暗殺教室でも俺の青春はまちがっている。   作:sewashi

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期末試験編です。
本当はここで雪ノ下を登場させる予定でした。


三十時間目 期末の時間

期末試験が近づいてきた。

前の時同様に殺せんせーは分身して個人授業。

前回、クラス二位を記録した俺だが、それは理事長の妨害と由比ヶ浜のメールのおかげで取れた記録であり、本当は俺よりも磯貝や竹林の方が総合順位は上だ。俺は妙な所で悪目立ちしてしまって誤解されがちだが、運動能力なら木村や岡島の方が上だし、ナイフ術の成績は前原、片岡のが上だ。狙撃の成績も悪くは無いが千葉や速水には劣る。ただ寺坂やクラスの連中は悪目立ちしたせいで俺がクラス上位の人間だと思われてしまっているだけだ。まあ、今回も全員総合50以内を目指すのならば俺はそれくらい問題はない。

が、それでも全員は無理があると思うのだが……

「殺せんせー。また今回も全員50位以内を目指すの?」

潮田が殺せんせーに質問した。殺せんせーの返答は意外なものだった。

「いいえ。先生あのときは総合点ばかり気にしていました。生徒それぞれに合うような目標を立てるべきです。そこで今回はこの暗殺教室にピッタリな目標を設定しました」

ほう、どんなのだ?

「前にシロさんがいった通り、先生は触手を失うと動きが落ちます。色々と試してみた結果、触手一本につき先生の失う運動能力はざっと20%!」

そんなにか……まあ、一本破壊したところで殺せるほどは落ちないが……

「そこでテストについて本題です。前回は総合点で評価しましたが、今回は皆さんの最も得意な教科も評価に入れます」

殺せんせーは言い放つ。

 

「教科ごとに学年一位を取った者には触手を一本破壊する権利をあげましょう」

 

なんだと!! 俺ら全員が驚く。

「チャンスの大きさがわかりましたね、総合と五教科全てそれぞれ誰かがトップを取れば6本もの触手を破壊できます。これが暗殺教室の期末テストです」

なんて教師だ。自分の命削って生徒を殺る気にさせるとは……一教科限定なら上位ランカーは以外といる。俺も国語なら……いや、無理だな……本校舎にはあの二人がいるからな……

 

放課後、期末試験にむけて勉強していると杉野の携帯に電話がかかる。相手は球技大会で色々あった進藤だ。何でもA組では『六英傑』と呼ばれている六人が自主勉強会を開いているらしい……つまりはあいつらか……

 

中間テスト総合3位 得意科目社会 放送部部長 荒木鉄平。前に全校集会でわざとE組のプリントを用意しなかった嫌なやつ。

 

中間テスト総合5位 得意科目 国語 生徒会書記 榊原蓮。と言っても俺は国語の点だけはこいつには負けたことはない。

 

中間テスト総合6位 生物部部長 得意科目 理科 小山夏彦。暗記の鬼で榊原と共に総合4位の赤羽への雪辱に燃えている。

 

中間テスト総合7位 生徒会議長 得意科目 英語 瀬尾智也。前原の仕返し物語りで屈辱にあわせたやつだ。

 

そして、A組の二枚看板と言っても過言でもない二人。

 

中間テスト総合2位 奉仕部部長 得意科目 全科目(中でもとくに国語) 雪ノ下雪乃。女子に限定すれば間違いなく一位にして俺が国語で勝てない二人のうち一人。

 

中間テスト総合及び全国模試1位 生徒会長 得意科目 全科目(中でもとくに数学) 浅野学秀。浅野理事長の一人息子にして支配者の遺伝子の持ち主だ。

 

まあ、六英傑と言っても実際は浅野と雪ノ下の二枚看板でできているものだが……

この二人を崩せない限り総合、数学、国語は学年一位を取れねぇ……しかし、俺は思い付いた。

(この条件で破壊できる触手は本当に6本か? そうだ!)

俺はある作戦を寺坂たちに与えておいた。




原作の五英傑を六英傑に変えてしまいました。
雪ノ下は浅野と二枚看板にしたかったので……

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