色々なIF集   作:超人類DX

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リーアたんとイッセーの気持ち……


ほっとけ永遠に!



裏工作

 イッセーはかつての頃から思っていた。

 

『洗脳されていたのだから仕方なかったと言うのは、単なる言い訳にしかならない』

 

 リアスを裏切った全ての者達に思うイッセーの考え。

 洗脳されたから、謎の力で好意を持つ様に仕向けられたから――そんなものは全てただの言い訳であり、現にリアスの兄であるサーゼクスは一度は揺らいだもののリアスの側についた。

 

 それはつまり、洗脳だろうが謎の力だろうが結局はその者の心の持ち様なのだ。

 だからイッセーはリアスを裏切った全ての者達を決して許さなかったし、これからも許すつもりは無い。

 

 

「簡単に説明するとだアイカ君。

キミが疑問に思う例の連中はその昔リアスちゃんを虐めた虐めっ子みたいなものなんだ」

 

「え、先輩って確か良いとこのお嬢様なんでしょう? 虐められてたって……」

 

「細かい疑問は飛ばしてくれ、とにかくあの連中はそれに近い真似をしくさった様なもんなんだよ。

何でその連中が今になって集結してリアスちゃんをストーキングしてるのかなんてどうでも良いけど、とにかく気を付けろ。

転生悪魔になって大体察してると思うが、あの連中は『普通』じゃない」

 

 

 イッセーもリアスもバカでは無い。

 今生にて一切関わる事が無かった元眷属達が何故リアスをストーキングしているのについては大体予想が出来ている。

 その上で特にイッセーは元眷属達を許すつもりは無く、ひょんな事から本来なら仲間にすらならず、またその存在すら知らなかったアイカに裏切り者共には常に警戒すべしと教え込む。

 

 

「連中がリアスちゃんとキミに妙な真似をしてきたら即俺に教えろ。すぐにでも『黙らせて』やるから」

 

「りょーかい。

それにしても普段教室じゃ腑抜け顔してるけど、こういう時のアンタは中々カッコいいじゃん?」

 

「はん、俺を誉めたって飴玉しかあげらんねーぜ? そら」

 

「そんな子供じゃないんだけどな私……」

 

 

 今更反省なんぞした所で遅いし、少なくとも自分はどんな事があろうとも許しはしない。

 どんな言葉だろうが、どんな行動を示そうが決して許しはしない。

 

 

「それと生徒会にも気を付けろ。

今の生徒会の役員共も全員転生悪魔だからな」

 

「ふーん、何がどう気を付けないといけないのよ?」

 

「全部。てか、基本的にリアスちゃんと一般人以外は一切信用せず疑って掛かれ。俺の事もな」

 

 

 ムシが良すぎるんだよバーカ。

 アイカに対して人ならざる存在に対する認識について教え込みながらイッセーは裏切り者共に対して心の中で毒を吐くのだった。

 

 

 

 

 アイカを戦車として迎えてから暫く経ったこの日、リアスはふと思い出し――そして苦い顔をした。

 

 

「無いとは思いたいけど、そういえばこの時期に私は無理矢理結婚させられそうになったのよね。

そしてイッセーと会えたのも……」

 

 

 苦い思い出と、だからこそ出会えた大切な思い出。

 転生者に陥れられ、それにより自分がライザー・フェニックスと婚約させられしまい、全てが嫌になって逃げ出した先に出会った日が近い。

 相変わらず地味変装状態でクラスでもかなり影が薄い位置に居るリアスは同学年の女子同士のあちらこちらからの会話をBGMにかつての出来事を回想する。

 

 全てはそこから始まったといっても過言では無い大切な出会い。

 親を殺され、浮浪者みたいな生活をしていたイッセーとの出会いと洞穴暮らし。

 今もそうだけどあの時のあのワイルドな生活はとても気に入ってたし、何より安心感があった。

 

 もしこの時代にてイッセーが自分の知るイッセーで無ければとっくに自殺していただろう。

 

 

(イッセーと相談して程良く出来ない奴を演じつつ、周囲との接点をある程度断って来た。

ソーナ辺りとも殆ど関わりが無いようにしたし、ましてやあのフェニックスなんかとは顔すら合わせてない。

だから前みたいな事にはならないと思っていたのに……)

 

 

 先日届いた実家からの手紙を密かに広げながらリアスはため息を吐いた。

 

 

(何でこうなるのよ……)

 

 

 手紙にはこう書かれている。

 

『グレモリー家の繁栄の為、この度フェニックス家の三男との縁談を行う』

 

 ご丁寧な書状を送りつけてきた実家に思わず頭に来てしまったのは記憶に新しい。

 しかし何故接点すら無い筈のフェニックス家の三男がまた出てきたのか。

 というより、冥界に居た時も極力表に出る時は今の様な地味な姿になって出てる筈だし、この女好きな三男からしたらこの風体の自分なぞ対象外な筈だった。

 

 なのに何故こんな事に……リアスは取り敢えず放課後になったらイッセーに相談する事にした。

 ………多分キレて暴れだすかもしれないけど、自分とてこんな婚約なぞ願い下げだし、かつてと今が違うといえどとっくの昔に兄と姪――この時代では甥に当たる子や種族は違えど同志だった者達以外は見限ってるので、もし追放されたらされたで出ていく覚悟はある。

 

 

(いざとなれば私も本気を出して排除する……)

 

 

 そして同族を敵に回す覚悟も。

 渦巻き眼鏡の下に潜む瞳は強く燃えていた。

 

 

 

 

 アイカは段々とながら分かってきた。

 きっとリアスとイッセーは他の悪魔と比べると大分変わってるのだろうと。

 まずリアスの眷属はイッセーの他に自分しか居ない。

 

 これはイッセーに教えられることで密かに観察する事にした生徒会達を見ればよくわかる。

 あの支取蒼那が生徒会長で眷属の王であることは見抜けたが、その者の眷属の数はリアスと比べて多いし、何より悪魔としての仕事をイッセーとリアスは半ば放棄してる気すらあった。

 

 その事についてはイッセー曰く……。

 

 

『そんな事をした所でたかが知れてるし、もっと言えば無意味だ』

 

 

 と、悪魔契約の仕事に対して鼻で笑って一蹴する姿勢だった。

 アイカとしてもその仕事に精力的に働く様なタイプじゃないし、そんなのが忙しくなったらイッセーとリアスとのほほんとする時間がなくなる。

 ほぼ間違いなくやっと見つけられた本当のトモダチになれる二人を前にすれば、悪魔としての義務だの使命だのは元は一般人であるアイカとしてはやはりどうでも良かったし、生徒会の連中が代わりに頑張ってくれるのなら喜んで譲るつもりだ。

 特に見ていてわかったが、自分と同時期に兵士として転生したらしい生徒会唯一の男子なんかとか。

 

 

「あーらら、人気者ねぇ、あの転校生ちゃんは」

 

「………はん」

 

 

 そしてもう一つ、これは特にイッセーに言える事だが、この男は他人に対して相当に排他的な態度を見せるという事。

 自分が信じた者以外は基本的に初対面だろうが疑って掛かる――リアスにも言えることだが、イッセーの場合はそれに加えて少々攻撃的な態度を見せるとこが多い。

 

 今だって、ついこの前外国から()()してきたらしい金髪の可愛らしい女子の人気者っぷりを遠くから眺めながらイッセーに振ってみたら、イッセーの態度は見もせず鼻を鳴らした。

 

 他の男子はあの転校生に対してチヤホヤする中、いっそ近寄ってすら欲しくないとばかりにイッセーだけはあの転校生……アーシアなる名前の女子に対して反吐が出るって態度を崩しもしない。

 

 

「イッセーって変わってるわよね、普通ならあそこの元浜だとか松田みたいにチヤホヤするでしょ。

金髪の緑眼で西洋人形さんみたいな可愛らしい子じゃん?」

 

「アレが? くだらねぇしわかってーな、あんなのよかリアスちゃんの方が1億倍素晴らしいんだよ。

分かるか? それと比べたら他なんぞは案山子だカカシ」

 

 

 この時も、吐き捨てる様にチヤホヤされてる転校生に向かって言ったイッセー

 誰に対してもこんな態度かと思えば自分や『普通』の人間に対しては当たり障り無い対応だったりと何を基準にして態度を変えているのか当初はわからなかったが、今ならアイカもわかった。

 

 

(何かしらの条件が揃うとイッセーはこうなる。

それはつまりあの転校生ちゃんが『普通』では無いという事になる。

とはいえ、イッセーやリアス先輩の様な『違い』はあの子から感じないから別なんだろうけど)

 

 

 別物の特殊な存在に対してイッセーはかなり警戒心を剥き出しにする。

 より近くで見る内にそれだけはわかったアイカは自分が同じである事にホッとするのだった。

 

 

「他はカカシね。私なんかもそうなのかしら?」

 

「は? ……あぁ、じゃあ訂正するぜ、リアスちゃんはアレの三億倍で、キミは200倍くらいかな」

 

「よっしゃあ、カカシ認識を脱却だぜー…………物凄く落差あるけど」

 

 

 自分の抱える何かに対しての答えを教えてくれたトモダチにだけは嫌われたくない。

 意外とアイカはさびしんぼうなのだ。

 

 

(……)

 

 

 ところで、その噂のアーシアなる少女だが、『懐かしい』学舎に何とかこうして辿り着けた今、合流した仲間達に言われた事を事前に聞いていたとはいえ驚いていた。

 まず、自分達をかつて殺害した赤龍帝の少年がこの学舎に居て、そればかりかかつてはクラスメートの一人で一般人だった桐生藍華がその少年と親しそうにしてるばかりか、何故か地味な姿に変装してるリアスの戦車として悪魔に転生している。

 

 赤龍帝……つまりイッセーが女王位置に居るのもそうだが、確かに仲間達の言うとおりイッセーとリアスは『かつての記憶』を持っていると見ていい。

 そうで無ければ仲間達が未だにかつての位置に転生していないのに理由がつけられる。

 

 

(部長さん……)

 

 

 アーシアはかつて自分の命を拾い上げてくれたリアスを裏切ってしまった。

 あの銀髪で左右の目の色が違う男に何故か心惹かれ、一緒になってリアスの在り方を責め立てて、挙げ句見捨ててしまった。

 

 その後その男と身体まで重ね続け、あの赤龍帝の少年から全力の苦しみを与えられて殺されてしまった。

 だがそれは自業自得だとアーシア自身は考えてるし、何故その記憶を持ったままこうして人生をやり直しているのかは分からない。

 

 だが確実なのは仲間達の手引きでこの地に戻った今、リアスに謝り、今度こそ裏切らないと誓う。

 神がとっくに死んでると知ってる今、神への信仰心はほぼ無い。

 あるのはただ、リアスに謝りたい……その一点のみ。

 

 しかしリアスは自分達を避けてるし、あの赤龍帝……イッセーが目を光らせてる。

 下手に前に出てあの時の様に怒り狂ったイッセーに耳と鼻を削がれた挙げ句、内臓を引きずり出して殺された――今にして思えば嫌悪しか無いあの男と同じ殺され方をされてしまうと思うと仲間達が言った通り下手な真似は出来ない。

 

 

「あの、あそこに居るお二人はその……仲が良さそうですね?」

 

「へ? あぁ、兵藤と桐生の事か? そうなんだよな、アイツ等いつの間にか普通に仲良くなってたんだよ」

 

「三年のグレモリー先輩と同好会作って何かやってるみたいだし」

 

「!? そ、その同好会とは……!?」

 

「えーっと、なんだっけ? オカルト研究同好会だったかそんな名前。

髪の色は目立つのにすんごい地味なグレモリーって外国人だと思う先輩が部長なんだけど……」

 

「な、なるほど……!」

 

 

 然り気無く情報を聞き出したアーシアは内心同好会になってるもののその懐かしい響きに胸がズキリと痛む。

 

 

「長らく不明な所があったが、兵藤はどうやら眼鏡フェチらしい。

グレモリーって先輩もあの桐生ってのも眼鏡掛けてるだろ?」

 

「は、はぁ……」

 

 

 そんな情報はどうでも良いが、その桐生が何故あの殺意をそのまま擬人化したかの様な男とあんな普通に話せるのかが、かつての記憶を照らし合わせても解せないアーシアは疑問に思う。

 ましてやかつての頃は学校にすら通ってなかったらしいのに、何故桐生だけがリアスの眷属になれたのか……。

 

 

「こっち見てるわよあの子」

 

「知らないな、中指でも突き立ててやれ」

 

 

 ましてや状況からしてリアスもあの兵藤一誠も自分達と同じ記憶を持っている者だと思われるのに、何故一般人の桐生を? アーシアはかつての世界で程良く仲が良かった桐生藍華の現在(イマ)に違和感を感じる他無く、どこかこの輪から自ら外れてる様にも見えた。

 

 だからこそこの事を伝えなければならない。

 

 

 

「きっとあの赤龍帝さんも記憶を持ってます、そして既に皆さんは分かってると思いますが、私達の事を警戒してます」

 

 

 仲間達に。

 姫島朱乃、塔城小猫、かつては女で今は何故か『男装』してる木場祐斗。

 そして――

 

 

「そうですか……。こちらも同じです、姫島さんと隙を見てリアスに接触しようと思ったのですが、避けられてしまいます」

 

 

 同じくリアスを裏切ったかつての幼馴染みの悪魔。

 現生徒会長にて支取蒼那と名乗る女悪魔――ソーナ・シトリーにアーシアは生徒会室に集まり、今日の事を伝えると一同は渋い表情を浮かべる。

 

 

「彼と同じクラスの桐生藍華さんがリアスの眷属になったのは誤算であるし、一番驚きました。

しかしよくよく考えてみたらリアスも兵藤一誠もかつての世界で桐生藍華と関わったことは無いので、何かが二人の目に止まれば充分に眷属になれはしますね」

 

「………戦車は私だったのに」

 

「………女王は私でしたのに」

 

 

 何故リアスの元眷属達がこの学園に集結できたのか、それはひとえにこのソーナ・シトリーが理由であり、眷属では無くなっても記憶はあると互いに確認し、リアスにどうしても許して貰う為に手を組み、こうして集結してその機会を伺っているという訳だ。

 

 

「でもこれで確定ね、確実にあの二人は私達の知る二人であり、私達が謝るべきリアスよ」

 

『……』

 

 

 何度かリアスが一人を見計らってソーナが接触を試みた事はあった。

 しかしその全ては今は正真正銘の右腕として活動するあの赤龍帝が悉く妨害し、未だまともにリアスと会話ができていない。

 リアス自身も自分達を避けるし、冥界に居た頃も殆ど表には出ず、会合にも出ない。

 お陰でこの世界でのソーナとリアスは兄と姉が戦友でその妹同士程度の関係しか築けて居らず、歯痒い思いをさせられていた。

 

 

「自宅ではなく赤龍帝の実家で寝泊まりすることが多く、たまに冥界の実家からの書状の確認をする時だけ戻る」

 

「あの変装も彼の指示なのでしょうか……」

 

「それは何とも――ただ、リアス自身も周囲の他人を全く信用してないのはわかる。…………そうさせたのは我々が裏切ったせいだけど」

 

 

 ソーナの発した裏切ったという言葉に一同の表情は暗くなる。

 

 

「本当に……本当にどうかしていたわ。

何故私達はあのどこから来たのかも分からない男に……」

 

 

 身体まで簡単に許していたあの時の自分が今では信じられないし馬鹿とすら思える程度には正気らしい面々。

 だからこそリアスに心の底から謝りたい……でもリアスは自分達を避け、赤龍帝が更にガードしてくる。

 

 ならばどうすれば良い? ………苦し紛れに考えたのは、全ての分岐点となったあの騒動がこの時期にあった事を以前思い出したソーナは然り気無く、裏工作をした。

 

 

「覚えてますか? ちょうどこの時期にバカをしていた私達のせいでリアスが無理矢理結婚させられそうになっていた話を?」

 

「………覚えてます、そして何もしなかった自分の事もよく」

 

「ま、まさかあの騒動を故意に起こすのですか!? む、無謀ですよ! あの時だって赤龍帝によって殺害されて強引に無くなった話だったのに、今またそんな話をしたら……」

 

「そうね……多分ライザー・フェニックスは死ぬわ。けど、この騒動を利用すればリアスと接点が持てるかもしれないし、もしかしたら私達が正気であることを知ってもらえるかもしれない。だから……」

 

 

 そう……変装していないリアスの写真を然り気無く流出させ、あの女好きの三男の目に止まる様にさせ、騒動を無理矢理引き起こし、そのドサクサに紛れてリアスと今一度接点を持つ様になろう―――と、かなり滅茶苦茶な作戦をソーナは単独でやらかしていた。

 

 変装してないリアスの写真を隠し撮りし、流出させたりと……。

 

 

「ライザー・フェニックスは引っ掛かったわ。

恐らく気取った態度でリアスと面会するだろうから、そこで私がまずリアスを庇う……」

 

「さ、流石に無茶な――」

 

「無茶なのは承知よ! けど……けど、こうでもしないとリアスは私達を見もしなくなってるのよ!? 何をしてでもリアスに謝らなければ私達は――」

 

「わ、わかりました! きょ、協力しますから落ち着いて……!」

 

「はぁ……はぁ……はぁ……! り、リアス……うぅ、リアス……私が馬鹿だった。

親友のアナタを裏切ってあんな訳のわからない男の言うことを何故か信じてしまった私が……」

 

 

 リアスの事に関してだとかなり情緒不安定にでもなるのか、突然泣き出すソーナに元眷属達は不安が隠せない。

 

 下手をこいてもし騒動の原因が自分達とバレたら確実にイッセーが殺しに来るだろう……あの男はリアスの為になると道徳観念が無くなる様な男なのは、ミンチにされた自分達がよく知ってる。だからこそ恐ろしく、年々リアスに対して妙に危険な念を抱いているソーナが心配になる。

 

 

「リアス……リアス……リアス……!」

 

 

 写真を見てはその写真に向かって独り話しかけてエア会話するわ、隠し撮りした映像を前に一人遊びに興じたり――ハッキリ言ってしまえばドン引きものな真似しかしてないし、今回の事も完全に穴だらけなのに強引に決行してしまうしで、リアス本人が聞いたら全力で嫌がるとしか思えない。

 

 

 

 

 

 

「へー、接点ゼロなのに婚約話ねー? ふーん? へー?」

 

「何でなのか私にもわからなくて……。当然断るけど……」

 

「誰なんです、このライザー・フェニックスって」

 

「眷属を女で固めて、挙げ句リアスちゃんを狙う不届きものだよ。

少しでもリアスちゃんに触れたら確実に暗殺してやる……」

 

「わーぉ、どんな人か知らないけどご愁傷さま」

 

「アイカも気を付けた方が良いわ、近々一度顔合わせをしなくちゃいけないのだけど、アイカは女の子だから狙われるかも……」

 

「えー? 私がですか? そうは思えないですけど……」

 

「いや、多分リアスちゃんの言う通りかも。

まぁ、大丈夫だよ……アイカももし何かされたら言え――一族ごと謎の変死体にしといてやるから」

 

 

 というか既にこんな感じだったとはソーナは知らないし――

 

 

「しかし何故そんな話に? 目に止まらない様にしてたし、変装して地味キャラやってたのに……」

 

「それがわからないのよね……接点だって無かったのに」

 

「もしかしてリアス先輩の本来の姿を知る誰かが教えたとか? ……なーんて」

 

「………………。それだな、誰か本来のリアスちゃんの可愛さをばらしやがったな。

ふざけやがって……粉々にしてやるソイツは」

 

 

 自ら死刑台に向かって歩いてる事になってるのもまだ知らなかった。

 

 

終わり。

 

 

 




補足

とにかく接触したいのと後悔とで半分暴走してるソーナさん。
お陰でライザーさん完全にとばっちり。


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