暗殺教室でも俺の青春はまちがっている。   作:sewashi

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寺坂編の前に、急に思い付いたオリジナル回を投稿することにしました。
何気にモバイル律初登場。


二十七時間目 携帯の時間

雪ノ下と久しぶりにあった日の帰宅後、俺の携帯がなる。

「お兄ちゃん、携帯鳴ってるよ!」

『比企谷さん! 渚さんからメールですよ』

小町が知らせて………ん? 今の声は……?

俺は携帯を取ると、律が居た。

「おいこら律。なんで俺の携帯に居やがる?」

『比企谷さん、めったに携帯見ないからようやく気づいてもらえました。クラス全員の携帯に私の端末をダウンロードしてみました。“モバイル律”とお呼びください』

律といい、殺せんせーといい、なんでもありか……

すると小町が……

「ちょっとお兄ちゃん? いくら携帯にメールも電話もこないからって、変なアプリ入れちゃダメでしょ? なにそれ?恋愛ゲーム?」

失礼な。クラス全員の電話番号とメアドを俺はゲット済みだっつの! 同情で手に入れたらもんだけど……

『妹の小町さんですね? 初めまして、私は律と申します』

「へ? あ、ど、どうも……」

『比企谷さん……ああ、八幡さんにはいつもお世話になっています。妹さんも良くしてくれると嬉しいです』

「お、お兄ちゃん? このアプリ、どうなってんの?」

「えっとだな……そう、E組のクラスメイトに重度な引きこもりでエンド落ちしたやつがいてそいつがクラスメイトと仲良くなりたくて作ったアプリだ。律ってのはそいつの本名なんだ。そいつそのアプリを通してしか会話しないから俺もダウンロードしたんだ」

苦しい、いいわけをする俺。殺せんせーと同じくらい律も秘密だな。

「ふーん、本人はどんな見た目なの? こんなのではないだろうけど……」

「さ、さぁ? 本人とは俺もあったことはない」

「ふーん。ところでメール誰から?」

「あ? ああ、潮田か……なになに『片岡さんの問題は僕らに任せて』か……」

「へ? お兄ちゃん、エンド落ちしても奉仕部の活動続けてたの?」

「ちげーよ、奉仕部は関係ねぇ。つか、もう俺は奉仕部員じゃねえよ。エンド落ちで引退だ」

「それはお兄ちゃんが本校舎に戻れば奉仕部に戻るんでしょ?」

「戻らねぇよ。つかE組を抜ける気はねえ」

「へ!? なんで!?」

「今さら復帰してもすぐに引退だ。それに俺が元のクラスに戻っても誰もよろこばねぇしむしろ文句が出る。受験勉強だけが面倒だが、今のクラスは結構気に入ってる」

すると小町は……

「ご、ごみぃちゃんが、エンドに染まってる……小町はごみぃちゃんに友人ができて喜ぶべきか、最低クラスに染まって悲しむべきか複雑な気持ちです……」

本当に失礼なやつだ。

「案外、E組も悪くねえぞ? 再来年、なるようならノウハウを教えてやる」

「いらないからね!?」




何気ない比企谷兄妹の会話を投稿しました。
次は今度こそ寺坂編です。

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