『とにかく執着心がどこぞの殉星ばりに強い』
「ヴァーリ・ルシファーがやって来て黒歌を連れていこうとした……?」
闘争というよりは最早一方的な暴力とも云うべき蹂躙の果てに近所のドブ川にヴァーリを捨てて来たマコトは、その間に来ていたリアスがイッセーから事のあらましを聞いたらしく、かなり驚いたリアクションをしていた。
「でもマコトが返り討ちにしたんで問題ないっすよ。
多分暫くは来れないんじゃないかな……」
「目測でしかありませんが、両手足を折られ、顔面の骨も砕かれてましたからね……」
「そんなに……」
目撃者のイッセーと小猫からヴァーリの出現とその結末を聞いたリアスは、以前冥界でサイラオーグを理由不明の決闘の果てに半殺しにしたマコトの姿を思い返す。
「白龍皇を半殺しって……」
「彼は何故そこまでの力を……」
「こ、怖いです……」
まだ転生悪魔となってから日が浅い筈のマコトの異常過ぎる力を聞いたリアスが何かを考えている後ろで、マコトとは未だ殆ど絡みも無ければ、何を考えているのかすら読めずに距離を置いていた木場祐斗、姫島朱乃、ギャスパーの三人が戦慄していた。
「マコト君はどこに?」
「部屋に居ますが……。
あのまさか部長? マコトと黒歌を勧誘するんですか?」
「いいえ別にしないわ。
けどこうして同族となった今、親睦はなるべく深めるべきだと思うのよ」
マコト自身が部活に入る気が無いことを知った今、もう以前の様な勧誘はしない事にはしているリアスはイッセーの表情を察してか、安心させる様な笑みを溢す。
(これでハッキリしてきたわね。
マコト君はどうやら戦闘における天賦の才を持っている。
相手が本気で無かったにせよ、神滅具を持つ者を――少なくともヴァーリ・ルシファーレベルを越えた力を持っている)
しかしその内面を誰にも悟らせる事なく、マコトの力の程度を理解していく。
不思議な事に明らかに異常なものを感じても尚恐怖はない。
イッセーの弟からなのか、それともその力を自らが受けていないからか……。
(敵になってしまえば脅威となるけど、私はそんな下手を打たないわ)
ある意味神経が逞しいリアスは、改めてマコト自身ではなくマコトの持つ様々なものに魅力を覚えるのだった。
だから平然とマコト達に絡めるし、今だって部屋に居ると聞いた途端、さも当然の様な足取りで訪ねに行けるのだ。
「こんにちはマコト君と黒歌。
さっきイッセーと小猫から聞いたのだけど、少しお時間良いかしら?」
「………」
「聞いたって、ヴァーリ・ルシファーの事?」
アーシアを狙うディオドラ・アスタロトとのレーティング・ゲームが決まった事もあり、魔王の眷属でしかも年の近い二人から色々と学べる事はあると結論付けたリアスの訪問に、揃って学校の宿題の為にノートにペンを走らせていたマコトと黒歌は、本人に気付かれない程度に複雑そうな顔をしていた。
「そうよ。
聞けば黒歌……アナタを連れていく為に襲ってきたらしいじゃない? マコト君が撃退したとはいえ、今後もまた同じような事が無いとは限らないし、こっちはアーシアの件の協力までして貰っている。
だからお互いに協力してみない?」
「…………………」
「協力……ね」
ニコニコと微笑みながら協力を申し出て来たリアスにマコトと黒歌は凄まじく複雑な気持ちにさせられていた。
というのも悲しいかな、リアス本人は人の良い笑みを振り撒いてるが、その実の本音が二人には嫌でも分かってしまうのだ。
(別に思惑込みで近づくのは構わないんだけど……あー……複雑だわぁ)
(どう足掻いても私達の知るリアス部長の影がちらついてしまいますね……)
そもそも自分達の考えとは全く逆にリアスとソーナに目を付けられてしまってるのがまた何とも複雑だ。
「別にアルジェントさんの事に関してはイッセーに頼まれたから応じただけなので部長さんが気にする事ではありませんよ」
「ヴァーリ・ルシファーの件も私達だけで何とでもなるし」
「そうかもしれないけど、それでは私の気が済まないのよ。
助けられっぱなしというのもね」
「「……」」
本当に複雑だった。
逆に嫌われてしまった方が楽なのかもしれない。
等とリアスに対してマコトと黒歌が思い始めてきた頃、突然のリアル・ジェットコースターを味わって気絶したアーシア・アルジェントは、ディオドラ・アスタロトからのストーカー対策として学園内外を常にリアス眷属やセラフォルー眷属の二人にガードされていた。
「次のレーティング・ゲームの対戦相手はそのディオドラ・アスタロトになる訳だが、奴には不可解な事が多すぎる。
まず眷属についてだが――」
その甲斐あってなのか、今のところ直接的な被害は無く、今日もリアスの次のレーティング・ゲームの相手のゲーム映像の鑑賞をアザゼルの解説付きで行おうとしていた時だった。
「………誰か来る」
「うん、来るね」
「?」
レーティング・ゲームの勉強なら新人であるお前達だってしておいても損は無いと、先日義理の息子とも呼べなくもないヴァーリをマコトが半殺しにしたという話を聞いてから余計に興味を抱いたアザゼルによって、マコトと黒歌もオカルト研究部の部室の片隅に居た訳なのだが、突然二人が誰も居ない箇所を見つめながら『何者かが来る』と呟く。
するとその言葉通り、マコトと黒歌の視線の先に転移用の魔方陣が出現し、黒髪の優男が笑顔と共に現れた。
「アスタロト!」
その容貌を見た全員が夏休み最後にアーシアを口説いた男だと理解し、マコトと黒歌とアザゼル以外の全員が臨戦態勢に入る。
「ごきげんよう、ディオドラ・アスタロトです。アーシアに会いに来ました」
明らかに歓迎されてない空気だが、それでもディオドラは笑みを絶やさず、小綺麗な挨拶をするのだった。
いや……それも片隅で自分を虫けらの様な―――――否、道端に吐き捨てられたガム以下を見るような無関心な目をしていたマコトを見るまでだったが。
(な、何故奴がここに……!? そ、そうか、そこの兵士の双子の弟だったな確か……)
少し前に行われた決闘事件は冥界において大きな波紋を呼んだのは記憶に新しい。
若手の中でもナンバーワンと評されたサイラオーグ・バアルを一方的に、それもサイラオーグと同じ魔力を一切使用しない徒手空拳のみで全治半年の重傷を負わせたのだ。
関わりが薄いにせよ、ディオドラ・アスタロトにとって彼はある種の脅威のひとつなのだ。
「何をしに来ましたの? 取り敢えずお座りになったらどうでしょうか?」
「……! ええ……では失礼して」
こんな場所に来た理由はただひとつ、赤龍帝の兵士の後ろに隠れて怯えているアーシアを手に入れること。
正直そこに関しては問題ないという自負はある……しかし、その赤龍帝の兵士の弟――つまりセラフォルー・レヴィアタンの将軍が彼等側だった場合は話は別だった。
人間から転生しただけの悪魔という認識は間違いない。
しかしあの会合の時に見た凶悪な殺意と魔力は……認めたくは無いが上級悪魔にすら届きうる凄味を感じた。
(上手く奴を介入させない弁を立てなければ……)
何故サイラオーグと決闘をしたのかはディオドラにはわからない。
しかしあの時見てしまった凶悪な殺意に充ちた攻撃にあのサイラオーグは為す術も無く、ただぼろ雑巾の様にされてしまった。
個人だけなら数の暴力でも何でも使えばどうにでもなるが、相手は
流石に今の状況で現魔王まで敵に回すわけにはいかないディオドラは、リアスに促される形でソファに座ると、まずは単刀直入に切り出した。
「リアスさんに単刀直入に言います。貴女の
あぁ、勿論そちらのアーシア・アルジェントさんのことですが」
「!」
しかしそれらを天秤に掛けてもアーシアは欲しい。
故にディオドラは部屋の片隅で、セラフォルーの僧侶として加入した元はぐれ悪魔の女性と共に、何を考えてるのかさっぱり読めない無表情で佇むマコトの挙動を注意深く観察しながら言った。
その瞬間アーシアが怯えながら強くイッセーの手を握っていた事に気付いてはいない。
「……でしょうね。アナタの事だからそんな話だと思っていたわ。
悪いけど私は自分の眷属をトレードに出すつもりは――――――」
ディオドラの行動を既に知っていたリアスもアーシアをトレードに出す気は無いと当然突っ返そうとする。
だがトレードに出すつもりは無いと言いきる前に、リアスは突然ハッとした様な顔をして言葉を止めた。
「トレード……」
『?』
何かに引っ掛かったのか、トレードという言葉をもう一度一人呟くリアスに全員が怪訝そうな眼差しを送る。
しかし再びハッとするリアスはディオドラにトレードをするつもりはないと返した。
「…………今、変な間があったが、何か聞こえたか?」
「ごめんなさい、感知はしてませんでした。
あまり他人の心の声を聞くのないい気分ではありませんから」
「……。そうか、それならしょうがないか」
微妙に嫌な予感がしたマコトが黒歌に心の声が聞こえたかを確かめるも、普段から感知をしてる訳ではない黒歌は謝りながら聞いてなかったと返す。
「どんなに積まれてもトレードに出すつもりなんて無いわ。
大切な子達ですもの」
「なるほど……」
少し不可解な間があったリアスからの返答に、ディオドラは内心そうは上手くはいかないかと呟き、今日のところは引き上げることにする。
「わかりました、今日の所は帰りましょう。
ですが僕は諦めませんよ」
そう言いながら立ち上がったディオドラがアーシアのもとへと近寄る。
「おっと、そうは行かないぜ」
だが当然そんなディオドラを牽制する為にイッセーが間に入るも、ディオドラはイッセーなぞ眼中に無いぞとばかりに怯えるアーシアに向かって口を開く。
「良い、こうしてもっと近くで見るとキミはとても魅力的だよアーシア。
あぁ、そんな薄汚いドラゴンなんかに隠れてないでもっとその顔を見せてくれ」
薄汚いドラゴン――それはつまりイッセーの事であり、流石にイラッとしたイッセーが一言言い返そうとした瞬間、アーシアが飛び出してディオドラの頬にビンタをした。
「イッセーさんをそんな呼び方をするのはやめてください! 私は……私はアナタの傍になんて行きたくないんです!」
「あ、アーシア……」
「……………………………」
恐怖よりも怒りが勝った瞬間とはこの事なのかもしれない。
明確な拒絶の言葉をぶつけられたディオドラだが、それでも尚笑みは絶やしていない。
「なるほど、分かったよ。
では、こうしようかな。次のゲーム、僕は赤龍帝の兵藤一誠を倒そう。そうすればアーシアは僕の愛に応えて貰う」
チャンス到来だといわんばかりの笑みを。
「つまりこれは僕とリアス・グレモリーさんの問題となる……。
だからさぁ、セラフォルー様の将軍である兵藤誠がいくら兵藤一誠の弟だとしても介入なんて不粋な真似はしないで貰えると良いんだけど、そこの所は今ここで了承して貰えますか? …………ギルバ殿?」
「……………」
嫌味ったらしく、セラフォルーがあの日マコトの事を別の呼び方をした名前――ギルバと呼びながら笑う。
その瞬間、リアスはイッセーの弟かつセラフォルーの将軍であるマコトの動きを封じる為に変な挑発をしていたのだと理解する。
「あ、アナタまさかこれが狙いで……!?」
「理由は知らないにせよ、あのサイラオーグを一方的に潰した彼を警戒するのは当然だろう? もっとも、セラフォルー・レヴィアタン様の将軍ともあろう方が、ごく個人的な我々の話に一々口出しするとは思えないけどね」
「……………」
ねぇ? と勝ち誇る笑みを浮かべたディオドラに対してマコトは無表情のままだ。
「マコト……」
「ご、ごめんなさい、私があんな事をしなければ……」
「…………………」
心配なくても最初から関心なんかなかったのに変な誤解をされてしまってるマコトは心中微妙な気分だった。
「言われなくても最初から口を挟むつもりはございません。
勝ったらどうだとか、負けたらこうだとかという取り決めは、本人同士で勝手にすれば良い」
「………」
淡々としたその言葉を聞いた瞬間、ディオドラは勝ったと思った。
この不気味な男はともかく、兄の方はソーナ・シトリーの兵士に負ける程度の実力……余裕で倒せるという確信をもって。
「ですが――」
既に勝った後、アーシアをどう愛でようかとすら妄想し始めていたディオドラだったが、マコトの声が聞こえた瞬間現実に戻された。
「貴方様がアーシア・アルジェント様を連れ出せると既に思っているのなら勘違いも甚だしい。
私の兄である兵藤一誠は貴方よりも強い」
「ま、マコト……!
お、お前、兄ちゃんの事をそこまで思ってくれたのか……!」
冷たく、上から押さえ込まれるような重圧を錯覚させられる何かを放ちながら冷徹に宣言する。
不思議なことに部屋の片隅に居る筈のマコトが中心に居るようだった。
そして……。
「リアス、ディオドラ、丁度良い。ゲームの日取りが決まったぞ。5日後だ」
兵藤一誠の名はこれを契機にマコトと同じように冥界の悪魔達の記憶に刻まれていく事になる。
終わり
ただのオマケ
完全な介入が不可能になった……という体となったマコト達だが、別に悲観はしちゃいなかった。
「うぉっしゃあ!! 5日後に向けて気合い入れようぜ小猫ちゃん!!」
「はいはい……わかりましたから」
マコトが応援してくれるという事でブラコンパワーが最大まで補充されたイッセーが、異様な気合いの入れようで黒歌の修行を行っている時点で、何とかなる気がしたからだ。
「上手い具合に発破を掛けられたみたいですね」
「そうだな、ちょっと予想外だけど」
仙術の第二段階への修行も兼ねている為、当然小猫も同伴している。
無論、他の者達も5日後に向けて各々調整を始めている様だが、その中でも間違いなくやる気に満ち溢れているのは……弟に応援されて嬉しすぎるイッセーだった。
「取り敢えずイッセー君は今まで通りになるけど、白音は仙術の第二段階の修行に入るわ」
「第二段階……。あの姉様、今の状態が完成だと聞いていたのですが……」
「世間的に仙術と呼ばれるものはね。
でもこれから行うのは更に上の領域――白音にとっての切り札になるものよ。
それを今から見せるからよく見ておいてね?」
そんなイッセーの気合いの雄叫びを横に、黒歌は白音に次なる仙術のレクチャーの為に、まずはその状態を見せる。
そう言って両手を合わせて目を閉じた黒歌の身体に今の白音でもハッキリとわかる程の強いエネルギーが入り込む。
(すごい……! とてつもない大きな力が姉様の中に流れ込んでいる……!)
そして黒歌の目の周りに赤い隈取りの様な模様が浮かび上がると、両手を下げ……ゆっくりと目を開いた。
「これが仙人モード……?」
「そう、この星に流れる自然のエネルギーを取り込む事で全ての力を次の領域に進ませる力よ」
全身からエネルギーを放出する黒歌の力に白音でもこれまでの仙術とは訳が違うと肌で実感する。
「私と違って白音ならもっと早く体得できる筈よ。
そうなればイッセー君の助けにもなれる……どう? 始める?」
「はい、よろしくお願いします!」
だからこそ白音もまた気合いを入れる。
一度は恐れた姉に近付くために、危なっかしい先輩を支える為に……。
その2
圧倒的だった、手も足も出せなかった、何も出来なかった。
それ程までの圧倒的な差をもって完膚なきまでに叩き潰されてたから半月後、サイラオーグ・バアルはこっそりと部屋を抜け出して一人車椅子を動かしていた。
「……………」
きっと部屋に居ない自分に気付いた眷属達が大騒ぎするだろう。
しかしそれでもサイラオーグは重症の身体に鞭を打って車椅子を動かした。
何故なら……。
(見付けた!!)
彼女を見るためだからだ。
そう、私服姿のシャルロット・バアルを……。
「お待たせ!」
「私も今来た所よセラフォルーちゃん」
兵藤誠とセラフォルーがどういう訳かシャルロットと仲良くなったばかりか、シャルロット本人も二人に対して心を開いている。
云うならば嫉妬した挙げ句マコトに捻り潰されてしまったサイラオーグだが、残念な事にどこで情報を得たのか、最低でも週に二度――休日は確実にセラフォルーかマコトと共に時間を過ごすという事を知っていた。
だから無駄に努力した結果、割りと高確率でシャルロットの居場所を探し当てられる芸を身に付けてしまったサイラオーグは、包帯ぐるぐる巻きという怪しすぎる出で立ちで、セラフォルーと共に小さな喫茶店でお茶をしていたシャルロットをまじまじと眺めていた。
(うん……良い)
幼少の頃にたった一度だけ出会ってから忘れることのできない女性がごく自然に笑みを溢している姿を喫茶店の外から覗くサイラオーグは、一人満足している。
本音を言うならあの席に同席したいのだが、この体たらくでは無理だ。
(なるほど、ショートケーキが好き……と。
傷が癒えたら贈り物としてプレゼントするのも悪くないかもしれない)
「ママ~ あそこに変なおじさんがいるよ~?」
「シッ! 見ちゃいけません!!」
だから次会うまでに彼女の好みをリサーチし、プレゼントをする。
実母が聞いたら苦笑いするか、引くかのどちらかだろう行動をバカみたいに真面目に行うサイラオーグは包帯だらけで容姿が見えてないせいか、そこいく悪魔達に変質者と見なされ、避けられていた。
「ふふふ、兵藤誠――いや、ギルバ。
あの時は負けたが、今度は負けん。
そしていくらお前に言われようがシャルロットさんは諦めんぞ!」
挙げ句の果てに不器用なせいか、決意が斜め向こう側に向かってしまっている。
きっと多分、ディオドラと話をしたら割りと気が合ってしまうのではないのか程度に……。
「ねぇねぇおば様? 今度のお休みの時にいーちゃんが来たら、昔みたいに添い寝してあげようか? って言ってみたら?」
「え? ……流石に断るのでは?」
「いやいや、多分恥ずかしがるとは思うけど、昔みたいに逃げようとはしないと思う。
寧ろ今のいーちゃんなら――おば様ならわかるでしょう?」
「そういう淡い期待は何度かはしたけど、本当に一誠がそうしてきたら私は拒めないわよ? それでも良いのセラフォルーちゃん?」
「構わないよ。
だっておば様だしね~☆」
「そう……それなら久々に言ってみましょうか! ふふ……♪」
だから、聞いたら現グレモリー家当主共々ショック死しそうな会話がされていたのを聞かなかったのもある意味幸せなのかもしれない。
「この前もおば様が冗談で『眠いなら膝枕でもしてあげましょうか?』って言ったら『じゃあ頼む』って言って本当に寝ちゃってたし、間違いなく成功するって!☆」
「セラフォルーちゃんの時もそうだったからと思って試しに言ったつもりだったからビックリしちゃったわ。
しかも……その……うん……」
「それ、私もやられたからわかるよおば様。
膝枕ってよりは殆ど抱き枕にされちゃってたもんねぇ……? しかもおば様の胸に顔とか埋めちゃって幸せそうに寝てさ? 横で見てた黒歌ちゃんが指を咥えて羨ましがってたっけ」
「あんなに甘え上手な子だとは思わなかったわ……。
本当に……再会した時に言われたことといい、このままだと本当に私……」
もう既にどうにもならない所まで前世から既になってたことも含めて……。
補足
……おかしい、ディオドラ君がまだまともに思えるマジックよ。
いや、どっこいどっこいか?
その2
とにかくまだ諦めてなかった者達。
リアスも別の意味で変な事に気づいてしまった模様。
もうダメかもわからんね……