色々なIF集   作:超人類DX

555 / 1034
別名・救いようがないネタ。


555話だからってしょーもない理由


先生じゃないひと
どうしようもないネタ


 人は泣きながら生まれてくる。

 そうすることで生を享受できる。

 

 だが、死ぬ時に泣くか笑うかは本人次第。

 

 俺? 俺は笑ってやった。

 

 精一杯、ザマァ見やがれバッキャロー……ってね。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 変わらぬ日常。

 変えられぬ日常。

 

 自由を許されぬ日常。

 縛られた日常。

 

 悠久の時を生きる者にとって、それはまさに地獄である。

 人ならざる者……人ならざる者へとなってしまった者にとって退屈とはまさに精神を蝕む猛毒なのだ。

 

 多くの生命体が存在する地球という星の中で生きるとある者はまさにその猛毒に蝕まれている最中であり、更に言えば行動することすらをも許されぬ状況である――――――

 

 

 

 

 

 

「あ、あのクソビッチがァ! 俺から金を巻き上げるだけ巻き上げてからあっさり捨てやがって! クソッタレー!!!」

 

 

 ………と、いうのは今は昔であり、最近その猛毒は薄れていた。

 …………猛毒よりも余程刺激的な――まるでエナジードリンクの原液みたいにやかましい者との奇妙な触れ合いによって。

 

 

「戻ってくるなり喧しいぞ」

 

「おかえりなさいませ……。またでしょうか?」

 

 

 とある小さな国のとある都市の中にあるとある場所。

 

 所謂ログハウスと呼ばれる小さな建物に住まう若者は、心底悔しそうに吠え散らかしていた。

 そこら辺に居そうな若い兄ちゃんといった様な風体の青年と、そんな青年の取り乱しっぷりを呆れる少女とどこか辿々しい口調の女性。

 

 一見すればこの三人が共に居る共通点等は見当たりそうに無い。

 無いが、このログハウスに住まう者達なのだ。

 

 

「とりあえず水をお飲みになってください」

 

「ゴクゴクゴクゴク………プハァ! ………クソったれ、女なんてもう信じられねぇ」

 

「二百は聞いたぞその台詞は……」

 

 

 興奮した面持ちの青年に水を飲ませて何とか落ち着かせ、今度は悟った様な顔で宣いながらテーブルに座る青年に、金髪の少女が心底呆れ返った顔で反対側に座る。

 

 

「妙に高いバッグだのなんだのを買わせて来ようとするから変だなと思ってたから、あのクソビッチ、俺を抜かしても四股もしてやがったんだよ……!」

 

「そら見たことか。だから私はあの時言っただろ? その女に騙されてるって」

 

「清楚系だったのは見た目だけだったぜ……!」

 

 

 どうやら女性に騙されて悔しいらしい青年に、少女は特に同情する訳でもなく、呆れ返ったままだった。

 

「そもそもお前は昔から散々女に騙されてきたのに、何時になったら学習するという事を覚える? お前の脳はミジンコ以下か?」

 

「う……」

 

「いい加減懲りて、そろそろ私に力を貸して貰いたいものだ。

第一、死にかけていたお前を助けてやったのはどこの誰だったかな? この住まいだって私の物で、住まわせてやってるというのにな?」

 

「呪いの類は専門外だよ。

そりゃ助けて貰ったのは感謝してるけど……」

 

「別に私の呪いをどうこうしろとは言わないさ。

この呪いに関しては奴の息子とやらが近々ここにやって来るから、それでなんとか出来るだろうしな」

 

「ふーん?」

 

「お茶です」

 

「お、さんきゅー」

 

 

 青年が絶望的に女を見る目が無さすぎる事を少女は知ってる。

 そのせいで散々痛い目にあってきたというのに、直す気も無いのも。

 

 だから少女は青年の意識改革に努めるのだが、今のところその成果はかなり薄い。

 やる時は悔しいと思わされる程にやる男なのだが、普段の生活態度がどうしようも無さすぎる。

 

 

(無限に自己進化するという、私より遥かに化け物である癖に、どうしてこうも俗っぽいんだコイツは……)

 

「あー、おっぱい触りてー」

 

「声に出てますよ」

 

 

 しかもその性癖がダイレクトに腹立つ。

 アホ面で呟く青年の顔面に向かってカップを投げつけながら、少女は思うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 青年は力がありすぎた。

 その力は無限に高まり続け、誰にも制御不能な領域まで到達してしまった。

 だからこそ彼は独りとなった。

 

 独りとなり……さ迷っていた所を風変わりな少女に拾われた。

 そして今は少女だけど少女といえる年齢では実は無い――力を封じられた少女の護衛みたいな真似をして怠惰な生活をしていた。

 

 

「は? 用務員じゃなくて体育教師になれ?」

 

「うむ、そうなんじゃ」

 

 

 それを厄介な事に、この青年は割りと気に入っていた。

 何せ寝床と食べるものには困らない。適当に与えられた仕事を適当にこなせれば小遣いだって貰える。

 まさに青年にとってのホワイト企業であるからして、今の生活水準を崩したくはなかった。

 

 けれど、久々にそのホワイト企業の社長さん的な人物に呼び出されて社長室(?)に訪れた青年は、一見すれば妖怪にも見えなくもない風体のご老人から、キャリアアップの打診をされた。

 

 

「理由をお聞かせいただいても?」

 

 

 今の生活に大分満足してしまっている青年は、訝しげな顔をしながら理由を訪ねると、青年にとっての社長さんはその理由を語る。

 

 

「エヴァンジェリンから聞いたかと思うが、新学期から新任の教師が来るのじゃ」

 

「はぁ……」

 

 

 新人社員が入る。それは毎年の事ではなかろうか? その話と自分の無意味な部署変わりの理由は関係ないのでは? と思いつつ聞いてると、社長―――というか、学校の学園長である老人の横についていた、眼鏡を掛け、無精髭を生やした物腰柔らかそうな男性が口を開く。

 

 

「その新任の教師は今年で10歳なんだよ」

 

「…………………はあ」

 

「……あれ、驚かないのかい? 10歳の子供が教師をやるって話に」

 

「妖怪だ魔法だ吸血鬼だその他諸々が平然と存在してるのに、今更でしょ。

多分どっちかの知り合いでしょ? その子供ってのも」

 

「だよねー?」

 

 

 あまりにリアクションも薄く、薄い理由にも納得してしまい、思わず言葉が溢れてしまう男性。

 

 

「そのお子さまが先生になるのはわかりましたけど、だからって何故俺が教師にされなきゃならんのですかね? 第一教員免許なんて俺持ってませんよ?」

 

「教員免許に関してはこちらで何とか手配する。理由はキミが子供の扱いが上手いからだ。

歳もこの中では一番若いし、なるべき補佐をして欲しいんだ」

 

「うむ。そういう事じゃ。頼めるかのぅ?」

 

「えぇ? でも教師ってド級のブラックのイメージしかないし……。

ちなみに高等部ですか?」

 

「中等部」

 

「あーもう無理っす。

中等部とかマジ嫌ですよ。何人か顔見知りはいますけど

、全員もれなく変人だし、なんか鬱陶しいし」

 

「「…………」」

 

 

 新人教師のお助けキャラになるのは吝かでもないが、中等部に関わるのが嫌らしい青年の、妙に実の籠った言葉に、ある意味気持ちは理解できる学園長と男性教師は苦笑いをする。

 

 

「だがエヴァンジェリンも中等部じゃぞ? 楽しいと思うがの?」

 

「楽しいですって? まあ、どこから来たのかもわからんこんなプー太郎に良くして頂けてるのは重々承知してますけど、中等部はちょっと……。

ていうかなんで中等部だけあんなキャラが濃いのが多いのさ? 似非チャイナとか特にそうじゃん。なんだよアイツ?」

 

「「……………」」

 

 

 嫌だってオーラが全身から放出させる青年に、再び学園長と男性教師は苦笑いをする。

 とはいえ、彼はこう言うが、彼の支持率は凄まじく高い――特に初等部と中等部からの。

 

 それは彼が子供と自然と同じ目線に立てて、自然と溶け込める天性のタラシ気質を持っているからであり、二人としてもかなり不正にはなるが、彼みたいなタイプが教師になるべきなのではと思っているのだ。

 

 そうなれば、きっと教師になる子供の助けになると……。

 

 

「もしこの話に応じてくれたら……」

 

「くれたら?」

 

「給料を今の三倍は保証――」

 

「慎んでお受けしましょう……ボス」

 

 

 だからこそ最終兵器を投入した途端、その場に膝を付いて頭を垂れた青年。

 彼は某最強のおまわりさんくらい俗な性格なのである。

 

 

 

 

 そして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

「えー……あー……さっきまで自分の言った事をかなり後悔していましたが、ここに立ってからは完全に後悔しかしてません。

今年よりネギ先生の補佐をする為にこのクラスの副担任をする事になりましたー………

 

 

 

 

 

 

 

兵藤一誠です。やべー、もう帰りてぇ」

 

 

「え、あの……?」

 

『……………』

 

 

 史上最後の龍の帝王は異界の地でボーッ生きるのだ。

 

 

「教師って……アンタ用務員だったじゃない?」

 

「無理矢理教師免許を取らされたんだよ。

担当科目な体育……あー、一応他の先生が居る前ではため口とかやめてよ? 怒られるの俺だし」

 

 

 小さな子供教師を助ける為に。

 そして……。

 

 

「た、タカミチ先生じゃなくてこのガキが!? しかもコイツ今朝私に――」

 

「どうどうどう、何があったか知らんけど落ち着けよ?」

 

「離しなさい! コイツのせいで私はタカミチ先生の前で恥を……!!」

 

「なんのこっちゃ?」

 

「あ、あの……僕のせいで彼女の制服を――」

 

「制服? ああ、吹っ飛ばしたのか? マジかよネギ先生? やべーぞ、俺の後継者になれるぜ?」

 

「ええ!?」

 

 

 子供先生をフォローしたり。

 

 

「イッセーくん! 本当に先生になったのなら毎日遊んでくれるアルか?」

 

「えー? 嫌だ。17時以降はナンパで忙しいの俺は」

「成功した試しが無いじゃないアルか! そもそもいっつも悪い女に騙されてるアルヨ! それだったら私と遊んだ方が楽しいアル!」

 

「アルアルうっせーよ似非チャイナ。

こっちはリアルマネーが今回ではねあがったし、大人のお店に……」

 

「おいイッセー、そんなくだらん事に金を使うつもりなら、少しは私に返せ。

今までどれだけお前を食わせてやったと思ってる? ん?」

 

「げっ!? そ、そういやお前がこのクラスだったのを忘れた!? く、くそー! 暫く秘密にするつもりだったのにー!」

 

 

 子供相手に子供みたいな対応をしてたり。

 

 

「く、くしゃみだけで相手の服だけを吹き飛ばすだと!? そ、それは俺が昔編み出したドレスブレイクに似てるじゃないか!」

 

「制御が下手な証だよ……。

そのせいで神楽坂さんを怒らせちゃったし……」

 

「いやあの子はデフォが常にそんな感じだから気にするなよ。

制御不能か……暫く手伝うかぁ」

 

「え?」

 

 

 更に子供なネギ先生には妙に優しく、少しずつレクチャーしてあげたり。

 

 

「補修? うわぁ、思った通りの面子ばっかだなオイ」

 

「これから図書館に行って勉強しなければいけないアル」

 

「ふーん? じゃあ精々頑張るんだな。

ああ、言っとくが、子供とバカにしてるネギ先生よりお前等の方が頭悪いんだから、嘗めた態度は控えろよな」

 

「ぐ、ぐぬぬ! や、やれば出来るタイプよ私は!」

 

「そーいうのは結果を出してから言え。じゃあな―――ぐぇっ!?」

 

「待つアル! イッセーくんも行くアル!」

 

「ごほっ! げほぉ!? な、なんで俺が……!?」

 

「その方が楽しいからアル! ほら!」

 

「ええぃ引っ付くな! 懐くな!」

 

 

 古菲なる似非チャイナ娘に去年辺りから懐かれてしまってるイッセー。

 

 

「古菲さんってイッセー先生にいつもああなんですか?」

 

「去年、デコピンだけで負けて以降からあんな調子ね」

 

 

 子供からの史実率だけは無駄に高いのが仇となる一幕だったり。

 

 

「ふーん、あの子の親父がお前に呪いを掛けたとかいう奴なのね。

で、その血筋の血が必要と……」

 

「ああ、協力してくれ。

あの坊やの血を取り込み、お前の龍帝としての血を取り込めば、この無茶苦茶な術式の呪いを破壊できる」

 

「……ま、しゃーねーわな」

 

 

 時折壁になってあげたり。

 

 

「う、嘘……? 魔法が枯れ枝一本に弾かれた」

 

「お世話になってる奴からのお願いなもんでね、今の俺はキミの敵だぜ?」

 

 

 常時アップデートを重ね続ける運命を持つ青年という壁を乗り越えなければならなくなった10歳先生。

 

 

「起きろ………ドライグ」

 

 

 最後にて最強の赤龍帝は……。

 

 

「最近モヤモヤするアル」

 

「は? なにがよ?」

 

「イッセーくんってエヴァンジェリンさんと仲良しアル」

 

「まあ……そうね。それが?」

 

「それを見てるとモヤモヤするアル。

なんか嫌な気持ちになるというか……寂しいというか、自分でもわからないけど……」

 

「マジで? アンタそれ――」

 

 

 

 

 

「今月の小遣いだ」

 

「さ、三万かよ……」

 

「なにか欲しいものがアレば都度出してやる。

多く渡すとお前は使い込むからな」

 

「じゃ、じゃあエロゲーとPC欲しいから20万ほど……」

 

「却下」

 

「お、お前は俺の母親かよちくしょー!」

 

 

 尻に敷かれて生きる。

 

 

「ち、ちきしょうめ、金が無いからナンパにも行けねぇ」

 

「もうやめたら良いアル。

その時間を私と遊べば良いアルヨ」

 

「やめたら独り身確定じゃんか! お前は俺に孤独死をしろってか!」

 

「だったらエヴァンジェリンさんじゃなくて私が死ぬまでイッセーくんの面倒を見るアル。死ぬときも一緒アル」

 

「は? ……最近どうした? お前がまさかの悩み事か?」

 

「悩んでるといえば正解アル。

主にイッセーくんのせいだけど」

 

「俺ぇ? 何かしたかお前に?」

 

「したアル。

したせいで最近辛いアル」

 

「…………。言えよ、直せるもんなら直すから」

 

「ぅ……ほ、ほらぁ! 普段はおちゃらけてるのに、突然そうやって真面目か顔するからアル! イッセーくんのバカー!」

 

「えぇ……?」

 

 

 多分生きてる。

 

 

始まらない、続かない。




補足
周囲のレベルを引き上げていく。

子供先生はメキメキとパワーアップするし、似非チャイナ娘とか吸血鬼さんもそれぞれの分野を更に研ぎ澄ませていく。


その2
どのシリーズのイッセーか……とかいうのは特に無し。

ただ、壊滅的に女性を見る目が無く、逆に自然と親しくなったり懐かれた者にはそんな感情が零で、決まってそんな相手が基本良い子ばっか。


その3

某ドッカン風紹介


史上最強最後の龍帝・兵藤一誠&ドライグ



気力12必殺技 クリムゾン・ブロー(ただ殴る)
追加効果ATKが上昇し敵に極大ダメージを与える

気力24必殺技 クリムゾン・ラッシュ(殴って蹴っての乱舞)
追加効果ATKとDFFが大幅上昇し、敵に超極大ダメージを与える


パッシブスキル
『倍加』

ターン開始時に自身のATKとDFF100%UP
攻撃する度に気力+1(最大5)&ATKとDFF20%UP(最大120%)
必ず二回追加攻撃し、中確率で必殺技に変化


アクティブスキル
『次の領域』

HP80%以下で発動可能

効果
『進化する』




永久進化の権化・赤龍帝

気力12必殺技 ビッグバン・ドラゴン波
追加効果1ターンATKとDFFが大幅上昇し、極大ダメージを与える

気力24必殺技 ファイナル・ドラゴン波
追加効果1ターンATKとDFFが超大幅上昇し、超極大ダメージを与える。

パッシブスキル
『永久進化』

ターン開始時に自身のATK.DFF150%UP
ターン経過毎に気力を+1(最大5)&ATK.DFFを30%UP(無限)し、攻撃を受ける度にATK.DFFを5%UP(無限)
必ず二回追加攻撃し、高確率で必殺技に変化。

味方のATK.DFFを100%UP


アクティブスキル
『100倍ビッグバン・ドラゴン波』

一時的にATKが超絶大幅上昇し、究極ダメージを与える。


 …………何時か新録されるであろう身勝手悟空の性能が(無限)を取っ払ってこんな感じの性能だったら課金戦士になるよ。

今の身勝手悟空の性能が……ねぇ?



続かない。だって……なぁ?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。