色々なIF集   作:超人類DX

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……ちょっとだけ興が乗っただけのネタ


再臨せし皇帝モード

 無限の報復心の果てに墜ちた精神(ココロ)

 

 その精神(ココロ)に、光は再び灯らなかったのか。

 

 その精神(ココロ)に、希望は戻らなかったのか。

 

 

 それを知りたくば来れば良い。

 

 

 

 黒く……深い――――憎悪の炎の中へと。

 

 

 

 

 

 

 一見すれば取るに足らぬ、そこら辺で生きていそうな民に見える。

 

 自分が興味を持つ程の容姿を持っている訳でもない。

 

 だけど、その目だけは――何かに対する果てしなき『憎悪』を宿すその目だけは、これまで見てきた者には無い――何故か『綺麗』だと思えてしまった。

 

 だから私はある夜、何となくな気分で空を見上げていた時に降ってきた――自分を含めたこの世の全てを『とっくに崩壊した旧時代の遺物』と揶揄する彼を傍に置いてみることにした。

 

 私や、私の家臣達を見て『俺が昔散々ぶっ殺してきた畜生にも劣らない馬鹿共』と嘲笑って来たり。

 

 そんな彼を殺そうとした者を逆に二度と歯向かえない程度に笑いながら八つ裂きにしたり―…。

 

 簡単に言ってしまえば、彼は私の地位に対して頭を垂れることもなければ、寧ろ『地位が高いだけのただの人間』だと見下す。

 

 普通ならばその時点で死刑にでもしていたのだけど、彼は普通ではなかった。

 お伽噺のような力と、圧倒的な武力は数万と兵を一瞬で消してしまえる程の――それこそ神のような力が彼にはあった。

 

 それ程までの力を持った彼ならば、私をあっさりと殺してこの世を全て支配できる。

 だけど彼はそんな事にはまるで興味は無く、対価さえちゃんと支払えばその分の仕事までしてくれた。

 

 具体的には私を暗殺しようとする輩から守ってくれたり、その輩から雇い主を聞き出してから逆に暗殺してくれたり。

 

 ひとつの仕事に対する対価があまりにも高いものの、支払う事さえできれば間違いなくやってくれる。

 そういう意味ではある意味で彼は分かりやすかった。

 

 けれど、私はそれ以上に彼という存在そのものが何故か常に気になっていた。

 

 遥か先の未来で、人ならざる存在を全て滅ぼすまで戦い続けた事で到達したその領域からは何が見えているのか。

 その目に宿る黒い炎のような深い憎しみ。

 

 どうしてなのか、なぜなのか……自分でもわからなかったけど、家臣達が彼の存在に怯える中、私だけは彼には恐怖よりも好奇心が勝ってしまった。

 

 思えばこれがある意味、本当の意味での私の始まりだったのかもしれない。

 

 

『反逆してきた連中を黙らせてやるには―――こんな所だな』

 

『なっ!? こ、こんなに払える訳が無い!』

 

『これまで支払ってきただけでもう財政が……』

 

『じゃあ大人しく反逆されてしまいなよ? まあ多分終わった後、間違いなくキミ達は見せしめに殺されるだろうけどねぇ』

 

 

 連合を組んだ各勢力の者達による私への反逆。

 既に抑え込めなくなっていた私達は、連中を黙らせる為に彼に鎮圧を願い出たけど、あまりの高すぎる対価だった。

 

 家臣達は自分達以上に強欲で足下を見てくると彼に罵声を浴びせようとするが、彼はそんな罵声を聞いても嗤っているだけだ。

 

 

『じゃあテメー等だけでやれよ? 俺は別にテメー等が死のうが、連中にバラバラにされちまおうが、全く心は痛まない』

 

『』

 

 

 最早自分達だけではどうにもならないとわかっている上で彼はそう言った。

 そう、対価を払えなくなった時点で彼にとって私達は用無し。

 

 故に殺されてしまおうがなにされようがどうでもいい。

 彼にとって私達の命等、私達が民達に常に思っていたのと同じ――いや、ひょっとしたら彼にとって私達は地を這う虫以下なのだと思う。

 

 そうこうしている内に洛陽が連中に乗り込まれてしまい、城に火が放たれる。

 

 

『うわ……迫ってきたとわかった途端我先にと逃げやがった。

人望の欠片も無いなキミは?』

 

『……』

 

 

 私は彼の言葉に何も言い返せなかった。

 そんな彼も、潮時だとばかりに立ち去ろうとする。

 

 

『ま、元気でやんなさいよ? ……多分確実に見つかったら殺されるだろうけどね』

 

 

 殺される。

 そう、確かに私は帝として殺されるだろう。

 そうでなければこのような戦は起こっていない。

 

 それはいくら私にでもわかっていた。

 

 

『あー、どっかの秘境的な場所でも探して田舎暮らしでもするかぁ?』

 

『下手にこの世界の人間共の前に現れても騒ぎになるだけだろうし、それが良いとは思うぞ』

 

『だとしたら天然の温泉とかが沸いてそうな場所でも探して、そこで適当に飽きるまで生きてみるとしますかねぇ』

 

『女は作らんのか? ここは奇妙ではあるが『人間の女』が大量に居るじゃあないか』

 

『うーん、ガキの頃の俺なら考えてたけど……微妙だな。

大体女関連で散々痛い目見てきたしよ? ………女つっても単なる畜生共だけど』

 

 

 彼と彼の中に宿る龍が行ってしまう。

 自分が死ぬよりも。この地位が消え去るよりも。私は大きな喪失感を覚えた。

 

 未来永劫会うことは無いであろう規格外の人間。

 私の知らない領域(ばしょ)を知る人間。

 

 だから私は、崩れ去って空が見える洛陽の城から飛び去ろうとする彼に思わず――――

 

 

 

 

 時の漢王朝はとある大規模戦争―――つまりクーデターにより大崩壊した。

 時の皇帝とその家臣達はこのクーデターにより死を迎え、この世は其々が野望を持って成り上がろうとする混沌とした時代へと突入することになる。

 

 

 そんな時代の変換に対応出来る事ができず、時代によって拒絶され、殺されたとされる皇帝こと劉宏もまたこの混沌とした時代により過去の存在として忘れ去れる筈であった。

 

 そう――遥か未来で世界そのものを破壊し、最期には世界の狭間で深く眠り続ける末路を辿った最終最後の赤き龍の帝王を少し前に知ってしまうまでは。

 

 その龍の帝王は遥か未来の世界において、異常な力を宿して生まれた存在だった。

 その力を持つが故に肉親にも拒絶されたけど、それでも宿した相棒の龍と共に生き続けた。

 

 だが、そんな異常な力を持ったが故に起こってしまったある『悲劇』により、力はあれど普通の少年であった彼の精神は一気に『憎悪と報復心』に振りきれてしまった。

 

 彼は、彼を無理矢理使役しようとした者を一族ごと殺した。

 その光景を恐れた他の一族達に排除されかけても、返り討ちにして滅ぼした。

 神すらも殺した。

 何でもかんでも殺しまくった。

 

 人でありながら人を超えすぎた男は、時代に――そして世界に拒絶されたのだ。

 しかしそれでも青年は抗い、無尽蔵の憎悪に呼応するかの如くもたらされる無尽蔵の進化によって逆に滅ぼしてやった。

 

 そして、無限に積み重なる進化。

 到達することのない進化。進化。進化。

 

 

 気がつけば、彼は相棒の龍と共に滅びかけた世界の頂にただ立っているだけであった。

 憎悪と報復心を糧に積み上げ続けた力と、それでも尚止まらぬ永久の進化。

 

 最早誰一人として彼に指を差せる者は居なくなった。

 

 他を圧倒する絶対的な力。

 

 世界の秘所に巣喰う……最後の赤龍帝。

 

 

 その領域は彼自身が望んだ場所だった。

 もう二度と誰にも利用されない為に目指した無敵の領域。

 

 その為には、自身への歪んだ情のみで追従し、何度か自身を超えた事もある白い猫ですら最終的には完全に殺して見せるまでに……。

 

 

 しかし、自ら望んだ筈の頂から見えた景色をを見た時、既に死ぬことすらできなくなった青年は狂う。

 

 時代に抗い、世界に抗っても普通の人間にだけは決して無意味な殺戮をしなかった青年がその精神を破綻させ始めたのだ。

 

 それは恐らく、並みの人生を生きる生物や神達ですら

想像だに出来ない、果てしなき絶望と喪失感によって。

 

 

『おかしいぞドライグ。

気にくわない奴等は全員黙らせてきた。

そのお陰で俺達はもう二度とクズ共に利用されなくなった』

 

『…………』

 

『それなのになんだこの虚しさは? 自分で選んだ道なのになんでだ……?』

 

 

 憎悪を糧に突き進み続けた者が到達したのは、大きな喪失感だけだった。

 どこを見ても何も無い場所。

 唯一自分に近づけた者すらも殺してしまった事で、最早目的を見失った男の末路。

 

 その絶望的な喪失感の果てに、朽ちぬ事を許されなくなるまでになった青年は深き眠りについた。

 それはきっと、永遠に目覚めることの無い眠りに。

 

 

 その眠りに対して、彼の幼き頃から共に在り続けた赤き龍は一言も文句を言うこと無く付き合った。

 この龍も宿敵である白い龍を遥かに超え、全ての龍の頂点へと君臨してしまった事でこれ以上の生は無意味と悟ったのだろう。

 

 こうして最後にて史上最悪とも言われた赤き破壊の龍帝は眠った。

 

 パラレルワールドの遥か過去の世界にて、再び目覚めるその時まで。

 

 

 そして目覚めた時、深き喪失感を持っていた彼は懐かしき―――感情ある生物が持つ『欲望』に触れる事で再び始動することになる。

 …………割りとシビアに。

 

 

 

 

 言うなれば欲望と堕落の塊のようなお金持ちに寄生し、久々に飲んで食ってぶん殴る的な生活を満喫していた最後の赤龍帝――一誠は、一応の雇い主達がクーデターを起こされた事でその生活に見切りをつけ、どこか誰も居ない所で暫く適当に生きてみようと放浪することになった。

 

 どうせ死のうにも死ねなくなってしまった事で時間だけは無駄にあるのだから。

 そんな事を考えていた彼だったが、地位も名の全てを棄てるから連れていって欲しいと懇願する者により、ほんの少しだけ厄介――彼にとってすれば歩こうとした道が砂利だからけでちと歩きにくいな程度のそれとなった。

 

 この時代における皇であり、クーデターの果てに地に引き摺り落とされたただの世間知らず。

 てっきりただ死にたくないからすがりついてきたのだと思ったので、当初は無視してやろうとしたのだけど、どうやらただ死にたくはないだけではないらしい。

 

 何より彼女の目は似ていたのだ。

 かつて自分を最も苦しめ、最も憎悪し、最も歪んだ白い猫が自分を見ていた時のあの目に……。

 

 だから彼は、崩れ行く城から彼女を連れ出した。

 

 そして彼女が生存していることを知られてはマズイので、どこかの勢力に寄生する訳にもいかないまま宛の無い放浪の旅へと出た。

 

 まだ完全に生物が絶滅する前の過去の地球。

 驚いたことに、畜生共が居ない―――されど『どこかの誰か』が常に自分達を見下ろしているような感覚のする不可思議な世界。

 

 そんな不可思議な世界にて、既に世間的には死んだ――されど生存がバレたら確実に殺されるであろう世間知らずの塊のような女性と共に無意味な生を満喫する一誠は、彼女の持つその『懐かしい欲望』に対する興味が高じて、少しずつ『自分の領域』について教えてみることにした。

 

 教えたところでこの女があの白い猫と同等の領域に到達できるとはとても思えなかったし、なによりあまりにも暇すぎた。

 

 だから一誠は教えてみた。

 

 時には鬼畜に、時には優しく、硬軟併せ持った指導を……。

 

 その結果……。

 

 

「クーデターを起こした者同士で今度は殺し合いね。

うんうん、やっぱり人間様はこうでなけりゃあなぁ?」

 

「結局やっていることは同じなのね……」

 

 

 彼女の適正は恐ろしいほどに高いものだった。

 いや、寧ろあの白い猫に近い質があるとさえ感じた。

 

 一を知り、十を得る。

 正直皇帝なんてやっていた頃の世間知らずの無能っぷりが嘘であったように。

 そしてあの時の彼女がもし今の彼女だったのなら、あの時のクーデター等余裕で返り討ちに出来たであろうと思えてしまうほどに。

 

 

「んで、どうするよ王様? キミを引き摺り落とした連中に復讐でもするかい? 今のキミなら割りと簡単に出来ると思うが?」

 

 

 その領域へと突き進む理由は復讐が理由なのかと問う一誠だが、霊帝とかつて呼ばれた白髪に紫目の女性は一見すれば無害そうに笑みを浮かべながら首を横に振る。

 

 

「どうしてそんな事をしなければならないの? 前にアナタが言っていた通り、私は時代に適応できずに引き摺り落とされた負け犬よ? 生き残って力を得たからって取り戻してなにになる? 同じことの繰り返しになるだけよ」

 

「じゃあどうして俺から知ろうとする?」

 

「私は取り戻す気は無いわ。

けれど、私を引き摺り落とした者達よりも絶対に長く生きたいの。

これから先、どこが私の後釜になるのか……どう発展させるのか、どう堕落していくのかを、ね。

そして老いていく連中を見て笑ってこう言ってやるのよ―――『結局同じで、私より早く死ぬなんて、アナタ達の人生って本当に無意味だったのね?』ってね」

 

「あ、そう。やっぱ性格悪いなあの部下連中のせいか……?」

 

「それもあるでしょうけど、半分以上はアナタのせいじゃないかしら? ふふふ……」

 

 

 世間知らずのまま引き摺り落されたが故なのか、妙に無垢にすら思える彼女の言い分に、教えた本人である一誠は微妙に引いたが微妙に理解もできた。

 

 それは、彼もまた果てしなき殺戮の果てに精神を振り切ったが故に。

 

 

「でもそうねぇ……。

あの連中はまだ私が死んだと思っているのでしょうし、時期が来たら姿を現して驚かせてやりたいわ。

特に、天の御使いなんて御大層な肩書きをお持ちの彼の下に降った元配下連中とかにね……」

 

「好きにすれば良いんじゃないの?」

 

「ええ、だからもっと教えて? もっと……もっと……アナタの立つその領域(バショ)の事を。

そうすればもっとアナタに近づける――そうすればアナタを理解できる唯一の存在になることができる。

そうすれば――――アナタは私の傍に居てくれる」

 

「…………」

 

「ええ、わかっているわ一誠。

前に酔っていたアナタが聞かせてくれたお話にあった白い化け猫。

アナタに最も近づき、時にはアナタを超えもしたその白い猫と同じものを私に感じたから教えたのでしょう? その白い猫と同じというのはちょっと気にくわないけど、それでも私はアナタに近づけるのなら構わないわ。

きっと、アナタを欲しがるのもこの本能も、同じでしょうしね? ふふふ……♪」

 

『この小娘を世間知らずのまま完全に消せなかった連中はとんだ災難だな』

 

「あら、ひどい事を言うのねドライグ? だったら世間知らずのまま私をあの時見捨てなかったのはどうして? 世間知らずのまま連れ回せばよかったのに、教えてくれたのはどうして? こういうのはお互い様って言うものじゃないかしら? だから私は『悪くないわ。』」

 

『…………』

 

 

 混沌とした世界の裏側にへばり付く怪物へと成り果てし元皇帝は無垢に笑う。

 報復の果てに世界そのものを壊し尽くしてしまった龍の帝王に。

 

 

「ねぇ、少しは素直になりなさいよ? 一誠も本当は後悔しているのでしょう? 自分と同じ者を殺してしまったことを。

だから私に教えたのでしょう? 彼女と私がアナタを欲しがるように……。

本当は今私が欲しいんじゃないの?」

 

「……………」

 

「別に良いわよ? もう私は地位も名も無いただの空丹。

きっとアナタが殺した――白音、だったかしら? 彼女はずっとアナタのモノになりたかったからアナタに追い付こうとしていたって今ならわかる。

一誠を知れば知るほど欲しくてたまらくなる。一誠に稽古を付けられている時は、もっと激しく蹂躙しつくして欲しいって……力で私を捩じ伏せて、全てを滅茶苦茶にして欲しいって思うもの。

だから―――あいたっ!?」

 

「笑かすなよアホが。

知っただけのテメーごときじゃ話にもならねぇよ」

 

「…………ふふっ! ああ、今叩かれちゃったわ。

痛いのに、あはは!」

 

「…………」

 

『哀れな小娘だな』

 

 

 今日を生きるのだ。

 

 

終わり。

 

 

 選んだその道を突き進む事で、人を超えてしまう。

 その先に君臨する龍の帝王に追い付く為に。

 

 その邪魔をする者は全て敵と見なす。

 その邪魔者を蹴散らす為に力を求める。

 

 ましてや、彼に色目を使う馬鹿は……憎悪と嫉妬を込めて殺す。

 

 かつて白い猫がそうだったように。

 

 

「生きて、いたの……?」

 

「ええ……。

運が良いことにね? ああ、別に何かする気で姿を現した訳じゃあないし、今更あんなちっぽけな地位なんて要らないわ。

私が姿を現したのはね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――彼をそんな目で見たからよ

 

 

 

 

 その求める欲望の心が果てしなき進化をもたらした。

 あまりにも強すぎた自我への覚醒が、取り返しのつかない領域へと到達させた。

 

 そう、彼とさえ出会わなければ決してたどり着く事なんてなかった。

 他の誰にも渡さないし知られたくもない……自分と彼を結びつける唯一の繋がり。

 

 そこに入り込む者は誰であろうと容赦はしない。

 だから墜ちた元皇帝は再び、本来ならばあり得ぬ表舞台へと躍り出る。

 

 

「な、なんですか……そのお姿は?」

 

「ああ、懐かしい顔ね。

そういえばアナタ達はさっさと逃げてくれたわね? あ、でも勘違いしなくても良いわよ? 別に憎んでないし? 今は名も字も捨てて生きているのでしょう? それならそれで良いじゃない? ただね……一誠を探してなにかを企んでいるというのは頂けなかったわね」

 

「! や、やはり空丹様は今奴と……!?」

 

「ええ……だから彼を知る者達は私にとって邪魔なのよ。

一誠を知るのは私だけで良い。私だけが一誠を見続ける――だから」

 

 

 かつて白い猫が到達した姿に酷似した姿へ。

 

 

「仙法………陰遁雷派!!」

 

 

 到達した領域は最早災害となってしまう。

 

 

「良いわよ、一誠の言う通り私達はこの世界の悪になるわ。

だからアナタ達は各々で手でもなんでも組んで私達を殺しに来なさい。

そうでなければ、私達がこの世界を滅ぼす……」

 

 

 その先にあるのはなんなのか……。

 

 誰にもわからない。 

 

 

「お、お前は俺と同じで、未来から来たんだろう!? なんでこんな事をしたんだ!?」

 

「……さぁ? あのアホが言った通り、同類がほしかったからなのか、それとも俺自身を完全に殺せる存在になって欲しかったからなのか――俺にもよくわからないや。

ただ、あの世間知らずだったアホ女を引き摺り落としたのはキミ等だろう? 報復される事も少なからず覚悟してたんだろうから……精々頑張れよ? あいつを殺せたら少なくともハッピーエンドだろうし?」

 

「そ、そんな……」

 

「ついでに言うと、俺の事もぶっ殺してくれたら嬉しいかも。

もういい加減生きるだけってのも面倒だしさ?」

 

 




補足

D×S完全バッドエンド一誠なので、精神がほぼ破綻しています。

破綻し過ぎて、かつては嫌悪すらしていた筈の『同類』を育ててしまうほどに。

結果、白猫ちゃん並のアルティメットモンスターが……。


その2
本能的に白猫さんに近かったらしく、ほぼ初見時点で彼に対してなにかを見出だしていたらしい。

結果、彼の経験による『英才教育』により仙術から六道パワーまで会得してしまった模様。

ちなみにスキルは――――――


 その3
嘘です。

パワー持っても基本ほのぼのと食って飲んで寝てるだけのスローライフになると思う。

……続きは特に考えてないけど。

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