何も変わらない。
近付く事すら叶わない。
一太刀も浴びせられない。
掠り傷すら許されない。
「あ、ヤバイ。
流石にこの程度でくたばるほど脆くはない筈だが――――あ、良かった良かった、まだ生きてる」
「ぁ……ぁ………」
「よしよしよし、恵里や谷口やら八重樫を相手にしてきた事もあって上手いこと手加減ってのが出来ているみたいで良かったぜ。
この分じゃあ――所謂『もう一回遊べるドン!』が出来そうだな……! はっはっはっ!」
いっそ無邪気なまでに残酷な男には何も通用しないのだ。
「ぎ……ぁぁ…ぁ……!」
「元の世界でさぁ、よく恵里とかとゲーセン行ってたりしたんだよね。
で、そのゲーセンに太鼓を選んだ曲に合わせて叩くゲームがあるんだが、俺はどうもセンスが無いみたいで、下手なんだわ」
南雲ハジメは過去の自分の弱さから抜け出したという意味で、生まれて初めて心の底から震えあがった。
「てな訳で練習させてくれよ? お前が太鼓になってな?」
「ガハァッ!?」
真の恐怖と決定的な挫折に。痛みと恐ろしさと絶望に涙すら流した。
「そーれ、ドンドン♪ ドンドコドーン!」
「うがぁっ!? ぐぇっ!? ギャア!?」
これも新たな南雲ハジメとして生まれ変わってから初めてのことだった。
ハジメはすでに戦意を失っていた。
「くっくっくっ、これぞまさに人間太鼓ってな。クククク……!」
それでも怪物は殺さないという範疇であるが故にその手を緩めることはせず、締め上げているハジメの背中に向けて執拗に拳を叩き込む。
「は、ハジメ……」
「こ、こんなことって……」
「う、ううぅっ……!」
ユエ、シア、愛子、ウィルの四人は、次元の違う怪物の持つ力を前にまるで金縛りか何かにあったかのように身動きすら取れずに、血反吐を吐くハジメと、薄ら笑いを浮かべながら拳をめり込ませるイッセーを見ている。
「うわぁぁぁっ!! ハジメを放せぇぇぇっ!!」
そんなユエとシアだったが、これ以上は見ていられないし、何よりこのままではハジメが再起不能となってしまうと、最早ヤケクソとなって無防備に背中を晒しながらハジメに血反吐を吐かせている怪物――イッセーにむかってユエが全力の魔法を放つ。
「はぁ、はぁ、はぁ……!」
「ゆ、ユエさん……!」
「挑んだのはハジメからなのはわかってる。
でも、これ以上はやり過ぎ……!」
直撃と共に発生した爆音と爆煙を前に、ユエは歯を食い縛るようにそう言う。
しかし……舞い上がる砂煙が晴れた先に居たのは。
「ぐげぇ!? おぇっ!? ぎィぁあぁあぁあ!?」
「そーれ、フルコンボだドン!」
全く通用せず、そのまま何事もなくハジメの背中を叩くイッセーだった。
「ぁ……ぁ……」
「き、効いてない……」
「こ、こんな事が……」
「あ、ありえない……」
まさに絶望そのものの結果に心が折れるユエが力尽きるように、茫然自失の表情と共にその場にヘタリ込んでしまうと、一度手を止めたイッセーがユエ達の方へと振り向く。
「俺と遊びたいそうだが慌てるなよ? この白髪をある程度ぶち壊した後でたっぷり遊んでやるって」
「「「「…………」」」」
そうニタリと嗤って言った後、既に瀕死状態のハジメの背中に拳を叩きつけるイッセーに、ユエ達は心底目の前の怪物に怯えるのだった。
殺さない範疇であるとはいえ、最早一方的過ぎてイジメにすら見えてしまうハジメとイッセーの喧嘩は、背骨や肋骨の何本かと共に完全に心が折れてしまったハジメの敗北により一応は終わった。
「ぅ……ぅ………ぁ……」
「なんだ、もう終わりか」
僅かに意識のあるハジメをわざと同じように恐怖と絶望の顔をしていたユエ達の目の前に向かって投げ捨てたイッセーは、今まででも一番『手応えのない喧嘩』であったと評し、涙を流しながら自分を見上げるハジメを『見下ろして』いる。
「心配するなよ。
何回か言ったが、八重樫がうるせーから殺しはしないよ。
というか、手応えがあまりにも無さすぎて殺すのも忍びないし」
「ぐ……ぅ……ぅぅ……!」
そんなイッセーの言葉に対して、言葉すら発することが出来なくなっていたハジメは涙を流しながら呻き声をあげるだけだが、イッセーは最早どうでも良いとばかりに、怯えたように此方を見るユエ、シア、愛子、ウィルの四人に声をかけた。
「おい、もう飽きたから返してやるよ。
さっさと回復の薬だなんだ使って治療してやんだな。
背骨とあばら骨の何本かは折れたっぽいし、手加減ムズくて内臓も潰しちまったし、さっさとなんとかしないと死ぬかもな」
「は、ハジメ……!」
「ハジメさん!」
「か、回復液を……!」
一応殺してはないけど、このままほっとくと再起不能どころか死ぬとだけ言ってやるイッセーに、堰を切ったかのようにユエとシアと愛子が瀕死となっているハジメのもとへと駆け寄る。
「ひ、酷い……」
「こんなになるまで……」
「兵藤君、ど、どうしてアナタはここまで……同じ世界から来た仲間を……!」
案の定、全く笑えないダメージであるハジメを見て、やり過ぎなのではないかという声が愛子から出てくるが、イッセーは冷めたような態度だ。
「別に仲間なんて思った事なんて無いですからね。
それに、これがもし逆の立場で俺がそこの白髪小僧にそこまでやられててもどうせ止めもしねーんだろ? なんなら殺したってなーんもな?」
「そ、そんな事はありません!」
「どうだかな。
第一、元々喧嘩を吹っ掛けてきたのはそこの白髪小僧だってことを忘れないで貰いたいな? こっちはわざわざ小うるさい八重樫にいわれて殺さない程度に優しく相手してやったんだ。
文句をいわれる筋合いなんぞないぜ」
「「「「…………」」」」
ヘラヘラとした態度で自分は悪くないと宣うイッセーに、ユエ達は確かにそうだったと理解こそすれど、やはり納得はできなかった。
「今までそうやって俺に喧嘩を吹っ掛けて来た奴は多かったが、この程度で折れるような奴は居なかったよ。
ガキの頃何度か殺し合いをした白い龍を宿したあの男だったり、白猫のチビガキだったら何度でも這い戻ってきたし、現れる度に強くなっていったけどそいつにはそんな気配がまるでない」
「「「「………」」」」
「って、んな事はどうでも良い話だな。
ほら、さっさと治療してやれよ? そいつホントに死ぬぞ?」
「「「「……………」」」」
だが、どれだけ怒りを向けても目の前の男には何一つ届かない。
実力で生き残ったのではなく、この男に生かされたのだから。
お話にすらならない喧嘩も終わり、再起不能状態のハジメを抱えて逃げるように町から消えたユエ達。
何の糧にもならない喧嘩だったと思いながら、恵里達の元へと戻る。
「結局、なんだったんだあの小僧は?」
「退くに退けなくなった結果、ああなったのでしょうよ。
でも、南雲君を殺さないでくれてありがとう……」
「手応えが無さすぎてどうもな……」
「南雲の仲間らしい亜人達は始末しなくても良かったの?」
「………あ、普通に忘れてたわ。
遊びついでに半殺しくらいにはしてみようと思ったんだが」
「いつか復讐しに来るかもだけど……うーん、スズ達に絡まなければ別に殺そうとは思わないんでしょ?」
「わざわざ蟻を追いかけて踏み殺すなんて面倒だからな」
気乗りしない喧嘩だったこともあり、ついユエ達人外種族をぶちのめすことを忘れてしまっていたらしいイッセーだが、これで色々と終わったし町に戻って仕事をしようと言いかけたその時だった。
「おいイッセー? 良いのか?」
「へ?」
赤髪の男性の姿へと絶賛変化したままの相棒ことドライグの、傍にひっついて離れないティオにもたれ掛かられながらの言葉にきょとんとするイッセー
「? 追撃してあの白髪の仲間らしい畜生だけはぶち殺したほうが良いってか? ………お前がそう言うのならそう遠くにはまだ行ってないだろうから――」
「そうではない」
「? ならなんの事さドライグ?」
イッセーの言葉に対して違うと首を横に振るドライグに、イッセーだけではなく恵里や鈴や雫といった女子達も同じように不思議そうに首を傾げると、ドライグはため息混じりに口を開く。
「いや、死にかけの白髪のガキを連れて吸血鬼らしきガキと亜人とガキと人間の小僧と共に、あの作農師の職とやらを持った教師の小娘も行ってしまっただろう?
一応あの小娘教師がこの町での任務の核となっているのではないのか?」
「「「「………あ」」」」
なんか普通に忘れてしまっていたイッセー達は、ドライグの言葉に思い出したように声を揃えた。
言われてみれば、本来イッセー達はこのウルの町の農地開拓の為に派遣をされた体であり、任務の核は作農師の天職を持つ愛子なのだ。
「もっとも、どうにもあの教師も感性がノーマルだし、イッセーがあの白髪のガキを半殺しにする前からあのガキの側だったからな。
下手をしたら自分の役割を放棄してまであのガキのケアとやらをすると言い出すかもしれん」
「「「「………」」」」
「ぬふふふ♪ ドライグ様のお声は妾のお腹の奥をキュッてさせるのじゃ~♪」
ただ一人だけマイペースな事を宣いながらドライグに密着して離れないティオを除いて、イッセー達はどうしようかと一瞬考えるが……。
「もうどうでもよくね? そもそもあの先生って単なる象徴みたいに扱われてて、現場作業とかしてたの俺等だったし」
「ぼくは要らないかな。
イッセーと同じ部屋で寝ようとすると一々五月蝿かったし」
「スズ達といるよりは、あっちの人たちと居た方が愛ちゃん先生的にも楽なんじゃない?」
「元々私はアナタ達が遠征任務をするというからついてきただけだし」
誰もわざわざ追いかけて愛子を連れ戻すという考えは無かったらしく、このまま普通に町に戻って豊穣の女神とやらは去りましたと正直に言う流れとなるのだったのだが。
「あ、そうですか」
「豊穣の女神の件は残念ですが、我々とて何時までも頼りにするわけにはまいりませぬからな」
意外にも町の人々は豊穣の女神が他所に行ったという話を聞かされてもあっけらかんとしていた。
「我々の故郷は我々自身が守っていかなければなりません。
英雄殿にそれを教わりました」
「あ、はい」
魔物の大群から町を守った――と、結果だけ言えばそうなるイッセーの存在が既に豊穣の女神と呼ばれる愛子よりも町の人々にとって崇拝度が上となっていたので。
「それよりも皆様にはお礼をしたいと思っております!」
「「「「………」」」」
「意外と切り替えの早い連中だったな……」
こうして呆気なく愛子が消えても問題なしとなり、暫くは町でのんべんだらりとすることになったイッセー達は、町全体から『豊穣の女神の眷属』扱いから『町に襲う脅威から救った闘神様』へと格上げされてしまう形でこれまで以上に歓迎され、その日は夜通し宴が繰り広げられたのだという。
そして翌日。
結局朝まで飲めや歌えやのドンチャン騒ぎをしたイッセー達は、改めて今後の事を話し合うことに。
「一度王国に戻って教会に報告した方が良いんじゃないかしら?」
そう冷静に話す雫に、その場に居る者はコクリとうなずく。
「南雲が死んでなかったって話も、白崎さんにしたいだろうしね」
「ええ、聞いてくれるかはわからないけどね」
「まあ、流石に生きてたって話せば聞いてはくれそうだけど」
「……むむ」
一度仮眠をしてから町一番の大浴場に浸かる恵里、鈴、雫はハジメの生存とそのハジメについて行ってしまった愛子について一応報告しておくべきかと話し合っており、その点に関してだけは恵里も特に反対はしなかった。
「畑山先生が個人的な理由で任務を放棄したとでも言えばこっちに来そうな面倒事も軽減できそうだしね」
「まあ、事実その通りだしねー……」
「なんでしょうね、傷つきまくりな南雲くんを励ましてたら、吊り橋効果が発動しそうね……」
「むむむ……」
「あの吸血鬼と兎人族の女は少なくとも南雲をそういう対象として見てるだろうから、流れであり得そう」
「えー? 流石にそうはならないんじゃない? 未成年に手を出すって意味で愛ちゃん先生が犯罪になるんだし……」
「一応ここは異世界だし、大丈夫なんじゃないかしら? ……香織がそれを知ったらちょっとややこしいことになりそうだけど」
「むー……むむ」
イッセーに関しては互いに妥協はしないものの、それ以外の事に関してはなんだかんだで仲良さげに話し合えている三人―――を他所に、先程から四人の中ではメロンなスタイルをしているティオが小難しい顔をしながらじーっと大浴場を囲う塀を睨んでいた。
「さっきから何を見てるのさ?」
「ずっと壁を見てるよね?」
「確かあの壁の向こう側は男性用の大浴場だけど……」
「うむ、妾としてはどうしてもドライグ様と共に湯に浸かりたいし、お背中も流してみたいのじゃ。
だからどうやって上手いことドライグ様と宿主殿が居る壁の向こう側に行けるかを考えておるのだ」
「「「…………」」」
無駄にキリッとした顔でアホな事を言うティオに、三人は呆れ――ては無さそうだった。
「さっきドライグと揉めてたのはそのことだったわけ?」
「うむ。
小娘にそんな真似をされる謂れは無いと言われてしもうたのじゃ……」
「ドライグからすればティオさんですら子供でしょうからね」
「いっちーもお堅いからなぁ。
皆一緒に入ろうよ? って言ったら『八重樫が五月蝿いだろうから嫌だ』って言ってたし」
「べ、別に私は五月蝿く言わないわよ。
ま、まあ? イッセーくんがどーしてもと言うのなら……」
「イッセーがどうしてもなんて言うわけないから安心しろマゾビッチ」
「び、ビッチじゃないしマゾでも無いわよ!」
「むー……付き合いの長いお主達でも無理となるとやはり新参者の妾ではダメなのか」
自称『人並み以上に異性に興味ある』と言っているイッセーだが、恵里達からすれば信じられないくらいにイッセーはその手のハプニングに無関心だ。
「やっぱティオくらい無いとダメなのかな……?」
「こ、これはずるいよねー……?」
「確かに……」
「む……宿主殿は大きいのが良いのか?
しかし妾の身は余すこと無くドライグ様のものじゃからのぅ。
そのドライグ様の好みが今一つ掴めぬ以上、あまり武器にはならない気が……」
ティオのメロンを半分妬ましげに見る三人娘。
「中学の頃にイッセーの部屋で一緒に大人のDVDを見たことがあるんだけど……」
「あ、それ覚えてる! スズも一緒に見た奴でしょ?」
「よ、よく男子の部屋でそんなものを見ようと思うわね……」
「当時は寧ろぼく等の方が色々と興味津々だったからね。
ぼくとスズは出演してる女が喘いでる度にあれアレだっだけど、イッセーは終始冷めた顔して見ながら『演技クソだなこの女優』って一人で分析までしてたっけ……」
「なんかもう見慣れすぎてる感がすごかったよねぇ……」
「想像できちゃうのが悔しいわ」
人並みに興味があると言う割りには、色々と枯れてる感しか感じないと、過去の出来事を思い返す恵里と鈴に、冷静な顔をしつつ内心ワクワクしながら耳を傾ける雫。
「でもたまーにだけど、いっちーにモーションかけると、返してくれる時はあるよね?」
「うん」
「……例えば?」
「胸が大きくなったから見て欲しいって見せると、普通に揉んでくれたりとかかな?」
「完全に寝てる時のいっちーの近くに行くと、ベッドに引きずり込まれて、抱き枕にして貰えるとかもそうじゃない? そうなった時のいっちーってさぁ……?」
「………………だ、だね。うん、あれはそうだね」
「え、な、何をされるの?」
一番イッセーと付き合いが長い恵里と鈴の恥ずかしげな仕草に、気になって仕方ない雫。
「えーと、ぼくの時は跡だらけになるまで吸われちゃったんだよなぁ……ふふ♪」
「えりりんは何回もあるけど、スズは一回だけなんだよねー……。
で、でもあんなの経験しちゃったらもう……ね?」
「……」
「うーむ、エリとスズにあんな顔をさせるとは宿主殿は凄いのじゃのぅ?」
こうして裸の付き合いは続くのだった。
終わり。
オマケ。
ぐいぐい来る若き竜と、押されに押されてしまった結果―…――な伝説の龍。
既にティオは他の召喚者の調査については記憶から消し飛ばした。
なぜなら、そんな連中なんて調査する必要もない程の存在とやっと会うことができたのだ。
そして真の姿である赤い龍としても、人の姿へと変化したその姿の両方ともティオからすればドストライクであるドライグと何としてでも繋がりを持ちたい。
幼き頃から伝えられてきた龍の帝王こそがティオの初恋にて、そして今尚色褪せぬ想いなのだから。
だからこそ、それ故に―――
「まー……その、俺は別に良いんじゃないかとは思うんだがよ」
「………………………違う、違うぞ。オレは悪くないぞ!!!」
「ふ、ふふふ……ふふふふふ♪」
その想いを爆発させたティオは色々と早かった。
ていうか早すぎた。
流石のイッセーたちもびっくりだった。
「あぁ、ドライグ様の温もりが妾の中に感じるのじゃ……うへへへへ♪」
「流石ドラゴンだな。
避妊具無しで即とは俺も知らんかった……」
「オレをそこら辺でする盛るような猿と一緒にするなっ!!」
「いやでもだってさ……」
「普通に寝ていたらコイツがいつの間にか入り込んで来たのだ! そして起きたら全身が怠くなっていただけだ!! オレは悪くない!!」
「……………へぇ?」
「それで? 何回くらいやっちゃったの?」
「んー……んふふ♪ 大体50回程かのぅ? 最初は裂けたかと思うくらい痛かったのじゃが、回数を重ねていく内に――ふふふふ♪」
「す、凄いねドラちゃん。
所謂絶倫なんだねー……」
「まさに絶倫ドラゴンね……」
「50って……お前絶対途中で起きてたろ?」
「た、たまに目が覚めたが、そ、その時はただの夢かと――」
「へー、彼女とそんな事する夢を見る程度には満更でもなかったんだ? へー?」
「し、仕方ないだろうが!? 最初は普通に断ろうとしたんだ! しかしあんなに泣きそうな顔されるとは思わなかったから……」
「そんなヘタレなおっさんみたいな声で言うなよ……。
わかったわかった……けど、こうなっちまった以上、もう逃げ道なんてねーぞドライグ?」
「ぐっ! わ、わかっている……!」
マダオボイスドラゴン――逃げ道消えたの巻。
嘘です
補足
簡易人物紹介。
ドライグ
ご存じマダオボイスなドラゴン。
原作もアレだが、このルートもルートでアレな部分がある。
とはいえ、神器としての枷から抜け出しているし、全てのドラゴンの頂点に君臨したのは事実であり、それが異世界で伝説になってることには流石に驚いた。
そしてなんか自分からしたら小娘同然の♀ドラゴンにむっちゃ迫られてる事にもげんなりするものの、押しが強すぎて押されがち。
人型形態のイメージは―――赤髪キャラで適当に想像しといてください。
決してグラサン髭オヤジではない。
ステータス(仮)
ウェルシュ・ドラゴン(年齢不明)
レベル9999(嘘)
天職・守護者
筋力・1~9999999(龍化形態+測定不能)
体力・1~9999999(+測定不能)
耐性・1~9999999(+測定不能)
敏捷・1~9999999(+測定不能)
魔力・不明
魔耐・1~9999999(+測定不能)
スキル
【言語無視】【倍加】【永続進化(速度50%)】【その他詳細不明】
ティオ・クラルス
ご存じ、本来ならドM竜人族娘として主人公組に入る筈だったのが、この時空軸では赤い龍の伝説に想いを馳せすぎて他が割りとどうでも良くなってており、別ベクトルで困ったドラゴン娘。
想像してた以上にドライグの姿がどちらともドストライクだったのと、元来のマゾ気質がフュージョンした結果、ドライグの所有物になってやるぞと日夜そのメロンで迫りまくる。
そういう意味では、ドライグ息子同然のイッセーに近いものがあり、声こそイッセーにとって忌々しい悪魔の女とクリソツなのに、シンパシーを感じてしまうとか。
夢はドライグとの間に国が建設可能な程の人数の子を産んで故郷を再建することであり、お空の上に居る両親も笑顔でサムズアップしているとかなんとか。
ステータス(ドライグとの修行完了後)
ティオ・クラルス(563歳)
レベル・999(嘘)
天職・守護者
筋力・77700(龍化形態+1000000)
体力・110000(+1000000)
耐性・110000(+1000000)
敏捷・58000(+1000000)
魔力・450000
魔耐・422000
イッセーの提案によってドライグと共に鍛練をした結果、短期間で一気に種族としての限界を越え、竜から龍へと進化する。
ドライグ曰く、『ポテンシャルだけならオレ以上』と言わしめる才能を開花するまでに至ったのだが、もっぱらその能力はドライグとのイチャコラに向けられるのだとか。