やはり俺のVRMMOは間違っている。《凍結》   作:あぽくりふ

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感想ありがとうございます!

ちなみにプロットなどはあまり考えずに行き当たりばったりで書いているので、キリトが敵となるか、味方となるかはわかりません。

三話です。


三話 やはりハチマンは戦わない。

 

このデスゲームが始まって1ヶ月経った。

 

ようやく1層が突破され、今俺がいるのは2層。

1層ボス戦の犠牲者は発表によると一人。

噂によるとキリトとかいうプレイヤーがディアなんとかとかいうプレイヤーを殺したとか、ビーターだかピーターだかなんだかなんなのパンなの?ラビットなの?お空飛ぶの?よくわからん。

 

とりあえず大事なのは、こうして俺は生きているということだ。

 

あの時俺が悩んだ挙げ句選んだ選択肢。それは「攻略組」に入るわけでもなく、生産職になるわけでもなく。

 

「元気かハチマン。オネーサンが会いに来てやったゼ?」

 

「帰れ鼠」

 

―――情報屋だった。

 

ゲームオーバーがそのままイコール現実での死を意味するこのクソゲーで、最優先されるべきは死なないことだ。

 

......つまり致死率が最も高い「攻略組」に入ることは有り得ない。

最初の1層の攻略に1ヶ月もかかったのは計算外だったが、今もうすでに2層のボス攻略のため情報を集めているらしく、攻略組のペースは順調とまではいかないが、まあまあ乗ってきているはずだ。プレイヤー達の空気も心なしか明るくなったような気がする。

 

おそらく、1層突破が転機だったのだろう。

 

つまり、今のペースで攻略組が働いてくれている限り、俺が最前線で戦う必要性は皆無。いつかはこのクソゲーがクリアされるなら、俺に要求されるのは死なないことだ。

 

正直、俺は石橋を叩いて渡るどころか石橋を叩いてぶっ壊してもう一度橋を作りなおすくらいの気概で進むつもりだ。ローリスクローリターンで十分。スキル構成も戦闘は二の次三の次、生存or逃走特化にしてあるし、ステータスもそんな感じにしてある。

 

......しかし、他人に攻略を任せっきりで安心できるほど俺の肝は太くない。

常に言葉の裏を読み、悪意を汲み取り、無償の愛より打算と利害の関係のほうが余程信用できる俺にとって見知らぬ他人を信じるなんてことは不可能だ。

 

故に俺が選んだ選択肢は情報屋だった。

攻略のペースや雰囲気(ふいんきではない)などを最新で入手でき、かつ最前線でないため致死率はグッと下がる夢の職業。

安全マージンを大幅に取るため元々情報をかき集める予定だった俺からしたら当然と言えば当然の帰結だったのかもしれない。

ついでに「ふっ、これだから情弱は......!」と優越感に浸れて金をせびれるというオプションまでついてくる優良物件。これはもう買うしかないね!

 

......まあ、その代わりというかなんというか、ボスが攻略されたら即新しい層を駆け回って色んな情報を集め回らなければならないということはあるが。当然のことだが、皆が知っている情報なんぞ持っていて意味はない。

 

そして俺が知らず、なにより致命的な欠点が、アルゴ.......「鼠のアルゴ」という情報屋の存在だった。

 

「相変わらず連れないナ。調子はどうダ?」

「さっぱりだよ、どこぞの鼠がウチより優秀らしくてな」

 

「ニャハハハ!そいつはすまないナ、優秀すぎるのも困りもんダ」

 

ニマニマとこちらを向いている、頬に鼠のような髭を描いた少女、アルゴ。

 

独特な喋りとそのニマニマ笑いが組合わさると思わず殴りたくなるくらいイラッ☆とくる超化学反応が起こるのは最近の発見だった。

 

「けど、ハチマンも凄いと思うゼ?この「鼠のアルゴ」と張り合えるのはハチマンくらいのもんサ」

 

「なにその超上から目線......で、なんの用?用事もねえのに押し掛けてきた奴にだすようなメシはないぞ」

 

「用事があったらメシくれるのかヨ。というか料理スキル取ってたのカ」

 

「は?お前専業主夫舐めてんの?当然だろ」

 

驚いたことに、このSAOでは料理スキルなど直接攻略に関係しないスキルなども充実している。

 

おそらくは攻略一辺倒で荒んだプレイヤーの精神の癒し要素かなんかだと思う。茅場はそこまで計算してスキルなどを作ったのだろうか。

 

......もし戸塚がこのクソゲーの中にいたら、とふと考えてしまった。合法的に毎日戸塚の朝ごはん食べれたのに。いや、むしろ専業主夫志望の俺が戸塚のために料理するのか。そうか、戸塚こそが俺の理想卿だったんだな......

 

「おいハチマン、いつもの三倍くらい目が腐ってるゾ」

 

ジト目のアルゴに言われてようやく本来の話を思い出した。

俺はゲフンゲフンと咳払いをして尋ねる。

 

「で、結局なんの用だ?」

 

そう尋ねた俺が見たのは柄にもなく真面目な顔をしたアルゴの姿だった。

 

 

「............キー坊を、助けてやってくれないカ?」

 

 

................え、なんだって?

 




内容が薄い.....小説書くのは難しいです。

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