暗殺教室でも俺の青春はまちがっている。   作:sewashi

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まさかの由比ヶ浜登場!


十時間目 集会の時間

俺らは今、山道を降りている。

椚ヶ丘学園には月一で全校集会がある。

俺らE組は山の上の校舎から昼休みを返上して本校舎の体育館まで行かなくてはならない。めんどくせぇ……しかも集会をサボるとペナルティがある。だから更にめんどくせぇ。

しかし、本校舎に行くのは久しぶりだな……

 

本校舎に到着。途中、蛇やら蜂やら出たが、クラスの岡島以外の被害者は出なかった。

そして、体育館。俺らは並んでいると他のクラスの面子が体育館に入ってきた。それがまた面倒なのだ。

E組は基本的に他のクラスに蔑みの対象にされているため、バカにする声が多く聞こえる。『山の上からお疲れさま~』などとむかつく声がウザい。しかもバカにするのが生徒だけでないからたちが悪い。

「えー、本校の生徒の誇りをもって、どこかのだれかさん見たいにならないように」

校長先生の台詞かよそれが……すると体育館に烏間先生が入ってきた。他のクラスの生徒ははじめてみたようで、ざわついている。

「E組担任の烏間です。この集会を気にご挨拶をと」

ああ、そういえば表向きのうちの担任は烏間先生になっていたな……殺せんせーは国家機密だし。

まわりはイケメン先生が担任で羨ましいとの声が出る。

そして次にビッチ先生が体育館に現れた。そして、ビッチ先生は潮田のもとへ行く。

「渚。あのタコの弱点記してた手帳。おねーさんに貸しなさいよ」

「えっ、いや、役立つ弱点はもう全部話したよ?」

「いーから出せってばこのガキ! 窒息させるわよ‼」

そう言ってビッチ先生は渚を胸に埋めていた。その光景を見ていた他のクラスの男子どもは――

『……うらやましい……』

と言っていた。

そう言ってる間に他のクラスはプリントを配っていた。E組の分がない?

『……はい、プリントは行き渡りましたか?』

いや、渡ってませんが?

『ごめんなさ~い。3ーEの分忘れたみたい。すみませんけど全部記憶して帰ってくださーい』

本当にたちが悪い。すると俺ら全員に手書きのコピーのプリントが手元にきた。

「問題ないようですねぇ、手書きのコピーが全員分あるようですし」

ヅラと着け鼻をつけた殺せんせーが体育館に現れた。

「プリントあるんで続けてくださーい」

俺は磯貝に変わって言った。するとステージの上の生徒は驚いた顔をして『誰だよ笑いどころ潰したやつ』と小声で言っていた。やっぱわざとか……

さて、集会に集中するか……アレッ?

俺は集会中に少し疑問が残った。

 

集会が終わり、俺らは山の上の校舎に戻るべきだがまだ聞きたいことが残っていたがどうすれば……E組の生徒に教えてくれるか……

「ヒッキー!」

考えていると、そう呼ばれた。俺をそう呼ぶ人間は一人しかいない。

「……由比ヶ浜……」

「ヒッキー、久しぶり。元気?」

海老名さんと同じく去年のクラスメイト、由比ヶ浜結衣。いつも無駄にテンションの高い面倒なやつだ。

「お前、なにE組の俺に話しかけてんの? 同類と思われたいの?」

「な! ただの社交辞令だし!」

まあいい、聞くにはちょうどいいか……

「ところで由比ヶ浜。集会に平塚先生が居なかったが、どうしたんだ?」

「へ? 平塚先生。E組の先生やってるんじゃないの?」

は? なに言ってんだ? まあ、確かにE組が始まる3月の間だけ担任だった雪村先生と一緒に副担任だったが、殺せんせーが来たことで本校舎に戻ったのかと思ったが……

「E組の教師はあのスラッとしたイケメンとあの金髪と関節がおかしい教師だけだ」

「あ、そうそうあの先生かっこいいし、金髪の先生も美人だよね! あと、あの関節がおかしい先生なんなの?」

うーん、国家機密だから言えん。

「いや、それより平塚先生はどうしたんだ?」

「平塚先生なら、退職しましたよ」

すると第三者の声が、見るとそこには椚ヶ丘学園理事長、浅野學峯理事長だ。

「た、退職?」

「ど、どういうことですか!?」

「さあ、急な事だったので、連絡が遅れてしまいましてね」

「そ、そんな……」

由比ヶ浜が絶句する。俺も落ち着いてるのが不思議だ。

「理事長、一つ確認させてください」

「なんですか?」

「寿退職ではないんですか?」

「ないですね」

あっさりしすぎだ!

 

俺は由比ヶ浜と理事長と分かれ、E組校舎に戻ろうと思い行くと、なにやら潮田が他のクラスの生徒に絡まれていた。そして『殺すぞ!』と言うと……

 

「殺そうとしたことなんて無いくせに」

ゾッとした。潮田に絡んでいたやつも少し離れている俺でさえした。

このとき、俺は直感で潮田の恐ろしさを、潮田の隠された才能を実感したかもしれない。

だが、その才能は、決して開花させてはいけないもので、普通は必要ともしないものだが、この暗殺教室では必要不可欠なものだ。だが、潮田にそれを自覚させてはいけないと俺は思った。

さて、潮田にそれを気づかせないためにはどうすればいい? 答えは簡単……

 

……俺が動くしかない。




ついに次回、八幡が殺せんせーの暗殺を!
お楽しみに!(ほどほどに)

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