色々なIF集   作:超人類DX

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マダムにモテるイケメンは嫌い。

しかし金髪イケメンは無条件で大嫌い。

何故だか知らないけど本能的な意味で……


『金髪イケメンは滅びろ!』

 時折ゾッとなる夢を見る。

 

 俺であって俺で無い男が、知らない学校の制服を着て、年上女性でも何でもない単なる小娘の更衣室を知らん男子二人と覗いたりして顰蹙を買ったり……。

 

 デザインが微妙な制服を着た、確かに顔立ちは整ってるのだけど、嫌な気分になる女子が居たり。

 

 背中から羽出した女に手から光るなんかを出して貫かれたり。

 

 嫌な気分になる女に妙な事をされて蘇生させられたと思ったら仲間みたいな位置にされたり。

 

 とにかく俺の様で俺では無い誰かが生きてる夢なのだが、その夢はいつも途中で終わってしまうのだ。

 

 そしてその夢に出てくる何もかもに俺は得たいの知れない嫌悪感と吐き気を催すのだ。

 

 一体あの女達は何なのか……? 俺に何の関係があるのか…。

 

 そしてあの左腕に現れる赤いアレはなんなのか……。

 

 全くもって謎で不可解で、そして不愉快な夢を俺は時折見るのだ。

 

 

 

 犬騒動から数日。

 色々と余計に噂される事が多くなったものの、結果何時も通り過ぎたので騒ぎもそれなりに沈静化してきたありあとの関係性。

 

 上から読んでも下から読んでも有明ありあだったりする少女とド下手ナンパ師こと霧島一誠は果たしてデキてるのか?

 仲が良すぎるが故に面白半分に持て囃される事はあっても、それで気まずくならない辺りは思われてる以上には仲は良いのだろう。

 

 お陰でますますめだかと善吉の二人がありあをライバル視してくるのだが……。

 

 

「あぁ? 柔道部?」

 

「うむ、柔道部部長の鍋島三年生の事は知っているか?」

 

「鍋島って……確か特待生で反則王だとか言われてる?」

 

「ああ、その鍋島三年生なのだが……イッセーは知ってるか?」

 

「あるような無いような……」

 

 

 さて、ここ最近生徒会も善吉とめだかの二人で頑張ってる為にお手伝いもせずにいたイッセーは、この日お手伝いをして欲しいという事で呼び出された生徒会室で、下着姿のめだかに柔道部に行くと言われ、そこの部長の事は知っているかと聞かれて首を捻っていた。

 

 

「その人って女子なん?」

 

「あぁ、その通りだが、その顔からして知らないようだな? ふふ、今私はホッとしたぞイッセー?」

 

「成る程、そういう事かよめだかちゃん。

けど柔道部かぁ……あんまり気乗りしないんだが俺は」

 

「あー俺も。

その鍋島って先輩の事は知らんにせよ、アレが居るのだけは知ってるからね」

 

 

 鍋島の事は知らないが、その柔道部に所属するとある誰かの事は善吉共々知ってるので行きたくないと気乗りのしない顔をしてるイッセー。

 とはいえ、依頼は依頼なので結局二人はめだかに引っ張られる形で柔道部達の居る練習場へと行くことになってしまうのであった。

 

 

「ウチが差出人の鍋島猫美でっす! 本日はよろしゅう」

 

「うむ、本日できる限りの事をさせて貰うぞ」

 

 

 到着と同時に、差出人の鍋島猫美なる……反則王と呼ばれてる割りには普通っぽいお嬢さん少女とめだかが握手をしている。

 

 

「あの人が反則王の鍋島先輩なのか? なんか意外だったな……」

 

「暑苦しいな……。

依頼されるなら女子水泳部とかの方がまだマシだぜ……と思ってしまうぜ。依頼主が女子顧問の女先生なら尚パーフェクト」

 

「そればっかだなお前は……」

 

 

 お喋りしてるめだかと鍋島を他所に、イッセーは本当はダメだけど、持ち込んだ飲料を飲みながら珍しく早く帰りたいオーラを醸し出していた。

 別に柔道が嫌いじゃないのだが、帰りたいと思うのにはひとつ理由があったのだ。

 

 それは鍋島が思い出した様にその名を呼び、姿を見せた一人のキラキラオーラ出したイケメン金髪男が主な理由だった。

 

 

「ご無沙汰しておりますめだかさん、生徒会立ち上げの大事な時期にお気をわずらわせてはいけないと控えておりました。再会を心待にしておりました」

 

 

 来るや否や真っ直ぐ――それこそ善吉とイッセーの真ん前を素通りしたかと思ったら平然とめだかの前に膝を付く金髪キラキラオーラ男の名前は阿久根高貴。

 鍋島猫美と同じく特待生クラス所属で、中学時代のある切っ掛けによって黒神めだかを崇拝するイケメンだ。

 

 

「あーぁ、出てきたよあの人が……」

 

「チッ、イケメンめ。あの無駄に長い髪をむしり取ってやりてぇ……」

 

 

 ベラベラとよくもまぁそんなに口が回るもんだと思う程にめだかに対する行きすぎた崇拝さを示す阿久根高貴に、微妙な顔をする善吉と、逆にイケメンだからという理由のみで舌打ちが止まらないイッセー。

 

 これも何故だか自分でもわからないのだが、金髪でイケメンの男子を見てると異様に殺意が沸いてしょうがないらしい。

 

 

「堅苦しいな。

貴様ほどの男がそのような振る舞っては他に示しがつくまい」

 

「いえ、今の俺があるのも貴女のおかげなのですから、めだかさんにはいくら感謝しても足りな――うっ!?」

 

「私に感謝をするつもりなら、頭を下げずに頭を上げて上を見ろ! 胸を張れ!」

 

「は、はいっ! めだかさんの御心のままにっ!!」

 

 

 めだからしい激でもこんな調子の阿久根高貴。

 トリップまでしてる辺りは限定的な意味でイッセーみたいな部分も感じられる。

 もっとも、彼の場合は純粋な崇拝心な訳だが……。

 

 

「おっと、後継者を決めなければな。

阿久根二年生は特別枠だ。善吉やイッセーと談笑して待っていろ。積もる話もあるだろうしな」

 

「はーい♪」

 

 

 病気だろここまで来ると……。

 なんて思いながらほわほわと顔が緩んでしょうがない阿久根高貴が善吉とイッセーの居る隣に立った瞬間だったか。

 それまでイッセーが人妻や団地妻や三十路間近の独身OLをナンパしようとする時みたいなだらしない顔をしていた筈の阿久根高貴が、イッセーと善吉を見るなり凄まじく嫌悪に顔を歪めた。

 

 それは無論善吉もだった。

 

 

「久しぶりだね、えーっと、キミ達名前なんだっけ?」

 

「人吉善吉クンですよ、ところでアンタ一体誰ですか?」

 

「忘れてるなら永久に忘れてくれ。俺もキミの名前を覚える事に脳細胞は消費したくない」

 

 出てくる言葉が三人共棘まみれだった。

 

 

「虫共がっ!

相変わらずめだかさんの足を引っ張る仕事に精を出しているらしな!?

めだかさんの支持率が100%に達しなかったのはキミ達のせいだぞ!」

 

「カッ! 意地悪言わないでくださいよ! 人格者で通っている柔道界のプリンスが下級生いじめてるなんてファンが知ったら泣いちゃいますよ!?」

 

「顔だけは良いからな! 顔だけは!!」

 

「なんだと貴様! 貴様なんて入学と同時に粗相を働いて謹慎食らった分際でめだかさんに何故愛想を尽かされないんだ! 汚い手を使って脅しているのだろう!?」

 

「あの子が脅しに屈するタイプか? そんな事も知らないのか、だから顔だけ野郎なんだよオメーは! つーか髪切れや、毛根ごと死滅させんぞボケがっ!!」

 

 

 イッセーは基本的にここまで攻撃的にはならない。

 だが金髪でイケメンを見てると何故か攻撃性が増すという変な特性があるのと、中学時代に、善吉を虫呼ばわりしたのを聞いた瞬間半殺しにしてやった事もあるせいか、最早不倶戴天の敵同士だった。

 

 

「お、おう……嫌いなのはわかってたけど、今は抑えようぜイッセー?」

 

 

 そのあまりの攻撃性に、当初同じ様に阿久根と口喧嘩をしていた善吉も思わず止めてしまう。

 昔から善吉もイッセーを見ていたので分かるのだが、たまにこういった意味不明な部分で攻撃的になるのだけは未だに解らなかった。

 

 

「チッ、だから来たく無かったんだよ」

 

「フン、だったら帰れば良いだろう? キミは生徒会の役員ではないのだからな」

 

「言われなくても今すぐ帰るよ!! お邪魔しました!!!」

 

「ちょ、オイ待てよイッセー! 俺も帰りたいけど此処は嫌がらせの意味も込めて居座ってやろーぜ?」

 

 

 本当に帰ろうとするイッセーを慌てて止める善吉。

 既にめだかが多数の柔道部員をちぎっては投げてはチラチラとイッセーの反応を伺ってたのを見たので、ここでイッセーが帰ったらめだかが癇癪を起こすのは目に見えていた。

 なので必死に止めるし、意外にもニヤニヤしながら見ていた鍋島も善吉をフォローするように止めた。

 

 

「まーまーまー、色々な因縁はあるかもしれへんけど、今回はウチの依頼やし、キミも出来れば協力してくれたら嬉しいんよ霧島一誠クン?」

 

「あ? ……………チッ、騒ぎ過ぎました、すんません」

 

「ええよええよ! 阿久根も此処は一旦抑えてな?」

 

「む、猫美さんがそうおっしゃるのなら……」

 

 

 不貞腐れながらも帰るのを止めたイッセーは不貞腐れたままその場に乱暴に座り込み、無遠慮に持ち込んだ飲み物をガブガブと飲み干す。

 

 

「うーん、阿久根から大体の事は聞いとったし、キミの事は入学初日の騒動の事もあって知っとったけど、エキセントリックやねホンマ」

 

「どーせ碌な事聞いちゃいないでしょう? 金髪イケメンはマジで死滅しろし」

 

「どんだけ金髪のイケメンが嫌いやねん。

じゃあ黒髪のイケメンなら許せるんかい……」

 

「黒髪ならね……年上にモテてたら殴りますけど」

 

「ホントぶれないなイッセーは……」

 

「何故こんな男にめだかさんは……」

 

 

 見てくれからしてチャランポランなオーラ丸出しで、中学時代からとある負完全に目を付けられてたというのに、全部スルーして不健全な我が道を進みまくっていた、ある意味性癖が不良男に何故めだかがあんなにも懐いてるのかが不可解だし、なんかもう羨ましくて爆発しそうな阿久根が悪態をついている。

 

 

「その黒神ちゃんに付き従えてる人吉クンと霧島クンの方がよっぽど凄いとウチは思うけどなぁ? せやろ? 特に部活荒しの人吉クン?」

 

「む……」

 

「…………」

 

 

 そんな阿久根の悪態を止めるつもりなのか、鍋島が特に善吉を褒めていると……。

 

 

「あ、イッセーくんだ」

 

 

 ちょうど開いていた柔道部の窓の外を偶々ランニングして通りかかったありあといさぎが、不貞腐れた顔全開で畳の上に座ってたイッセーを発見し、思わず足を止めて声を掛けた。

 その瞬間、柔道場が一気にシーンとしたのは何故なのかはわからないが、友達と出会せた事で蓄積されまくっていた金髪イケメン許すまじストレスが一気に消し飛んだのは言うまでもなかったし、イッセーはとても嬉しそうな顔で窓を全開に開けて陸上部二人に話し掛けていた。

 

 

「よぉ、先輩にありあ」

 

「どうして柔道部に? まさか入部するの?」

 

「俺が? する訳無いって。

柔道はやるより見てる方が面白いし、何時もの手伝いだよ」

 

「ふーん……? あ、諫早先輩、阿久根くんですよ?」

 

「あ、そうね……」

 

「あ?」

 

 

 暫く柔道部達と一気にぐぬぬ顔になった善吉とめだかを背後に癒しの友人とペチャクチャ喋ってたイッセーだったが、その柔道部の中に阿久根高貴が居ることに気付いたありあが、いさぎに何やら話し掛ける。

 

 

「なに? 彼がなんなの?」

 

「さっき走ってる時に先輩が阿久根くんにぶつかりそうになって、上手く助けてくれたんだよ。

お礼は言いそびれちゃったんだけど………」

 

「……………………へー?」

 

 

 実の所、割りとイッセーも善吉やめだかの事は言えない。

 話を聞けばいさぎが上手いこと阿久根に助けられたってだけの話なので問題は無い筈なのだが……。

 

 

「あ、あのー……さっきはごめんなさい」

 

「……はっ!? あ、いえいえ、お互いに怪我も無かったですし、お気になさらず」

 

「おー、流石は柔道界のプリンスくん……」

 

「…………あ゛?」

 

 

 いさぎは正直どうでも良い。

 問題なのは、今ありあは阿久根に対してこう、好意的な感じで見ているのがとても気になって仕方なかった。

 

 いや、正直に今の霧島イッセーは意味もわからずイラッとした。

 

 

「じゃあ私達練習があるから、お手伝い頑張ってね?」

 

「おう……」

 

「じゃ、じゃあ……」

 

 

 そんな事を今思われたとは思っても無いありあはいさぎと共に走って去っていった。

 その瞬間、後ろの方で主に二学年の柔道部員が、『あれやっぱりデキてるのか?』とヒソヒソやってたのだけど、ゆらりと立ち上がったイッセーが窓を静かに閉めたその瞬間――

 

 

「ナニコレ? 何なのこの気分? イライラするんですけど? 殴って良いの? ぶっ殺して良いのコレ?」

 

『っ!?』

 

 

 足元の床が文字通り踏み砕かれると同時に、不気味極まりないヘラヘラとした笑みを浮かべていた。

 

 

「え、これなに? なんなの? 今ホント真面目に阿久根くん八つ裂きにしてやりたいんだけど? して良い? 良いよね?」

 

「お、落ち着けよイッセー?」

 

「そうだぞ。そもそもそんな気持ちを私と善吉は先程の有明二年生にあじあわされてるのだぞ」

 

「あれ、やっぱ噂は本当なん? さっきの有明って子と霧島くんが付き合って――」

 

「ねーよ!! どいつもこいつもちげーよ!! あの子は普通に可愛い子で俺の大好きな親友なの! 付き合うとかそんなんあの子に失礼だろ!? 友達になってくれただけでも心底ありがたいのっ!!!!」

 

「おわわっ!? わ、悪かった! ウチが悪かったからかんにんしてーな!!」

 

 

 肩を掴まれて脳が揺れる程揺さぶられた鍋島は、あまりのイッセーの形相に素で謝った。

 

 

「もし噂が酷くなったりして、あの子が俺の友達である事を嫌になって病めたりされたら俺は不登校になれるぞ絶対! 俺は見ての通り、知り合いは多いけど友達は四人くらいしか居ないのっ!」

 

 

 そして――

 

 

「だからね、阿久根くん? 中学時代に戻ってタイマン張らね? 大丈夫、今日の俺は別の意味で絶好調で、今なら拳でキミの全身の骨をも砕けそうだよっ!!」

 

「うっ……!」

 

 

 ニコニコ笑顔のイッセーが柔道場の壁をマジで粉砕しながら、破壊臣時代以来のタイマン勝負を持ち掛けるのであった。

 あまりに馬鹿っぽいのが目立つせいで、実は黒神めだかレベルの事をちゃっかりやらかしても嘘みたいに認識されてこなかった霧島イッセーの『ヤバさ』は、グレまくりの破壊臣時代で知っていた阿久根は、あの負の側面を凝縮した男ですら『ありゃ無理だ』と匙を投げてターゲットから外したのもあってか、顔が青い。

 

 

「タイマンとかちょー久しぶりぃ!!」

 

 

 余程の事が無ければ口喧嘩で済む男が、一転して暴力に訴えてくるその恐怖を。

 激怒することで解放される黒神めだかの真骨頂に実は素で対応できる……自分以上に誰に見せる事もなく努力を重ね続けた男の真骨頂を……。

 

 

「男の嫉妬はみっともないぞイッセー」

 

「まったく、有明先輩にますます嫉妬しちまうぞ? 第一あの人は阿久根先輩が特待生だから来るちょっとした尊敬みたいなもんだろ? 良いから落ち着けよ。寧ろぶち壊した床と壁についてを考えないとやべーよ」

 

「む……た、確かにそうか。

だけどアイツ、金髪イケメンだし……」

 

「あの人はそんなミーハーじゃないだろ。

でなきゃお前と友達なんてやらないだろうしな」

 

「悔しいが私もそう思う。本当に悔しいがな」

 

「………………………。フッ、確かにあんな見てくれだけの奴にありあが騒ぐ訳もないか!!」

 

 

 善吉とめだかが止める事で落ち着きを取り戻したりはしたものの、阿久根高貴は生きた心地がしなかった。

 

 

「で、壊してくれた箇所はどーしてくれんねん?」

 

「イッセーが破壊した箇所は私の私財で修復する事を約束する。

なぁに、私達のものはイッセーのものであるように、私達のもの。だからイッセーが付けてしまった傷は私達が付けてしまった傷と同じだ!」

 

「そういう事でここは一つご勘弁を……」

 

「それならええけど、ウチとしては人吉クンをウチの部に入れたいなぁ……なんて」

 

「は? 何でですか?」

 

「いやホンマは霧島クンと人吉クンを貰う代わりに阿久根くんを交換しようかなーなんて思ったんやけど、霧島クンは黒神ちゃんタイプみたいやから要らなくなったというか――」

 

「!? ほ、ほほぅ、鍋島三年生、貴様はひょっとしたいい人だな!? 私とイッセーが同じと言ってくれるとは!」

 

「お、俺は!? ねぇ鍋島先輩、俺はイッセーと同じじゃないの!?」

 

「や、そういう意味ちゃうんやけど……」

 

 

 

 

「……さっきは悪かったよ。

ちょっと頭に血が昇りすぎた」

 

「あ、ああ……キミからそんな言葉を聞くことになるとはな。

しかしキミ……中学時代より『衰えて』ないか? 一度激怒したキミを見たことはあるが、当時のキミだったらこの柔道場全土を瓦礫の山にする程だったじゃないか」

 

「流石に当時だろうが無理だよそんな事は。

ハァ……しかし何であんな頭に来たんだろう俺……?」

 

「……。本当に彼女とは友人なだけなのか? 噂どころか、この前は運動場のど真ん中で抱き合ってたらしいじゃないか」

 

「アレは猟犬に危うく噛まれそうになってたあの子を咄嗟に庇おうとしただけ」

 

「そうなのか……? 彼女はどうにも満更でも無いような……」

 

「へっ、だとしたらちょっと安心するし嬉しいもんだ。

確かに俺より10年あの子が年上だったら全力で口説きまくると思う子ではあるしな」 

 

 

 頭を冷やしたイッセーに謝られて事なきは獲たが、阿久根高貴は恐怖こそその時はしたものの、彼がどことなく中学時代から『衰えてる』気がしたのだとか。

 

 

「しかし、ホント何時見てもムカつく程の爽やかイケメンだな。

やっぱ一発ひっぱいてやりゃあ良かったぜ」

 

「少なくとも容姿だけはキミに勝ってると思われてる様でなによりだよ……」

 

 

終わり




補足

よく本人もわかってないけど、きっと過去に金髪イケメンに関する嫌な思い出があるのでしょう。

猫しかり悪魔しかり……。


その2
実は善ちゃんとめだかちゃん並みにめんどくさいイッセー。

そら二人も似ますわ!


その3
とある支持率0%中学時代の負完全もあのキャラに引いて『ありゃダメだ』と匙を投げたらしい。

というか、そんな彼にひっついてたせいか善ちゃんもめだかちゃんも実は――

『なんか凄く絡んでくる変な奴』

としか思ってなく、謎の対負に対する耐性がカンストしてるという噂(嘘)が。


それこそ、負完全さんは端から見ると、好きな子にちょっかいかける思春期丸出しの人と周りに見られた挙げ句、逆にかれの負が中和されて普通の生徒さんにクスクス笑われていた――なんて嘘もあったかも。

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