色々なIF集   作:超人類DX

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シリーズ唯一かもしれないカテレア×匙きゅん。

うーん、ありえん組み合わせや。


修羅場

 直ぐにでも悪魔側からの襲撃があると構えていた一誠だが、数日経ってもその気配が全く無くて微妙に拍子抜けしてしまう。

 匙と椿姫の情報によれば、一誠の力があまりにも想定できないものだったせいなのとサーゼクス本人からの命令で悪魔達が手を出せないとの事らしいけど、警戒を解くつもりは本人は無い。

 

 そういう油断が取り返しの付かない事態になってしまうことはトラウマを持つ者故に痛いほど知っているからこそ一誠は寝ずの番をしていた。

 

 

「これを常に持っててください。

既に朱璃さんと朱乃ねーちゃんに渡してあるのと同じものです」

 

「何かしらこのナースコールみたいなボタンは?」

 

「押せば音が鳴らず俺の携帯が直接鳴ります。

そして逆探知して居場所も特定できるので直ぐに駆けつけられます。

先代の風紀委員達が全員持ってた奴を俺が貰った奴です」

 

「こんなものを使ってたのね……」

 

 

 押した瞬間危険と居場所が分かる手の平サイズのボタン装置をリアスに渡し、念には念を込めまくる一誠はいっそ神経質なまでに徹底しており、既に三日は碌に寝ていない。

 

 

「本当に寝ていないけど大丈夫なの? 夜の間は家の屋根に上がってずっと見張ってるらしいけど……」

 

「呑気に寝て襲撃でもされたら堪りませんからね。

匙と椿姫先輩曰く、冥界の悪魔達に動きはないらしいですが、それが何時まで続くかはわかりませんし」

 

 

 こうして話してみると本人に疲労の色は窺えないし、リアスに対しても何時もの通りの淡白な態度だ。

 この淡白さが学園では嘘の様に、ドスケベなキャラを演じるのだから恐れ入るとリアスは真実を知った今だからこそ思う。

 

 

「行動を制限するつもりはありませんが、なるべく一人になるのは避けてください。

まあ、貴女自身が冥界に戻りたくば止めはしません、その代わり朱乃ねーちゃんは絶対に行かせませんが」

 

「……………わかってるわよ」

 

「なら良いです。では俺は先に学校に行ってますので、朱乃ねーちゃんと登校してください。

その間見えない箇所から匙と椿姫先輩に護衛を頼んでますから」

 

 

 そうでなければたった一人で冥界に乗り込み、兄であるサーゼクスもろとも叩き潰すだなんて狂気の沙汰としか思えない行動など出来ないのだから。

 

 

 

 

 言われた通りに朱乃と共に登校したリアスは何時もの通りその姿を一般生徒達に崇められるかの如く騒がれる中、正門前で風紀委員の服装と持ち物検査をしている一誠を見つける。

 

 

「はーいそこのショートカットの女子止まりなさーい。

スカートの丈が規定より短い疑いがあるので計らせなサーイ」

 

「嫌よ、誰がアンタみたいなド変態にみせるか!!」

 

「風紀委員の仕事なんでつべこべ言わずに来なサーイ………グゥェヒヒヒヒ!!」

 

「そのエロ猿みたいな顔で言ったって説得力なんて無いわ!!」

 

『そーよそーよ!!!』

 

 

 少し前まではあの鼻の下を伸ばしながら風紀委員の権力を傘に女子へのセクハラをするのが一誠という少年の素だと思っていた。

 しかし現実は全て嘘で、寧ろ何故わざわざあんなキャラを演じているのかが今にして思えば解せない。

 

 

「何故彼はわざわざあんな性格を演じてるのかしら?」

 

「私と親しい事に対して余計な詮索をされたくないから、学園ではなるべくちょっとした顔馴染み程度に振る舞いたい――との事らしいですわ。

私はわざわざそんな事をしなくても良いと言ったのに」

 

 

 鞄で女子達から袋叩きにされている様を見て思わずひきつりそうになる表情を抑えながらリアスはそのまま正門を通りすぎようとする。

 

 

「おおっと、待って貰いましょうかグレモリー先輩~?」

 

「!? な、何……かしら……?」

 

 

 しかしその瞬間、袋叩きにされていた一誠が女子達を押し退けながらリアスとその隣を歩く朱乃を通せんぼする。

 所々青瓢箪を作った顔でニヤニヤしてる姿は演技とはいえやり過ぎなのでは無いかと思って思わず声が詰まってしまったが、此処は一応合わせなくてはいけないのだと思って必死に学園二大お姉様らしく振る舞う。

 

 

「持ち物検査と服装検査をしなくてはなりませんからねぇ。勿論先輩も検査しないと」

 

 

 と、如何にもなエロ顔で言う一誠だが、一瞬だけ真顔になって周囲の反応を伺う。

 恐らく周囲の猛烈な反対を予想した上でのこの行動なのだろうとリアスは瞬時に悟る。

 すると案の定リアスと朱乃のファンが男女問わず烈火の如く怒り一誠に詰め寄る。

 

 

「ふざけんな変態男! アンタなんかにお二人は近づけさせないわ!!」

 

「そうだそうだ! 職権乱用だ!!」

 

「じゃかぁしぃ!! こちとら天下の風紀委員長様じゃ!! 贔屓はしない主義――いだ!? だ、誰だ今俺に石を投げたの―――あだだだ!?!?」

 

「死ね、女の敵!!」

 

 

 

 

「…………」

 

「……………」

 

 

 周囲の反応を見越してでの行動にしては身体を張りすぎな気がする。

 今更ながらにして徹底してるやり方にリアスは朱乃と共に然り気無く校舎へと離れながら、またしても袋叩きにされている一誠へと一度振り向きながら思うのだった。

 

 

 

 

「顔に大量の青アザを作ってまで演技する事なのか?」

 

「まぁね、朱乃ねーちゃんと親しいなんて知られて余計な詮索をされたくは無いんだよ俺は」

 

「それにしたってわざわざ意図的にレベルを下げて怪我するまで身体を張る事は無いと思うわ。

姫島さんだって繋がりがある事を隠したくないみたいだし」

 

「前にそれでねーちゃんのストーカーやらかしカス野郎が逆上してねーちゃんに襲い掛かった事があったんだよ……………もっともねーちゃんも無事だし、そのカスは二度と表を歩けなくしてやったが」

 

 

 リアスと朱乃を校舎へと入るのを見送り、散々叩かれて顔中アザだらけになった一誠は、生徒会として然り気無く回収して貰った匙と椿姫に治療をされながら過去にまだ幼かった朱乃がストーカーされた事を語っていた。

 

 

「それって確か、お前と姫島先輩が幼馴染みであることを嫉妬した奴の犯行だったんだよな?」

 

「あぁ、だから今はなるべく表向きはただの知り合いを装う事にしたんだ。

この学園の連中のねーちゃんとついでにグレモリー先輩の反応を見れば強ち間違いでもないだろ?」

 

「それはわかるけど、だからってわざわざスケベキャラにならなくても良かったんじゃ……」

 

「如何にもなバカって感じで良いだろう?」

 

 

 風紀委員室での密かな合流は勿論朱乃とリアスの護衛についての話し合いも含まれている。

 朱璃については元魔王の血族者であるカテレアが付いてあるのである程度心配はしていない。

 唯一懸念すべきはリアス眷属大半の方だ。

 

 

「一応兵藤さん達も無事に学校に来てるみたいだわ。さっき登校してるのを見たし」

 

「ふーん?」

 

「まあ、お前に興味は無いだろうけど一応聞いといてくれ」

 

 

 紛いなりにもリアスの眷属である彼等が捕まるなりなんなりと人質にでもされたりでもすれば面倒な事になる。

 別に一誠個人としてはどうでも良いのでとっとと切り捨てるつもりだけど、リアスがそれで何を言うかが簡単に予想できてしまう。

 

「放課後呼んでもう一度だけ提案してみるか。

奴等が捕まろうがなにされようが知ったことじゃないけど、紛いなりにも護衛対象の仲間ではあるし」

 

「俺が木場辺りにでも話して連れてこようか? 多分お前じゃ聞いてくれないだろうし」

 

「おう、なら頼むわ」

 

 

 それならばもう一度、死ぬほど下手に出て彼等を目に届く範囲に留めておくべきだと、朱乃の安全とを天秤に掛けた結果導きだした一誠は、匙にペコリと頭を下げつつお礼を言い、放課後を待つ事にする。

 

 

「けどこれでまた話が通じなければ終わりだな、そこまでする価値は無いからね。

そんな事より二人は大丈夫なのか? 生徒会長さんとお仲間達に何か言われたりしないの?」

 

「流石にお前との関係を疑われ始めてるな。

いくらなんでも表向きではまるで接点が無かったのにってよ」

 

「ほら、会長のイメージだとイッセーくんは協調性ゼロのドスケベって思われてるから」

 

「そうか……あんな事が無ければこれからもそれで通すつもりだったのに、何だか悪いな……」

 

 

 呟くように出た一誠の謝罪の言葉。

 それは勿論困惑中のソーナ達―――では無く、朱乃の護衛の為に協力を頼んだ幼馴染みの二人に対してだ。

 一誠は分かりやすいくらい自分の信頼する相手に対しては誠意的な少年なのだ。

 

 

「こっちはこっちで上手く言っとくよ。

カテレアさんの事もあるし、何れはこうなると踏んでたしな」

 

「デートのひとつでもしてくれたら嬉しいけど?」

 

「ねーちゃんは裏切らないぜ俺は」

 

「言ってみただけよ……ふーんだ」

 

 

 出会う事で共に独自に進化したからこそ、匙元士郎と真羅椿姫は一誠を信用する。

 それこそ……誰よりも。

 

 

 

 

「―――と、言うことで兵藤一誠は護衛に専念し、リアス・グレモリーも今のところ安全と言えます」

 

「引き続き私と匙君でリアス・グレモリーの護衛を続けたいと思います」

 

「…………………そう」

 

 

 時間は流れ、普段通りの授業を各々受け、あくまでも普通に学園生活を過ごしての放課後を迎えた二人の協力者は、一誠との関係性を疑い始めてるソーナや他の仲間達の前であくまでも只の協力者のように振る舞って報告を終える。

 

 

「二人は何もされなかったの? 兵藤君に?」

 

「いえ特には」

 

「協力すると言ったら最初は疑われてましたが…」

 

 

 本当は寧ろ一誠から頭を下げられて直ぐ様応じたのに、あくまでもシラを切り通す椿姫と元士郎にソーナの目はますます疑り深いものへと変わる。

 

 

「本来の彼の事を知ってる訳じゃない。けど、彼は恐らく疑い深い性格であの騒動以来、悪魔を嫌っている。

にも拘わらずアナタ達がリアスの護衛に付くと言ったら彼はそれを受け入れた。

……………余程アナタ達が彼からの信頼を勝ち取る何かをしたか、それともアナタ達とは元々知り合いだったからと私は思ってるのだけど――――正直に言って、どっちなの?」

 

「「………」」

 

 

 ソーナとて馬鹿では無い。

 騒動の件以降、悪魔を信用してない筈の少年が転生悪魔とはいえ悪魔にカテゴリーされる二人を護衛として協力させているのはありえないと考えているのか、二人に対して強い眼差しで問う。

 

 それに対して数秒の沈黙の空気か生徒会室内を流れ……二人は顔を見合わせながら両手を挙げて降参するポーズをしながら口を開いた。

 

 

「流石にバレますよねそりゃあ……」

 

「黙ってたつもりは無いし、言う機会も必要もないと思ってただけなのです。申し訳ございません」

 

「やっぱり……!」

 

 

 暗に一誠とは知らない仲では無いと言う二人の告白にソーナは椅子を倒さん勢いで思わず立ち上がると二人を――いや、元士郎を睨む。

 

 

「二人が兵藤君に何かされてはと不安だから密かにシトリー家に探らせて近辺を調査させた結果、姫島さんの家にとある悪魔が出入りしているらしいけど、それも本当なのかしら?」

 

「………シトリー家?」

 

 

 ピクリと椿姫と元士郎の目付きが変わる。

 

 

「この写真に姫島さんのお母様とお買い物をしている女の姿が写されてるわ。

照合した結果、この女の名前はカテレア・レヴィアタン…………心して答えなさい、答えようによってはアナタ達を……」

 

 

 ソーナの身体から魔力が静かに放出される。

 

 

「何故、さ、匙と親しげにしているの?」

 

「………………。俺がガキの頃、傷だらけで家の前で倒れてたのを発見し、当初は何も知らずに治療しました。

そして彼女に様々な事情があって人間界に流れ着いた事を知り、俺は何も聞かずに彼女を匿いました。それだけです」

 

「!」

 

 

 恐ろしいほど淡々と答える元士郎にソーナはショックを受けた様に固まった。

 勿論密かに元士郎に好意を抱いていた仲間の何人かも同じであり、徐々にソーナと同じように目付きを鋭くさせる。

 

 

「何故悪魔と一緒に居ることを言わなかったの?」

 

「言う理由が無かったからだと思ったからです」

 

「じゃあこの女が何者かは知ってたの!?」

 

 

 シレッと返す元士郎に抑えた怒りが爆発し、ヒステリックに叫んだソーナ。

 けれどそれでも元士郎は恐ろしいほどに抑揚の無い態度だった。

 

 

「何かしら事情があるのは察してました。ですが俺は敢えてそれは聞きませんでした」

 

「何故!!」

 

「聞いたらあの人が何処かへ居なくなると思ったから」

 

「!?」

 

「だったら聞かない方が良い、あの人が傍に居てくれたらそれで良かった。

あの人が……カテレアさんが誰かに追われてたのなら俺が守れる様になれれば良い……だから俺は聞きませんでした」

 

 

 実は元士郎の家庭環境は椿姫と一誠のマイナスという協力により相当な改竄がされていた。

 それにより、既にソーナの女王となっていた椿姫によりそれとなく存在を知らし、カテレアと同等の寿命を欲した理由により元士郎は兵士として転生した。

 元々の実力と本来の家庭環境を隠して……。

 

 

「会長の反応を見る限り、カテレアさんは冥界で何かやらかしたのは解りました」

 

「そうよ、そしてあの女の存在を知った今、私は冥界に報告しなければならない……!」

 

「……………。構いません、俺とカテレアさんが繋がっていたと正直に言えば良い」

 

 

 全ては自分の打ち立てた『守りし者』としての心の下に。

 

 

「その必要は無いわ元士郎」

 

「!? カテレア……レヴィアタン……!!?」

 

 

 

 

 「その必要は無いわ元士郎」

 

 

 その声と生徒会室に現れた旧レヴィアタンの紋章の転移魔方陣を前にソーナ達は狼狽えながらも身構えた。

 

 

「!? カテレア……レヴィアタン……!!?」

 

 

 白いレディースセーターと灰色のロングスカートという旧魔王の血族としては相当に地味な格好をした金髪で褐色肌の美女の登場にソーナ達は固まってしまう。

 

 

「カテレアさん……? 姫島先輩のお母さんは……」

 

「今、朱乃の様子を見にリアス・グレモリーの部室とやらに行くのを送り届けたから大丈夫よ。

その間に私は、セラフォルーの妹にそろそろバレてるのではないかと思って来たのよ」

 

「そうだったんですか……。

一応イッセーにメールしておくか……」

 

「私がやっておくわ」

 

 

 今頃凛と取り巻き達と風紀委員室で会合してるだろう一誠にメールで報告しようとする元士郎を制して椿姫が携帯を取り出してメールを打つ。

 交渉は果たして上手く行っているのか……と一瞬だけ考えたが、目の前の修羅場を前にその考えは後回しにされてしまう。

 

 

「セラフォルーの妹、私に敵意はありませんよ……と、言っても信用はできないでしょうが」

 

「あ、当たり前です! アナタは旧派の……!」

 

「なら信用しなければ良い。だけどこれだけは覚えて置きなさいセラフォルーの妹。

元士郎は最初から私と共に在るのよ? ふふん」

 

「ぐ、ぐぬぬ! 匙ィ!!!」

 

「な、なんすか!?」

 

 

 横から抱かれて豊満な胸にデレデレしてる匙を見てイラッとしちゃうソーナや数人程の仲間達を見てるのは……何というか面白かった。

 

 

「そ、そもそもアナタは私に一目惚れして眷属になったのではなかったの!?」

 

「それ昨日もグレモリー先輩に突っ込まれたのですが、何でそんな事になってるんですか? 俺別にそんなんじゃ無いんですけど……」

 

「な……! だ、だって私の命じた事を喜んでやってたじゃない……!」

 

「えっと、それは王の命令だから一応ちゃんと従っておかないとと思っての事ですけど……」

 

「命じた事をするから惚れられてると解釈するなんて、セラフォルーの妹らしい自惚れ方ですね……。

そういえばセラフォルーは前にファンだと思っていた相手をメールで誘ったら呆気なく断られたらしいけど、妹だけあってオチが似てるわ」

 

「う、うるさい! だ、大体アナタこそ匙を利用してるだけじゃないの!?」

 

 

 思ってたのと違うというオチと想定外の存在が自分の眷属と仲が良いという嫉妬でますますヒステリックに騒いでしまうソーナの心中は察するに余り有る。

 ましてや相手は行方知れずだった旧魔王の血族者なのだから。

 

 

「今日は私が夕飯を作るけど、元士郎は何かリクエストはある?」

 

「それじゃあっすねぇ……あ、唐揚げが食べたい」

 

「わかったわ、ふふ、ならば気合いを入れなきゃね?」

 

 

 しかもやり取りが楽し気で余計に腹が立って仕方ない。

 

 

「匙ィィィッ!!!!」

 

「何ですか、そんなデカい声出さなくても聞こえてますって」

 

「引っ付くな! くっつくな! 一々楽しそうにするんじゃないわよ!! この裏切り者!!」

 

「裏切り者と言われたらあんまり否定は出来ないすね」

 

「大丈夫よ、イッセーも遂にサーゼクス達に牙を剥いた今、裏切り者と揶揄されても問題ないわ」

 

「ほら! ほら!! やっぱり兵藤一誠が元凶ね!!?」

 

「全然違うし、何なんだよこの人……?

副会長も見てるだけじゃなくて何か言ってくださいよ」

 

「会長、イッセーくんは全く関係無いですよ?」

 

「嘘よ! 匙が私に惚れてないなんて嘘よ!!」

 

「……。俺、そんな素振りありました? 全然分からないんですけど」

 

「思い込みの激しさもセラフォルーに似てるわね。

さっきチラッと言ったけど、そのファンと勘違いした相手に執拗にメールを送りつけてたらしいのよ」

 

「何でそんなに詳しいんですかカテレアさんは?」

 

「だってそのメールの相手ってイッセーだったんだもの」

 

「嘘!?」

 

「嘘じゃないわ。偶々暇を持て余しててネットをしてたら偶然セラフォルーの自サイトに行着いたんですって。

それで、キリ番だったかしら? そのサイトに誰かが訪問すればカウントされるって項目がイッセーで一人目でこれまで誰も見られもしなかったのが不憫に思って掲示板に月並みの応援メッセージを送ったら粘着されたとか……。

それ聞いて私大笑いしちゃったわ」

 

「後でイッセーくんに話を聞く必要があるわね……朱乃ちゃんにも言っておくべきね」

 

 

 

 

「私の話を聞け! カテレア・レヴィアタンはさっきからその無駄に大きな胸で匙を誘惑するな!!」

 

 

 物凄い飛び火を知らず知らず受けたイッセー。

 そんな彼は今風紀委員室で凛と取り巻き達と話をしてる訳だが、一体どうなっているのか………。

 

 

終わり




補足

まあ、その……勘違いは誰にでもあるというか……ね?


その2
そのお姉様魔王も、自サイトに誰も訪問せず、唯一来たばかりか憐れ過ぎてちょっとしたコメを残した相手に勘違いしちゃった訳で。
ただ、まだ可愛らしいソーナさんと違い、お姉さん魔王の場合はコメを残した瞬間にコメを返し、上手いこと誘導して個人アドレスを聞き出し、訪問が無いと怖いくらいに鬼メールをしまくるとかなんとか……。

本人は『うぜぇ……』としか思われず即座にメルアド変更しましたけど。

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