色々なIF集   作:超人類DX

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呉と魏の三馬鹿がああなら、蜀は……? ということで嘘話。


※超自由ルート

 三人のお馬鹿が歩んだもしもの冒険はそれなりにある。

 

 共通することは、そのもしもの冒険を経て三人の青年が進化を果たした事。

 

 そして今回もまた――もしもの冒険が勃発するのかもしれない。

 

 切っ掛けは、些細な話から……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある筋肉もりもりマッチョマンの変態のせいで、不可思議極まりない世界に、何の了承も無しに吹き飛ばされてしまった三人の青年がいた。

 

 その三人の青年は、一人一人が災害レベルの力を保持しながらも自由気儘に生きることを望んだ結果、親友同士となった訳だが、さすがにこの状況を前にヘラヘラとはできずに、当初はその筋肉もりもりマッチョマンの変態をぶち殺す事を目的に不可思議世界をさ迷うつもりであった。

 

 しかし、そんな三人の青年の前に現れたのは、皆が笑って暮らせる世界を目指したいと宣う女性と、その思想に共感して義姉妹の誓いをしたと宣う女性と少女。

 一体自分達に対してなにを勘違いしているのか、青年三人に対して天の使いなのかと聞いてくるし、違うと否定してもなぜか信じてくれず、力を貸して欲しいと割りとしつこい。

 

 しつこすぎたので取り敢えず名前を聞けば、三人の青年の一人が泡を吹いて気絶するほどの衝撃が発生し、またこの不可思議の世界の正体が、思いの外不可思議過ぎる過去の世界であると把握する。

 

 後世まで名が伝えられる存在が軒並み女性という、まことに不可思議で変な世界。

 劉備、関羽、張飛とそれぞれ名乗る女性ないし少女との出会いは、三人の青年にどんな未来と経験を与えるのか……。

 

 それは誰にもわからないし、本人達にもわからない。

 

 何故なら、基本的に三人の青年はあまりにも自由で、あまりにも身勝手で、あまりにもアホの子なのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 びっくり世界に吹き飛ばされ、そこで初めて出会った現地人の手伝いを流れでするようになってそこそこの月日が流れた。

 三馬鹿の一人で、かの有名な曹操の子孫である青年は、この世界の――言うなれば自分のご先祖様が切磋琢磨した時代の歴史人物のほぼほぼか女性になっている現実に当初こそショックで気絶をしてしまっていたが、慣れというものは恐ろしく、『そういうこともある』と思うようになっていた。

 

 ただ、青年――神牙が懸念しているのは、そんな不可思議な世界で、紛いなりにも後に蜀という一大勢力を築く劉備に此方が力を貸しているせいなのか、今の時期ならそろそろ各地の貧しい民やらでかき集めた寄せ集めの軍を形成する筈なのに、その気配がまるでない。

 

 いや、一応こう……黄巾党との小競り合いの際には関羽や張飛と戦うといった事はしているし、なんだかんだで各地を巡りながら派手に戦うせいか、噂を聞き付けた者達が仲間にして欲しいとやって来るようにはなったのだけど、これを果たして軍と呼べるのか……という程度には数が少ない。

 

 現代風に例えるなら、少数精鋭の特殊部隊程度の数しか劉備の下にはいないのだ。

 具体的には自分と一誠とヴァーリを除いて計五人。

 

 

「うむむ……」

 

「なに難しい顔してんだよ?」

 

「いや、そろそろ彼女を中心にした軍が出来上がる筈なのだが、まったくその兆候が見えず、未だに傭兵のような生活を送っていると思ってな……」

 

「またその話か? そもそもこの世界は俺達の知る過去の歴史とは違うのだろう? だったらそういう歴史もあるんじゃないのか?」

 

「かもしれないが……」

 

「というかそもそも彼女が拒否しているのだから仕方ないだろう? 戦えない人達の為に戦うのであって、その人達を無理に戦わせていたら意味がないってな」

 

「………」

 

 

 割りとこの時代についての知識に明るい神牙が、史実とは剥離し始めている状況を心配するが、現代っ子そのものである一誠とヴァーリは実に楽観的である。

 

 

「そもそもこっちの了承も無しに飛ばしてくれた挙げ句の放置だぜ? だったら勝手にやるしかねーべよ」

 

「……………」

 

 

 そう言う一誠と頷くヴァーリだが、神牙は心配だった。

 

 

 

 

 

 

 元の時代へと戻る為の手がかりを探す為に、女の子だになっている劉備やら関羽やら張飛やらやら、最近ではやっぱり女の子な軍師さん等々に力を貸している内の一人にて赤龍帝の一誠青年。

 

 三人の中ではこの色々と逆転している不可思議世界にはしゃいでた訳だが、ここ最近はあまりはしゃがなくなった。

 

 それは、思った通りの女性と出会す事がなく、その代わりやはりというかなんというか、ちんまいタイプに頗る懐かれてしまっているからに他ならない。

 

 そして劉備や関羽といった『女性』と呼べる者達は一誠的に大人度が足りない。

 故に張飛といったチビッ子に懐かれてしまっている現在、一誠はそこそこ大人しかった。

 

 もっとも……。

 

 

『わっつ!? そ、その見た目で18……だと……?』

 

 

 その見た目がチビッ子の年齢を聞いて仰天してしまったのはお約束だ。

 何せひとつとはいえそのチビッ子達は17の一誠よりも一応年上、元の時代で例えるならかつて悪魔としての上司で今は完全に縁が切れているリアス・グレモリーやら、その女王である姫島朱乃と同じ年齢なのだ。

 

 それこそ、張飛という少女の見た目は、一誠よりひとつ下であり、かつて一応は仲間であった白音やらギャスパーやらに近いそれなのだから驚くのも仕方ない。

 ましてや、この張飛は不可思議世界の張飛とはいえ人間なのだから。

 

 

「ねぇねぇ、本当にキミ達って18なのか? 数え間違えてない?」

 

「失礼な! そこまで鈴々は馬鹿じゃないのだ!」

 

「人を見た目で判断するのはよくありません!」

 

「立派な女でしゅ!」

 

「お、おう……」

 

 

 そんな仰天体験をした一誠は、各地を巡りながら傭兵じみた真似をしている内に、噂を聞いたとかで加入してきた――これまたちんまい少女にしか見えない軍師タイプのチビッ子達と暇をもて余していた。

 

 そして何度も本当に18なのかと聞いてみれば、疑わわれていると憤慨されてしまう。

 

 

「俺より一個上って……」

 

「ふふん、お姉ちゃんと呼んでも良いのだ」

 

「よく女の人に声をかけるような感じで声をかけてくれても吝かではありません……!」

 

「一誠さんの言う『れでぃー』ってやつでしゅから!」

 

「う、うーん、遠慮するぜ……」

 

 

 ふんすと三人揃って薄い胸を張ってドヤァっとお姉さん風をふかせようとしているが、どう見ても背伸びしたチビッ子にしか見えない一誠は微妙な顔だった。

 

 

「そんな事より早く遊ぶのだー!」

 

「いいえ! 今日は一誠君に文字の読み書きを教える日です!」

 

「………」

 

 

 だってどう見ても子供にしか見えないのだから。

 まあ、一応要所要所で軍師やら武将としての面を見るので完全な子供という認識ではないのだが……。

 

 

「むっ!? あんな所に素晴らしいおっぱいの女性が! そこのお姉さん! 暇なら僕とイケナイ事を――うげっ!?」

 

「「「ダメっ!!」」」

 

 

 基本的に一誠は一誠だった。

 

 そしてまだ知らない。

 

 特にこのチビッ子呼ばわりしている子達とそこそこ長いお付き合いになることを……。

 

 

 

終了。

 

 

 

 まとめ役がさっぱり居なさすぎて、トリプル全開お馬鹿パワーを遺憾なく発揮してしていく三馬鹿。

 

 具体的には傭兵みたいな感じで各地を巡り、やがて大きな戦の際は少数精鋭の部隊として雇われてしまったり。

 

 

「曹操さんに雇われちゃったけど、どうしたの神牙君?」

 

「………………」

 

「まあ、その、少しほっといてやれ」

 

「よりにもよってな現実を目の当たりにしてしまったものでな……」

 

「「「「「?」」」」

 

 

 この時代の曹操に色々とショックな神牙だったり。

 

 

「ぬわぬぅ!? な、なんだあの褐色肌の美女お姉さん軍団は!? ヒャッハー!!」

 

「「「…………」」」

 

 

 どこぞの軍にヒャッハーする一誠を見て、ぐぬぬする年上チビッ子達だったり。

 

 

「関羽だったかしら? アナタ、ウチに来ない? その綺麗な黒髪は素敵よ?」

 

「お断りします。

私の命は神牙様のものなのだ」

 

「へ?」

 

 

 曹操の子孫であると知らずに、気づいたら凄まじい忠義度になってる関羽にちょっとビビる事もあったり……。

 

 

「……へぇ? アナタが関羽の主というわけ?」

 

「い、いや、俺はただの同僚のつもりで……」

 

「何故かしらね? アナタとは他人の気がしないわ」

 

 

 別世界のご先祖様に目をつけられてしまったり。

 

 

「あらら、愛紗ちゃんは頑固さんだからなぁ……」

 

「神牙本人は驚いているけどな」

 

「ふふ、でも何となくその愛紗ちゃんの気持ちはわかるかな?」

 

「? なんだ、俺の顔になにかついているのか?」

 

「なんでもな~い♪」

 

「……………。何でわざわざ頭を撫でる?」

 

「さぁ? なんとなく? ふふふ……♪」

 

 

 ほのぼのしてる白龍皇と劉備さんだったり。

 

 

「ぐぬぬ、邪魔すんなよ!? めったにお目にかかれない程のお姉さんだったのに!」

 

「あんな女に鼻の下を伸ばす一誠が悪いのだ!」

 

「悪い子にはお仕置きです!」

 

「ほら、行きますよ!」

 

 

 年上チビッ子達とじゃれあっていたり……。

 まとめ役が居ないせいでとことん我が道を突き進む三馬鹿達なのだった。

 

 

「じ、神牙さま……」

 

「のわぁっ!? だ……違っ……! こ、転んだんだ! そ、そうしたらキミが! す、すいませんすいませんすいませんすいませんすいません!!」

 

「そ、そんなに謝らなくても……」

 

 

 

 

 

「またやったのか神牙のやつは……」

 

「もはや日課だね? それより一誠くんは起きてこないみたいだけど、起きたら大変なんじゃないかな?」

 

「それは……うん、言えるな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ……!俺は前日の晩からの記憶が一切無く、寝室で目を覚ましたら何故か全裸で、ふと気づいたらチビッ子達も一緒に全裸で寝ていた。

な、何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何があったのかさっぱりわからず、頭がどうにかなりそうだった……! 催眠術だとか、超展開とかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ……!

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……」

 

「ふふ……」

 

「一誠くん……♪」

 

「ずっと一緒でしゅ……」

 

 

 故に、プチ修羅場が始まったとしても仕方ないのかもしれない。

 

 

「や、ま、待て冷静になれ! てか互いに取り敢えず服を着よう! な、何がなんだか訳がわかんねーんだ!」

 

「服は着るけど、昨日の晩の事なら見ての通りなのだ」

 

「うっかりお酒を飲んでしまった一誠くんが酔っぱらってしまったので、落ち着かせようとしたら、一誠くんは私と鈴々ちゃんと雛里ちゃんをここに連れてきました」

 

「その後、子供みたいに甘えだして、常に板だって馬鹿にしていた私たちの胸を赤ん坊さんみたいに――えへへ♪」

 

「」

 

 

 超フリーダム三馬鹿るーと……始まらない。




補足

ただの傭兵集団になってしまっているせいで蜀になる気配がない。

ただし、三馬鹿の戦力で釣りが来てる模様。


その2
そこはかとないカリスマ性のせいで生真面目キャラは大概曹操=神牙にやられます。

そして事故の被害も多数うけます。


その3
チビッ子が見た目に反してリアスやら辺りと同年代にビビり、年下としったチビッ子達が妙に年上ぶってくる模様。

見た感じは完全に懐かれてるのだが……。

で、その内やらかして頭抱えだすまでがお約束よ。


続かないよ

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