それが誰かはお楽しみに。とある都合もなんなのかお楽しみに。
赤羽にちょろいと言われた次の時間の授業、数学。
小テストを行っている中、教室に『ブニョン、ブニョン』という音が響く。なんの音かと気になり音のする方を見ると、殺せんせーが壁に向かって触手を衝いていた。
……壁バンのつもりだろうか?
「先生、うるさい! 小テスト集中できないでしょ!」
「ヌニャ! す、すみません。つい」
クラスの最前列の女子、岡野が言う。
そしてその原因を作った当の本人である赤羽は何やら手にジェラートを持っていた。
……どこから持ってきたの?
「せんせー、俺テスト終わったからジェラート食いながら待っててもいい?」
「駄目です。というか、そんなものどこから……って、それは先生がおやつで楽しみにとっておいたジェラートじゃないですか!?」
あんたのかよ。というか、床に対先生用BB弾が大量に落ちているのだが? 先生はお構いなしに赤羽の席へ向かう。すると……
「ヌニャ!? 床にいつの間に!?」
アレ? 気づいてなかったの?
赤羽は驚いている隙をつき、殺せんせーを射つが惜しくもハズレ。そのあと、赤羽はと食べ掛けジェラートを殺せんせーに突き付けて言う。
「ムカついたんなら、俺の親でもなんでも殺せばいい。でも、それを行った瞬間、もう誰もあんたを先生としては見てくれない」
正論だ。しかも赤羽はマジで殺されても文句が無いように思える。
俺は小町をどうこうされたくないから、そんなことは言えないが。
そして赤羽は全問正解の小テストを殺せんせーに突き付けて教室を出ていった。そのあと、休み時間になり次第、殺せんせーはイタリアにジェラートを買い直しにいった。
翌日。教卓の上に対先生用ナイフで刺されたタコがいた。殺せんせーのことではなく本物のタコだ。
「なんだこりゃ?」
「カルマ君の先生を怒らせる作戦だって……」
潮田が言った。しかし、殺せんせーは前に校庭に穴を掘って自身が埋まり『蛸壺』なんてギャグをやったくらい自分をタコだと自覚しているのだが、この程度で怒るのか?
俺は席につく。同時に朝のホームルームが始まると……
先生も教卓のタコに気がついた。赤羽は言う。
「ごめーん、先生と間違えて殺しちゃったぁ。ちゃんと処分すっから持ってきてくんない?」
すると殺せんせーはタコを持って、赤羽の席へ向かう。すると……
「あつ!?」
なにが起きたのか、赤羽の口の中にたこやきが入った。
「マッハでたこ焼きを作りました。カルマ君の顔色を見る限り朝食をとっていませんね?」
赤羽は驚き、殺せんせーは赤羽に言う。
「カルマ君、君が先生を暗殺するのはいいです。そして先生の反撃は手入れです。先生はカルマ君が先生に暗殺を仕掛けるたびに君を手入れします!」
殺せんせーは赤羽に、そう宣言してホームルームを再開した。
同時に投稿している作品。『SAOでも僕は友達が少ない』も興味があれば読んでみて下さい。
こっちもそっちも感想待ってます!