だから友情には懐疑的である。
そして彼には地雷となるワードがある。
それをもし今の彼に近しい人に言った場合……………。
私にとって彼は無意味で無価値で無関心な存在だった。
世界で初めてISを起動した男という触れ込みで今日虚学園に入学することになり、それが理由で専用機を与えられた織斑一夏に比較すれば彼は私にとって何の害も無いただの後追い男だという認識しかなかった。
その事実の通り、腸が煮えくり返るという意味では織斑一夏とは色々な因縁が出来上がったのだけど彼とはたまに廊下で見かける程度だったし、初めて直接見た印象としてはテレビで顔写真付きで放映された通りに死んだ目をしている覇気の欠片も感じられない男という印象そのものだった。
クラスも違うし、例え来年同じクラスになったとしても関わりなんて持たないだろうし、興味も持てない。
そう思っていた―――――あの時までは。
『龍拳・爆撃!!!』
自分の持っていた価値観の全てをひっくり返されたかのような衝撃を目の当たりにしたあの日から、私は私の中に在り続けるには様々な因縁が粉々に壊された。
常識を越えた存在。
超常の存在。
全てを押し並べて平等に平伏させる圧倒的な力。
小さな頃から見ていたアニメの
多分きっとその瞬間からだったのかもしれない。
織斑一夏の出現により私が必死になって積み上げてきたものが無期限に凍結させられた事への恨みも、お風呂上がりの姿を見られた事への嫌悪感も、鬱陶しい姉への劣等感も、私にとっては無意味で無価値なものになった。
それほどまでにあの光景は――生身で侵入してきたらしいISを粉々に破壊した力は圧倒的で好奇心を擽り、惹き付けられた。
だから私は彼と同じクラスでもある織斑一夏に彼の事を聞いたけど、彼はここでも私の邪魔をするかのように喋ることはしなかった。
ならばと織斑一夏と同じくクラスが一緒だった古い付き合いのある本音に頼んで彼との接触を試みた。
けれど彼が私に向けたモノは異常なまでの嫌悪と怒り――そしてその二つの感情で覆い隠されているように感じられた恐怖だった。
断っておくけど、私はこの時が初めて彼に近づいた時だったから、なんでそんな感情をぶつけられたのかなんてわからない。
わからないけど、彼はどうやら私をかなり毛嫌いしているのだというのだけは真実だった。
私は傷ついた。
でもそれ以上にショックだったのが、私は駄目で本音は別に良いという態度を彼がしていることだ。
何で私は駄目で本音が良いのかなんて彼に直接聞こうにも聞けないからわからないけど、私はヒーローみたいな人に拒絶されてしまった事へのショックが大きすぎたのだけ。
唯一気分的に救われたのは、あの姉が織斑一夏に対して当たりの強い態度をしていたせいか、姉が彼に対して興味を持って行動を起こした際に……。
『アンタは俺に興味があろうがなんだろうが、俺はアンタという存在そのものに興味が無い。
そうやって人を喰うような態度が誰にでも通用するとは思わない事ですね』
姉に対してそう切り捨てる様に言ってのけた現場を偶々見た事だ。
これでもし姉にも本音みたいに普通の態度だったらきっと私は立ち直れる気がしなかったし。
どっちにしても、織斑一夏とは同室ではなくなってしまった以上、私は自力でどうにかして彼に近づかないといけない。
誰かに対してここまで執着したことなんてこれまで一度も無かったけど、間違いなく彼は今後の人生で出会うことなんて無い唯一無二の個性を持つ人だし、自分のこの負け犬じみた人生を打破できる為の参考になるかもしれない人だから。
シャルル・デュノアが女子だった事実に関しては、今の所は一夏と一誠の胸の内にしまっておく事になった。
「えっとね、本当の名前はシャルロットなんだ。
二人にはシャルって呼んで欲しいな……」
その際シャルル――否、シャルロットからは三人だけの時は本当の名と愛称で呼んで欲しいと言われた。
一夏は当然了承したのだが、一誠は頷きもしなかったし引き続きデュノア君呼ばわりだった。
それは言葉にこそ出さなかったものの、一誠はシャルロットに対して『単なるクラスメートとしてこれからもお付き合いしましょう』と遠回しに言ってるようなものであり、金さえ積めばシャルロットを縛る見えない鎖を物理的に消滅させるとデモンストレーション込みで言って貰えたと思っていただけに、シャルロットはちょっと傷ついた。
もっとも、それ以上に一夏と元同室人であった更識なる生徒に対する異様なまでの拒絶感を隠しもせず示しているのを見れば、自分はまだマシなんだろうし、そもそも彼に対して偏見を持って距離を置いていたのは自分で、今更ムシが良すぎると割り切る事にはなった。
「今月ある学年別トーナメントは二人一組が参加条件なのはわかったけど、皆して俺かシャルに組もうって押し掛けられて大変だったな。
思わずシャルと組むって言ったお陰で落ち着いたけどよ」
「そうだね。
でもその……い、イッセー君には誰も声をかけなかったけど」
「きちんとした専用機を持ってる二人と比べたら俺はそもそも薄気味悪いだけのスペア野郎でしかないからな。
勝つ気があるという意味でなら彼女達の判断は間違いではないさ」
つい先程まであった女子達の来襲から上手く逃れられた一夏とまだ男装中のシャルロットは、その際誰からも誘いの声を掛けられずにボケーっとしていただけの一誠について触れ、シャルロットは然り気無くイッセーと緊張しながら名前を呼べば、一誠は淡々と返す。
「勝ちを狙うんだったら寧ろ一誠と組むべきじゃないか……?」
「違うよ一夏、あの時イッセー君がボーデヴィッヒさんとの模擬戦で圧倒していたの現場を見てたのって殆ど上の学年の人だったでしょう?」
「あ、そうか……。
だから一誠も皆は過小評価してしまってるのか」
「変に余計な過大評価されるよりかはそっちのが余程気楽だ。
それに、俺は別に出場する気はないしな」
「え!? なんでだよ?」
「あの試合の後、機体を調べたら結構なダメージが残っててな。
多分修復するのに時間が掛かってトーナメントとやらには間に合わない」
もう一度一誠の顔色を伺いながら名前で呼ぶシャルロットは、特に嫌そうな顔をしていないと感じて内心ほっとしつつ、ラウラとの模擬戦による機体ダメージを理由にトーナメントに出場する気がないと言う一誠に、残念そうに眉尻を下げる一夏に仕方ないよと言う。
「ちゃんとした場所で一誠と箒のタッグと試合してみたかったんだけどな……」
「………? 何故彼女がそこで出てくるんだよ?」
「え? だって出るってなったら箒の事だから一誠を間違いなく誘うだろう?」
「あー……? ………あー、多分言いそうではあるか?」
「それか僕の見立てだとのほほんさんとかもイッセー君を誘いそう」
「それもありそうだな。
あの二人は間違いなく一誠に変な偏見とか無い」
「………ご期待に添えなくて悪いな」
どうやら一夏とシャルロットから見ても自分は箒と本音とは仲良く見えてしまっているらしい。
別にそのことに拒否感は無いのだが、自分の中で違和感が凄いせいか指摘されてもしっくり来ない。
『独りで殻に閉じ籠り続けるよりは、今の方が余程マシに思えるぞ?』
ずっと異心同体であったドライグにまで言われてから一誠はやっと気付く辺りやはり一誠は、リアスを喪ってしまった事で同時に感情の一部を欠如させてしまっている様子。
そんな訳で観戦側に回る流れとなったのだが、どうやら今回はそうは問屋が卸さなかった。
具体的には翌日の朝の教室にて……。
「せっかくだし私も一誠とISの訓練をしてみたいと思って訓練機を借りる申請をしたのだが、予約待ちで1ヶ月先になると言われてしまったよ」
「………キミは何故一々俺に合わせようとするんだ」
「ボーデヴィッヒ相手に大立ち回りを演じたと聞いてから、本格的にISにも触れないとますます一誠に置いていかれてしまうと思ったまでさ」
「………」
「私もしののんについて行ったんだけど、実はしののん限定の裏技使ったらすぐ借りれたんだけどねー」
「裏技?」
「あ、いや……私が篠ノ之束――つまり姉の妹だと申請書に名前を書いた際に気付かれてな。
ISの開発者の身内だからと急に向こうが気を使いだしたかと思えば、特別に貸し出しが出来ると言い出して……。
あ、勿論断ったぞ? そもそも私だってISに関しては殆ど素人だし、そんな手を使ってまで借りてしまったら、ちゃんと予約をしていた人達に申し訳ないだろう?」
たははと笑いながら話す箒に一誠の中での好感度が無意識に上がったりするが、本人を含めて誰にも気付かれなかった。
「それに今回のトーナメントには出場しない様だし、それなら出場者の姿を見て自分が乗る際の参考にさせて貰おうと。
所謂剣道で言うところの見稽古って奴だな」
「それに、いっちーは出ない方が良いと私も思うし」
「? なんでだ?」
「今回のトーナメントってこの前中止になっちゃったクラス対抗戦よりも規模が大きくて、ISを取り扱う各研究機関や会社の人達も直接観戦できる様になってるんだよ」
「……ああ、要らん興味を持たれたら鬱陶しいだろうって事か」
「うん。
世間的にはスペア男性起動者として認識されているいっちーよりも、専用機を持つおりむーの方が注目されているけど、だからこそいっちーと接触して利益を得ようとする機関は少なくないと思う。
それになにより、楯無お嬢様とかんちゃんの件もあるし……」
少し言いにくそうに話す本音に、一誠は内心『何でこの子はそんな情報をわざわざ俺に話すんだ? メリットなんてないのに』と心底不可思議に思い、その心の声を聞いていたドライグは『リアスを失ったせいで人間らしい感情の一部が欠けてしまってるな』と呆れていた。
「忠告はありがたいんだが、キミは何故そんな事まで俺に言うんだ? キミはお姉さんと同じく、その更識とやらの従者なんだろう? それなのにキミのやってる事は主に逆らっているようにしか見えないが……」
肉親の愛情を壊され、復讐に生き続けた一誠はドライグの与えてくれた父親のような情とリアスとの間に培い続けた愛情しか知らない。
そしてあの世界ではリアス共々この世のクズだの悪だのと揶揄され続けた事で殆どの存在からは殺意や嫌悪の感情しか向けられなかった。
それ故に他人に対する警戒心がデフォルトで搭載されてしまうようになったのだが、そんな一誠にしてみれば箒と本音の親切が理解できない。
「そうだよ。
でもこうして普通にお話してれば、いっちーって単に人との接し方が不器用さんなだけだって解るもん。
確かに従者としては完全に失格かもしれないけど……その……お友だちだもん」
「とも……だち…?」
そんな一誠に本音はちょっと照れたように微笑みながら友達だからと返し、一誠はといえばここで本音が何故メリットなんて無いのに自分にあれこれ情報を流してくれるのかの理由を知った。
だがそれ以上に、本音が自分にそういった感情を持っていた事自体への驚きと戸惑いが大きかった。
「俺が、キミと友達だと?」
「え……い、嫌だった? いっちーは私のこと嫌い?」
「う……」
戸惑いが大きくてつい顔に出してしまった一誠に本音は本気で傷付いた顔――言うなれば捨てられた子犬のような顔をするので、一誠は急激な罪悪感を覚える。
「のほほんさん……」
それを見た箒が本音の肩に触れて元気付けようとするので、更に罪悪感に襲われた。
「ち、違う! そ、そうじゃない! ただただ驚いただけだ! わ、悪かった!」
流石に全力で謝る一誠に本音は少し潤んでいた瞳をごしごしと余った袖で拭きながら嬉しそうに笑ったので、一誠はほっとする。
「大丈夫……。
あはは、そんなに慌てなくても良いよいっちー」
「お、おう……」
「まったく、お昼はのほほんさんにケーキを奢るべきだぞ一誠?」
「あ、ああ、好きなだけ食ってくれ」
「ホント!? わーい!」
わ、わかんねぇ、この小娘共がよくわからない。
詫びの提示に喜んだ本音に飛び付かれたことで、クラス中が騒ぎだしたのも耳に入らず、一誠はリアスとドライグ以外からの好意がまるで理解できずに混乱するのであった。
そんな混乱の最中、あの試合以降ある意味一夏以上に一誠に対する憎しみを増幅させ続けていたラウラ・ボーデヴィッヒが我慢の限界だとばかりに一誠達がわちゃわちゃとやっている席までやって来ると……。
「貴様、何故出場しない?」
声こそ平淡なものだったが、表情は殺意丸出しであるラウラに、それまで女子特有のキャピキャピとした空気から一変し、一気に静まり返ってしまう。
「あの時は貴様が素人だと油断していた。
だから今度の試合ではあの様な失態をせず徹底的に貴様を叩き潰すと決めていた。
それなのに貴様はそこの呑気な連中になんて言った? 出ないだと? ……………ふざけるなよ!!!」
「いたっ!?」
千冬に贔屓されていると認識された時点で敵意を隠さなくなったラウラは、ことごとくおちょくられた気分にされたと思ったことへの感情の爆発そのままに飛び付いていた本音を突き飛ばし、ラウラに絡まれ始めた辺りから再び死んだ目をしながら席に座っていた一誠の胸ぐらを掴む。
「大丈夫かのほほんさん」
「う、うん、ちょっとびっくりしただけで怪我もないから……」
「そ、それよりボーデヴィッヒさんと兵藤くんが……」
「先生を呼ぶべきかしら……?」
もしこの場に一夏達が居たら、ラウラを止めようとするのだろうが、生憎今一夏シャルロットやセシリアや鈴音といった専用機持ち女子達とまだ食堂で食後の一服&雑談中な為にラウラは止まらない。
「出ろ、そして私と戦え……!」
「……。なんだろうな、そうやって偉そうに命令されると余計出る気がしなくなる」
「黙れ、逃げる気か?」
「別に逃げるで構わないし、そもそもあの時の試合は俺の敗けだったろうが。
それで納得して終わりの話だろう?」
「教官は少なくとも思ってはいなかった……! だから教官の前で貴様を再起不能にしなければもう気が収まらん! だから出ろ!!」
今にも殴りかかるような勢いで詰め寄るラウラにとって一誠は千冬から贔屓されているというだけで敵であり、叩き潰すべき対象だ。
「なあボーデヴィッヒよ? 一誠は今持っている機体のダメージが大きくて試合の日までに修復が間に合わないらしいんだ。だから――」
箒も取り敢えず落ち着かせようとラウラに出ない理由を説明すると、ラウラから少し蔑んだような目を向けられた。
「貴様には関係ない。
この男の後ろをついて回るだけの無能が」
「む、無能……」
どうやらラウラから見た箒のイメージは、開発者の篠ノ之束の妹とは思えない程の無能に見えていたらしく、思い通りにならない事への苛立ちもあってかポンと口に出してしまった。
「だ、大丈夫しののん?」
「あ、ああ……だが否定もできないからちょっとは効いたぞ……あははは」
その罵倒に対して箒は今も僅かに残る姉への複雑な気持ちもあってか、何時もなら笑って流せる筈が先ほどの本音と同じように傷付いた表情となる。
「ふん、戦意すら見せんとはな……。
逃げようとするコイツとは実にお似合いだ」
そんな箒に言い返す事もできないのかとラウラはフンと鼻を鳴らすと、何としてでもこの男を出場させようと再び一誠に視線を戻すのだが………。
「がっ!?」
ラウラの視線の先は強制的に少し近くなった天井だった。
「ちょ!? 兵藤くん!!」
「な、なにしてるの!?」
一瞬の事で訳がわからなかったラウラは呼吸が出来ずに呻く。
そう、何故ならそれまで無抵抗にラウラに詰められていた一誠が死んだ目から一変させ、再び猛禽類のような眼をしながらラウラを片手で締め上げていたからである。
「が……ぁ……ぎっ……!」
悲鳴をあげる者も居れば、豹変した一誠に怯える者も居て教室内が騒ぎになる中、締め上げられてまともに声も出せなければ呼吸もできなかったラウラの耳には不思議なことに周りの雑音が無い一誠の唸る狂犬のような声が聞こえた。
「大概にしとけよクソガキ」
「げほっ、ごほっ!?」
その声は殺意に溢れており、そのまま締め上げていた状況から解放されたラウラは咳き込みながら膝をつく。
「き、きさ、まっ―――ひっ!?」
それでもラウラの闘志はこの時点では折れては居らず、涙目になりながらも一誠を睨み上げたのだが……その表情と放つ殺意を前にラウラは一瞬にして怯える犬のような悲鳴をあげてしまった。
「俺に対してどう思うが、どうほざこうがどうでも良いし流してやるよ。
だがよ、あの先公を崇拝してるからか知らねぇが、テメーの思い通りにならねぇからと織斑君に見当違いな恨みをネチネチほざいたり、八つ当たりしてんじゃねーぞボケが」
「ぁ……ぁ……」
「で、挙げ句テメーは今この子になんつった? オラ、もう一度言ってみろよ? ちゃんと聞いてやるからよ?」
急に人が変わったかのような怒りと殺意をラウラ一人に向けながら、一気に怯えた子供のように床にへたりこみながら震えるラウラに詰め寄り始めた一誠。
「おいどうした? まさか今テメーでほざいた事を忘れたなんて無いよな?」
「ひっ……! わ、わたしは……!」
言葉が出ないラウラを今度は一誠が胸ぐらを掴みながら無理矢理たたせる。
既にこの時点で今までに見たことが無いほどの怒りと、今まで生きてきた中で感じた事の無い殺意に呑まれてしまっているクラスメート達は止める勇気をも壊されてしまっていて、誰しもが怯えるラウラの助けを求める目から視線を逸らしてしまう。
「言えよ、なぁ? ………………なァッ!!!」
「わ、悪かった! さ、さっき私はそこの女に『無能』と言ったことなのか!? だ、だったら謝る! だ、だからぶたないでくれぇ!!?」
ラウラは一気に必死に命乞いをした。そして強制的に脳と本能に刻まれた。
この男には絶対に勝てないと。
だから最早リベンジ等という気位は消し飛ばされ、今はただ彼の殺意から逃げることしか考えられずひたすらに謝った。
「お、おい一誠……お、落ち着け。
ボーデヴィッヒも割って入った私に苛立ってつい言っただけだろうから……」
その言葉が届いたのか、はたまた箒が一誠の現役時代の殺意を感じて止めないと取り返しがつかなくなると必死になったからなのかはわからないが、一誠はそれまで周辺全てを黙らせる程の殺意を突如霧散させると、カタカタと震えていたラウラに半笑いで言った。
「なんだ、覚えてたのならもっと早く言えよ? まったく」
「え……」
「だってよぉ、そのまま言わなかったらお前の事ぶっ殺してただろうし、それじゃあ可哀想じゃん―――――
―――――――――お前のバラバラの肉片だらけの死体見せられるクラスメートの子達と、掃除する用務員さんが」
『……………』
笑っているけど目がガン決まりしている一誠の台詞は――――彼には冗談が通用しないと理解させられるのであった。
かつてリアスの事をその言葉で罵倒して傷つけた全てを皆殺しにした過去がそうさせたように。
終わり
補足
リーアたんは居なくて燃えカスとなっているけど、その分出会いには恵まれている。
ただし、その事にまだ気づかない。
その2
これがまた彼女の声に酷似している子に向かって言ったものだから、現役時代並のスイッチが……。
その3
これにより、余計他の子達から敬遠される事になったとさ。
他の世界線だと師匠ポジだったのにね……