そして適当にやらかしときます。
『偉そうな事を言っても、突き詰めたら俺達も奴等も居てはいけない存在』
私達の世界で、私達の知らない世界を教えてくれたあの人達はそう言っていた。
外から来たという意味では、神によって転生した連中であろうが、逃れた果てに流れ着いてであろうが、枠としては同じ。
確かにそうなのかもしれない。
外から来たという点では同じなのかもしれない。
でも少なくとも私達はあんな連中達とは違うと思っている。
それが例え間違っていたとしても、私達にとってあの二人は、新しい世界を教えてくれた人。
手を差し伸べてくれた人……。
だからこそ、今度は私達があの二人を守る。
私達を守ってくれたように、私達が……。
基本的に一誠はお喋りだ。
ただ、過去の事があるせいなのか、他人を前にすると途端に無口になるし、どうにも冷徹な雰囲気が出てしまう。
だから一誠に対して他がイメージするのは、冷徹な殺し屋――らしい。
そんなイメージを持たれているのを知ってか知らずか……はたまた知った所で何とも思っていなかったりする一誠にとって、最近一夏に対してデジャヴを感じる程度には近寄ってくる悪魔の少女に対しては、口にこそ出さないものの、結構警戒していたりする。
過去も今もリアスにしつこかったライザー・フェニックスの妹というのもあるし、そのかつてにおいては転生者に与した敵の一人でもあったのが何よりも大きい。
今のところ、出現すれば即座に消すことに成功しているものの、その警戒の網の目をすり抜けられてでもしたらどうなるかなんて散々過去に思い知ってきたのだ。
そうなれば、一夏を裏切るに決まっている。
何故かそういう所は自分に似てしまった箒は……。
「多分大丈夫だと思うぞ?」
と、えらくライザーの妹を買ってる言い方をしていたが、一誠はあまり信用していない。
だからこそ箒や一夏を含めた――この世界にまでついてきてくれた子達にはミニにタコ――ではなく、耳にタコができるくらいには警戒しておけと言ってきたし、もし少しでも一夏を裏切る様な真似をすれば、その時点で二度と一夏達の前に出てこれなくしてやる準備もしている。
「やっぱり原作と違う……。
どうしてここまで……」
「何をブツブツと仰っているのかしら? 申し訳ありませんが、私は急いでおりますので……」
「ちょ、待ってくれ! もう少し話を――というか、何か思うこととかないのか?」
「何がですか? しつこいですわよ!!」
『………………。どうする? 見てしまったぞ?』
「……………」
例えば、こんな状況でもし散々一夏に近寄ってた分際で呆気なくやめるような真似をするのなら、即時あの訳のわからない事を――もう聞きたくもない事をほざいている男もろともこの世から消すつもりで、一誠は偶々自宅の近くのジョギングコースの公園内で、嫌な力を感じる男に絡まれてる金髪悪魔のレイヴェル・フェニックスを暫く観察する。
「キミは悪魔なんだろう? 教えてくれよ……?」
「何を言ってるのかがサッパリですし、私は用事があると言ってますでしょう? 大声出しますわよ!」
「そんなに怒らずに……な?」
『……む、奴等特有の嫌な力があの小娘に向けられたぞ。
―――――全く効力は無いようだがな』
「………………」
どこかで散々見たような特徴の出で立ちをした男が意識しているのか無意識なのかはどうでも良いとして、確かに一誠と共生するドライグの言う通り、男がレイヴェルの手を掴みながら頼み込む様な言葉を放つと同時に、嫌悪を感じる力が向けられているが、一誠は動かない。
何故ならこの時点である意味で白黒ハッキリすることが出きるからだ。
もし今ここであの男の力に取り込まれれば、その瞬間、一誠は動くのだから。
二度と一夏に近づく事を許さぬ状況へという意味で。
そしてレイヴェルの示す答えは……。
「気安く私に触れるなっ!!!」
「っ……!?」
「私に触れて良い殿方はこの世でただ一人! 恥を知れ!!」
『…………。だ、そうだぞ?』
「……………………」
かつて刀奈が示してくれた可能性と同じ事をレイヴェルは知らずに……そして己自身の意思として示した。
その光景はドライグが意思の強さは認めても良いのでは? という意味で一誠に話しかけてくる。
一誠はそれに何を返す訳ではなかったが、手を強く叩き込まれ、明確な拒絶の言葉で返された事で、その無駄な無意味でくだらないプライドを傷つけられたせいで力付くで何かをレイヴェルに対してしようとする男に向かって両指をバキバキと鳴らす事でドライグに応えた。
「掃除の時間だ。ちょっと付き合ってくれよドライグ?」
『勿論だ。これぞ所謂、汚物の消毒だ――だな? 一撃で潰すぞ一誠!』
警戒は怠らない。
だが、合格点くらいはくれても良い。
少なくとも、一夏に近づいても害は無いという意味では……。
そう判断した一誠は乱暴しようとまでし始めた名前なんて知らないし、聞くことも一生涯無い男に向かって……。
「続きは大人しく死んでからやってろ、ボケ」
「あ゛っ!?」
リアスと交わった最初の夜から手にした消滅の魔力によって跡形も無く消し飛ばしてやったのだった。
レイヴェル・フェニックスにとって、兵藤一誠とは一夏とは血の繋がらないお義兄様という認識だった。
そしてリアスはお義姉様だった。
一誠とはこれまで話をした事は無かったし、一夏を訪ねて家に押し掛けても、何時も一誠は仕事で留守にしていたので、これまで会話の機会には恵まれてはいなかった。
それが何の因果か、ごちゃごちゃと訳のわからないことを言いながら不躾な真似をしてくる見知らぬ男に絡まれていた自分を――多分きっと一誠は助けてくれた。
「…………」
『女の事しか頭に無かったせいか、バカみたいに呆気なく終わったな』
「え……? えっ……??」
リアスと同じ――それもバアル家の血族が扱う筈の消滅の魔力で男を消し飛ばした一誠の行動に当初困惑しかなかったレイヴェルだったが、どうやら助けてくれたらしい。
それだけは何となく理解できたのだが、当の本人である一誠はレイヴェルに一瞥だけくれると、さっさと何事も無かったかのように無言で去ろうとする。
「ちょっ!? お、お待ちください!」
「…………」
リアス眷属の中では一番絡みが無く、また常々冷たい雰囲気を醸し出している一誠が結果的に助けてくれたのだからとレイヴェルはさっさと去ろうとする一誠を追いかけてる。
が、一誠は無視だった。
「お待ちになって!」
「……」
「ど、どうかお礼を言わせてください!」
「…………………」
「お義兄様!!」
「…………………ぶっ!?」
何を言っても無視を決め込んでいた一誠だったが、レイヴェルの思わずといった呼び方に対してのみは面でも食らったのか、ガツンと住宅街の電柱にしこたま頭をぶつけていた。
「あ、止まってくれた……」
お前に義兄と呼ばれる筋合いは無いと云わんばかりの顔で振り向く一誠の額は痛そうに腫れていた。
だがレイヴェルは一夏との仲を深める為には一番避けては通れない壁である一誠に気に入られなければと、割りと必死だったし、とうとう観念したかのように『付いてくるな』と言われてもめげずに一誠の後ろをチョコチョコと付いていく。
その結果、悪魔とは関係なしに一誠が人間界でまさに寝る間も惜しんで働きまくった結果手にした、中古だし、レイヴェルからしたら小さな小屋にしか見えない一軒家に押し掛ける事に成功した。
元々今日は学校も休みだし、当たり前のように一夏のもとを訪ねる気だったのだけど、ジョギングから戻ってきた一誠がレイヴェルを連れてきたという状況には、出迎えてくれたリアス達にも驚くべきことであった。
「二年振りに見ちゃったもんでよ。
で、そこの子が絡まれてたから……」
「そう……。
えっと、大丈夫だったレイヴェルさん?」
「あ、はい。
お義兄様に助けて頂きましたので。
あの……もしかして先程の男は、箒さんが言っていた外の世界から神に力を与えられて来た者でしょうか?」
「ええそう―――――って、箒が教えたの?」
「は、はい……。
皆さんはそのご年齢では考えられない程にお強いし、それでも毎日一夏さん達は鍛練をなさっていますので、何故なんだろうと思って聞いてみたら、箒さんが……」
「いや、知って貰った方が良いかなって私は思って……」
せっかくだからと、まだ寝てる一夏と、席を外して外に出ているシャルロットの帰りを待ちながら、レイヴェルにも朝食をご馳走する事になる中、何気無くレイヴェルが箒経由でそこそこ知ってる事に驚くリアス達。
「あの箒ちゃんがそこまで教えるなんて意外ね……」
「あ、いえ……本当に珍しいタイプだったものでつい……」
「まあ確かに珍しいかもねー? 喋り方とか特徴は誰かさんを思い出すけど」
「いや、アレとは全く違う。
それはわかるだろう?」
「まー……確かに」
リビングの椅子に座って以降、黙認な親父でも気取りたいのか、特に興味なんて無い新聞を広げて我関せずな態度をしている一誠を後ろに、いつの間にか女子同士でそこそこ和やかな会話に発展していると、寝癖をつけた一夏がボーッとした眼差しでリビングに入ってきた。
「おはよー……」
納得のいくまでの鍛練を深夜遅くまでしていたせいで、休日なのもあって結構気を抜いている一夏はまだレイヴェルが居ることに気付いては居ない様子で、リアスや箒達の視線を横に、ぬぼーっとした足取りで棚からコップを取ると、冷蔵庫からペットボトルに入っているオレンジジュースを取りだし、コップに入れてから豪快に飲む。
「ふー―――ん?」
冷えたオレンジジュースのお陰で少し頭がスッキリした一夏は、ここで漸くリアスや箒達がこっちを見ている事に気づき、はてと首を傾げる。
顔になにかついているのか? それとも寝起きの生理現象がバレてるのか? いや、そんな筈は無い。
というか、バレた所で別に騒いだりするような狭い関係なんてとっくの昔に越えてるし、何より自分のコレよか、一誠のアレに興味津々な面子の方が多いのだ。
まあ、本音を言うと箒には興味を持って欲しいな―――と、やっぱりまだ寝ぼけてるのか、アホな事を考えながら見慣れた家族同然の者達を見ていると―――――
「す、凄い……。
い、一夏さんってウチの兄達より……」
男兄弟ばっかで多少は耐性がある――と前に言ってたレイヴェルが何故かここに居て、両手で恥ずかしそうに顔を隠し―――つつ、両手の指の隙間からこっちを見ていた。
その瞬間、一夏は思った。
『嘘だろ?』
何でこんな朝っぱらから居るのか等々をすっとばし、ただただ持ってたコップを落としそうになりながら一夏は恥ずかしそうにしてる癖にばっちり生理現象状態の自分を見てるレイヴェルに対して、流石に恥ずかしくなって逃げるように一旦リビングから退散するのだった。
こうして色々とバッチリと見られてしまって、普通に恥ずかしい気分のままレイヴェルや妙に機嫌良さそうに帰ってきたシャルロットを交えた朝食も終わり、今日の予定を話し合う。
その時点でもレイヴェルは帰る気は無いらしく、微妙に困った顔をしている一夏にひっついて離れない。
ちなみに、二年ぶりに出現した例の連中については勿論話したし、一誠目線だったとはいえ、レイヴェルが乱暴されそうになっていた話を聞いた時は流石に皆が皆レイヴェルを心配した。
「もっと警備を強化しないとな」
「それもそうだが、レイヴェルを一人にはさせないべきだ。
暫くこの家に居て貰ったらどうだ?」
「えっ!? よ、よろしいのですか?」
その結果、ある意味レイヴェルにとっては棚からぼた餅感覚な流れになっており、流石に一夏も一誠もその事に関しては一切の反対はしなかった。
これにはレイヴェルも感激し、感激のあまり余計一夏に密着だ。
「いやあの、離れて欲しいんだけど……」
「こうでもしないと不安で……。
あの時もお義兄様に助けて頂けなかったら、茂みに連れ込まれて無理矢理……」
「……。今のキミなら大火傷させられるだろうに」
かつての誰かと色々と被ってて微妙に困っていた一夏だが、レイヴェルを知っていく内に、中身が殆ど違うというのは既にわかっていた。
普段はステレオ気味なお嬢様口調だが、やはり火の鳥さん一族の者だけあるせいか、色々と熱いのだ。
それに箒に対抗して毎日の鍛練にも参加するようになってから成長しているので、レイヴェルはまだ自覚こそしてないが、今なら火の鳥の兄達なら余裕で越えている。
もっとも、確かにそれだけなら例の連中に対抗はできないし、実際結構危なかったのも事実ではある。
しかしだからと云って、一夏に密着しまくるのは違うと思うし、なんならさっきから胸を押し付けてくるのも違うと思う……と、一夏は箒に甘えてる日常がある故にそう思う。
「何時見ても積極的な子ねー……」
「私達もアレくらいでなければいけないんでしょうか……?」
「いや、一夏だから大丈夫なだけあって、先輩に同じ事をしたら、先輩なら比喩なしに遠くに投げ飛ばすと思う。
……リアス先生以外は」
そんなレイヴェルのやり方を見て、その当時から一誠にハッキリと言われてたのもあってそこそこ奥手だった刀奈や真耶が、無言でドラゴソボールなるアニメを見て、主人公の必殺技にインスピレーションを得ようとしている一誠を眺め、逆に白猫の入れ知恵のせいで慎重ながらもぶっ飛んでる簪は、本音や虚と洗い物をしているエプロン姿のリアスを見ながら、レイヴェルのようなやり方は悪手だと言う。
箒が何よりも認めているからというのが大きいので、一夏もなんだかんだレイヴェルを無下にはしていない。
そういう意味ではリアスに認められてる自分達も同じではあるが、一誠本人がとことんリアス一筋を貫きたがるので、中々上手くはいかない。
それでも尚全く諦める気が無い辺り、彼女達の根性もぶっ飛んでいる訳だけど、まだまだ先は長そうだ。
終わり。
ちっぽけな自分を見てくれる後輩が居る。
そんな後輩より遥かに自分は弱いのに、それでも後輩は勇気付けてくれる。
そんな自分を、元がそろそろ付くであろう主達は裏切りだと責める。
実際はそうなのかもしれない。
けれどもう、自分を殺し続ける日々は嫌だ。
「そうか……これが俺の――」
匙元士郎の奥底に宿る本当の魂の輝きは解き放たれた。
「ありがとな
やっと、やっとお前にカッコつけられる……」
その左腕に異質な籠手を宿したその瞬間から……。
「俺は匙元士郎――
―――――最新最後の黒き鬼武者だ!!」
黒き破壊神の力がよみがえるのだ。
「行こう、元士郎君。
準備は良い?」
「オーケー……いざ、参る!!」
そして………。
「奇しくも俺達は今まで出会う事は無かったが、同じ進化をした。
だからこそだ。互いの宿命なんて関係なく俺は赤龍帝………キミと戦いたい」
「ああ……俺もだ白龍皇」
混沌と化した世界にて、生きる為に戦い事を止めた赤龍帝と、最後の最後まで師の仇の為に仲間達と抗い続けた白龍皇は邂逅し、衝突する。
守る為に人を辞めた龍の帝王。
勝つ為に魔も人も超越した龍皇。
どちらもこの時まで会うことは無かったが、奇しくも同じ方向へと進化したからこそ、全力でぶつかりあう。
「アレが赤龍帝の小僧か。
なるほど、奴とサーゼクスの妹が俺達と共に居てくれたら、或いは……」
「貴方が復活するまでの間、私が持ちうる全てをあの子に教えてきましたが、彼は全く同じ領域です。
一体どれ程の鍛練をし続けてきたのか……」
「奴だけじゃねぇ。
サーゼクスの妹も、その眷属達も、信じられない程の高い領域にまで進んでやがる。
そりゃあ、連中を消せる訳だぜ」
「あの人がリアスお姉ちゃんを守ってくれてた人……」
「リアス……」
互いの拮抗する力がぶつかり合う。
その間には例え神であろうが割り込む事は許される程の戦い。
「凄いわ。
全力の一誠に一切負けていないなんて……。
それに、向こうで見ている人達も強い」
「堕天使、天使、それにリアス先生のお兄さんもですね」
「多分、彼等は私と一誠が元々居た世界の人達よ。
その証拠に、この時代では生まれてない筈のミリキャスが居る……」
それは二人を見守る者達同士の衝突もまた同じ。
この戦いの勝敗がどうなったのかは誰にもわからない。
ただひとつ、わかった事は……。
「セラフなんて大分昔には抜けてますよ? だって彼等とは無関係ですし、なによりコカビエルの傍に居られないでしょう?」
「あ、そーいうご関係なんですか……へー?」
『なるほどー?』
「……。おい小娘共、揃いも揃って何だその生ぬるい目は?」
悪人顔の堕天使より、柔らかな美貌の天使さんの方がイケイケで、娘さん達の大半にデジャヴが走ったり。
「リアスの事、これからも頼む。
僕が今更言えることではないけど……」
「………わかってます」
「ありがとう、お兄様」
「……! り、リアス……」
互いに長くすれ違っていた兄妹のわだかまりが消えたり。
「なるほど、君達もまた別の世界に一旦は移り住んでいた訳か。
それで彼女達はその世界から君達についてきたと……」
「キミ達も……? つまりそれは――」
「ああ、俺達も同じような経験がある。
もっとも、キミみたいに女に追い回されたりはしないがな」
「追い回されては無いっつーの……」
「そうかな? 見ている限りではキミ自身はリアス・グレモリーと……みたいに見えるが、そうではない者達にも追われてるだろう? 何をしたのかは知らないが、その点俺は――」
「ヴァーリくーん!!」
「怪我は大丈夫? ほら、治療するから見せて?」
「…………………」
「その点俺は―――なんだよ? え? ちょっと詳しく聞かせろよ? んん?」
最後の白と赤の宿主はなんか似てたり。
「へー? ヴァーリと一緒が良いから付いて来た……ね?」
「そうなんですよー
ヴァーリ君とは私達が小さい頃からの仲で、お風呂も一緒に入るし、寝るときも一緒です!」
「ヴァーリ君は私とこの子で共有するって昔から自然と決まってたので、喧嘩なんてしたこともありません」
「ほーん? ………………へっ」
「……何だその顔は?」
「尻に敷かれてんだな? いや、悪い事じゃないと思うよ俺は? 良いと思うよ?」
「ニヤついて言われても説得力を感じないぞ……」
妙な所で同類意識が芽生えたおかげか、急に一誠がフレンドリーになったりと。
この時点でようやく、もしもの世界におけるチームD×Gは集結した。
更なる繋がりを互いにもって。
「下手に引いてばかりではよくないし、たまには突撃してみると良いと思いますよ?」
「微妙な加減をするのをお忘れなく」
『ふむふむ……』
そして、付いてきた者同士も変な情報交換をし始めたとかなんとか。
「最速で最短で真っ直ぐに一直線にです!」
唄って戦う、白き龍皇の力の一部を分け与えられ、更には精神の力の引き出しかたまで教えられた少女とその幼馴染みの少女は見た目よりも遥かに――天使さんのせいで余計イケイケタイプだったのだ。
「……。ありゃ強いわ」
「あれでも小さい頃はちょっとでも余所見しただけで大泣きしてたんだがな……」
「それはそれでヤベェだろ……」
終わり。
補足
基本的に家では黙認親父キャラに徹してみたいけど、大概すぐそのメッキが剥がされてしまうらしい。
その2
レイヴェルさんの積極度はMAX。
一夏もここら辺には負けるとか思ってる。
その3
暗黒騎士―――じゃなーい!!
その5
一体どこのビッキーなんだろーか(棒)