本当に只のネタなんで、前回までと世界観とか色々違います。
強いて云うならオーフィスたん編の三馬鹿トリオがIS世界……じゃない場所に飛んだら的なだけです。
※所詮没ネタなんで適当に嘘予告を追加。
没ネタ
事の発端は確か……オーフィスの為に買って置いた筈のアイスを馬鹿共が食い散らかした事から始まった……様な気がする。
「違う! 違うんだ!! あ、暑くて後で買って返せば良いかなとかヴァーリと相談した結果つい食べてしまったんだ!」
「オーフィスは許してくれたから頼む! 殺るなら曹操だけにしてくれ!」
「じゃかしぃんじゃボケェ!! アイスじゃなくて人様の冷蔵庫漁る行為にキレとんじゃあ!!」
何時からか図々しくなった馬鹿共に堪忍袋の尾がはち切れた俺は、何か気付いたらしょっちゅう
「ゲッ!? グ、グレートレッド!?」
「お、おい一誠! こんな事をしてる場合じゃないぞ! グレートレッドが出てきた!」
「知るかぁっ!!」
次元の狭間に逃げ込んでも追いかけて。
「ま、待ってくれグレートレッド。
俺達は別にアンタと戦うつもりは無くて、一誠が………」
「あ? んだよその目は脳筋バカが」
『…………………あ?』
「ば、ばか! 違うんだグレートレッド! 今の一誠はちょっとイライラしててだね。
決してアナタが昔一誠に潰された右目を見て言ってる訳じゃ――」
『食い殺すぞガキ共!!』
「お前が怒らせてどうするんだバカ曹操!!」
「んだゴラ、今度は左目も潰すか?」
「一誠も乗るな!!」
グレートレッドと何か知らん間に戦い。
戦って戦って戦って……そしてその果てに。
「何処だここ?」
「解らない。何せグレートレッドがマジギレした時に発生した次元の穴に吸い込まれてしまったからな」
「ふむ……見る限りでは人間界ではあるな――随分と田舎な気がするが」
失敗した内のひとつ目にぶち当たってしまった。
俺は後々思った……別に冷蔵庫の中身を漁られたからってそこまでキレる事なんて無かったんじゃないかと……。
兵藤一誠。
ヴァーリ・ルシファー
神牙――曹操。
かつて悪童三人組と恐れられた青年達は、良い年した大人にも拘わらずやっている事は餓鬼そのものであり、今回の騒動の理由もまた餓鬼みたいな理由で世界崩壊レベルの喧嘩をしてしまった。
そしてその結果三人は自分達の住む世界とは異なる世界へと飛ばされ、只今その調査をしていた。
「妙だ……人の気配は感じるが、人以外の気配がまるで無い」
怒りの炎が鎮静し、取り敢えず今立っているこの場所が何処なのかと調べようと、しゃがんで地面を軽く拳で叩いた一誠が目を閉じながら、自分達の住む世界とは色々と違いがある事を察知しつつ、ヴァーリと神牙……つまり曹操の二人にもその事を教える。
「やはりグレートレッドとの戦闘のせいで異世界に飛ばされたか……参ったな」
「アイス食べただけでまさかこんな事になるとは……」
小さすぎる理由からまさかこんな壮大な話へと成り代わるとは思わなかった曹操とヴァーリも困ったように辺りを……というか森らしきこの場所を見渡しつつ。
「あー……すまん、そこで隠れてる方、すまないが出て来て貰えないだろうか?」
「ちょっと道を訪ねるだけで危害は加えないから」
「!?」
ひときわ大きな木に向かって曹操とヴァーリは脱力した表情で声を掛けた。
端から見れば木に向かって話し掛けてる痛い奴に見えるが、曹操もヴァーリも――そして片膝付いて拳を地面に付けていた一誠もダウナー的顔で木を――いや木の影から数分前くらいから此方の様子を見ていた『何者』かに用があったのだ。
「どうする?」
「……。この場所がどんな場所なのかも解らない以上は、現地人に聞くしかあるまい」
「だがよ、変な部族とかだったらヤバくねーか? 襲い掛かってきたりして……」
話し掛けて約1分。
一向に姿を見せようとしない気配の主にヴァーリと曹操と一誠は地味に困ってしまった。
別にその気になれば捕らえて聞き出せるという手が使えるのだが、流石に何もしていない相手にそんな野蛮な真似をする程三人は馬鹿ではなかった。
なので根気よく……もしかしたら全身に変な入れ墨を入れたマサイ族みたいなのが、侵入者を狩ろうとしてんじゃなかろうかとか、色々と懸念しつつ待ってみる。
するとどうだ……漸く自分達が攻撃意思の無い者だと解ってくれたのかどうかは知らないが、木の影から此方の様子を伺っていたその者は、ゆっくりと……満月の月明かりに照らされながら徐々にその姿を三人に見せて―――
「うぉぉぉっ!? 超絶美人っ!!!」
「!?」
一誠のはっちゃけに対して、姿を現した少女は一瞬身体を硬直させた。
しかし少女は度胸の座った性格をしていたので、曹操とヴァーリに取り押さえされている一誠の近くまで寄ると、見惚れる程の美しい微笑を浮かべながらゆっくりと口を開いた。
「アナタ達は天からの遣い? それとも単なる野盗?」
「「「は?」」」
一誠がはしゃぐレベルでの美人からの意味の解らない質問に騒ぐ一誠も含めた三人はポカンと口を開く。
「や、野盗? お、おいおいおい……俺達盗人と思われてね? 違うよ? 俺金持ちだし」
「いや待て、その前に何だ天の遣いってのは?」
「というかそもそも此処は何処なんだ?」
盗人か天からの遣いかと問われた三人は口々に目の前の少女に質問を質問で返す事態に発展する。
少女からすれば、空から流れ星が落ちたと思い、それがよくお散歩するお気に入りのこの場所だったので一人で確かめに来てみれば、珍しい服を来た男三人がそこに居た訳で。
一誠達からすれば、真なる赤龍神帝を巻き込んだ喧嘩の果てに次元の穴に吸い込まれた結果この場所に居たというだけだけで……。
「まず俺達は盗人じゃないぜ!」
「あぁ、示せる証拠は無いがそれだけは主張する」
「そもそも俺達が此処に居るのも半ば事故みたいなものでな」
「ふぅ~ん?」
主張しまくってた結果、少女は歳の近そうな三人の青年に対して少しだけ警戒心を緩めたのか、少しだけ口調がフランクになっており、その流れと勢いで取り敢えず名を名乗り合っていたのだが。
「へぇ、孫策ちゃんかぁ……」
「ソンサクねぇ……」
「………。凄い何処かで聞いた事のある名前だな」
「あら、私の事を知ってるなんて光栄ね!」
「「「…………」」」
どう聞いても偽名にしか聞こえない少女の名前に、取り敢えず三人はアイコンタクトで会話をした。
(おい、孫策ってこの前無双ゲームで俺が使いまくってたトンファー男の事だよな?)
(いや普通に偽名だろ。というか、女の時点で普通におかしいし……だろ曹操?)
(あぁ、史実の孫策は男だと言われてるからな。
確実に偽名だ……この小娘、すっとぼけた顔して中々に強かだ)
知り合いに三国の英雄の魂を受け継いでる青年が居た為、少女の名乗った名前を偽名と判断した。
とはいえ、偽名だな? とは言えないし、自分達からすればとっとと此処から立ち去るつもりだったので深くは突っ込みを入れない方向に固め、取り敢えず信じたフリで通そうと、ニコニコしてる桃髪と褐色はだの美少女に森の出口の案内をお願いしてみた所……。
「その前に教えて欲しいのだけど、アナタ達は天の遣いじゃないのね?」
盗人じゃないと解ってくれたのかどうかは解らないが、この孫策(仮)は天の遣いじゃないのかとしきりに訪ねてきた。
三人にしてみれば良く解らず、その天の遣いとは何だと問うと孫策(仮)は三人が本当に知らない様だと悟ったのか、少々残念そうにしながらも語った。
曰く、大陸に現れた謎の予言者が残したお告げ。
曰く、天の遣いとは最強の武力を持つ存在。
曰く、天を飛翔する白き光翼と最強の槍と永遠の力を持つ三人が現れし時……世は完全なる平静となるだろう。
「「「………」」」
「と、いう感じなんだけど、よく見てみたらアナタ達はその背に光翼もないし、槍どころか武器も持ってないし違うわね」
「「「………」」」
孫策(仮)からの説明を聞いた一誠達は、取り敢えず前を歩く彼女から然り気無く歩く速度を落としながら、ボソボソとした声での会議を始めた。
「おい……光翼ってヴァーリの白龍皇の光翼の事だよな?」
「それだけじゃ無い、槍といえば曹操の黄昏の聖槍じゃないか?」
「それに永遠の力って一誠の無神臓――」
「? どうしたの三人とも?」
「「「いえ! 何でもありません孫策殿!!」」」
ハッキリと身に覚えのあるお告げ内容に三人はこの事を墓場まで持っていき、さっさとこの世界から脱出する事を決めた。
正味な話、この世界が何なのかなんてどうでも良かったし、何より無関係なのだ。
さっさと帰って、さっさとかき氷くって、家に居るだろうロリ龍神と貧乳眼鏡悪魔と遊んでた方が平和だ。
三人はそう結論付けるや否や、森を出たらとっとと去ろうと決め、孫策(仮)から不思議そうな顔をされても誤魔化した。
の、だが……。
「…………。おい、囲まれてるな」
「人数も実力も問題ないレベルだが……確かに囲まれてる」
「むっ!?」
そうは問屋か下ろさなかった。
そう……間の悪い襲撃者のせいで。
「危ない孫策殿!!!」
「っ!?」
まず動いたのは襲撃者だった。
闇夜の森にて一誠達を囲み、そのままその内の一人が一誠達――では無く孫策(仮)に向かって弓矢を放ったのだ。
だが今この場に居る三人は悪童と呼ばれているのと同時に、世界最強にまで上り詰めた存在であり、神やら何からと戦ってはぶちのめしてきた猛者だ。
故に人間の放つ程度の弓矢なぞまさに止まって見える程度でしか無いものであり、孫策(仮)へと放たれた弓矢は曹操によってキャッチされる。
「っ!?」
放たれた弓矢を難なく掴んで止めた曹操に目を見開く孫策(仮)だったが、次の瞬間に一誠とヴァーリの姿が風と共に掻き消えた事にもっと驚いた。
「ぐぇ!?」
「みぎゃ!?」
「ひぎぃ!?」
「ばわ!?」
「え、え……え!?」
「動くな! ……………いや、やっぱ動いても平気だ」
「へ?」
暗黒から聞こえる襲撃者の断末魔に孫策(仮)は流石に処理が追い付かずに唖然とする中、目付きの鋭い黒髪の青年の背に無理矢理隠れさせられたまま……。
「終わったぜ」
「肩慣らしにもならなかったな」
「まあ、一般人だしな」
「!?」
茶髪の青年と銀髪の青年の姿が見えたと同時に地面に積み重ねられる賊の山にまたもや目を剥いた。
「あ、アナタ達……」
暗闇の中、しかも土地勘すら無いのに放たれた弓矢を掴み、更には瞬きの間にその襲撃者を片付ける手腕に孫策(仮)は一瞬にして目の前の三人を『ただ者ではない』と認識を更に改め、目付き鋭く見据えた。
「うわ……なにこれ、時代劇みてーな格好」
「旧時代っぽいが……」
「ふむ……もしかして俺達は過去に飛ばされたのか?」
それは一誠達もであり、目を回して気絶している賊の山を枯れ枝でツンツンしながら明らかに自分達の時代にそぐわない格好をしてる事に少し認識を変えていた。
偶々私は三人の男と出会った。
偶々星を見てて。
偶々三つの流れ星を見つけて。
偶々その流れ星が近くに落ちるを見て。
偶然に偶然を重ねた結果出会ったのが、中々に男前な
三人の男だった。
当初私は三人を天の遣いかと思っていたけど、予言にあった翼も槍も永遠の力も無い……見るからに頼り無さそうな姿にそれは無いと判断し、道に迷ったとどう聞いても嘘っぽい戯れ言に乗ってそのまま牢獄に叩き込んでやろうと思った。
けど、その頼り無さそうなという認識は、恐らく私を狙った賊を一瞬にして片付けたその手腕にて改めることにした。
肌が白く、優男にしか見えない三人から賊を討伐した時に感じた『差という言葉すら滑稽に思える程の力の差』は間違いなく本物だ。
そうと分かれば牢獄までの道案内を変えなければならない。
目指すは楊州の我が居城なんだけど……。
「お礼がしたいな~?」
「行く行く! 超行くわ! な、そうだろ二人共!」
「…………。あ、あぁ」
「ダメだこりゃ」
この一誠と呼ばれてる男は……軽くお馬鹿さんなのかしら。
どう見ても誘導してるのにアッサリ付いていくなんて……まだこの祭に似た銀髪と目付きの鋭い黒髪の男の反応が自然なのに……。
「さて、ようこそ我が居城へ」
さて、結果を先に述べるなら……取り敢えず三人は本当に付いてきた。
その気になれば悠然と帰れるという自信があるのか、それとも無策なのか……それは解らないが、肌が白くて珍しい生地の服を着ている三人は実に目立つみたいであり、気付けば勝手に外に飛び出した事にお怒りの親友等の側近達が玉座に座る私をジーッと見ながら棒立ちしている三人を取り囲んでいた。
「おい雪蓮。誰だこの男達は?」
色々と手厳しい親友の鋭い視線を交えた質問に、他の側近達も耳を傾けつつ棒立ちしっぱなしの三人を睨んでいる。
まあ確かに? フラフラ外に出ていったかと思えば知らない男を三人も連れてきたともなれば皆して警戒するのは当たり前なんだけど……。
「フラフラしていたのは謝るわ冥琳。
そのせいで賊に襲撃されたのだから怒るのも当たり前よね」
「そう、それだ。あの十数人の賊はお前を狙っていたのよ。無事だったから良かったものの、一歩間違えれば――」
「問題なかったわ……何せあの賊達を片付けたなは他ならないこの三人なんだもの」
『!?』
天の遣い。あんな与太話を信じるつもりも無かったし、目の前の三人は遣いじゃないのかもしれない。
しかし私は瞬きすら許されないほんの一瞬の内に垣間見た三人の力はそんな与太話すら塗り替える程の力が本当にあると思い知った。
そう……使い方によっては毒にも薬にもなるね……。
「この、三人が……?」
「ええ、一瞬だったわ。そこの黒髪の彼は私に向けられた矢を苦もなく掴み、銀髪と茶色の彼等はほんの一瞬で十数人の賊を片付けた。
誇張の無い……本当の事よ」
「「「……………」」」
ジーッと私を見ている三人に対して、ある意味更に疑り深い顔をし始める皆に……私は一つ提案してみた。
「そこまで疑うのであれば、誰でも良いから彼等と模擬戦でも挑んでみなさい。
そうすればよーく解る筈でしょう?」
私自身がもう一度確かめるという考えの基に、ね。
けどね、結果だけ言えば私は三人を見くびっていた。
確かに強いけど、本気の私達と何ら変わらないと……。
うん……そうね。
「どうした孫策殿。貴女の力はその程度か?」
「くっ……それこそまさかよ!!!」
私は赤子の様に遊ばれた。
神牙と名乗る黒髪の男に、武器すら持たないで散々遊ばれた。
「おいテメェ!! もっと優しくしてやれクソバカ!」
「お、落ち着けよ一誠……アイツなりに本物か確かめたいんだろ。
ほら……アイツってアレだし」
腕に確かな自信があった私をその場から動かず、流れる静水の様に交わしながら、不思議なまでに軽々と投げられる私の実力を知る皆は驚いていた……そう、残りの男二人以外は。
「はぁ……はぁ――っ!?」
「詰みだ孫策殿」
投げられ続けてどれくらい経ったんだろう。
それまで動かなかった神牙の放った掌低打ちが私の鳩尾を叩き、息も出来ない苦しみと共に城壁に叩きつけられたと思いきや、一瞬で距離を詰められ手刀を首筋に当てられた。
これが本当の命のやり取りであるなら私は今の時点で死んでいた。
ええ、そうね……神牙の言うとおり私の負け。
「ま、参ったわ……あいたたた……やっぱり強かったのね貴方も」
「……。そうでもしないとアイツ等とは一緒にやっていけないからな――それ、立てるかい孫策殿?」
悔しい。
子供扱いされたまま負けて悔しいわけが無かったけど、不思議と嫌な気分はしなかった。
だからなのかな……差し出された手も自然に触れられた……。
「雪蓮……私の真名よ」
「真名? ……………。本当に俺達の知る三國では無いらしいな。良いだろう、どうやらアンタ達には俺達の事を一から説明しないとなら―――どわっ!?」
唖然とする私の仲間達が見てる中、何かもう自然と出ちゃった真名に対し、神牙は何かを話そうと決めた顔をした……その時だったかしら。
「きゃっ!?」
「どべ!?」
『あ!?』
「あ………」
「………」
私の手を握っていた神牙が、何かに足を取られたのかフラフラな私に向かって思いきり倒れてきた。
そんなの唐突過ぎるし、私だってフラフラだったから受け止められるだけの力が無くてそのまま神牙に巻き込まれる形で盛大に倒れたのだけど……。
「ちょ……ちょっと……いきなり……」
倒れた拍子に神牙の顔が私の胸に思いきり突っ込み、更に言えば手が思いきり私の胸を鷲掴みにして――
「ぁ……んっ……!」
「ち、違う! わざとじゃない! わざとじゃないんだ!!」
私はビックリするくらいその場から動けなかった。
いやだって……うん……いきなり過ぎるし。
「やべぇ、打ち首じゃねあの馬鹿」
「いや……あまりに唐突過ぎて本人も周りも唖然としてるからギリギリ何とかなるだろ……きっと」
あ、でもこれを楯にすれば……ふふん♪
「此処まで大胆に鷲掴みにされるとは思わなかったわ」
「違う! 何か転んだんだ! わざとじゃないんだ!!」
「でも掴んだわね、よりにもよってこの私のを? あーぁどうしよっかなー? これでも私女のつもりだからなー?」
「っ!? く……ぐぅ……!」
終わり
ぶっちゃけ帰る気満々だって三人。
しかし……。
「じ、次元に穴が開けられない……だと?」
「ちょっと待て! てことは帰れないのか!?」
「い、今の所はな……」
何かに『邪魔をされる』かの様に帰れないと発覚した三人は、無駄にカッコつけて出てきた孫呉の根城にとんぼ返りし、揃って無駄に綺麗な土下座をしながら、食い扶持の提供を懇願する。
結果、曹操は客将として……そして一誠とヴァーリはその腰巾着的ポジションで雇われる事となり、コンビニもネットもテレビも無い異世界の過去で帰る方法を模索する事になってしまった。
「ちきしょう、何でこの馬鹿の部下なんだよ俺は」
「一番彼女達に信用されてるのが何故か曹操だからな――っと、此処では神牙で通しておかないといけないのか」
「しかも何か妙にモテてるのがムカつくわぁ。
というか、オーフィスが頗る心配だぜ……」
「大丈夫だろ……ソーナ・シトリーが付いているだろうしな」
慣れない文字に四苦八苦しながらも小金の為に本当に何でもする三人だが、ヴァーリはともかく一誠は一部孫呉の者達から嫌われていた。
主に生真面目な性格のタイプに頗る嫌われていた。
だってヘラヘラしてるから……。
そしてそんなこんなで曹操は対にご先祖様との邂逅するのだが……。
「あなたが曹操……殿ですか……」
「……。何処かで会ったかしら?」
「い、いえ……何でも、無いです」
正直色んな意味でショックだった曹操。
そして始まる乱世に巻き込まれていく中、曹操は先祖の敵対集団と更に仲良くなってしまう。
「気分転換しましょうよ神牙~」
「え、冥琳殿が仕事があると……」
「大丈夫大丈夫、気分転換したらやるから♪」
「なぁヴァーリ……俺アイツの事殴って良いのかな」
「勘弁してやれよ……」
「オメーはオメーでロリコンに目覚めてるし……」
「違う、何故か懐かれたんだ……」
「俺は全くカスりもしない処か、初期ひんぬー会長みたいなクソ真面目に目の敵にされてるし……」
「お前がヘラヘラしてるからだろ……」
それは一時の穏やかな日々だったのかもしれない。
「これぞ
「…………。そ、そんなので私は誤魔化されんからな!」
「どうしても教えたいのであれば聞いてやらないこともない!」
「あ、はい……」
「一誠――見つけた。浮気してる……我、許さない」
「此方は必死になって探してやっと見付けたというのに……いい度胸ですねホント」
修羅場になってエグい事になるまでは、少なくとも……。
「悪いが俺達はこの時代の人間じゃない。
だから
「……………。嫌よ。
アナタが曹操の子孫であろうが、私には関係ない。アナタを倒して、アナタを貰う!!」
「フッ、やってみな……もしアンタが勝てば文字通り何でも言うことを聞いてやる。
修羅場に修羅場が重なろうとも……。
「これが私の答えよ……赤龍帝の籠手!!!」
『Boost!!!』
「へぇ、おいヴァーリ……微妙に繋がってるみたいだぜこの世界……雪蓮ちゃんがまさかのこの時代の赤龍帝だってさ」
「突然変異で覚醒したのか……? この世界に神器は存在しなかったのに。
だが何にしても油断してるとやられるぞ曹操?」
奇跡により覚醒して更にゴチャゴチャになろうとも。
「ようこそ、我等の世界へ。
あ、ちなみに曹操は童貞なんでお察しでお願いしまーす」
世界は繋がるのかもしれない。
以上、ToLOVEる曹操くん似非予告
補足
ほら曹操だし彼……みたいな。
本当は魏ルートにぶちこもうとしたんですけど……何か在り来たりな気がしたので。
その2
余計な一言で相手を切れさせる曹操君ですが、実の所三人の中でリトさんレベルのラキスケをお持ち。
しかし実力はすでに完全な人外化を完了してます。