色々なIF集   作:超人類DX

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マジでネタ無いから、ふざけてみた。


マイナス……でもない一誠くんとシトリーさん達

 とある赤龍帝の日記。

 

 

☆月◯日。

 

 突然だけど日記を書くことにした。

 

 理由は単純に、朝起きたら変な奴が身内とばかりに家で朝飯を食ってたからである。

 

 曰く、俺の双子の兄弟で、父親も母親もその変な奴を我が子のように扱っている。

 

 しかし……しかしだ。

 俺の頭がおかしくなければ、俺に兄弟なんて居ない訳で……。

 つまり、どう考えてもソイツは兄弟ではないし、兄弟とは思えない訳で……。

 

 

 だからこうして、記録になるかと思って日記を書いてるのだが、その内ノイローゼになってしまいそうな気がしてならない。

 

 

△月?日

 

 

 早いもので、ソイツが双子の兄弟として現れてから二年が経過した。

 相変わらず俺はソイツを兄弟なんて思えなかったし、そもそも俺の中に宿る相棒も、俺が一人っ子だったことを知っていたので、どう頑張っても他人にしか思えない。

 

 父親と母親は何故かソイツを子供認識しているし、周辺の者達もまるで昔から存在していたかのようにソイツに対して接している。

 

 最早こうして書いてると不気味を通り越したナニかを奴には感じるが、俺はそういった態度は一応出さずに、上部だけは兄弟的な感じでソイツに接している。

 

 時折俺を見る目が嫌な感じがするけど、気づかないフリだ。

 

 

□月◆日。

 

 高校生になった。

 

 無論、相変わらず兄弟ではない兄弟である奴とは当たり障り無い関係を続けているのだけど、高校に進学しさればある程度そいった事から解放されると思って、敢えて奴が受験しそうにない高校に進学しようと、得意ではない勉学に励んだ。

 

 結果は合格で、さぁ高校生活を楽しむぞ~! なんて思ってたら、最悪な事に奴が同じ高校を受験していて合格もしていたと知り、俺は軽く絶望した。

 

 つーか、去年まで女子高で今年から諸々の事情で共学化される高校をわざわざ探し、好きでもない勉学を必死こいてやったというのに、ここ一年の苦労が吹き飛ばされた気分だ。

 

 ……まあ、幸いクラスだけは違ったので、もう少し前向きに考えようとは思ったけど。

 

 

 

☆月▼日。

 

 女子比率が圧倒的に高すぎるこの学校では、同性の友人を作るのはそこそこ難しい。

 

 小5くらいまでの俺なら、女子だらけの高校に進学できた事におおはしゃぎしていただろうし、一個上の学年に、かなり美人な赤髪の外国人女子に大騒ぎもしていたのかもしれない。

 

 けれど困った事に今の俺にはそういった気分が大分薄れてしまった。

 てのも、例の双子の兄弟(仮)がそういった女子達と次々と仲良くなっているのを目の当たりにしたからだ。

 

 奴は初対面の異性だろうが、嘘みたいに直ぐ仲良くなれるっぽく、中学の頃もしょっちゅう女子にコクられていた。

 

 ……俺はないけど。

 

 つまり奴が女子と仲良くなるのは勝手だが、自動的に兄弟という体にされている俺は兄弟という立場なだけなのにそういった手合いをやっかむ連中から何故か妬まれるのだ。

 

 いや、妬むなら本人にしろよと思うのだが、何故か俺に向けてくる。

 

 正直、奴が現れてから今まで良いことなんてなんにも無かった。

 強いていうなら、幼馴染みで今は会ってないあの子だけは、アイツとはそんな仲良くなることもなく、寧ろ苦手というか『え、兄弟なんて居なかったんじゃ……?(要約)』みたいな認識をしていたけど……。

 

 ああ、元気にしてるのかなぁあの子。

 

 マジな話、唯一の友達だから会いたいぜ……。

 

 

 

◇◇月◯◯日

 

 

 相変わらずこの学園で次々と――大体周囲から持て囃される程度の美少女とアイツが仲良くなる度に、全然関係ない俺が妬みと嫌がらせを受けるという、灰色どころか真っ黒な高校生活を送る俺。

 

『オメーの兄弟は何であんな簡単に美少女と仲良くやってんだよ! しかも何人も!』

 

 

 と、言われるけど―――そんなの知らんがな。本人に聞けよと俺は言いたい……ってか、言ったけど何故か逆ギレされる。

 

 普通のメンタル持ちだったら、不登校コースまっしぐらレベルでクラスでもハブられ始めてきたせいで、主に昼飯を食べる場所が、日の当たらない校舎裏とかになってしまった。

 

 だから今日も軽く風の冷たい校舎裏で、相棒の龍ことドライグと精神トークしながら飯を食っていた訳だけど、今日はかなり珍しい事が起きた。

 

 というのも、便所飯ならぬ校舎裏飯をしていた俺を偶々見付けてしまったのか、声を掛けてきた生徒が居たのだ。しかも女子。

 

 どうしてこんな所でご飯を食べているのか? とか、もっと日当たりの良い場所があるだとか――まあ事情を知らないからこその親切心で言ってくれたその女子二人はどうやら一学年俺より先輩だった。

 

 なので『いや、単にここで食うと落ち着くんで大丈夫ッス。別にクラスからハブられてませんし?』と言って煙に撒こうとしたら、『あ……(察し)』って顔された。解せん。

 

 そして俺の顔を見て思い出したのだろう、ここで食べる前に偶々廊下で白髪の小柄な美少女と仲良さそうに喋っていたアイツの弟である事に気付いた様子。

 

 どうやらこの先輩二人もアイツの事は知っているらしい。まあ目立つし。

 

 ただ驚いたのが、兄弟(仮)のせい――と表現するのは俺としても微妙に思うが、アイツがそうやって女子と仲良くなる度に俺が八つ当たりされていることを知っていたらしい。

 

 だから妙に俺をカワイソーな奴でも見るような目で見るのか……と納得はしたが、そこも解せん。

 

 いや俺もアイツのせいで軽くハブにされてるのはムカつくが、こうも一人に居ることに慣れると、却って気楽に感じる程度にはポジティブなつもりなのだ。

 つまり同情される謂れも無いし、『あの、元気出してください?』って励まされても結構困る。

 

 だから取り敢えずヘラヘラ笑いながら『タコさんウィンナー食べます? 美味いっすよ?』と言って口止め料を握らせてやった。

 

 ドライグがそんな俺に『イッセー……お前……!』と涙声で言った時は割りと焦ったけど。

 

 

 

 ◇◯月◆▼日

 

 

 おかしいな。口止め料のタコさんウィンナーを献上したのに、次の日からそのセンパイ二人に誘われて飯を食ってる俺が居る。

 

 何時もの場所ではなくて、日当たり良好な屋上で。

 

 というか、その日以降、昼休みになったらそのセンパイ二人がわざわざ教室まで来て俺を連行するかのように連れ出すのはどういう事なんだ?

 

 

 『アナタがコソコソする必要なんてありません』

 

 『堂々としましょう?』

 

 

 センパイ二人が俺にそう言うが、俺別にコソコソしてないんだけど。

 寧ろあの空間が割りと好きだからそう見えてるだけなんですけど。

 

 けどセンパイ二人はそんな俺を無理矢理にでも連れ出す。

 

 このセンパイ二人は真面目に何なんだ?

 

 

 

??月☆☆日

 

 

 家でも学校でもほぼ会話なんてしてないアイツが急に学校内で話しかけてきた時はビビった。

 ビビり過ぎて軽く挙動不審になってしまった俺は悪くねぇと思う訳なんだが、話しかけてきた理由が、どうも最近俺が昼休みになると女子のセンパイ二人と昼飯を食べている的な話をどこかで聞いたらしくて、それが本当なのか聞きに来たらしい。

 

 ……。いやさ、別に俺としても話すことなんて無いし話そうとも思わないって態度を露骨に出してたかもしれないけどさ? だからって俺が女子と一緒に居るだけでそんな不審者でも見るような目を向けるのはどーよ? 割りと真面目に授業も受けてるし、問題行動なんて起こしてねーぞ?

 

 

『支取先輩と真羅先輩といつ知り合ったんだ?』

 

 

 しかも内容が俺というかセンパイ二人が気になるみたいなそれだしよ。

 何だよ何だよ、お得意のナンパでもしようと狙ってたのか? だったら勝手にすりゃあ良いじゃねーかってんだ。

 

 まったく……儘ならない人生ってこういうことを言うんだろうな?

 

 

◎月▽日

 

 

 思わず隠れてしまった俺は果たして悪いのか?

 

 いやだってよ、アイツがセンパイ二人と何か話してるから反射的に隠れて覗いちまったんだよ。

 内容までは聞こえんかったが、何故か虚しさを感じたんだよなぁ。

 

 アイツは話すだけで大概の相手と仲良くなれるし。

 それはつまり、センパイ二人がアイツと仲良くなったら、俺はどうせハブられるんだろうなぁとか考えるとどうもやるせない。

 

 だから逃げるようにその場を後にして、久しく来なかった校舎裏で一人自販機で買ったジュースを飲みながらドライグと黄昏てたんだけど……。

 

 

『あ、やっぱりに此処に居た』

 

『ほら、行きましょう?』

 

 

 センパイ二人は普通に俺を探しに来たし、俺を何時もの通りに連れ出した。

 え、嘘だろ? と思って俺は思わず、アイツと仲良くなったんじゃなかったんですか? って聞いた。

 

 そしたらセンパイ二人は……。

 

 

『話しかけられたから応じたけど、苦手なタイプだったから逃げてきちゃった』

 

『同じく。それにグレモリーさんに睨まれちゃったから、あんまり近づきたくないと思って……』

 

 

 幼馴染みだったあの子と同じような事をセンパイ二人は言った。

 素直に俺は驚いたと同時に抱いた。

 

 あ、この二人、俺や幼馴染みに近いタイプだったんだと。

 

 

 二人に掴まれたその手がこの時は暖かいと感じた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある悪魔とその女王。

 

 相も変わらずつまらない日々だと感じる私ことソーナと椿姫が彼を見た時は衝撃が走った。

 

 だってまさに『同じ』だったから。

 椿姫もまた感じたのだろう、驚いた顔をしながら何度も私に確認をするように呼び掛けてくる。

 

 私と椿姫はすぐにでも校舎裏の日陰の縁石に腰かけて独りでご飯を食べている彼に話しかけた。

 

 その顔立ちは確か最近リアスが『眷属にしたい』と言ってた男子にちょっとだけ似ていて、彼の双子の弟だったとすぐにわかった。

 

 何故こんな場所で独りで食べているのかを訊ねてみると、『いや、単にここで食うと落ち着くんで大丈夫ッス。別にクラスからハブられてませんし?』と、ヘラヘラとしながら――それでいてどこまでも純粋に腐りきった目をしながら答えた。

 

 その目に私――そして椿姫はときめいた。

 

 何て綺麗で、それでいてねじ曲がった心なのだろうと。

 普通の悪魔や人間がこの目を見たら顔を嫌悪に歪めるであろうが、私と椿姫はあいにく普通ではない。

 

 だからその目が、その声が、その精神のなにもかもに私達は初めて心の底からときめいた。

 

 そこからは私と椿姫は必死だった。

 

 どうにかして彼を私と椿姫だけのモノ――と言っては彼に失礼すぎるけど、とにかく自分達だけで共有したかった。

 

 どうやら彼の双子の兄のおかげで今の人格が形成されたようで、双子の兄が誰彼構わず好かれやすいのに対して、彼は誰彼構わず嫌われやすい。

 

 まったくもって素敵過ぎる。

 

 私と椿姫の好意に対して気づいていない上に戸惑っているその顔も素敵。

 

 時折見せる『上を向こうとする心』もまた素敵。

 

 というか、実は普通に赤龍帝として覚醒していて、本能的にその気質と融合させて昇華させているのも素敵。

 

 本当に――全部が好き。

 

 

 

 終わり。

 

 

 

 

 

 そんな始まりと出会いが、より混沌なる世界へと誘う。

 

 

 

「はぁ……センパイ二人が悪魔っすか」

 

「あれ? あまり驚かないのね?」

 

「十分驚いてますよ。

ドライグに何度か聞かされた事がありますし」

 

「それなら話が早いわ。

実はグレモリーさんも悪魔なんだけど、そのグレモリーさんの眷属としてアナタのお兄さんが加入したらしいのよ」

 

「あ、だからオカルト研究部なんて部活に入ったんすねアイツ。

お陰で周りからの八つ当たりが過去最高で困ったもんっすよ」

 

「それでなんだけど、私も眷属としてアナタを迎えたいの」

 

「え、俺を?」

 

「ええ、今の所、ソーナちゃんの眷属は女王の私だけ。

だからイッセー君が入ってくれたらもっと仲良くなれるわ」

 

 

 本来はあり得ぬ場所へ向かい。

 

 

「妙にシンパシーを感じると思ってたら、こういう事だったんですね」

 

「ええ、コレは普通の悪魔や人間には無いものだけと、私や椿姫……そしてアナタにはある。

だから私はアナタを迎えたかったのよ―――――一目惚れしたとう意味もあるけど」

 

「なるほどー……―――――――――――は?」

 

「だから一目惚れよ一目惚れ。

私もソーナちゃんもアナタに一目惚れしてたのよ?」

 

「は、はぁ……こ、こんな唐突に言われると驚きが勝りすぎてリアクションできないんですけど」

 

 

 グイグイ来られて微妙に困惑する事になったり……。

 

 

「ん? てことはもしかしてあの子も俺達と同じかも……」

 

「あの子?」

 

「はい。小さい頃よく遊んだ友達なんですけど、思い返してみたら俺に色々と似てました。

アイツを苦手に思ってたのとかも……」

 

「ふーん? ………その子は女の子なのかしら?」

 

「へ? あー………一応女の子でしたよ。

活発過ぎて男より男らしかったっすけど」

 

「「ふーん?」」

 

 

 長らく会ってない幼馴染みについて語れば、微妙に妬かれたり。

 

 

「やっぱりイッセー君だ! 私よ、イリナよ!」

 

「嘘ぉ!? た、短パン履いてボールばっか蹴っ飛ばしてたあのイリナが君なのか!? ず、随分とまあ女の子らしくなったんだな……」

 

「だ、だって何時かまたイッセーくんと会うって決めてたし、その時までに女らしくなるって思ってたから……」

 

「そうか……」

 

「「……」」

 

「うん、ところでさイッセーくん……その二人は?」

 

 

 そんな折に再会した幼馴染みの姿に驚いたり。

 

 

「へー? イッセーくんを悪魔にねぇ……? どうしましょう? 今すぐにでもぶち壊してやりたくて仕方ないわ」

 

「きちんと了承してから転生して貰ったので、外野にとやかく言われたくはありませんね」

 

「ええ、だからこれからもイッセーくんの事は私達にお任せして、アナタは悪魔祓いとして頑張ってください?」

 

「喧嘩はやめよーぜ……?」

 

 

 笑いながら棘のある会話をぶつけあってるせいで、微妙に肩身が狭かったり。

 

 

「という訳で悪魔祓いは辞めてきちゃった♪」

 

「辞めたって、大丈夫なのかよ……?」

 

「大丈夫大丈夫! イッセーくんと再会した時から決めてた事だしね! ふふん、これでまた一緒だねっ?」

 

「お、おう……(い、イリナの胸が当たってる……)」

 

「むっ」

 

「むむ……」

 

 

 別の悪魔の眷属になった双子の兄(仮)が躍進している遥か後ろで、彼等はマイペースにただ生きるのだ。

 

 

 マイナス一誠とシトリーさん(嘘リブート)

 

 

 

 

 

 

「言わなかったけど……今度の俺は、ちょっと強いぜ?」

 

「私もそこそこ強いわよ?」

 

「私はそこはかとなく強いですよ?」

 

「私は然り気無く強いわ!」

 

 

 始まらない。

 




補足

細かく最近までの設定を挟みつつな感じ。

つまり、一誠はそこそこ強い。

 彼女達が凶悪過ぎるけど。


その2
一誠がぶっちぎったマイナスでは無いため、微妙にソーたんに余裕がない。

逆にイリナさんは幼馴染みだった強みがここにきて発揮されまくってるので、微妙に強い。

椿姫さんは――普通に強い。


ただし、三人が徒党を組めば一気に終わる……一誠が。



これは本当に続きません。

次はオーフィスたんネタでもとか考えてるし

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