないし~。“グリップ”に殺られたのかしら? あいつ引率教師と闘うの楽しみにしてたし~」
この女性はおじさんぬを倒したのが烏間先生たと思ってる。なら俺らの戦力は知られていない。
「え? おじさんぬ倒したの俺だよ?」
おい! 何いっちゃってんの、赤羽!?
「あっはっは! そこの引率教師はギャグも教えてるの? たかが中坊に“グリップ”が負けるわけないじゃない」
すると烏間先生が――
「……本当だと言ったらどうする?」
――と言った。すると女性は携帯を取り出し……
「ふーん。ならボスに連絡するべきかしら? 思った以上にガキどももやるみたいだ――」
パンッ!
「――し?」
俺は対先生弾の入った。エアガンで、女性の携帯を撃った。見事に命中。ラッキー。
「へえ、まぐれかしら? ぼうや」
「ええ、まぐれですよ」
俺は女性に挑発的に言う。いつもの悪目立ちだ。
「赤羽がやったんだ。次は俺の番でいいっすよね?」
烏間先生はさっきの赤羽の一見で止められない。殺せんせーは……
「比企谷君。君はカルマ君とは違い、寺坂くんが前に言ったほどの高い運動能力はない。しかし悪目立ちしてしまうせいで余計な期待や逆に誤解も受けやすい。そして、他人を巻き込むことが嫌いで自らぼっちになろうとする。だから自ら犠牲になることに躊躇いがない。でもね、比企谷君。今、ここにいる誰も君を他人だとは思ってはいない。だから自己犠牲はダメですよ」
殺せんせーに言われなくても……
「安心してくださいよ、殺せんせー。もう自爆覚悟の自己犠牲攻撃はしませんよ。最悪、土下座か靴舐めはするかもですけど」
『『『それも充分ダメだろ!』』』
俺は女性の壁に仕掛けられていたピアノ線を持っていたハサミで切る。すると女性は指につけていた糸で攻撃してくる。
ピッ!
糸が早い!?
「糸は意外と使いこなせば早い武器となる。やりようによってはマッハを超えるわ」
殺せんせーが完全防御形態じゃなかったら使って嬉しい武器だな。俺には赤羽のように防御技術はない。しかし、糸は鞭とは違い叩いてもそこまでダメージは受けない。糸の暗殺方法は首などを巻いて絞める方法なので巻かれなければ問題はない。
俺は手首を巻かれたが、ハサミで切る。
あと警戒すべきはあの毒のオッサンの毒ガス装置を持っていないかだが……
女性はそれを構えた。
パンッ!
俺はエアガンで打ち落とす。
女性は糸も切れたのか、糸巻きをだす。
ここがチャンスだ。
今こそ使わせてもらいますよ、ロヴロ先生。
『君に教える必殺技はどちらかと言うと戦闘向きだ。しかし、覚えておけば対人暗殺に大いに役立つ』
俺はロヴロ先生の言葉を思い出す。
俺は右手のハサミ上に出し攻撃に入る。すると女性は、かわそうとハサミを見る。
俺の狙いはハサミなんかじゃない。
ガッ!
「なっ!?」
俺は女性の隙が出来た足に蹴りを入れる。すると女性はバランスを崩す。俺は左手に持っていた銃を手放し拳で攻撃。
「くっ!?」
すると女性は避けられず防御態勢で胸から上を主に顔を守る。それも狙い通り。
ゴッ!
「ぐっ!? (ドサッ)」
俺はハサミを手放した右手で女性のみぞおちに一撃入れた。女性を手にかけるのもどうかと思うが仕方ない。
俺が習った必殺技。
けたぐりからのやまづき。
足への攻撃は避けられてもいい。
バランスを崩すのが目的なのだから。
そこからのやまづきは九割型どんな人でも避けられない。
それゆえに必殺技になるそうだ。
一見、誰でも出来そうな技だが、結構難しい。素人だと視線で狙いがバレるらしいが、俺は目が特殊なため、気づかれにくいらしい。
だから俺はこの技を習得出来たそうだ。
俺らはこの女性をスマキにした。
「くうぅ、まさか中坊に負けるなんてぇ!」
「ま、あんたが油断してたから出来たことっすよ。それにこの面子にはもっとすごい技を習得した奴がいますし」
そう、潮田はさらにすごい技を習得している。しかしその技は最終ボスまでとっておくしかない。
「やったね比企谷君。すごい技だね」
赤羽はからしとわさびを用意していたが俺は止めた。
「比企谷って狙撃上手かったんだな……」
千葉に言われる。
「べつに上手くねぇよ。全部まぐれだ」
「まぐれで二回もあんなピンポイントに当たるかしら?」
速水まで……殺せんせー狙撃に失敗したのこたえてるな……
「ふん、調子に乗らないことね! この“スレッド”さまを倒してもボスが雇った殺し屋はまだ“ガストロ”がいるわよ!」
あ、この女性“スレッド”って呼ばれてんだ?
「つまりは黒幕以外の強敵は一人だけってことか?」
「どうかしらね~」
「赤羽。からし」
「あいよ~」
「ぎゃああああ!」
なにはともあれ、後の強敵は二人。ここらか大丈夫だろうか?
難しい!?
オリジナル暗殺者のキャラが上手く出来なかった。
八幡もキャラ崩壊してきた!
次回はガストロ編かユージ君編です。