色々なIF集   作:超人類DX

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力こそ至高。

力無き者は部下になる資格なぞない。


と、言われ、すでに所有物(クウラ様なりの認め)となってる白音たん以外は堕天使総督をパシらせて作らせた超頑丈トレーニング室にて地獄の特訓をするのだ。

………地上の屋敷内で誰かが徘徊してても。


新生・クウラ一味となる為に

『この世で俺に敵う者など居ない!』

 

 

 本当にそうだと思っていた。

 実際、自分に抗った腕に覚えの者達は皆本気を出さずとも殺せた。

 

 児戯にも等しき力加減で呆気なく粉々にしてやれた。

 

 だからこそ培ったプライド。

 だからこそ積み重ねた自信。

 

 

 この先誰が逆らおうと、誰も自分に勝てる者なんか居ないと本気で信じていた。

 

 故に彼は宣言するのだ。

 

 

『俺が宇宙最強だッッ!!!』

 

 

 腕をただ振りかざすだけで星の大地を破壊する程のパワーがある限り、最強は揺るがない。

 

 そう―――思っていたのだ。

 

 

 

 

 

 

『小僧には少し用がある、その用が終わるまでは勝手にすれば良い』

 

 

 凄まじく意外な答えを貰ってしまったリアス・グレモリー達は、屋敷の使われていない部屋にて眠れぬ一夜を明かした。

 もしかしたら寝てる間に粉々にされてしまうのかもしれないという変な勘繰りも繰り返せば眠れないのは当然だったりするのだが、そんなちゃちな真似をしなくても、クウラ達がその気になれば自分達なんて簡単に殺せると気付く頃には朝になっていた。

 

 

「確かにアーシアのストーカー的な嫌がらせにストレスを感じる心配は無くなったかもしれないけど……」

 

「ある意味別のストレスといいますか、精神的な疲労の方が多いですわね」

 

「ごめんなさい、私のせいで……」

 

「キミが謝る事じゃないよ。

……。元を辿ればイッセー君が言い出してしまった事なんだし」

 

「そのイッセー先輩はどこに行ったのでしょう……。合流する時間にはとっくになってるのに……」

 

 

 勿論男女別々に部屋を貸して貰い、別の意味で眠れぬ夜を過ごしたリアス達は、騎士の木場祐斗曰く、夜が明けたと同時に部屋から出ていったらしいイッセーの暴走っぷりに微妙に納得してない気持ちでいっぱいだった。

 

 

「こんな事を言うのは空気を読んでないのかもしれないけど、確かにこの場所に居る限り、ディオドラがアーシアに近付ける訳は無いのかもしれない。

けれど、その提案をしたイッセーがアーシアの為を思ってという感じが半分くらい無いと思うのよね」

 

「それは恐らく間違いではないと思います……」

 

「私というよりは、塔城さんに会いたいからって理由の方が強いと私も思います……」

 

「冥界に居る時もずっと言ってましたもんね。

……まさか覗きまでするなんて思いもしませんでしたけど」

 

 

 

 アーシアの受けてる被害を何とかしてあげたい――という気持ちも確かに本物ながら、半分は白音に近づける口実を作りたかったとしか、解りやすくて割りと露骨な態度を見ていて察してしまった女性三人と女の子に見える男子一人は、出汁に使われてる気分であまり良い気はしてないらしい。

 

 

(どうするんだよイッセーくん。

キミが塔城さんにこだわり過ぎるせいで四人が怒ってるよ……)

 

 

 そんな三人を見て騎士の木場祐斗は、今も勝手に何処かへと行ってしまったイッセーに対して、複雑な気持ちを持つのであった。

 

 

 

 

 

 

 仲間達からの信頼度が微妙に下がり調子になり始めてる……という事には全く気付かないイッセーはといえば、『覗きはしないが、屋敷を歩き回ってて偶然出会すのはセーフな筈』という謎の理論を持って、朝っぱらから屋敷の中を歩き回って白音や黒歌や八坂等を探していたのだが……クウラや九重共々姿が見えなかった。

 

 

「一体どこに居るんだ? まさかと思ってクウラの部屋とおぼしき場所を見に行っても居なかったし……」

 

『お前……あんな化け物相手にもっと慎重になるということを覚える気はないのか?』

 

 

 こんな朝から全員の姿が見えないという状況を、やはり彼らしいというか、そっち方面に考えてしまっているイッセーに、神器として宿る赤い龍が心底呆れた様に声を出す。

 

 地のスペックなら間違いなくイッセーよりも高い白い龍の宿主を呆気なく叩き潰した白音のパワーとその背後に控える、神々すらも平伏ふパワーを持つとされるクウラ相手に、綱渡りどころか完全に自分から『好きに殺してどーぞ』みたいな真似を繰り返す様は、豪胆さを持つとポジティブに考えればそうなるが、単なる考えなしの

馬鹿としか思えないのだ。

 

 

 

『お前があの白い小娘に何故か拘っているのは知っているが、あの小娘は昨日お前に対して一切興味を持たないと宣言していたのだぞ? いい加減諦めたらどうだ……』

 

「? そんな事小猫ちゃんは言ってないし、聞いてないぞ? ドライグったら、そんな冗談は笑えないぜ?」

 

『コイツ……』

 

 

 ディオドラ・アスタロトがアーシア・アルジェントにしている行為もさることながら、イッセーが白音に対して抱いてるこれも大概だ――と、昨日ハッキリと言われたにも関わらず聞いてないと宣うイッセーにドライグは何も言いたくなくなってきたと同時に、下手をしたら白いのの宿主よりも早死にするかもしれない……と、ちょっとした落胆をするのであった。

 

 

「小猫ちゃんの部屋ってどこだろな? どんな部屋だろ……ぐふふ」

 

『お前それだけは本当にヤメロ。

仲間共ごと皆殺しにされたくなければな』

 

 

 リアスが居ない代わりに、ドライグに本気で釘を刺されながらニヤケ顔で屋敷を徘徊するイッセー。

 結局この屋敷の住人達とは朝食の時間になるまで会えなかった訳だが、その理由はこの屋敷の住人しか入れない地下のトレーニング室で地獄の訓練を白音だけではなく、今後クウラの下に付く気である者達全員がやっていてボロボロにされていたからだったりする。

 

 

 

 

 

 

 まだ成熟する前ながら、その戦闘力を日増しに上げていく白音は確かに、四ヶ月で超サイヤ人ゴッドを凌ぐ程の領域へと進化したフリーザとまではいかないものの、天賦の才の持ち主ではあった。

 

 

「さ、再会してからまともに手合わせとかしなかったけど、本当に強くなったわね白音……」

 

「これもクウラ様に拾われたお陰だよ。

クウラ様が居なかった今の私は居なかった……」

 

「クウラが認めるだけの事はあるようじゃの。

ちと悔しくなってきた」

 

 

 姉の黒歌は、あの幼かった妹が異質な強さを持った事を手合わせで再認識させられ。

 普段変な小競り合いをしている八坂もまた、クウラが自らの所有物であると白音を評するだけの力の持ち主であることを、妙に黒歌よりもボロボロにされながら思う。

 

 

(クウラに対する想いの深さがここまでの成長をさせているのだろうが、ふふ、この歳になって気分を高揚させてくれるとはの……!)

 

 

 青年へと成長したクウラが、傷ひとつなく八坂と黒歌を叩き伏せた白音を、腕を組みながらトレーニングルームの端から九重を横に見ているのを確認しながら笑みを溢す。

 

 クウラは孤高であり、この先もずっとそうなのだろう。

 故に一番近しい位置だったのは自分だけだという、自負が白音を知るまではあった。

 だからこそ久々に八坂は燃えていたのだ。

 

 

「八坂と黒歌はそこまでにしろ。

白音よ、次の相手は俺だ」

 

「はっ……」

 

 

 白音の戦闘力は夏休みの期間中、みっちりクウラとのマンツーマンで訓練を行ったお陰で更なる飛躍を見せていた。

 

 他者の力を喰らって取り込んで糧とするという能力を自覚することでその速度も劇的に速くなり、今の戦闘力は230000の所まで到達した。

 

 ここで界王拳――もしくはイッセーの持つ神器の特性を会得することが出来たら、一時的にとはいえその戦闘力は100万を越えるかもしれない。

 

 

 

「さぁ、始めろ」

 

「! め、珍しいですね、クウラ様が戦闘力を解放するなんて……」

 

「お前の戦闘力は日々成長している。

ならば今までの様な温いやり方では足りないからな。

喜べ白音……今日より更に訓練の質を上げてやる」

 

 

 

 そう言って何年か振りに『構え』を取るクウラ。

 珍しく嗤っているクウラは、足をやや交差させ幅狭く立ち両腕をゆっくり下げで広げた。

 それはまるで、こちらに向かって走ってくる子供を抱き、包み込むような構えでありながら、自分という姿を見せつけ、いつでも打ち込んでこいと言わんばかりの――――かつての弟であるフリーザも、ナメック星で孫悟空に向けた姿勢に酷似していた。

 

 

「来い。俺に一撃でも入れられたら褒美をくれてやろう」

 

「……! ふふ、膝が笑っているのに、何故かワクワクしている自分が居ます。

……では参りますよクウラ様!!」

 

 

 全身から紫色の気を炎の様に吹き出すクウラに負けじと、白音も全身から雪の様に白い気のオーラを放出させ、構えるクウラに突貫する。

 

 

「はぁっ!!!」

 

「フンッ!」

 

「っ……まだまだぁっ!!」

 

「ククク……そうだ、もっと成長しろ!

気紛れでお前を拾ってやった甲斐がそれでこそある……!」

 

「だだだだだだだだだぁーっ!!!」

 

 

 肉体と肉体の衝突音と共に、両者から放たれる暴風の様な衝撃波。

 地上で行えば、大地が砕け、空が割れる程の力の衝突を前に、見ていた黒歌、八坂、九重は其々が思い思いの気持ちで記憶に焼き付けていくのだった。

 

 

 

 

 

 とまぁ、こんな命懸けの特訓を毎日休まずしているとは知らないリアス達は、いつの間にか広間で朝食を取っていたクウラ達の姿を発見し、何気に自分達の分も用意されている事を知り、若干尻込みをしながら席に付く。

 

 

「あ、あの、私達の分の朝食まで用意して貰って……」

 

「一応今はクウラ様のお客様ですから。お気になさらず」

 

 

 一応という前置き話をあるものの、ある程度はそういう扱いをされているのか……と、若干むず痒い気分を抱きながらテーブルの上にあった軽めの朝食を食べてみると……普通に美味しかった。

 

 

「うん、うん……美味しい」

 

「これはどなたがご用意したのでしょうか?」

 

「私ですが?」

 

「! こ、小猫ちゃんの手料理だと!? 残さず食べるぜ!」

 

「イッセーさん……」

 

 

 白音が用意したものだと聞いた瞬間、散々屋敷内を徘徊して探し回ってたけど結局見つからず、リアス達に捕まって怒られたイッセーが一心不乱に食い散らかす。

 それを見てアーシアやギャスパーや祐斗が微妙な顔をしてるのにも気付かずに。

 

 

「最初はド下手すぎて、しょちゅうクウラ様に皿をフリスビーの様に投げ付けられてましたよ」

 

「そ、そうなの……それはまた――」

 

「これも修行の内と思えばまるで苦にもなりませんでしたが。

ね、クウラ様? どうですかお味は?」

 

「可も無ければ不可もない」

 

「そうですか、ふふ、それは良かったです」

 

 

 ニコニコする白音に淡々と食べてるクウラの、素人にはわからぬ関係性に、リアス達はごくりと唾を飲み、そういえばクウラ以外の面々の顔に絆創膏が何枚か貼られている事に気付いたが――聞くのは止めておこうとリアス達はチビチビと朝食を食べきるのだった。

 

 

「えーっと、後一時間くらいしたら学園に行こうと思うのだけど、塔城さんはやっぱり行かない?」

 

「ええ、別に行かなくても問題はありませんからね」

 

 

 そして朝食後のブレイクタイム。

 基本的にほぼ喋らないクウラが白音に入れてもらったお茶を黙って飲んでる存在感を気にしながら、一応まだ退学処分にはなってない白音に、登校する気はないかと訪ねるリアス達に、白音は行かないと返す。

 

 ちなみに、当初自分がはぐれ悪魔である理由でリアス達にこそこそしていた黒歌だが、何かが吹っ切れでもしたのか、クウラという理不尽帝王の傍に暫く居すぎたせいか神経が軽く図太くなったらしく、しれっとした顔でお茶を飲んでいた。

 

 それは勿論、八坂と九重もそうだった。

 

 

「問題ないって、学校の皆は小猫ちゃんを心配してるぜ?」

 

 

 メイド服の白音とは違って、八坂と黒歌は微妙に着崩した着物みたいなものを着ていたのだが、イッセーにジロジロ見られるのも癪だったので、白音のメイド服のデザインをコピーして自分達のサイズに合わせたメイド服を身に付けて胸元もきっちり隠していた。

 

 勿論九重も。

 

 クウラは基本的に余程珍妙な格好でなければ何も言わない主義なので何も言わないが、そのせいで朝の時点でメイド服を着た三人を見て、クウラにそんな趣味があるみたいな疑いを抱いてしまってる。

 

 まあ、メイド服はメイド服でグッとくるのでクウラには何も言ってないが。

 

 

「それは申し訳ありませんが、私にとって何よりも優先するものはクウラ様の他にありませんからね。

あぁ、別にクウラ様が行くななんて言ってる訳ではありませんので悪しからず」

 

「…………」

 

「イッセー、彼女はこう言ってるのだから諦めてちょうだい」

 

 

 あくまでもクウラを最優先に考えていると言われ、男として悔しくなるイッセーにリアスがこれ以上は言うなと釘を刺すと、そういえばと白音が思い出した様に口を開く。

 

 

「そもそもここに来たのは確か、皆さんの内のどなたかがストーカーの被害にあっているからでしたよね? 学園に行ってる時にその者が突然現れる可能性はあるのでしょうか?」

 

「確実とは言えないけど、いくらディオドラでも一般人が多くいる学園にまでなにかをしてくる可能性は低いわ。

多分今ごろ、イッセーの家には大量の手紙やらプレゼントが届いてるでしょうけど……」

 

 

 誘惑のトラップが掛かってた手紙を送りつけてくるくらいには入れ込んでるらしいストーカーに白音はなるほどと頷くと、軽く神経が図太くなりはじめていた黒歌が口を開く。

 

 

「頼むからそこの赤龍帝くんは白音に対してそんな事しないでほしいわ。

したらどうなるかわからないくらいのお馬鹿さんじゃなければね」

 

「お、俺はあんな奴とは違うぜ!」

 

「どうかしら? キミが仲間を出汁に使って白音の居るこの屋敷に潜り込もうとしてた様にしか見えなかったし」

 

「そんな事はない! アーシアの為を思えばここが一番安全だからだ!」

 

 

 

 朝っぱらから屋敷中を走り回って白音の部屋探しをしていた男の台詞ではない台詞に、場が白けた気がした。

 アーシアですら、自分が出汁に使われてると思ってるので複雑な顔なのだ。

 

 

「そういえばアナタは何者なのかしら?」

 

 

 そんな時だろう、今になってこの女性の名前すらまだ知らなかったとリアスが思い出して訊ねたのは。

 

 

「そ、そうだぜ、そもそもキミは誰なんだ? 凄いおっぱい――を゛ぇ゛!?!?」

 

「静かにしましょうねイッセーくん?」

 

 

 リアスに続く様に、イッセーが余計な事を言いかけるが、隣に座っていた女王の姫島朱乃の肘打ちがイッセーの脇腹に刺さり、悶絶している。

 

 

「…………」

 

(し、しまった。流石にしゃしゃり過ぎたかしら……? いやでもただ名前を名乗るだけならわからないかもしれないし……)

 

 

 悶絶しているイッセー以外の者達からジーッと見られる黒歌は、どうしようか迷ったが、やはり神経が図太くなっているせいなのか、あまりビクビクはしないまま名乗った。

 

 

「黒歌よ……」

 

 

 SS級のはぐれ悪魔だが、クウラという存在感の塊みたいな存在のお陰でそもそも名前だけ名乗った所でバレないだろうと考え、敢えて名乗った黒歌なのだが……。

 

 

「はぐれ悪魔のリストにそんな名前の者が居たわね」

 

「彼女がまさかそのはぐれ悪魔と?」

 

「偶然にしては妙に出来すぎてる気がするしね」

 

 

 リアスはどうやらそういうものを頭の中に一応入れておくタイプだったらしく、黒歌の賭けは外れてしまった。

 

 

(し、しまった……。いやでもここで狼狽えたらダメよ! だからどうしたのって顔を……はぐれ悪魔だったとしたら捕まえるのか? やってみなよ的な態度を崩しちゃいけないわ……!)

 

 

 元々はぐれ悪魔になった理由が理由にしても、同族であるリアス達にしてみれば意味のない事であると思った黒歌は、精一杯余裕を崩さない態度を示す。

 

 

「仮に私がはぐれ悪魔だとしても、キミ達はどうする気? 悪いけど、アナタ達に捕まってやる程、私もそこまで弱いつもりはないわ……」

 

 

 所謂これは開き直りだが、決してクウラの名を盾にしなかった。

 ここで名を盾にしたらクウラに失望されるだろうからと……彼女なりに考えた結果がこの開き直りだった。

 

 が、この開き直りが却ってリアス達を圧したのかもしれない。

 

 

「……いえ、この場所に居るということはつまりはそういう事なんでしょう? 流石に殺されるリスクが大きすぎるこの状況でアナタをどうこうする力は私達には無いし、多分アナタの事を今から冥界に報告しても、上層部は聞かなかったフリをするでしょうね……」

 

「…………」

 

 

 そう言いながらクウラをチラッと見るリアス。

 どうやらクウラの部下という認識をリアスはしているらしい。

 クウラ自身も否定もしなければ肯定もしなかったので、却って説得力が増したみたいだ。

 

 

「そもそもこの人は私の姉ですからね」

 

「え……? あ、あぁそれならもう、そういう事って事で私達は何もしないわ。

報告した所で完全に上層部から『絶対になにもするな』って言われるのが関の山だし」

 

「そもそも姉様がはぐれになった理由を是非とも話したいのですがね。

聞いて貰ったら少しは考えてくれそうですし」

 

 

 しかも白音は何気に身元を明かしながらフォローしてくれたお陰で完全に黒歌の安全はある意味で保証された。

 

 

「し、姉妹!? と、ということは憧れの姉妹丼まで――おごっ!?」

 

「いい加減にしないと本気で怒りますよイッセーくん?」

 

「だ、だって小猫ちゃんに飽きたらず、そのお姉さんまでもなんですよっ!? どうしてこんなずるくて羨ましい状況なんすか!? 金髪のお姉さんもそうだし」

 

 

 なんて吠えるイッセーだが、クウラからしたら勝手に寄ってきただけでしかない。

 白音の姉で、白音に拝み倒されて殺さないでやったに過ぎないのだから。

 

 八坂と九重については――まあ、仕方ない部分もあるのだが。

 

 

「あ、あのクウラ……さん? ほ、本当に何もしてないんですか? た、例えばおっぱいサンドとか……」

 

「……」

 

「あろうが無かろうが先輩さんには関係ないと思いますがね? …………いや、あればどれ程良いかとは思うけど」

 

「クウラとお主は違うぞ? …………ちょっと心配になるくらい何もせんしのぅ?」

 

「さ、されても私は困るけど、億が一そうなったとしたら拒めないかも……」

 

「ほ、ほらそうだ!! ぐぬぬ! 羨ましい!」

 

「うるさい奴等だ」

 

 

 孫悟空の界王拳の技術の参考にする為とはいえ、一々下品なイッセーにクウラは地球人の考えはやはり理解できないと思うのだった。

 

 

「そんなどうでも良い話よりも、貴様等、学校とやらが終わったらそこの小僧のみで構わんから即座に戻ってこい。話はそれだけだ」

 

「え……」

 

 

 とっとと体感してさっさと放り捨てよう。

 それがクウラの考えだった。

 

 

 




補足

23万に上昇した白音たんは最近、10万くらいの戦闘力を持った部下を二人ほど揃えてクウラ機甲戦隊の復活を密かに画策中。

戦闘服はメイド服から巫女服までなんでもござれ!


その2
はぐれ悪魔すら手出し不能になるという意味では、リアス達の今の行動はある意味で間違いはない。

何せクウラ様のお屋敷で合宿中ですので、もし変な物を送りつけたら血祭りです。

だなんて手紙を送り返したらそれだけでぴたっと止まるんですから。

……まあ、それでも止まらないなら仕方ないからさようならになるやもですが。


その3
機甲戦隊の再建の他に、これもクウラ様を後で驚かせるつもりで秘密にしてる白音たんの計画がある。

それは――肉体の形態変化というか、フリーザ様ばりの変身形態を手に入れてみよう的な感じです。

いや、流石にあんな変化は無理なんで、背丈とか身体のちょっとした大きさ程度の変化しかしませんがね。


例えば第一形態は二年位前の白音たんの姿……つまりロリっ娘。

第二形態は白音モード状態。

第三形態は更に巨大化(どこがとは言わないが)して黒歌さんばりの大人女性……。

最終形態(真の姿というか現在の姿は)で、今の白音たんに胸が成長したお姿という一粒で四度も美味しい状態に―――




そして――


白音モード最終形態100%フルパワー

現在の白音たんの姿は変わらないが、胸元が最終形態よりも大きくなって、更には前髪の一部分がクウラ様とお揃いの色の髪にメッシュの様に変色。目の色もクウラ様みたいに赤くなる。

推定戦闘力―――――8600万



なんてね。

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