暗殺教室でも俺の青春はまちがっている。   作:sewashi

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テスト解答編です。


三十二時間目 解答の時間

期末テストから3日後。

テストの一斉返却だ。さて、結果はどうなっているのか……

「では発表します。まずは英語からE組の1位は……」

殺せんせーは言う。

「そして学年でも1位! 中村莉桜!」

おお! とクラスで歓声が上がる。まあ流石だな。続けて潮田も学年6位。すげぇな……

これで殺せんせーの触手を一本破壊権利ができた。

「続いて国語」

お、俺の本命だ……自信はあるが……

「E組1位は……神崎有希子と比企谷八幡の同率1位!」

なんだと!? 破壊権利的には同率1位は一本増えて嬉しいが精神的には同率1位はなんか悔しいぞ!?

「……が、しかし学年1位は浅野学秀! 2位は雪ノ下雪乃! お二人は学年では同率3位です。大健闘でしたが残念でしたね」

マジで悔しい。3位はいつもの事だが神崎と同率と言うことがなお悔しい。まあ榊原とじゃなかっただけましか……しかも触手破壊権利がないのはつらい。

「続きまして社会。E組1位は磯貝悠馬君。そして学年も1位! 浅野君と雪ノ下さんを押さえて大健闘です!」

おお! 社会もか! これでA組との勝負にリーチ。触手も2本になった。

「そして理科」

次は奥田か……

「E組も学年も1位、奥田愛美さん! おめでとうございます!」

おぉ! 数学の結果を待つことなくA組対E組の勝負は勝ちが決まった! あとは何本触手を破壊できるかだ!

「そして数学のE組1位は……」

はいはい。赤羽でしょ? わかってますよ……

「竹林孝太郎君です。おめでとうございます。しかし学年1位は浅野君、2位は雪ノ下さんと上位に届かず残念です」

あれ? 違った?

「そしてE組の総合1位は竹林孝太郎君と片岡メグさん。学年総合は同率7位です。おめでとうございます!」

え? 赤羽は? そういえば教室にもいなかったな……

 

E組の勝利が決定し、全員にテスト返却が終了したところで俺は赤羽のいる木の下へ向かう。

「……油断って罪だな。お前の名前の通り罪(カルマ)をおかした。ってか?」

「うるさい。俺の名前はどっちかと言うと意味は“わざ”だし!」

どっちでもいい。

赤羽は今回の成績は総合13位。数学は10位。つまりは自滅だ。

かくいう俺も今回は国語と例の作戦に集中しすぎたせいで総合51位などと言う文句だらけの結果になってしまった。

「前回よかったから余裕ぶっこいてこの結果。俺ら二人とも反省だな……」

「うるさい!」

赤羽は俺に対先生ナイフを投げつける。俺は避けた。あぶねぇな!

「殺るべき時に殺ることを殺れなかった。だから失敗した。だから次にいかす。そうだろ? 殺せんせー」

「ヌルフフフ、比企谷君の言う通りです。刃を研ぐのを怠った君たちは暗殺者じゃなくただのガキです」

返す言葉もない。すると赤羽は悔しそうな顔をして校舎へ行く。

「力あるものはえてして未熟者です。本気でなくとも勝ち続けてしまうために本当の勝負を知らずに育つ危険がある」

確かに雪ノ下や浅野も同世代とは負けを知らずに勝ち続けてたまに負けるとめんどくさいくらい悔しがるからな……

「大きな才能は負ける悔しさを早めに知れば大きく伸びます。比企谷君もですよ。今回はどうしたんです? 君らしくもない」

「いやぁ、前回クラス2位で調子に乗りすぎました……」

本当は別の理由があるがそれはこの場では言わない。

 

教室に戻り、殺せんせーの約束の触手破壊権利の暗殺に入る。

と殺せんせーは思っているようだ。

「さて皆さん素晴らしい成績でした。五教科プラス総合点の6つ中皆さんがとれたトップは3つです。さっそく暗殺を始めましょうか、トップの3人はどうぞ3本ご自由に」

3本なら余裕と思ってか、殺せんせーは顔が緑のしましま模様になる。

(いけ、寺坂!)

(おう!)

「おいタコ! トップは3人じゃねーぞ」

「? 3人ですよ寺坂君。国、英、理、社、数全て合わせて……」

「はあ? アホ抜かせ」

そして寺坂、村松、吉田、狭間の四人はあるテストの答案を出す。

「五教科っつったら、国、英、理、社……あと『家』だろ」

そう家庭科のテストだ。ちなみに四人とも百点満点。

「か、家庭科ぁ~!? ちょっと待ってください!? 家庭科のテストなんてついででしょ!? なにこんなのだけ本気で満点1位取ってるんですか!?」

そう、作戦とは家庭科のテストで1位を取ることだ本来の五教科でたいした期待もされないこいつらならこの作戦は上手くいくと思った。まあ、そのせいで俺も国語と家庭科に集中したせいで総合51位などになってしまったわけだが……

「こんな作戦、寺坂君が思い付くわけ……ま、まさか比企谷君の総合順位もやたら低かったのは!?」

「ああ、悪いな寺坂。作戦与えた本人がトップとれなくて……」

俺の家庭科のテストは95点だった。惜しい……

「ああ、全くだぜ八幡! テメーもカルマも油断してっからこんな結果になるんだよ!」

「クックック、しかし、八幡から作戦聞いたときはまさかとは思ってたけど。こんな結果になるなら全員でやりゃあよかったな……」

それはダメだろ。狭間さん。

ちなみに俺は寺坂の一件から寺坂グループの四人に『八幡』と呼ばれるようになっていた。

あとは赤羽、ヨロシク!

「……ついでとか家庭科さんに失礼じゃね、殺せんせー? 五教科のなかじゃ最強と言われる家庭科さんにさ」

この赤羽の発言でクラスの連中は……

「そーだぜ先生、約束守れよ!」

「一番重要な家庭科さんで四人がトップ!」

「合計触手7本!」

「7本!? ひぃぃぃぃ!」

殺せんせーは最初の予定の6本より増えて大変慌てている。しかし、今回はこれで終わらないのだ! 言ったれ磯貝!

「それと殺せんせー。これは皆で相談して決めたんですが、この暗殺に今回の賭けの『戦利品』も使わせてもらいます」

俺は最初からそのつもりで提案したんだ。殺せんせーも納得せざろう得ないだろう。




五時間目でカルマ君の名前について意見感想で送ってくださいと言って、色々と説が送られて来ました。それをいかしてこの話に取り入れて見ました。
送ってくださった皆さん。ありかとうございました。
これからも意見感想誤字報告待ってます。
次回は終業式の時間です。

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