色々なIF集   作:超人類DX

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続きなのだが………うーん。


日頃からトラブルばかりな執事

 

 

 アイツが向ける敵への殺意がどこまでも冷たく、それでいて燃えたぎるマグマの様に狂気に満ち足りている。

 

 

「ま、待った! た、頼む……!! こ、殺さないでくれ!」

 

 

 危険な程に。

 

 

「殺さないでくれだと? 殺し屋を自称している分際で馬鹿なのか? あ? テメーが殺してきた者が今の言葉を聞いてたらなんて言うかなァ?」

 

「ひぃっ!?」

 

 

 今の金色の闇がどれほど腑抜けているかを確かめる為に、過去の金色の闇に恨みを持つ殺し屋を焚き付けたつもりが、何を思ったのかギドと引き分けたとアイツを狙い始めたとある殺し屋。

 間抜けな事に完全な地雷を踏みつけた事で、アイツの雑じり気無しの殺意を呼び出した哀れな殺し屋は、ある種の同情を覚える程の命乞いを、殺意の塊と化した冷笑を浮かべているアイツに――イッセーにしている。

 

 

 

「み、見逃してくれ! この星からも出ていくし、二度とアンタの前に姿も見せない! な、何だったらアンタの為になんでもするから! だ、だから殺さな―――

 

「しかしガッカリだなァッ!!!」

 

「ひっ!?」

 

「テメーもそうやって命乞いをするんだ?」

 

 

 暴虐だかなんだかと呼ばれていた哀れな命乞いをやめない殺し屋に、一瞬だけ珍しく声を荒げたイッセーは既に戦意どころか泣き腫らしてすら居る殺し屋に静かに言うと同時に拳を叩きつける。

 

 

「ごぶ!?」

 

「どうした、さっきまで勝ち誇ったツラして笑ってたろうが? あ? 笑えよ? なぁ? ほら、笑えってんだ……。殺し屋なんだろ、お前……?」

 

 

 吹き飛ぶ殺し屋の髪を掴み、顔面に向かって何度も拳を叩きつける。

 何かが砕け、何かが潰れる音だけが響き渡り続け、やがて声すら発することもできなくなっても尚、狂気に染まった形相で殴り続ける。

 

 

「クズが」

 

 

 やがて物言わぬ人の形をしていたナニかへと変わり果てた殺し屋を殴り続けるのも飽きたのか、漸くその手を離したイッセーは返り血に染まり、その瞳はどこまでも冷酷であり――そして美しいと感じさせられてしまう。

 

 

「わざわざそうせずとも、お前なら一瞬で殺せただろうに……」

 

「俺はムカつく奴はなるべく苦しませてから殺す事にしているものでね。

……で? この虫けらを寄越したのはテメーかチビガキ?」

 

 

 拳から血の雫が垂れ落ちているイッセーの狂犬じみた眼が私に向けられる。

 その質問に対してもしこのまま頷いてしまえば、間違いなくイッセーは私を殺そうと牙を向けてくるだろう。

 

 

「……ソイツに情報を与えたのは確かに私だ」

 

「……………」

 

 

 だがイッセーにこのまま嘘は言えない。

 だから私はありのままの事実を話した。

 

 

「そいつは過去金色の闇に敗北したことで殺し屋としての名声を地に落とした。

故に私の野望に使えると判断して、金色の闇の居場所――つまり地球に居ることを教えたのだ」

 

「………………」

 

 

 寒気すら感じる狂気の両眼が私を射抜く。

 

 

「しかし、ソイツは既にどこかで聞いたのだろうお前もこの星に居ることを知ったのだろう。

ギド・ルシオン・デビルークと正面から戦って生還した男を始末出来れば己の名声が甦るとな。

一応私は忠告だけはしておいたが――結果はご覧の有り様だ」

 

「………」

 

「どうする? こうなった原因の一部は確かに私にある……。

ムザムザと殺されてやるつもりも無いし、抵抗はするつもりだが―――私を殺るか?」

 

 

 

 恐らくこのまま殺し合いとなれば負けるのは私だろう。

 この男は地球人であって地球人ではない。

 

 一度会ったことのあるヴェネラナ・グレモリーが言っていた、狂気の鍛練により到達してしまった『超越者』なのだ。

 

 

「…………………………………チッ」

 

 

 私は決してコイツの力を恐れてはいない。

 だがわざわざ敵対する理由もなければ気分でもない。

 

 確かにコイツの存在が故に『計画』を進められなくなったのは事実だが、計画を止めると思わせるだけのものをイッセーは持っている。

 ならばわざわざ敵対する意味はないが……もし敵意を完全に持たれたらそれはそれで仕方ない――と思っていた私とイッセーは暫く互いに見据えあっていたが、やがて狂気を孕んだ殺意がイッセーから失せると、私から視線を逸らした。

 

 

「今ここでオメーを殺した方がいい気もするが、どうもオメーのナリを見てるとその気が失せやがる」

 

「殺さないのか私を?」

 

「オメーはババァや御門、それと結城君達にはまだ直接なにもしてないからな……。

チッ……俺も甘くなったもんだ」

 

 

 自分の判断に苛立ちながらも殺さないと宣言したイッセーは、生きていたとすれば奇跡だろうマゼンダだったものを掴む。

 

 

「この虫けらは下水道に流すから、オメーはここに散らばってる肉片やら血溜まりを消しとけ。

それで今回はチャラにしてやらぁ」

 

「…………」

 

 

 そう愛想の欠片もなく言ってから『じゃあな』と去っていくイッセーを私はただ黙って見ていた。

 

 

 

 

 

 

 名前も生きる意味も奪われた子供が悪魔の家族達によりアイデンティティを取り戻し、そして少しずつ変わったように、異世界の人々との決して広くはない交流を経たことで更に少しずつだけ変わったのかもしれない。

 

 本人はそれを『弱くなった』と思うのかもしれないが、実際弱くなったのかは誰にもわからない。

 

 永遠の進化の運命となった時点でイッセーの力は永遠に『到達することはできない』のだから。

 

 

「……………………。また『そう』なったのかキミは?」

 

 

 そんな矛盾を孕んだ異常性を持つ日之影イッセーも最近すっかり高校生をやっている今日この頃。

 相変わらずヴェネラナや涼子におちょくられたり、モモや美柑と実に健全な交流を重ねたり、天条院沙姫に追い回されたり、なんか最早居座ってる疑惑しかないネメシスとバトルしたりと、何気に充実じみた日々を過ごしているイッセーの顔は珍しく同情のそれだった。

 

 

「ら、ララの開発で……」

 

「言いたか無いが、彼女って言動や行動はアッパラパーなのにそういう作る能力は天才的だな……」

 

 

 それはこの世界において唯一かもしれない同性の友人である結城リトの姿が大変な事になっていたからだ。

 具体的に全体的に丸みを帯びていて、胸元は男にはない膨らみがある姿でさめざめと泣く姿に。

 

 

「しかも充電切れで暫く元に戻せないって……」

 

「彼女の持ってる着せ替えロボだかアイテムも充電式って聞いたことあるが、なんでバッテリーの改善はしないんだろうか……」

 

 

 どうやらララの発明のせいで完全に性別が逆転したらしいリト改め、リコはその場に居た女子達からの物理的な意味での『弄り』から逃げ出し、屋上でぬぼーっとしていたイッセーを頼り来たらしい。

 

 

「けどまだ授業も残ってるんだが、それはどうするんだ?」

 

「た、体調不良を理由に早退しようかなって……」

 

「……………。あ? まさか俺もそれに付き合えってのか?」

 

「は、はい……だめですか?」

 

 

 元は男なのに妙に言動と仕草が女の子っぽいリコに、背丈の差の関係で上目遣い気味に懇願されてしまう。

 が、相手が相手なのでそこら辺の事はまるで通用なんてする訳も無いイッセーであり、微妙に困り顔だった。

 

 

「別に良いけど、古手川が五月蝿いんじゃ……」

 

「そ、そこは先輩からどうか……!」

 

「…………あんま期待はするなよ?」

 

 

 しかしリト自身にはイッセーも世話になってしまっている一人だし、普段一切ものを頼まない事もあって無下にも出来なかったイッセーは一緒に早退することを了承すると、先に学校の外へとリコを出させた後、唯に一方的に早退するとだけ言ってから逃げるように学校から出るのだった。

 

 

「案の定理由を聞かれたが、そこはスルーして目の前で血を吐くフリしてから逃げてやったぜ」

 

「せ、先輩がそこまでしなくちゃいけないなんて、古手川って怖いんすね……」

 

「怖いというか小うるさいだけなんだが、ババァや御門みたいに妙に逆らえん」

 

 

 途中で出くわした猿山との変な小競り合いもなんとか潜り抜け、リコ状態のリトを自宅まで送り届けつつの護衛をするイッセーは、明日唯に何を言われるかと思うと微妙に憂鬱だ。

 

 

「ていうか、なんでメイドの格好をしているんだ?」

 

「ら、ララに無理矢理着せられたっす」

 

「なるほど……。

まあ、俺から見たらその女用の使用人服は似非なんだがな……」

 

「え、そ、そうなんすか?」

 

「ああ、まずスカートの丈が短すぎるし、そんなにフリルも付ける意味は無い」

 

「お、おぉ……プロ目線っすね」

 

 

 いつでもどこでも、そしてどんな姿だろうが平然とするイッセーにちょっとした尊敬の眼差しを向けるリコは、ちょっとだけ憂鬱な気分を晴らしながら自宅に帰るのだが――

 

 

「あー! 帰ってきた! もー、どこ行ってたのリト!」

 

「げっ!? ら、ララ!? そ、それにナナやモモや黒崎まで!?」

 

「なにやらリトさんの身に面白――ではなくて大変な事が起きたと聞きまして」

 

「家に帰ってしまったのだと予想して先回りしたんですよー! ……ま、まさか日之影先輩と一緒とは思いませんでしたけど」

 

 

 先回りして家でスタンバっていた女子軍団のせいでリコの憂鬱な気分はすぐに戻ってしまうのだった。

 

 

「…………帰るぞ俺は」

 

 

 その瞬間、ほぼ喋らないメンツばかりでコミュ障が復帰し始めたイッセーがくるりと回れ右して帰ろうとするので、リコが必死になってイッセーの腰にしがみつく形で懇願する。

 

 

「い、居てください! お願いですから! 本当に! 帰らないでっ!!」

 

「は、離せ! わ、わかったわかった! 居りゃあ良いんだろ!?」

 

 

 そこまで必死になられるとは思わなかったので少し圧されてしまうイッセーの腰付近にあまり感じたくはない柔っこい感触がする。

 

 

「まるで別れ話を切り出された彼女が必死に彼氏を引き留めようとする光景ですね……」

 

「あ、あの人ってあんな顔できるんだね……。

私に対しては常に虫でも見てるような顔なのに……」

 

「む、ならアタシがアイツに言ってやるよ。

メアを虐めんなって!」

 

 

 そんな二人の光景に想像を膨らませるモモだが、なんだかムッとして来たらしく、メアに至っては常に塵でも見るような顔しかされなかった為、慌てた顔をするイッセーに余計理不尽な気分にさせられるのであったとか。

 

 

 こうしてララの発明の充電が完了するまで結城家に滞在することになったイッセーは、帰ってきた美柑に事情を話しつつ既に結城家のクローゼットに10セットは置いてある燕尾服へと無駄にスタイリッシュに着替え、そのまま美柑と夕飯の準備を行うのだが……。

 

 

「………………ねぇリト、いい加減イッセーさんの背中にぴったり張り付くのはやめたら?」

 

「だ、だめだ、先輩から少しでも今離れたら大変な事になりそうな予感がするから元に戻るまでは絶対離れない!」

 

 

 どこに居てもイッセーの背中にひっつき続けるリトなせいでアホな絵面にしか見えず、発明品の弊害でそうなっているとはわかっていてもイッセーの背中にぴったりひっついている兄……ではなく今は姉を見ているとなんだか面白くないと美柑は思う。

 

 

「完全に邪魔になってるじゃん……」

 

「別に俺は邪魔には感じないぞ? 重くねーし――」

 

「イッセーさんは黙ってて」

 

「お姉さまや黒崎さんには私の方からも言いますし、取り敢えずまずは着替えたらどうですか?」

 

「ど、どうやって脱ぐのかわからないし……。

あ、そうだ! イッセー先輩、着替えるのを手伝って欲しいんですが…」

 

「あ? ああ、別に――」

 

「「だめ!!」」

 

 

 どっちにしろ絵面からしてアウトになる事を言い出すリコに、モモと美柑が揃って反対の声をあげると、嫌がるリコを強制的に剥がしてから部屋へと連行する。

 

 

「た、助けて先輩!!」

 

「着替えを手伝って貰うだけだろ? 警戒したいのはわかるが大袈裟だろ……。

彼女達の事は見張っとくから早く着替えて来いよ」

 

 

 

 呆れ顔のイッセーが悲鳴すらあげるリコを見送ると、何故か全身をうずうずさせていたララとメアの方を見る。

 

 

「聞いていた通りだ、彼に何をしたいのかはどうでも良いが余計な真似はさせない」

 

 

 そう言って戦闘モードに入るイッセーの瞳がアメジスト色に妖しく輝く。

 

 

「みょ、妙なことなんて酷いですよ日之影先輩~? ちょっとリト先輩の身体が本物の女の子と同じなのか確かめたり、ペロペロしてみたり―――ぃっ!?」

 

 

 アメジストの瞳となった途端、冷気が部屋全体の温度を下げ始めている中、メアが敵意はございませんとばかりに言葉を発したその瞬間、一瞬でメアの首から下の全てが凍り付けにされる。

 

 

「なら、今すぐその首から下を粉々に砕いた後、あのチビガキに送り返しても良いんだぜ?」

 

「ぅ……」

 

「さ、寒っ!? ちょ、やめろ! 今すぐメアを元に戻せよ!」

 

 

 カチンコチンに凍ってしまうメアを見て抗議の声をだすナナ。

 

 

「結城君が着替え終えてここに戻ってきたらちゃんと元に戻すつもりだから安心しな」

 

 

 そう言いながらも一切ナナとは視線を合わせないイッセーは愛想笑いでごまかそうとするメアを『そこら辺に落ちたボールペンのキャップ』でも見るような目で引き続き油断なく見据えていると……。

 

 

「ひぇぇ! か、勘弁してくれぇ!!」

 

『!?』

 

 

 何故か着替えてないどころか全裸状態のリコが半泣き顔でリビングに飛び込んできたのだ。

 これには口が挟めずにいたララも、びくびくしていたメアも、ぐるると唸っていたナナも――そしてイッセーをもギョッとなる。

 

 

「た、助けてください先輩!!」

 

「なっ!? お、おい!? なんだその姿は―――もががっ!?」

 

 

 全裸のまま顔面に向かって飛び付かれたイッセーがリコと共に床にひっくり返ると、美柑とモモが何故か悔しげな顔をしながらリビングへと入る。

 

 

「美柑とモモがつねるですよっ!? お、オレの胸……!」

 

「つ、つねるってどういう事だよ?」

 

「わ、わかんねーよ! 着替えを手伝って貰ってたら急に――あ、あれ? イッセー先輩は?」

 

「………リト先輩の下敷きになってますけど」

 

「へ? うわぁっ!? す、すいませんすいません!?」

 

 

 あまりに必死だったのか、イッセーを思いきり押し倒した事すら気づいていなかったリコが必死になってなんとも言えない顔をしていたイッセーから離れつつ全裸のまま謝る。

 それは端から見たらただの変態のそれだった。

 

 

「わかったからとにかく服を着ろってんだ。

そもそも何をしてたんだ?」

 

「だ、だってリトの癖にそこそこあるから」

 

「微妙に私よりもあるので……」

 

「なにが?」

 

「「む、胸……」」

 

 

 事情を二人から聞いたイッセーは呆れてしまうと共に理解もできなかったし、昔を思い出す。

 

 

「何をソーナみたいな事を言ってるんだよ二人して……。

まあ、アイツの場合、ガキの頃から俺が煽り倒したせいだってのもあるが……」

 

「さぞソーナさんも傷ついたでしょうね……」

 

「そういうのよくないよ?」

 

「……う」

 

 

 貧乳呼ばわりしまくった過去をそのまま語った途端、二人から責められる視線を貰ってしまうイッセー。

 結局余計警戒心を強めてしまったリコはそれ以降全裸だろうが関係ないとばかりにイッセーの傍から離れなくなってしまうのだった。

 

 

「良いからちゃんと服を着ろっての!」

 

「い、嫌です! 少しでも一人になるのが怖い!

先輩が着替えてる間も傍に居てくださいよ!?」

 

「ガキじゃねーんだぞ!? さっさと――もがががっ!?」

 

「やだー!!」

 

 

 結局トラブルまみれ――それがイッセー&リトなのだった。

 

「どうしよう……何でかリトに腹立ってきた」

 

「同感です」

 

「そのままリト先輩が女の子のままになったら、案外気が合っちゃったりして―――」

 

「「…………」」

 

「な、なーんて! 冗談だよ冗談! あははは!」

 

 

終わり

 

 

 オマケ……悪魔のメイド

 

 

 ころころ男女くんという危険極まりない発明品は、リトをリコに変えるのだが……。

 

 

「……………………………」

 

「ご、ごめーん。

リトを戻す為に撃ったらイッセーまで巻き込んじゃった」

 

 

 充電完了と共にやっとこさリトへと戻れたのは良いが、その余波が思いきりイッセーに命中してしまい、今度はイッセーの性別が逆転してしまう展開へとなってしまった。

 

 

「う、嘘だろ? オレは戻れたけど今度は先輩が……」

 

「この膨らみはまさしく本物だね……」

 

「それに結構大きい……」

 

「………………」

 

 

 目付きが悪い茶髪女子となってしまったイッセーは死んだ魚のような目のまま、美柑とモモの二人からある筈の無い膨らみを揉まれている。

 

 

「お、おい二人とも! や、やめろって!」

 

 

 初心なリトはみていられなくなってつい止めるのだが、女イッセーは帰るに帰れなくなるし、なんなら声すら女のそれのせいで電話すら不可能だ。

 

 

「ネメちゃんに教えて――ぎゃあ!?」

 

「め、メアー!?」

 

「………ふっ、悪は滅びた。

させる訳ねーだろうが」

 

 

 普段の仕返しとばかりに言いふらそうとしたメアを張り倒し。

 

 

「あ、あれ? あんまり痛くない?」

 

「!? ……力が弱くなってるのか!?」

 

 

 単純なパワーが弱まっていたり。

 

 

「日之影イッセー! ……あ、あれ? 日之影イッセーがここに居るという情報を得たのですが……」

 

「あ、ヤミお姉ちゃんだ! へへーん、日之影先輩なら今ヤミお姉ちゃんの目の前に――あきょ!?」

 

「死ねボケぇぇっ!!」

 

「え、あ、あれ? ま、まさかこの女性が日之影イッセー……?」

 

 

 バレたくないのに勝手にバレてしまったり。

 

 

「ぜぇぜぇ……う、うっそだろ? スタミナすら貧弱化してやがる……!」

 

「こ、これはもしやチャンスなのでは? 今の日之影イッセーになら勝てる気が……」

 

「ヤミお姉ちゃんが手を貸してくれたら普段の仕返しができるかも……ふふふふ」

 

 

 恨みを買われてる者から狙われたり。

 

 

「ぜぇ、ぜぇ……ぜぇ!」

 

「す、すげぇ……女の子状態なのにヤミとメアの二人に勝っちゃってる」

 

 

 それでも叩きのめしたり。

 

 

「今の内にお風呂に入りましょう!」

 

「選んで良いよイッセーさん? このままヴェネラナさんと御門先生に引き取って貰ってからアレコレされるのか、それとも仲良くお風呂に入るか……」

 

「う……」

 

 

 究極の選択を迫られたり……。

 その結果。

 

 

「お、俺は離れないからな! 頼むからどこにも行くな結城君!!」

 

「わ、わかりましたから! ひ、ひっつかないで! む、胸が……!?」

 

 

 性格違うのに似た行動をするのであった。

 

 

終わり

 




補足

リトきゅんからリコさんにチェンジしても基本対応も態度も変わらない。
そんなんだから変に信頼されてしまうトラブル。


その2
黒崎さんには基本的に勝手に土足で精神に入り込まれたこともあって未だに対応が塩です。

それは金髪アレルギーだからという理由でヤミたそーもなんだけど。


その3

ある意味ララさんの発明品こそ対執事になれる可能性がスゴい。



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