ブラック・ブレット〜白の変革者〜   作:ヒトノミライ

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あぁ、また書いてしまった……orz


神の君臨する世界へ
start:ハジマリ


(…………っ。こ、ここは……?)

 

俺が目が覚めると、目の前には森が広がっていた。

 

何を言ってるのかよくわからないと思うが、事実目の前には森が広がっている。

鬱蒼と生い茂る木々が風に煽られガサガサと音を立てる。

夜の暗さも相まって、不気味さが増している。

 

(な、何がどうなっているんだ? なんで俺はこんな所に………)

 

学校からやっと解放され、ダッシュで家に帰りゲームをしていた所までは覚えている。

だが、どうしてもその先が思い出せない。

 

(ま、まずはここを出なきゃ)

 

そう思い、起き上がろうとすると何故か違和感を覚えた。

 

(……? なんでこんなに視点が高いんだ?)

 

普通は目の前の木々の青々と茂る葉などは見えないはずだ。

それなのに、今の俺の視点は木の天辺が見えそうなくらい高い。

 

(俺はいつの間に巨人に……って、なんだこれ!?)

 

自身の手を見てみると、そこに人間の手の面影はほとんど無く、鋭く尖った爪が四本並んでいた。

身体の方に目をやると、真っ白でフサフサの毛が生え、その後ろには三本の真っ白で長い尻尾。

そして腰部から青白い炎のようなモノがユラユラと揺れている。

 

(これは…明らかに人間じゃない。自分で見た限りだと狐みたいだけど……)

 

しかし、地球にこんな大きな狐は居ない。

 

(これだけだと情報が足らないな……。ん? これは……水の音?)

 

少し考えに耽っていると、近くから水の流れるような音が聞こえてきた。

 

(川か? なら、行ってみよう)

 

川なら水で自身の姿を確認出来るだろう。

 

そう思い、まだ違和感のある四本の脚で勢いをつけて走りだしたのだが、

 

「キュオッ!?(あ、危なっ!?)」

 

思っていたよりスピードが出てしまい、慣れていないのも相まって見事にすっ転んでしまった。

それに可愛いらしい悲鳴も漏れてしまった。

 

それからは急には走らず、ゆっくりと歩き身体を慣らす事に専念した。

すると、段々と身体の違和感が無くなり、人間の時のように無理に意識しなくとも歩けるようになった頃、ようやく川に辿り着いた。

 

(ふぅ、やっと違和感が抜けてきた。それじゃあ、俺の顔でも拝みますか)

 

川の端に近づき、その水面を覗き込む。

固そうな白い甲羅のような皮膚に覆われた顔。

そこに切れ目が入ったように割れたところから漏れる黄色の光のような目。

甲羅のような皮膚が背中に向けて、二本の角のように伸びている。

そして、その付け根から生える黄金の髪の毛のようなモノ。

 

そう、これは明らかに……、

 

(ゴッドイーターのキュウビ、じゃないか……!)

 

 

 


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