色々なIF集   作:超人類DX

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本当の本当にふざけにふざけて嘘書いた。

頭空っぽにしましょう。そして読んだら秒で忘れましょう。



ファイナル・ド嘘予告

 何もかもが上手く行っていた筈であった。

 

 輝く未来が約束されていた筈であった。

 

 愛情に餓えた少年との邂逅を果たしたあの日こそ、彼女や彼女達にとっての未来が……。

 

 しかし『もしも』による早まった運命は、別の『運命』によって壊されてしまった。

 そして、彼女達の意思はねじ曲げられてしまった。

 

 運命を自ら手離してしまうという形で。

 

 人の世が生み出した怪物を。

 他を引き上げる心をもった少年を。

 

 悪魔と龍の神は永遠に手離してしまったのだ……。

 

 全てが戻った時、少年の心は既に自分達から離れていた。

 

 同じ性質を持つ者と、運命と戦い抜いた大人達へと向ける笑顔は、最早自分達へと向けられることは永久に無い。

 それが例え『意思を縛られてしまっていた』とはいえ、その意思をはね除けた天使が存在したが為に免罪符とはならなかった。

 

 そして彼女達は彼等によって正常へと戻った世界においての戦犯と呼ばれ、輝く未来は永遠に閉じられた。

 そこには己の意思という自由は無い。

 

 蔑まれ続けるだけの日々。

 

 その日々はまさに地獄であり、そして彼によってもたらされた彼女の進化の可能性をも失われた。

 

 再び求めても彼はもう自分達には手の届かない領域(ばしょ)に居る。

 彼が傍に居たことが当たり前だった日々は永遠に来ない。

 

 それが、何もかもを失った悪魔達と龍のその後。

 

 生きる実感を失った、ただ死んでいないだけの無意味な生となった彼女達の末路。

 

 しかし、そんな堕ちた地獄の底においても、彼女達の頭の中には在りし日の少年との日々と求める心であった。

 それは、彼が自分達を引き上げる程の異質を持っているから? いや、違う。

 

 彼女達が求めたのは、ただ純粋に……自分達の愛情に対して応えてくれた彼自身。

 

 無論、彼女達の中には彼への諦めた感情を抱いて、脱落したもの達も居た。

 されど赤き悪魔と白き猫と龍の神はそれでも少年を――ただ自分達に笑ってくれた少年との再会を夢想し続けた。

 

 そんな執念にも近い想いが奇跡を起こしたのか。

 はたまた誰か(・・)の意思によるものであるのか……。

 

 世界そのものと戦った少年と、親友二人が忽然と世界から消えた直後、彼女達も忽然と世界から姿を消した。

 

 そして――

 

 

 

 

「なるほど、あの三人の内の一人――つまり大馬鹿の知り合いね……」

 

「え、ええ……まさかあの子と彼等がこの世界に居るなんて」

 

「それで、先輩は今どこに……?」

 

「………」

 

「残念だけど、私は事情があってあまり表には出られないのよ。

だから簡単には会わせられないの」

 

 

 少年にとっては最早消してしまいたい過去そのものが現れた時。

 

 

「だから暫く私の代わりに少し働いて欲しいのよ? そうすればアナタ達の望みを叶えてあげるわ」

 

「……………アナタ、やはりただの人間ではないわね?」

 

「それはお互い様でしょう? 異界の悪魔と龍神さん……? ふふふ」

 

 

 全ての運命は……。

 

 

「……。何をすれば良いの?」

 

「少し、アナタ達側の力を見せて貰いたいのよ」

 

 

 

 

 

 

 

「クリス、アナタはもう要らないわ」

 

 

 

 その運命が変わった理由をまだクリスは知らない。

 

 

 

 そして―――

 

 

 

 

 

「ごきげんよう皆さん。

この度はお騒がせして申し訳なかったわ。

――――お陰で、私は次の領域(ステージ)に到達できたわ」

 

「さ、櫻井了子……! アナタが……!?」

 

「フィ、フィーネ……!」

 

「そういうこと。

そして暫く振りねクリス? どうやら予想した通り、そこのスケベアホ男の下に降ってくれたようで……」

 

「な、なんだと!? どういう意味だよ!? それにそいつ等は誰だよ!?」

 

「それは、アナタの隣にいるスケベアホ男に聞いてみたらどうかしら?」

 

「! どういう――っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「い、イッセー……」

 

「先輩……」

 

「やっと会えた……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ……誰かと思えば……。

なぁ見ろよ神牙、ヴァーリ? 俺にとっちゃ懐かしいツラが目の前に居るぜ?」

 

「「…………」」

 

「クックックックッ……! クククッ……! ははっ……!! はははははははっ!! アッハハハハハハハハハハハハー!!!!」

 

 

 終焉へと向かう。

 

 

「お、おい……! どうしたんだよ!? アイツ等の事を知って――うっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふー……あぁ~………………………………出血大サービスだ。雪音とビッキーと風鳴さんは神牙とヴァーリと一緒にあのフィーネってのを抑えてくれ。あとのあの三匹は俺が――――――全員皆殺しにしてやるからよォ……!」

 

 

 抱え続けた殺意を爆発させし赤き龍の帝王によって。

 

 

「あのスケベ男にああも殺意を向けられるなんて、余程アナタ達は憎まれているようね?」

 

「「「………」」」

 

「けどここで簡単に死んで貰っては困るわ。

第一、彼に殺されたらもう永遠に彼と向かい会えないし、記憶に残ることすらなくなる。

わかるかしら? 彼に『永遠』に記憶されたいのなら、どうすれば良いのかを……ねぇ?」

 

「「「…っ!!」」」

 

 

 世界を股にかけた龍の帝王による殺戮。

 

 

「チッ、あのバカ女共……! どうやってここに現れたのかは知らんが、落ち着いていた一誠の精神を……!」

 

「こ、怖い……。

み、見たこと無いくらいに一誠君があんなに怒ってる……」

 

「もしかしてだけど、あの女達がアイツの――イッセーの過去って奴なのかよ……?」

 

「ああ、一誠の人生のトラウマそのものであり、自分の生き方を自分で決めるきっかけになった悪魔と龍だ」

 

「だ、大丈夫なのか? アナタ達と同じ世界ということはアナタ達と同じ力を……」

 

「……………それが厄介なんだよ。

クソ、櫻井了子――いやフィーネだったか。

彼女が何故雪音を解雇したのかこれで納得した」

 

 

 その心を表すように一誠の全身から放出される赤黒い闘気。

 その表情はどこまでも憎悪と嫌悪に歪んでいて、少ししか一緒に居なかった響とクリスにもわかるほどに、一誠の精神が荒れている事がわかった。

 

 

「ほ、本当に殺さないよね……?」

 

「……。殺せるのならとっくの昔に簡単に殺していたさ」

 

「え……?」

 

「簡単に殺せるのなら、一誠だってああも殺意を剥き出しにはしない……」

 

「つ、つまりそれって……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しいイッセー……会いたかった……!」

 

「今更詭弁なんて語らない。言い訳もしない……だけど

どうしてもアナタともう一度……!」

 

「先輩に釣り合う力も高めてきました……! だから……!!」

 

 

 だがその執念は彼等の考えの上を行き、かつての一誠との日々による進化と、外から来た男による施しにより別次元のものへと変質していた。

 

 

 

「な、なに……あ、あの力……?」

 

「ヴァーリ達と同等……?」

 

「こ、こんなのアリかよ。フィーネの奴、こんな奴等と……!」

 

「クソ……! これはフィーネとやらと遊んでいる場合じゃないな!」

 

「わかっている……! だがあの女、奴等を利用したせいか、明らかに力が俺達寄りき強化されている……!」

 

 

 進化せし無限の龍神。

 誠心翔銘せし赤き悪魔。

 六道輪廻へと到達せし白き猫。

 

 かつてはまだ到達できなかったが、一誠への執念により皮肉にも開化してしまった才能。

 

 そしてそんな三人を利用し、強引に到達したフィーネ。

 

 

「さぁ、神牙だったかしら? 通算153回のセクハラの借りをここで返す!!!」

 

「セクハラじゃない事故――ぐぅっ!?」

 

「ふ、ふふっ! あっはははははっ!! これは良い! 貴様等に煮え湯を飲まされてきたが、これで漸く……!!」

 

「フィーネェェェッ!!!」

 

「ふっ、軽いわね。今更ギアごときなど玩具にもならないわっ!!」

 

「ぐあっ!?」

 

「クリスちゃん!!」

 

「無闇に突っ込むな立花!! くっ……!」

 

 

 

 

 

「ガァァァッ!!」

 

「半減!!」

 

「っ!? このクソアマ、白龍皇のっ……!」

 

「イッセー……!」

 

「ぐっ!? クソ龍の蛇が……! 邪魔をするんじゃ――」

 

「仙法・隠遁雷派!!!」

 

「グォォォッ!?!?」

 

「倍加!! ハァっ!!!」

 

「がはっ!?」

 

 

 執念と殺意のぶつかり合いは止まらない。

 

 

「だ、大丈夫か!?」

 

「助けに来たよ!」

 

「! こっちに来るんじゃねぇクリス、響!! お前等じゃ……」

 

「んな事言ってる場合か!!」

 

「フィーネさんとは黄金の狼さんになった神牙君やヴァーリ君と翼さんが戦ってくれている! だから私達は一誠君と闘う!」

 

 

 

 

「イッセー……」

 

「誰ですか……あの人達は……?」

 

「あの二人に対してイッセーが昔のイッセーになっている……我達に向けていた昔の……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんなのよ、アナタは誰なのよ!?」

 

「どうしてアナタ達に先輩は昔のような……」

 

「我が求めているイッセーをお前達が……!」

 

「うるせぇ!! アタシはイッセーの友達だ!! 文句あっか!」

 

「一誠君は私の師匠! だから師匠がピンチなら助ける! 理由なんて無い!!」

 

 

 世界を巻き込む戦いはクライマックスへ……。

 

 

「これが!!」

 

「私達の!!」

 

 

 

 

「「絶唱だっ!!!!」」

 

 

 

 

「ば、ばか野郎! それって身体に負担が……!」

 

「だったら俺達で決着を付けるんだ!! 一誠! お前が本当の意味で前に進む為に!!」

 

「…………………ヴァーリ、アレを持ってるか!? 持ってたら寄越せ! 早く!!」

 

「! フッ……やっと起きたなイッセー! 心配しなくてもアレはちゃんとアザゼルから預かっている! これだ! 俺は左耳につけた」

 

「くっ! なら右耳だな……良いんだろこれで!?」

 

「ああ、やるぞ一誠……!」

 

 

『お前と合体するのはこれで二度目か……』

 

『ああ、不思議な事に嫌悪感は無い』

 

『フッ……お前からそんな言葉を聞くとはな。だが……俺もだ!』

 

 

 

 

「無駄よ…! アナタ達では一誠を本当の意味で理解はできない」

 

「そして住む世界も違う」

 

「イッセーは我達と同じ世界。だからここに居るべきではない……」

 

「そ、そんな事……お前等が決めることじゃねぇ!! アイツは――っ!?」

 

「い、一誠君……ヴァーリ君の気配が……だ、誰……?」

 

 

 

 

 

 

 

『よっしゃぁぁっ!!』

 

 

 

 

 

『一誠とヴァーリが合体して……あー……まあ、名前なんざどうでも良いか。

どっちにしろ……これまでの全部を今から終わらせてやるよ……!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「い、イッセーと白龍皇が合体したですって………!?」

 

「ま、前の時の融合とは違う姿です……!」

 

「まずい、今のアイツの力――我達より遥かに強い……!」

 

『悪いが、神牙を待たせる訳にはいかないんでな。

………さっさと終わらせてやる!!』

 

 

嘘です

 

 

 

「ど、どうしてぇ……!」

 

「せ、先輩……! 副部長達は諦めたけど、私と部長とオーフィスはずっとそれでも……それなのにっ!」

 

「我は……我は……!」

 

『理解はしてやる、納得もしてやる……! 憎むこともやめる! だからこそもう、俺は二度と迷わねぇ!』

 

「響!」

 

「分かってるよクリスちゃん!」

 

 

 

 

 

 

 

『絶唱・ファイナル――――ドラゴン波ァァァァッーー!!!!!』

 




補足

つまり、色々なIFで開花した才能持ちの過去のトラウマが襲来しちゃったら的な感じ。

こうなると、そう簡単には難しくなるし、某神様に対抗するラスボス勢力になる。


誠心翔銘持ちで何でもかんでも模倣したり。

完全に精神をコントロールしているネオ白猫だったり。

進化した無限のロリ龍神だったり……。

そんな三人の特性を吸収して究極進化したフィーネ様だったり。


対抗馬は翼さんにそっくりボイスな人外さんから昔アザゼルさんが貰い、ヴァーリきゅんに渡してたイヤリング付けて合体して龍帝皇モード入んないといけないし、黄金騎士は真月モードにならんとアカン。



その後のF.I.S.? 彼女達とはライブ合戦する戦いになるんじゃないかな? ローラースケートで滑って踊って歌う野郎グループになって。

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