暗殺教室でも俺の青春はまちがっている。   作:sewashi

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寺坂編です。
八幡的には寺坂グループはむしろ村松グループですね。ラーメン繋がりで……


二十八時間目 焦りの時間

全国模試。

受験生にとっては定期試験より実力がわかるから受けるやつはありがたい。そしてE組では殺せんせーによる『模試直前放課後ヌルヌル強化学習』が行われている。ちなみに参加は自由。

「ん? 村松じゃねえか」

いつも寺坂と吉田と一緒にバックレているラーメン屋のせがれが珍しく参加していた。

「おう、家の経営の勉強のために成績が欲しくなっちまって、寺坂には内緒でな」

「いや、あのラーメンはまずレシピを改善すべきだろ」

村松の家のラーメンは本当に不味いからな……

ちなみに村松はこのヌルヌル強化学習を受けて受けた模試は過去最高の順位だったらしい。ヌルヌルすげぇ。

……。

…………。

………………。

ある日の放課後。殺せんせーがプール作りに余った廃材でバイクを作った。

村松から聞いた話によると吉田の家はバイク屋らしい。たまにサーキットで乗ってるらしいが免許の取れん中学生には話せる相手は居んわな。

逆に殺せんせーは生徒全員の趣味を把握すべく、色々と調べてるから話せる。

吉田は大喜び。しかし、それが面白くないやつもいる。寺坂だ……

最近、寺坂は今まで以上に荒れている。証拠はないがプールにごみ捨てや破壊をして皆に迷惑をかけたりと……

まあ、それは殺せんせーがマッハで直したが……

そして今は殺せんせーの作った木製バイクを壊した。そして寺坂はなにやらスプレー缶を投げ捨てた。

「……てめーらブンブンうるせーな、虫みたいに。駆除してやるよ」

 

バシュー!

 

流石にやり過ぎかと思ったのか、殺せんせーもとめるが……

「さわんじゃねーよ、モンスター。気持ちわりーんだよ、テメーもモンスターに操られて仲良しこよしのテメーらも」

なるほど、寺坂にとっては『エンドのE組』のままの方が居心地がいいわけか……

「何がそんなにいやなのかねぇ」

「だよな。気に入らないなら殺せばいい。それが今のE組のルールだ。それだけじゃねえか?」

俺と赤羽で言うと寺坂は言う。

「なんだよカルマにひき……」

 

ガシッ!

 

寺坂が言い終わる前に赤羽が寺坂を掴む。

「ダメだってば寺坂。ケンカするなら口より先にてを出さなきゃ」

これが体格も馬力も寺坂の方が上なのに寺坂が喧嘩で赤羽に勝てない理由だ。

寺坂は教室を出ていった。

「……なんなんだあいつ」

「一緒に平和にやれないもんかな」

「たぶん、焦ってんだろうな」

「焦り?」

前原と磯貝の会話に俺が言うと、潮田が聞いてくる。

「E組は変わったよ。殺せんせーのおかげだけじゃなく全体的に。表向きは落ちこぼれ組のままだが、みんな変わり始めている。寺坂はまるで自分だけがなにも変わっていないかのようでどうすればいいか、自分も変われるのか、わかんなくて焦ってんだよ。俺にも覚えがある」

そして俺はボッチを貫こうと決意して当時は落ち着いた。

「なるほどね~。元々テキトーやって来て回りが変わって焦ってるだけか~」

「そうだ。きっかけがありゃ、溶け込めるが……そのきっかけがな……」

本当に……寺坂は体格や運動能力が高いから命令や決まった仕事を与えておけば暗殺にま役立つやつだと思うんだがな……考えておいてやるか?




八幡にちょっと語らせて見ました。
次回はイトナ対寺坂です。

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