すっげー短いのは特に先を考えてないし一発ネタだから。
どこかの世界でのマイナス一誠とシトリーさん
一度見たら忘れたくても忘れられない。
思い出すだけで吐き気が止まらない。
彼等に対する印象を語る者は皆そう言い続けた。
それはきっと、何時の時代だろうと、どこの国でも、どこの世界でも変わらない二人の
しかしもしかしたら……負の側面を強く持ちながらも生きなければならない者にとって、二人はある意味での救世主になり得るのかもしれない。
原点であり、全ての元凶であり、始まりでもあるこの二人は……。
決して勝てぬ宿命を恋人の様に受け入れた人間の少年が居た。
その在り方に惹かれた『同じ意思』を持つ悪魔の少女が居た。
まるで運命の赤い糸の様に相性が良すぎてしまうが故に、惹かれ合うのに時間は掛からなかったし、互いの顔の皮を剥がしても好き合える事も確信していたが故にズルズルとした泥の様に二人は絡み合い続けた。
その間には様々な者達が関わったけど、それでも二人が離れる事は無かったし、永遠に一緒だった。
「ある程度の自給自足さえ怠らなければ、後はぼーっとしてられる生活が可能ってある意味で理想だと思いません?」
「ええそうね。
余計な柵も無いし、私たちを知る者だって誰一人として居ない所がこんなにも楽なんて思わなかったわ」
例え住む場所が変わっても……。
「という訳で今日は1日中部屋に籠ってようかと思ってるんですよ」
「良いわね。
ダラダラしてても文句なんて言われやしないもの……フフッ」
お互いさえ居ればそれで良い。
マイナスという感情を常に醸し出す一組の男女は、その日1日をダラダラ過ごすと決めた途端、身を寄せ合い始めた。
とある理由によりネガティブからマイナスへと変わり果て、結果周囲をぐちゃぐちゃに台無しにしてしまうレベルにまで退化した男はイッセーと呼ばれ、黒髪で眼鏡を掛けた少女はソーナと呼ばれた悪魔だ。
互いに惹かれ合い。
上っ面だけの好意でないか確かめる為に、互いの顔の皮を剥がすという狂気とは思えない真似を平然と行った果てに完成してしまったペア。
暇さえあったらこんな風にどこででもイチャイチャやってるけど、普通の者が見た所で決して羨ましいとは思えない程に、二人の抱える負の側面は強大だ。
その証拠に、寝て起きたら別世界でしたみたいな体験をしてもマイペースに生きてるし、既にこの二人のお陰でとある村だか町だかが崩壊してしまったりもしたというのに、本人達に罪悪感等は見られず、寧ろ無人となった村だか町を拠点にしてるし……。
『見てよセンパイ、家がこんなに落ちてたよ』
『全く、この世界の人達は家すらぽい捨てしちゃうだなんて贅沢だわ。
勿体ないから私たちが拾ってあげましょう』
落とした訳でも捨てでも無く、二人の放つ凶悪すぎるマイナスに嫌悪と恐怖を抱いて一斉に逃げ出しただけだ。
なのにこの二人はそんな無人の村だか町だかを前に、そこに住んでた住民達が大量一斉不法投棄を仕出かしたと、自分達が原因だとは考えず、放棄された村だか町だかの中にある家に住み着き、暇さえあればベッドで一緒にごろごろしたりするという生活を送っていた。
「それにしても、ここって何処なんでしょうね? あまり深くは考えてなかったけど……」
「さぁ? 文明レベルは私達が居た所と比べると少し落ちてる気はしないでもないけど、あまり考えなくても良いと思わない? 結構快適だし」
「それもそっすねぇ」
ここが何処で何なのかもまるで考えてない。
とにかくダラダラしながら一緒に居られさえすれば何処だろうと考えもしない。
二人でごろごろしている内に、今度は互いを抱き合い、手足を絡ませながらとても幸せそうなのがまた『終わっている』という感想を普通の者は抱くだろう。
「今なら邪魔もされない。ふふ、可愛い私のイッセー……」
「あー……センパイの匂いは安心するなぁ」
転生者という者をも飲み込む程の巨大なマイナス。
ソーナとイッセーは今日でも何処でも互いに求め合うのだった。
何処かの世界にいてのマイナス一誠とシトリーさん。
……終わり。
補足
考えてみたらこのIF集でこの二人についての事は一切やってなかった気がする。
原点やからかな。
その2
どこかの世界ってのはご想像にお任せします。
どうせこの二人のせいで台無しにされちゃうので……。
その3
このソーたんは強いですよ。
なにがって、ひんぬー会長とかバカにされても、苦笑いしながら
『まあ、リアス達に比べたら小さいのは事実ね……』
と返せてしまうので。
……。そもそもこの一誠かソーたん好き過ぎタイプなんで他人になじられた所でどうでも良いって感じですね。
その4
この二人が例え話クロスオーバーさせるとするならどんな感じになるのか……。
基本色々と台無しにしてしまうだけですねきっと